2024-08-31 36:02

#61 「ふりをする」

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田中さんが創業メンバーで飲んだときの話から。「ふりをする」ことで自分を追い込んで成長する?あるいは、「ふりをする」のは格好悪いこと?

あなたは、「ふりをする」ことについて、どう思いますか?以下から投票を!https://forms.gle/G6CRgSL9Fh8vM2nk6

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仕事でコミュニケーションを扱う 3 人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何か?を一緒に考えていくポッドキャストです。

出演者🎙️

田中 愼一 (Blog)

高木 恵子 (Facebook / LinkedIn)

中川 浩孝(twitter / Facebook / LinkedIn / note)

ご意見・ご感想、3 人に話してほしいトピック、3 人へのご質問などありましたら、以下のフォームからお送りください。https://forms.gle/ZGKtUCBn3m25Nr6J6

00:00
田中 愼一
コミュニケーション力を究めるゴールデン・トライアングル。 仕事でコミュニケーションを扱う3人が、これまでの経験や最新の話題を語りながら、コミュニケーションとは何かを一緒に考えていくポッドキャストです。
みなさん、こんにちは。コミュニケーションを極めると自分が見えてくる、世界が見えてくる。 コミュニケーションの世界に携わって40年以上、コミュニケーションが命。
シン・田中、こと田中愼一です。よろしくお願いします。
高木 恵子
SEからPRコミュニケーション業界に転職して、はや四半世紀以上、高木恵子です。
中川 浩孝
外資系企業でマーケティングを経験してきたアメリカ在住、中川浩孝です。
最初にですね、ちょっとお知らせというか、お願いと言いますか、があるんですけれども、いつもこのポッドキャストを聞いていただいている皆さん、本当にありがとうございますなんですけれども、
多分音でしか聞いていないので、皆さん、ポッドキャストのソフトですとかアプリで、項目と言いますか、説明のところをあまりちゃんと読んでいないかなと思うんですけれども、
実は57回目からちょっとしたアンケートをしています。なんか皆さんに、聞いている皆さんに質問を投げかけていて、簡単なイエスノーみたいな感じで答えられるアンケートを取っていますので、
私たちせっかく一方的に話しているだけなので、皆さんとコミュニケーション、インタラクションしたいなというふうに思っているので、ぜひ皆さんからの意見と言いますか、ちょっとしたイエス・ノーで簡単に答えられる質問ですので、お答えいただいて、
またさらにこういうことを話してほしいとか、何かご意見がありましたら、それも加えて足していただければなと思うんですけれども、簡単な質問でもよろしいので、もしよろしかったら参加していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
高木 恵子
よろしくお願いします。
田中 愼一
よろしくお願いします。
じゃあ、口火を切る形で、昨日飲み会があったんで、ちょっとそこあたりを皮切りに話を進めたいと思います。
飲み会っていうのは、うちのオペレーションの創業メンバーって言ったほうがいいでしょうね、の何人かでね、4人ぐらいで飲んだんですけども、
なかなか白熱した議論があって、
あの当時はーって、はじめは文句から来たんですね。
基本的には、もう大変だったっていう話だったんだけど、徐々に酒が回ってくると本音が出てきて、
でもあのときは、もうなんていうのかな、めちゃくちゃ時間が早く過ぎ去って、
数か月ぐらいが一週間ぐらいにしか感じられないほど忙しかったよな。
03:02
田中 愼一
ただ、あのときは急激に自分が成長してるっていうことをですね、みんな異口同音に言ったわけですね。
