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田中 愼一
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。 仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
田中 愼一
はい、みなさんこんにちは。コミュニケーションの世界に携わって40年以上。 コミュニケーションを極めると自分が見えてくる、世界が見えてくる。
コミュニケーション命、シン・田中こと田中愼一です。よろしくお願いします。
田中 愼一
外資系企業でマーケティングを経験してきたアメリカ在住中川浩孝です。 今日はね、恵子さんがちょっと風邪を引いてしまいまして。
ちょっと残念ですね。 声が出ないということですね。 声が出ないっていうね。で、今度は恵子さんがいないんで、まああのヒロちゃんと私2人っていうことで。
田中 愼一
私が入院してた時はね、お二方で頑張っていただいたんですけど。 ちょっとその分をお返しできるように私も頑張りたいと思います。
はい、よろしくお願いします。
今日のテーマっていう形で、つい最近気になったのは、生き甲斐っていうこと。
さっきあのヒロちゃんの話でも、生き甲斐っていうのが英語になってきてる。
田中 愼一
そうですね。今生き甲斐ってアメリカでもというか、普通にこちらでもたまに聞く言葉になってきてますよね。
田中 愼一
で、非常に面白いなと思っていて、なんで生き甲斐っていう言葉がね。
昔で言うと、例えば僕がいた自動車産業では「カンバン」とかね。看板方式のカンバンとか系列とかね。
そういうのが、まあジャスト・イン・タイムもそうかな、ある意味。
でもそういうのはもともと日本語でできたんだけど、それが英語化したっていうのがあるんだけども。
この生き甲斐もたぶんその一つになりつつあるのかなって気がして。
田中 愼一
そうですね、たしかに。
田中 愼一
で、なんでこの生き甲斐っていう英語に出会ったかっていうと、これは英国のあるアメリカの研究者が、
いわゆる日本の沖縄がなぜ長寿大国なのか。
つまり長生きする人が、世界的に見ても非常に特異らしいんですね、沖縄っていうのは。
で、そこで基本的には生き甲斐っていうのは関係してるんじゃないかっていうことで、
沖縄の方々は生き甲斐っていうものが非常に高いレベルで保ち続けるっていうことなんじゃないかっていうことらしいんですね。
実際じゃあその生き甲斐をどういうふうに定義付けたかっていうと、定義付けたというよりもその生き甲斐の要素。
なぜ生き甲斐っていうのを人間は感じるのか。
どういう要素がしっかりと整ってくると生き甲斐っていうのが生まれてくるのかっていう話がちょっと書いてあって、
非常にこの生き甲斐っていうのは、ある意味コミュニケーションと関わりがあるんじゃないかなと。
なんでかっていうと、人間というのは3つのサイクル、連鎖っていうか、サイクルで生かされてるって前にどっかで話した記憶があるんですけども。
一つは、これは全ての生物がそうですけども、食の連鎖。
食べ物を食べて消化してエネルギーを得て排出するっていう連鎖ですよね。
それから二つ目のサイクル連鎖っていうのはですね、呼吸ですね。
やっぱり空気を吸って燃やしてエネルギーを得て二酸化炭素を吐き出すっていうサイクルですよね。
三つ目がコミュニケーションのサイクル。
つまり周りで起こっていることを受信し、感覚し、そこから次に発想する。
で発想したものを、いわゆる表現という形で発信する。
このサイクルを日常茶飯時一つの基本的な行為というかね、行動というか、これをやってる。
この三つが基本的には生命体っていうのを維持させてる。
人間に限らずね。
特に三つ目のコミュニケーションのところっていうのは、
特にいわゆる最強の霊長類である人間がですね、
ある意味得意というか頻繁に使ってるサイクル。
つまりコミュニケーションっていう基本動作っていうのを、
人間という動物がですね、やっぱり一番進んで動かしてるっていうね。
僕はコミュニケーション長年やってるんですけども、40年以上やってるんだけども、
田中 愼一
確かに悩みのね、人間の悩みのほとんど、99.9%って実はコミュニケーションから起因する。
田中 愼一
だからさっき言った三つのサイクルの中のコミュニケーションのサイクルっていうのは、