基本的にはそれぞれ立派に独立というか、その分野ではそれなりの立場の人たちなんだけども、
みんなやっぱり基盤はあのとき、創業のときのあの環境っていうのが自分たちを育ててくれたっていうので、
僕も含めてそういう話になったんですね。
その中でじゃあ、なんであのときそんな成長を感じてたんだって言ったときに、
ある人が、やっぱりいつもケツに火をつけてから仕事したよね。
つまり人間はケツに火をつけない限りは必死になって動かないと。
まずはケツに火をつけてから勝負するっていうね。動くっていう。
だからそれがね、結構やっぱり効いてたよなって。
そこからだんだんケツに火をつけるってどういうことかっていうのを具体的に言うと、
例えば創業時っていうのは、いわゆるパブリックリレーションとか広報とかコミュニケーションっていうオペレーションを立ち上げたわけですけども、
基本的には立ち上げたときに、僕が一人立ち上げてやるぞって言ったけど、
僕はエージェンシーの経験がそのときゼロだったわけですね。
だから当然ながらPR経験者を採用しようと思ってもみんな来ないんですね。
素人が立ち上げた会社がなんで安泰なのかっていうんで、成功するかっていうんで。
結構人集めができなかった。誰も来なかった。
僕のご縁のあった方々、PRとかコミュニケーションとか広報なんかには一切関わりなかった人たちを呼びかけて集まって。
だからある意味、一種のコミュニケーションにおいては素人集団が集まったわけですよ。
ただ彼らが持っていたのは、彼らが今まで培ってきた経営企画の技術とか、
営業とか人事とか、総務とか、あらゆるマーケティング的なものっていうのはみんな持ってるわけですね。
基本的には我々の中に入って、それをいかにコミュニケーションサービスとして衣替えさせるかっていう。
だからみんなが持っている知見を生かして、そこからいかにコミュニケーションのサービスを引き出すかっていうところになったわけですね。
その引き出すためには何が一番重要かというと、やっぱりクライアントを持つことが大事なんですね。
具体的にクライアントにサービスする。
クライアントを持つっていうのが、こちら経験ないから、いかにもフリをしなきゃいけないんですね。
誤解を生むかもしれないけど、知ったフリをする。やったフリ。
中川 浩孝
やったフリはどうなんですか。やったことがあるフリですよね。
田中 愼一
そう。やったことがあるフリですね。すみません、日本語がおかしくて。
そういうのをやるしかないんですね。
やると何が起こるかって言うとですね、ケツに火がついちゃうわけですよ。
06:05
田中 愼一
お客さん、「いいね。じゃあやってくれ。」って話になるわけですよ。
それの繰り返しで絶えずケツに火をつけていくっていう、フリをするっていう。
これがですね、ものすごく馬車馬のごとくみんな働いてたんですね。
なぜかというとケツに火をつけるっていうのは、自分のケツに火をつけるわけですから。
自分が動かざるを得ないところに自分をあえて追い込むっていう。
それを絶えずやっていく。その途上はすごいつらいものがあると思うんですよ。僕自身もそうだったから。
でもやっぱりそれだけ馬力がかかって必死になるし、
変にPRアジェンシー的な囚われっていうのがなくて、発想が自由自在で、これでもかこれでもかって必死だから。
やっていくとですね、実は全然クライアントが期待していた以上のものが生まれてきちゃうんですね。
それがクライアントの気に入って、「おお!」って話になって、それを追求していくとどんどん差別化っていうことで、
他のところが全然やってないところをどんどんどんどん開拓できる。
しかもそれはみんなが持っている違った経験が、どんどんコミュニケーションという一つのチャンネルを通じてサービス化していくわけですよ。
これがね、やっぱりすげえって話になって。
もっと品のいい表現をするとやっぱり背伸びをしなきゃいけないんですよね。
絶えず背伸びを自分に迫るっていうのが、自分たちの成長につながるんじゃないかなっていう。
そういう感じです。皆さんどうですか?