実は人間に最もある意味ね、他の動物と違って影響を受ける人間。
だからそのコミュニケーションのやり方が基本的には99.9%の悩みを作り出してるとするならば、
そこの悩みをどう解決すればいいかっていうのは、
サイクルの回し方を変えればいいっていうのを僕は昔から言ってるんですね。
どういうふうに受信するのか。
さらにはそこからどういうふうに発想するのか。
さらにはその発想からどういう発信、つまり表現ですね。
あるいは行動って言ってもいいかもしれないけど、
取るのかっていうのをどう回していくかによって、
人間は悩みをなくしてハッピーになれるっていう考えを持ってたんですが、
さっき言った生き甲斐という論文って言っていいんでしょうね、たぶん。
いわゆる日本の沖縄が何故長寿なのかっていう、
その一つの理由として生き甲斐が高いっていうのを見たときに、
今言ったように、ある意味ね、99.9%の悩みを解消できるコミュニケーションのやり方を変えることによって解消できるってことは、
コミュニケーションのやり方をうまくサイクルを回していくと、実は生き甲斐っていうものができてくる。
田中 愼一
ある意味、悩みが減るってことは生き甲斐が高くなるっていう単純な構図で今考えちゃってるんですけど、
でもコミュニケーションのサイクルの回し方を工夫すれば、
人間の生き甲斐っていうのは、高まるだけじゃなくてそれを持続できるっていう世界に関係していくんじゃないかなという、こんな発想ですね。
田中 愼一
で、それが長生きに関係してくるというか、それが繋がるってことですかね。
田中 愼一
繋がるって感じじゃないですかね。
で、その時にこのですね、アメリカで行われた研究の生き甲斐の構成している要素っていうのをちょっと見てみますとね、
まずは、生き甲斐そのものをですね、決定づける4つの要素っていうのを出してるんですね。
まずはですね、ミッション。英語で言いますとミッション。使命感みたいな感じですよね。
で、二つ目がですね、パッション。
ね、まあ情熱っていうか。
情熱ですかね。熱意ですね。
それから三つ目がですね、プロフェッション。
つまり、自分がこれが俺の仕事だっていうものを持っているというプロフェッション。
で、さらにはですね、そのプロフェッションをもう少しレベルアップさせたもんだっていうふうに僕は勝手に理解してるんですが、
ボケーション。天職みたいなことですね。
まあこれはね、さっき一番冒頭に言ったミッションと繋がりがあって、パッションと繋がりがあって、だと思いますけども、
このミッション、パッション、プロフェッション、天職という意味でのボケーション、この4つがですね、実は生き甲斐を決めていくと。
それぞれの4つの要素であるミッションとかパッションとかプロフェッションとかボケーションっていう天職ね、天命っていうのが、
じゃあどういう他の要素から絞り込まれてくるのかっていうので、
まず4つの要素が、その今述べた4つの要素をですね、基本的には導き出すっていうふうに理論は立てられてるんですね。
で実際、じゃあまずミッションっていうのはどういうところから入ってくるのかというと、2つのところから入ってきますと。
じゃあ2つのその要素って何ですかって言うと、まず世界が何を求めているか。英語で言うとWhat the world needs.
What the world needs。ちょっと日本的発音で言いますけども。それがまず1つある。
まずは、自分の周りの世界が今何を必要としてるかっていう認識を持つってことが重要で、
でもう一つがですね、What do you love?
あなたは何に対して愛を感じる?何がなんていうのかな。英語で言うとWhat do you love?だから、いろんな意味に取れると思うんですけど。
この2つからミッションっていうものが構築されつつある。
何と言うかね、もっと簡単に言うならば、それは当然ながらミッションだけじゃなくて、ある意味パッションとかその他にも影響あるんですが、主にそのミッションに対してはその2つの要素が大きく関わる。
田中 愼一
じゃあ好きなことで、自分が好きだなと思えることで、世界からも必要とされている。
田中 愼一
必要とされる役に立つという発想ですね。
田中 愼一
だから次のパッションっていうのは、これはさっき言ったWhat do you love?という自分が何が好きかっていうことと、もう一つはですね、What you are good at?