皆さんね、やっぱりしっかりとして今立ち位置を築かれて、
たぶんその途上ではいろいろ自らをどう成長させるかっていったときに、
そんなケツに火つけなくてもできるわよって話はまた出てくるんだろうと思うけど。
中川 浩孝
まあでもフリをするというか、背伸びをするというか、
別にね、特に皆さんの場合はクライアントがいるっていうお仕事なので、
クライアントに対してやっぱり本当のことが言えないとか、
たぶん言えないこととかもたくさんあると思うので、
そこはうまくフリをするっていうのはすごく大切だろうなと思いますよね。
もちろん信頼していただくには経験があるっていうことをね、
向こうは期待しているでしょうから、それに対してやったことありません。
これはしたことない、こういうこと聞いたことないですみたいなことって言いづらいから、
そこで、でもその背伸びをすることによってまたそれを学んでというか、
ちゃんと自分でしっかり勉強して、それ以上のものをデリバーしていくっていうのは、
すごくあるんだろうなっていうのはちょっと、
私は本当に事業会社で基本的に働いてきた人間なので、
ちょっと違うと思うんですけれども、
ただすごくクライアントを前にしたとき、お客様を前にしたときって、
09:00
中川 浩孝
私から見るとですからお客様を前にしたときっていう感じなのかなと思うんですけど、
例えば展示会みたいなところに行って説明みたいなのをするとか、
そういうときってやっぱり私100%知ってますっていう顔して立ってないとお客様も不安になっちゃうので、
そういう意味ではもちろん、そこで答えられないことももちろんあったりはするんですけれども、
ちょっとそれは調べてみますですとか、
もう少し詳しく調べてからもう一回お答えしますみたいな感じで言わないといけないところはもちろんあるんですけど、
ただ私は100%この製品に関してサービスに関して理解していますよっていう、
やっぱりそういうスタンスで基本的にお客様に対しては接するっていうのは私もずっとやってきたかなって思いますね。
田中 愼一
そうですね。本当に気をつけなきゃいけないのは、どこまで背伸びするかっていうところで、
背伸びしすぎると嘘をつくことになっちゃうんですよ。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
だから背伸びっていうのは嘘をつくことじゃなくて、
例えばこれできますかって言ったら、いや私はそこはやっていませんが、
実はって言うんで、自分の今までの経験の中でそれに類似的な部分で違った解釈で何か一発入れなきゃいけないっていう。
だから嘘をつくっていうことではなく、ある程度自分の今までの経験では別の選択肢がありますよっていうふうに思っていくっていうんですか。
っていうのが一つありますね。
もう一つの言い方っていうのは、これから間違いなくそこをやっていくっていうことが確実視されてるのであれば、
それはやれますよっていう表現を使いますよね。
やれますよと。やったことありますよじゃ嘘になる。
やれますよっていう。これだったらやれますよ。なぜかというともうそれをやろうとしてるわけですよ。
だからそれは自信を持ってやれますよっていう。
別の選択肢で答えるっていう話とか、今ヒロさんが言ったように、これちょっと調べてしますっていう方法もあるし、
あとはもう自分でこれはやることになってるっていう前提がしっかりあって、やる自信があるならばやれますよっていう形で答えるとか、そこのバランスでしょうね。
結構際どい。背伸びするって結構やっぱり高等技術で、失敗を何回かやんないと。
あのね、今でも失敗することあるわけで。
だから言いすぎない。でも少なすぎない。ここの感覚バランスがものすごく重要だな。
これ普通の人との関係、対話でも、たぶんどこまでフリをするか、フリをしないのか、背伸びするのかしないのかって結構重要だと思うんですよね。
中川 浩孝
確かにそうかもしれないですね。
田中 愼一
僕が覚えてるのは、この前も話したスケボーおじさんの話を前回も話したけど、
あの人の物語がウェブに書いてあるんで、それずっと読んでたらしみじみとするものがあって、
12:02
田中 愼一
彼はやっぱり、孤独からどう自らを解放するかって、
孤独、すごい孤独だった。自分も初めての土地に向こうに入ったんだけども、
しかも婿に入ったから、もう完全にこれやれあれやれっていう感じで、
もうどえらい仕事をさせられて一生懸命頑張ったっていう話なんだけども、
そういう経験談の中で彼が言ったのは、やっぱり孤独からの脱却っていうのが彼の一番の課題で、
どうやって脱却したかっていうのを試行錯誤した中で行き着いたものっていうのが、
基本的には一生懸命やること。とにかく一生懸命やる。
で、カッコは絶対つけないこと。
つまり、これは今議論している、フリをするっていうのを絶対否定してるわけですよ。
中川 浩孝
そうですね。
田中 愼一
でも僕はその言葉にも感動してて、フリをするっていうのにも僕自身としては、
あ、なるほどっていう思いもあるし、納得感もあるし、