うまくできること、上手なこと、得意なことですね。
田中 愼一
自分が愛しているもの、好きなもの、プラス自分の得意なものっていう感じじゃないですかね。それがパッションを決める。
それから次の3つ目のプロフェッションですね。これは仕事っていうことで、言い方を変えると対価をもらえるっていうことですね。自分の得意技っていう。
そこを決めるのが2つあって、それがさっき言ったWhat you are good at?
あなたは何が得意か。しかもその得意っていうのがWhat you can be paid for?
つまりその得意技がちゃんと市場価値として対価として払われるっていう。
田中 愼一
なるほどね。
田中 愼一
これがプロフェッションというところを決める。
次に今度はボケーションっていう天職ですね。
ここはじゃあ何が決まるかというと、またさっきの続きでWhat you can be paid for?
つまり市場価値で、自分の得意技が市場価格として支払っていただけるっていうことと、次はWhat the world needs?
田中 愼一
さっきの戻るんですね。
田中 愼一
これね、4つともぐるぐる回ってるんですよ。
田中 愼一
なるほどね。
田中 愼一
だからまず一番外側にある4つの要素っていうのがWhat the world needs?
それからWhat you love?
それからWhat you are good at?
それからWhat you can be paid for?っていうこの4つのところをですね、しっかりと固めていくと、そこからミッションとパッションとプロフェッションと天職天命であるボケーションが出てくると。
その4つが出てくると、そこが重なっているところが生き甲斐になる。
田中 愼一
つまりパッションもミッションもプロフェッションもボケーションも満たされていると感じられると生き甲斐が生まれるってことですよね。
田中 愼一
そういうことです。
だからこれ図に描くとすごくね、いくつかの全部でですね、4つの円が重なっている感じで、そこでお互いに重なったところで、
さっき言ってWhat you loveとWhat the world needsっていうところにミッションが重なっていて、っていうような図なんですけどね。
田中 愼一
後でそれ探して貼っておきます。後でポッドキャストのところに。
田中 愼一
これはね、オイラー図って呼ばれてますね。オイラー図としてまとめられ、紹介されている。
だからこういう発想っていうか、こういうものが基本的にはですね、生き甲斐を支えている、あるいは持続させているっていうふうに考えるのであれば、
じゃあこれをどうやって実践すればいいのか。
田中 愼一
そこが問題ですよね。
田中 愼一
そうするとそこの実践方法っていうのはここには説明されてないんですよ。ないんですよ。
田中 愼一
なるほど。
田中 愼一
だからあくまで分析でしかないわけね。
田中 愼一
なるほど。
田中 愼一
でもそれじゃあ正直意味がない。
田中 愼一
そうですね。どうやったらそれが得られるのかっていうのが知りたいところですよね。
田中 愼一
知識と知恵の違いがここに出てくるんですよね。知識っていうのは知るだけで満足しちゃうんですよ。
知恵っていうのはそれをどう活用して、実践の場に持ってくるかっていうことが重要だと思うんですね。
だから特にコミュニケーションを40年以上やってると、理論はどうでもいいけど、どうでもいいっていうのは大事です。知識も大事。
でもそれ以上にそこから知恵を絞り出してそれを実践するってことがね、実はすごく重要なんだよね。
田中 愼一
それでさっき沖縄の話っていうのが出てきたので、その沖縄の人たちのもう少し分析っていうのがされてそうですよね。
田中 愼一
たぶんね、あると思いますね。興味ありますね。
どういうところで今言ったような生きがいがね、沖縄の方々には持続して、生きがいっていうのを高め、さらにはそれを持続させるっていうことができるっていうのはちょっと興味ありますよね。