逆にカッコつけないっていうのにもものすごい納得感があるんですよ。
で、これなんで二つとも違う意味で、真逆の意味っていうふうに捉えられがちなんだけども、
僕の中ではそれは一つに理解できるっていうのは、やっぱりバランスなんでしょうね。
フリをすることを100%否定する。
カッコつけることを100%否定するっていう、二元論的な発想では、
やっぱりどっちかを選ぶしかないわけですよ。
でも僕自身がその二つの言葉、一見相反する二つの言葉を聞いて、
フリをする、それからカッコをつけないっていうのが自然体に僕の中に入ってきたっていうのは、
やっぱりそこに二元論じゃない別の軸での受け取り方っていうのがあって、
唯一言葉としてはバランス感覚っていう、月並みな表現になっちゃうんだけども。
中川 浩孝
ただどっちもやってることは同じ気がするんですよね。
その頑張ってできるようになるっていう意味では一緒で、
それを先に言うか言わないかくらいの何か差かなっていう感じで今話をしたんですよね。
田中 愼一
時差っていうのもあるんでしょうね。時間差でこうまとめちゃうって。
中川 浩孝
やっぱりやれるようになるまでそのやれることを言わないのか、
やれることをできる前に言うのかっていう多分話なのかな。
でも多分両方とも一生懸命頑張らなければそのできるっていうところには達成できないので、
そういう意味で努力って意味では同じなのかもしれないなって。
田中 愼一
なるほどね。そうでしょうね。
だから逆に言うと、そういうふうに一体で感じ取れる感覚って大事なんでしょうね。
だから背伸びするってのは結構二元論に挟まっちゃうと、
あの背伸びできなくなっちゃうっていう。
15:01
田中 愼一
あるいは背伸びしちゃったがために墓穴掘ったっていう世界にあって。
中川 浩孝
そうですね確かに。
田中 愼一
だから天国か地獄なわけですよ。
で、それを乗り切るにはその両方の矛盾を今みたいに時間軸で抑えていくのか、
あるいは両方とも実は努力だろっていう話で抑えていくのかっていう、
こういう抑え方って重要なんでしょうね。
高木 恵子
私やっぱり多分同時にやってるパターンの人だと思うんですけど。
たぶん子供の頃から、だから背伸びはたぶん子供の頃からね、しなきゃいけない時って背伸び。
じゃあちょっと知らないことを知ろうとか、やれてないことをやろうっていうのが背伸びにある種になるわけですよね。
で、仕事に、仕事でも経験してないこととか、もちろんクライアントサービスでちょっとやったことのない業界とか、
例えば何かアクティビティみたいなところで、割と私は最初から、それは経験がないですとか、これは経験はないけれども、
さっき田中さんおっしゃったみたいに、こういうことをやってるんで、おそらくこういう経験をしてるんで想像はつくから、
やったことはないけれども、きっとこういうふうにできると思いますみたいに、こうやりますみたいな。
そこはどっちかっていうと意気込みになりますよね。
田中 愼一
意気込みですね。自分がどれだけ意気込み、ある意味自分を追い込んでるわけですよね。
高木 恵子
そう。でも、やっぱり言霊じゃないけど、そこが背伸びになるんだと思うけど、でもできると思いますって自分が言ったってことは、もうそこにある種コミットですよね。
経験はないけど、こういうふうにやります。
で、最初にそれを言うと、特に仕事の場合は、いやそんな未経験の人には嫌だよって、クライアントからそこでシャットアウトされれば、そこで物事は始まらない。
でも、例えばクライアント側が、ああそうか、でもなんかこの人にかけてみようかなとか、この会社にかけてみようかなって思ってくれたら、
そこで信頼関係がお互いに、未経験なんだけど、なんか知らないけど、そこで信頼関係っぽいのが生まれますよね。
始めると始めると。
中川 浩孝
信頼されたからにはやらざるを得ないっていう。
田中 愼一
そこにケツに火がつくわけですよ。
高木 恵子
でも、あんまそこにケツに火がつくっていう風に、考えるかどうかで、そこでやっぱり、
じゃあ頑張ります、じゃあ頑張ってって一緒にそこでやって、結果ダメでも、そこで多分今まで私別にクライアントから怒られたことはないですね。
できなかったことに関して、そのやっぱりチャレンジしましょうって最初から言って、でも例えばこう、経験はないです。
でもこうでこうでこうやればこういう可能性はあるかもしれないけど、ここはもしかしてこうですっていうのをある程度言った上で、
18:03
高木 恵子
クライアントがOKって言えば、クライアントも自分がOKをそれで言ったわけだから、結果が例えばダメだったでも、
責められることはなかったですね。
田中 愼一
たぶんね、一番のさっきちょっと、いろいろな経験を持った人を、コミュニケーションっていうチャンネルでサービス化するって表現を使ったんですけども、
あれの具体的なイメージが何かって、やっぱりクライアントとの対話なんですよ。
こちらも、やってないけどこれをやろうとしてるっていうものを提案すると、向こうが乗ってくるとか、じゃあこういうのはどうなの?