田中 愼一
そうですね、とっても興味ありますね。
田中 愼一
これを実現する手段として実はコミュニケーションがあるんじゃないかっていうのが僕の仮説なんですよ。
だから今後ある程度もう少しこの研究内容がわかったら、そこにコミュニケーションというサイクル、つまり受信、発想、発信というサイクルをどう回していくと生きがいが生まれてくるのか。
これの生きがいっていうのは実は、受信、発想、発信っていうのはフローですけれども、フローを回していくと前にストックがたまってきますよっていう話をしたと思うんですよ、コミュニケーション。
そのストックの代表格が関係性、人との関係性とか、あるいは自分自身に対する認識とか、あるいは感度、感じ方がストックとしてたまってくるわけですけど、実はこの生きがいっていうのも一つのストックなのかなと。
つまりそういうコミュニケーションのフローの受信、発想、発信っていうものをぐるぐるうまく工夫して回していくと、適切な方法で回していくと、それが逆にストックとして生きがいっていうものを積み上げていく。
そうすると単に生きがいが瞬時に高まるだけじゃなくて、それが持続する、長く。
田中 愼一
やっぱり持続するってのが多分大事だと思うんですね、長寿に。
田中 愼一
その瞬間だけ生きがいが高まっても、次の瞬間にその生きがいが下がっちゃったら何の意味もないんでね。
田中 愼一
たぶんそうですね、生きがいはもっと長いスパンで考えないといけないかなっていうのはありますよね。
でもこれを聞いていると、普段から考えなくちゃいけないこととか、あなたが例えば好きなことって何ですか?
What you love みたいなところって、普段から突然聞かれて、私の好きなことっていうか、愛してるものって何だろうとかって考えると、
パッと思いつく人とパッと思いつかない人がいるような気がするんですけど、そこって結構普段からだから考えて、一生懸命考えていないとすぐには出てこない可能性があるし。
田中 愼一
たぶんそれは鍵だと思うんですね。
コミュニケーションが提供できる手法っていうのは、受信発信っていうのをどれだけ早く、しかも多くできるか回せるかというところにかかってるなっていうのがあって、
やっぱり受信っていうものをいろんな形で多様に受信していると、多様な発想が生まれて、多様な発信をしたくなる。
つまり表現したくなる。行動したくなるっていう。これをぐるぐる回していくと、今言ったこの4つの項目。
いわゆるですね、まず自分は何を、自分を知る。自分って知るっていうのは、自分がwhat you loveでしょ、ある意味。あるいはwhat you are good atでしょ。
で、その中でwhat you can be paid for。それから次にwhat the world needsっていう、この4つのものに絡めたものっていうのは、より明確になって受信するほど、
そこに対して発想すれば発想するほど、さらにはそれに対してそれを表現するみたいな発信する、行動するっていうことをぐるぐる回していく中で、この4つの輪っていうのは明確に多分ね、もっと深まっていくと思うんですね。
田中 愼一
いやそうだと思いますよね。特にその世界社会から必要とされているかとか、あとどういうもので収入が得られるのかっていうのは、私がどう思うと世界がそう決まっているものなので、人とコミュニケーションというか何かしらの情報を得るしかない内容ですもんね、どちらにしても。
さらにそれを受けることによって初めてね、自分がどこで役に立つのか、つまり自分の得意技っていうのをさらに認識するっていう。あるいはもっと言うならば、その奥にあるこれに関しては自分としてはやっていきたいっていう。
意外と自分が得意なことって自分で気づいてない場合もあるからね。なんか人と話したときに中川くんはこういうところがいいと思うよみたいなこと言われると、そうなんだって逆に思うときって確かに結構ありますもんね。
田中 愼一
ありますよね。だから結局ある意味コミュニケーションっていうのは、人を知るっていうこともあるんだけど、つまり人との関係性に扱ってるから、でも自分を知るっていうところがまたすごく重要なんですね。
田中 愼一
たぶんこの4つの絵を見てると、これ2つに分けられて、周りを知ることと自分を知るっていう、この2つに分けられるんですよね。
周りを知るっていうのは、ある意味what the world needs、世界は何を求めてるのか。それからもう一つはwhat can be paid forっていうね、何に対して周りは対価を払ってくれるのか。
それがいわゆる周りを知る。それに対して自分を知る。何が自分は愛してるのか。何が自分は得意なのかっていう。これをうまく一致させていくと生きがいが上がってくるということである。
基本的にはコミュニケーションのサイクルっていうのは、僕はそれを適切に回すことが一つのソリューション。生きがいっていうものを高め持続させるっていう大きなソリューションになり得ると思うんですよね。
田中 愼一
確かにそうですね。これは一人だけでは何ともならないので、コミュニケーションして何かしらの情報を人から得ながら、フィードバックを得ながらしか分からない話ですね。確かにね。
田中 愼一
しかもフィードバックを得ながら受信発送発信して、そのフィードバックを受けながらというこのサイクルをどう回していくか。
今僕が培ってきたある意味コミュニケーションっていうのは一種の力学なんですけども、今言ったときに受信の仕方はどうすべきなのか。
だから発想の仕方をどうやっていくべきなのか。それから発信あるいは行動と言ってもいいんですけど、それをどう表現していくのか。ここあたりを基本的には作り上げていく力学なんで。
だから一つの力学として理解すると、具体的な今言った生きがいをどう高め持続させるかっていうソリューションは案外明確に出てくるんですね。
実際今よくやっていることっていうのは、トップマネジメント、トップリーダーの人たちの対話力を上げるっていう研修のセッションがずいぶん多くなってきて、そこを今どんどん僕はシフトしてるんですけども。
そこあたりをやっていくと、今言ったような結局は生きがいにぶつかっていくんですね。
やっぱり優れたリーダーっていうのは、生きがいを非常に高く、しかも持続力を持って維持していくっていうのが間違いなく見えてきてる傾向で。
田中 愼一
なるほどね。
田中 愼一
そうすると、今やっているトレーニングっていうのは、ある意味リーダーの立ち位置を作るための対話力を。
対話力っていうのは、基本的にはコミュニケーションと訳してもいいんですけども、対話力っていうのは何も話すことがポイントじゃないんですよ。
周りをどう知るかっていう受信力が一番重要なんですね。
田中 愼一
確かに。
田中 愼一
そこの受信力を高め、さらにそこから発想力をもっと高められる。受信力が高まると発想力も高まる。さらには発想力が高まると発信力っていうのが出てくるんですね。
だからこの輪をどう回すかっていうトレーニングなんですよ。
だからある意味、リーダーシップの対話力っていうのは、もちろん本人が持っているミッションとかパッションとか、さっき出てきたね。
それからさらには、自分自身がいわゆる何が得意なのか、さらに世の中が何を求めてるのかっていった、さっきの4つの要素っていうのが間違いなくトレーニングの中に入れ込んでいかないといけないんで。
考えてみれば、それを生き甲斐というふうに言うと、ある意味リーダーシップトレーニングっていうのは、リーダーの対話力をトレーニングするっていうのは、ある意味生き甲斐をどうやって高めるか、リーダーの。
田中 愼一
そうですね。多分そうでしょうね。私、さっきからこれずっと聞いていて、パッション、ミッション、ボケーション、プロフェッションがある意味、全部一緒になっているっていうか、一体化しているっていうのが一番幸せな状態だってことですよね。