これだったらこうって、また新たなね、要するにクライアントとの対話がある意味コミュニケーションのイノベーションの、まさに一番の現場なんですね。
だから基本的には、今までこの商売27年くらいやってるけど、エージェンシーね、エージェンシー商売27年くらいやってますけども、
基本的にはすべてのイノベーションっていうのは、すべてをクライアントとの対話、クライアントの持っている課題っていうのをクライアントとこちらで再定義してあげて、
そこにはこういうのがありますよっていうのをやったことなくても、これ間違いなく自分の経験からこれできるなと。
で、俺もそうだったらこういうふうにできるなとか。あるいはそのやり方じゃなくて、こういう別の選択肢で攻めることもできるなと。
いうのが頭の中、こっちの頭の中にグーッとなって、それをクライアントにぶつける中でクライアントのフィードバックをもらいながらやっていくと、
もうそれ商品開発?メーカーでいうと。商品開発のね、現場超現場なんで。
しかもなんで超現場かっていうと、マーケティングリサーチとかそんなんじゃなくて、もう目の前にお客がいるわけですよ。
そこともう直にあってその話をしてるってことは、お客さんと共同してイノベーションを生もうというところ。
これがね、僕ね、コミュニケーションの商売はそれができるんですよ。
高木 恵子
そうですね。
田中 愼一
メーカー出身だけど僕は、メーカーはそれできないんですよ。やっぱり。
目の前で開発できないの、お客さんと一緒に。
やっぱりマーケティングっていうリサーチをして、お客様のニーズを把握して、
だから全部間接的なところで商品開発が行われるわけですよ。
あるいはエンジニアが現場にいて声を聞くとか、そういうことはあるけど、
我々の商売って、コミュニケーションの商売っていうのは、ものがないだけに、お客さんの課題さえあれば、それを理解ようにも料理しながら、
お客さんと、どうですかこれ、いやこれもできるな、どうだって作り上げていく。これね、最高。
高木 恵子
そう、それが楽しいですよね。
田中 愼一
ただ、もちろんそれは、期待が、信頼関係ができればできるほど、自分の責任が重くなるわけですよ。
これをしっかりとデリバーする。しないとね、せっかく信頼されたのに、それを裏切ることになるっていうプレッシャーがかかってくるから。
21:07
田中 愼一
それがね、自分が動く原動力になっていくっていうね。
これがやっぱり、一つの方程式でしょうね。自分を成長させる。
高木 恵子
うん、そうですよね。そう思います。
中川 浩孝
そういうの日本人下手ですよね。でもね、多分、基本的には。
高木 恵子
そうなのかな?
中川 浩孝
なんかわからないですけど、例えば、私の会社、私が今までいた会社の話ではなくて、人から聞いた話ですけれども、
例えば、日本のある外資系の日本の使者に入ってくるような人で、
日本語がしゃべれる人を取ろうとしてるんですけども、外国人の人が応募してきましたと。
で、日本語はしゃべれ、当然しゃべれますっていうふうに、履歴書には書いてあります。
で、実際にテストというか、面接してみると、ほとんどしゃべれない。
本当に片言しかしゃべれないのに、私日本語しゃべれますみたいな感じのことを書いてくる。
あれってすごいなと思って、それが書ける、何て言うんだろう。
度胸というのかわからないですけど、それってすごいなと思って。
なんか日本人には、私結構英語しゃべれる人でも、英語しゃべれませんとか、全然言うじゃないですか。
田中 愼一
確かに、確かに、逆なんだよね。
中川 浩孝
なんか欧米の人の、私これできますって言っちゃう能力っていうか、なんか度胸はすごいなと思うんですけど、
日本人はもっと、私これできます、あれできますって、もっと自信を持って言った方がいいんじゃないかなって思うんですよね。
田中 愼一
それはね、重要でしょうね。
やっぱり控えめというか、おひとやかというかわからないけども、やっぱり不利をするっていうことが下手ですよね。
中川 浩孝
そう、下手なんですよね。
田中 愼一
やっぱりふりをする上手にならなきゃいけなくて、そのためには結構失敗を繰り返しながら、
もうどこまでふりをすればいいのか、どこまで一生懸命やらなきゃいけないか、ここあたりのバランスですね。