だから、例えば会社の社長なんかに関しては、その会社自体がこういうミッションを持っていて、こういうことをしたくて、こういう社会貢献がしたくて、こういうものを作りたくて、対価がお客さんからもらえて、
それに対して情熱がすごくあってっていうところで、全部がつながってくると、やっぱり生き甲斐を持っているというよりは、むしろ人間力が上がっているというか、会社の人間力って変な言い方になりますけど、会社がやっぱり人間として人格を持って、
ブランドの考え方とすごく似てると思うんですけど、会社が人格化されて、よりメッセージが伝わるようになるっていうか、そういう感じなんだろうなっていうのはしますよね。
田中 愼一
今、会社の人間力って言いました?いい言葉ですね。今まさにそういう時代に入ってきちゃってるんですよ。会社の評価っていうのが、今までは稼ぐだったところから、稼ぐだけじゃなくて、社会貢献するっていうのがもう一つ、副業から本業になっちゃったんです。
だから稼ぐだけじゃ絶対ダメで、稼ぐと同時に社会貢献する。もっと言い方変えると、ビジネスそのものが社会貢献になってくる。
田中 愼一
それはある意味、稼ぐとこってのは、いわゆる数値化できるんですよ、すぐ。決算発表ってことですね。ところが社会に貢献してるっていうふうに会社が、いわゆる世間に対して語るためには、まず大事なのは会社が人格を持たなきゃいけない。
今ヒロちゃんが言った。つまり会社の人間力ってのは問われてきてるんですよ。それを支えてるのが、そこをしっかりとサポートしてるトップマネジメントの人たちの個々の対話力なんですね。
今、僕がずいぶんやってるのは、そこの企業を支えるトップマネジメントの人々の一人一人の対話力をどう高めていくか。
それを高めることによって、基本的には会社の人間力っていうものが高まっていく。
そうじゃないと、あの会社は、稼ぐだけの会社って評価されなくなるから。
田中 愼一
そうですよね。
田中 愼一
さすがに、今ヒロちゃんが言ったパッションとミッションとプロフェッションとボケーションが重なったのは、一つの塊として会社を見る。
まさにブランド、レピテーション。そこの構築と同じですよね。
田中 愼一
そうですね。
そういう意味では、トップの方がもちろんそれは必須だと思うんですけど、やっぱりそれは会社全体、会社の社員一人一人が、たぶんその思いを持たないとダメなんだと思うんですよね。
田中 愼一
まずはトップから始まって、それを下にどんどん下ろしていって、一人一人の対話力を上げるっていうのが、ある意味でいうと、一人一人の生き甲斐を強化し、
一人一人の社員の生き甲斐が強化されると、当然ながら会社全体としての生き甲斐も。だから会社の生き甲斐っていうのもあるのかもしれない。
そうなんじゃないかなと思ったんですよね。だからね、今そんな話を聞いていて。会社の生き甲斐いいですね。
いいですね。会社の生き甲斐。
田中 愼一
次のステップはそれですね。きっと会社の生き甲斐ですよ。
田中 愼一
会社の生き甲斐をどうするか。これ面白いコンセプトだな。会社の生き甲斐ね。まずそこからスタートするのが面白いかもしれないですよ。
田中 愼一
そうですね。
田中 愼一
まあでもそれもやっぱり個人の生き甲斐っていうところが基本になってるわけですね。
田中 愼一
はい、そうですね。もちろんそうですね。
田中 愼一
ちょっとやっぱりこの沖縄の研究ちょっと興味ありますね。中身とかもね。
田中 愼一
そうですね。今後も生き甲斐の話はいろんなところでまた出てくるかもしれないですね。こういう話はね。
田中 愼一
だからそういう意味で言うとコミュニケーションの力学っていうのは、ある意味そういう人の個人、個々人の生き甲斐の強化維持だけじゃなくて、組織としての生き甲斐全体のね、そういうとこにやっぱり一つの具体的なソリューションをね、提供できると思いますよね。
田中 愼一
なるほどね。
田中 愼一
単に、そうね。やっぱり一番重要なのはどうやったら生き甲斐が高まり持続できるのかっていうところがポイントですからね。
そうですね。
それやらなきゃね、単に空理空論になっちゃうんだよ、実際。
田中 愼一
確かに。まあでもこれ難しいですよね。
もちろん昔と比べると、ずっと一生同じ会社で働くっていうこと自体は減っていますが、やっぱり20、そこ20、そこそこの若い人生経験のそんなにないやっぱり人たちが、私がこの一生を捧げるパッションを持って天職として考えられる仕事を選べるかっていうと、やっぱりなかなか難しいと思うんですよね。
だからやっぱりもう少し労働力の流動化とかいろんな違うことも一緒にどんどん起こっていかないと難しいんじゃないかなと思うんですよね。
だって22で大学卒業して、そのときに私の天職は何だろうとか、私が命を懸けてずっとやっていける仕事って何だろうみたいなことってそんなに考えないですもんね、きっと。
田中 愼一
考えないし、多分考えられないって感じですよね。
それはね、僕もそうだったし、みんなそうだと思うんだけども、ただ、労働の流動性が高まってるっていうのは、逆に言うといろんな経験をできるチャンスっていうふうにまず捉えるべきだし、そういうことは僕の時代にはなかったんですね、労働の流動性ってのはなかったから。
でも今はそれができるんで、大いにそれをポジにレバレッジするってすごく重要だと思いますよね。
やっぱり姿勢としては、逆に知識偏重になるっていうリスクがあるんですよ。
要するに僕たちの世代なんていうのは、はっきり言ってそんなネット社会でもなんでもなかったから、知識を求めることが主目的になることはあったんですけど、今の世の中は知識はどんどん入ってくるから。
逆にそれは逆手にとって、とにかくまずいろんな経験をし、知識っていうのは楽に入ってくるから。
ただ、知識に飲まれちゃうっていうのが一番危険で。
これは前も議論したと思うけど、やっぱり知識が多ければ多いほど、情報が多ければ多いほど、それに惑わされるわけですよね。
田中 愼一
そうですね、確かに。
田中 愼一
だからそういう中で、情報量に対する免疫性をどう培っていくかっていう、唯一のやり方はやっぱり経験。
経験主義というか現場主義というか、いわゆる経験というものをやっぱり一番しっかり姿勢に置きながら、自分の経験を読むっていうんですかね。
田中 愼一
そうですね。
田中 愼一
っていうような努力なんかは必要だなっていうのは感じますけどね。
田中 愼一
確かにそうですね。
田中 愼一
あともう一つは、やっぱり発想ですね。
どれだけ新しい、別に人間っていうのは実は気がつかないかもしれないんだけども、ものすごい量の発想が降りてきてるんですね。
でもそれが全部降りてきて全部消えてるんですよ、ほとんど。
意識しないんですよ。
で、実はそれすごいもったいなくて。
で、さっき言った発想が降りてくる要素っていう中に、さっきも言った新しい経験をするっていうのは間違いないんですね。
田中 愼一
はい、そうですね。
田中 愼一
で、経験重視するっていうのも間違いないんですよね。
で、そこにマイナスなのが逆に言うと情報過多なんですよ。
つまり情報がどんどん入ってきちゃうから、一つ一つのことを深く考えなくなるんで、発想が降りにくくなってきちゃうんですね。
だからそういうところをリカバーするためにはどうすればいいのかっていうんで、実はここで問題立つかな。
今年に入ってから、受信発送発信っていうサイクルをどうすればターボチャージャーつけて加速化できるかっていうのをちょっとやってたんですね。
で、これね、実は結構重要で、人間っていうのは実は結構いろんな発想が降りてきながら、そこに意識したとしてもすぐ意識しなくなって忘れちゃうっていうのがすごい多いんですよ。
それをどうキャッチするか、そのためには何をしなきゃいけないかっていうプロセス開発じゃないけどを自分に今試してるんですね。
で、これは結構今1ヶ月ちょっとぐらい、途中入院があったんで、なおさら発信したんだけど。
これはね、結構一つのルーティーンがね、少し見えてきたかな。
実際に何をやってるんですか?
まず偽装経験って言ったらおかしいな。人為的な経験っていうか、要するに仕事っていうのは与えられたり、会社を変えたり、いろんな経験で新しい仕事をするっていうのは経験。
それはある程度限界がありますよね。どんどん入ってくるってことはなかなかできない。どんどん転職するなんてこともできないから。
だからそこを補うために、あえてルーティーンっていう考え方を使って、体を動かすっていう。
だからずっと去年からもやってたんだけど、僕は走るっていうのはあんまり根がなんですね、走る。膝を痛めるっていう。
だから歩くんですけど、かなりスピードで歩くんですよ。
歩いているっていう、体を動かして歩いている、しかも朝一で歩いてるっていうことを行っていくとですね、
目の前にある風景っていうのが、朝と晩とでも全然違うし、ある意味強制的に新しい風景を見せさせるんですよ。
そうすると、その中でどんどん発想がボンボンボンボン生まれてきて、それをもちろん意識するっていう心構えが必要なんですね。
出てきた発想を捕まえるっていう意識で。
来たものをわーっつって、例えば1時間ぐらい走った後、終わったら即、記憶にまだ残っている間に、その発想をダダダダーって文章化するんです。
で、まず発想したことを可視化するんですね。
田中 愼一
なるほど。
田中 愼一
これすごくね、リマインド機能つって、思い出して文章化するとか、文章化すると文章化したこと自身が新たな受信になるんですね。
田中 愼一
はい、そうですね。
田中 愼一
頭が整理されるとか、もしかしてここに結びつくとか、それも文章化していくんですよ。
田中 愼一
そうすると、たとえば1時間ぐらい歩くと、多分終わった後、1時間から下手すると2時間ぐらい文章化される。
田中 愼一
なるほどね。
田中 愼一
ここあたりがね、実は受信発想のところの工夫として作っていけるなと。
田中 愼一
それはでもね、すごいいいですよね。
私もなんか、なんていうんだろう、あんまりそれこそ知識ばっかりになってしまうと、
答えの出し方もだんだん定型化してきてしまうというか、やっぱりそういうのがあるので、
全く全然関係ないことから違う新しい発想を得るっていうのは全くその通りだと思って。
英語で言うところのセレンディビティみたいな感じの、全く違うことと違うことがたまたまパッと繋がることがあるとかっていうのはあるので、
今年は私もこれも目標にしてるんですけど、
インプットを増やそうっていう、全く今までやったことのないことを増やそうっていうふうに思っていて、
だからじゃあ何かしたいかっていうと、まだまだ何も大したことできてないんですけど、
でもそれは今年の一つの自分のテーマとして置いてます。
田中 愼一
それは話を聞きたいですね。どういう工夫をしたかっていうのは。
これはすごく重要で、人それぞれやっぱり工夫すべきだし。
1ヶ月やってきて分かってきたのが、受信を高めて発信力を高める、発信力じゃない、発想力を高めていくと、
だんだんそれを発信したいという欲求が出てくるんですよ。
この煩悩に近い欲求が。
田中 愼一
確かに確かに。
田中 愼一
そうすると、実際、ポッドキャスティングでこうやって表現したり、発信ですよね、これ。
それからあと人に話したり、それからあとさっき言った文章を作っちゃう。
そうするとその文章をやっぱり誰かに見せたいよなっていう発想になってきたり。
田中 愼一
はい、そうですよね。
田中 愼一
あるいは仕事でお客さんとトレーニングをしてるとき。
やっぱり表現してるわけですね、僕はお客さんに対して。
そうするとそこに一つの発信っていう形態があって、そこに対するやりがいっていうのにつながってくるっていうか。
だから人間ってやっぱり受信発想だけじゃダメで、受信発想しそれを表現することによって初めてやりがいが出てくるっていうか。
このやりがいのメカニズムっていうんですかね、さっき生きがいっていう話をしたけども、実はやりがいっていうメカニズムっていうのは似たようなもんで、生きがいと。
そうですね、確かに。
そのやりがいが出てくるっていうのはやっぱ表現や発信があるいは行動が伴っているっていうのが。
で、それがさらに受信の方をフィードバックし発想フィードバックしっていう。
田中 愼一
そうですね、ここがサイクルですよね、本当に。
田中 愼一
これがね、たぶん重要なんでしょうね。
だからこれからはそういうルーティーンをそれぞれが工夫していくっていうのが重要で、
そのナビゲーションになるのが、ある意味僕の言葉で言うと戦略コミュニケーションの発想っていうのかな。
これがね、すごく重要なのかなと思ってますね。
田中 愼一
なるほどね。