そこをやっぱり一つの能力として鍛えないとダメだと思うんですね。
これ普通の日常の会話でもね、多分人間関係作っていく上では非常に重要な、
だからふりをするっていうのはやっぱり我々にとってはすごく重要なんでしょうね。
そこを極めるっていうのがね。
中川 浩孝
まあでもふりをするっていうね、ふりをするためにはそれなりの努力が必要で、
やっぱりそのふりにどんどん実際に近づいていくためにさらに努力をしていくっていうのと一緒になっている。
嘘ではなくて、単純にそれがやっぱり自分が本当に行きたい方向性であって、
そこに対してちゃんと自分も頑張っていくっていう、
そこがたぶんセットになってないと、
あいついつもほらなんか口だけだよねっていうふうに言われちゃうのは嫌ですからね。
やっぱりそこは努力も必要ですよね。
田中 愼一
あと僕が経験した中で言うと、トップマネジメントとかリーダーたちがふりをするでしょ。
中川 浩孝
はい。
田中 愼一
すると、トップリーダーたちがやったふりの意味、価値を理解しないスタッフっていうのがたどる。
高木 恵子
確かに。
24:01
田中 愼一
そうすると、出来もしないことをなんで言ってるのとか、
だってやってないじゃないですか、うちはとか。
なんていうのかな、そこでに囚われちゃって。
そうじゃない、多分いるでしょ。
一緒に乗っかってってね、リーダーと一緒にふりをして、一緒に自分もその一部になろうという形で。
で、クライアントとのミーティング終わったら、いや一緒にやりましょう。
これ絶対売れますよ。
これ成功しますよっていう。
っていうスタッフもいれば、そうじゃなくて、やったことないです、こんなことを、っていう足を引っ張る。
だからふりをするってのは、自分自身だけの問題じゃなくて、特にリーダーにとっては人を拷問さなきゃいけないわけで、
その時にいかに自分のスタッフの人たちがそれに納得して、そうだねって言う。
ここまで来るとカルチャーの問題もなってくる。
高木 恵子
そう思います。会社のカルチャー。そうなります。そう思います。
田中 愼一
だからそういうふりをするカルチャーをどう作るかっていう組織って。
高木 恵子
やっぱりそういう人材を雇うしかないですよね。
ある程度最初は、最初のコアメンバーはやっぱり、自分のやり方と同じ仕事のやり方ができるとか、考え方ができる人をやっぱりコアに置いとかないと、
それは会社ってのはそうじゃないと動かないですよ。
田中 愼一
でもそれすごく重要だな。今の言葉でちょっと気がついたんですけど、
昨日集まったその連中で、僕に対する批判が一つ集中してて、何かって言ったら、面接やってねえじゃないかって言うんですよ。
新たに入ってくる人たち。面接してんですよ僕。下手すと2時間くらい面接してるんですよ。
でもみんな言ったのは、あれは面接じゃないと。僕が言いたいことを95%語って終わりじゃないかと。
だから自分のこと聞かれたのはたぶん5%くらいしか聞かれなかったっていう。
僕自身が、なんでそんなことやってたのかなっていうので、それを弁護する言葉がなかったんですよ、昨日の夜は。
ごめんねーなんて言いながらね。
ところが今ちょっとわかったのが、実はそれ何をやってたかっていうと、
僕がフリをするっていうものにどれだけついてきてこれるかなっていう。
だから僕がどんどん相手と話してると、どんどんフリをするっていう、かっこつけしいもあるんだけども、
そういうのもワンワンワンワンなってくっていうのは、やっぱり相手次第でそれをやる人とやらない人って分かれるんですよ。
中川 浩孝
あーでもそうでしょうね。
田中 愼一
あのね、乗ってくれない人って絶対いる。
こう言っててね、どうだどうだって言うんだけど、全然ね乗らない人。
高木 恵子
えー、あ、そっか、いるんですねやっぱり。
27:02
中川 浩孝
そういう人とはやっぱり一緒に働けない。
高木 恵子
そうそうそう、そう思います。
田中 愼一
今なんであんなことをやってたのかって言ったら、自分のフリをするカルチャーっていうか、
そういうものに乗ってこれる人なのかなっていう、そこの多分尺度で、
ですから基本的には僕の場合2時間ぐらい面接するともうこれ合格なんですね。
中川 浩孝
長さで決まるんだ。
高木 恵子
こうやって話がずっと続くからでしょ?
続くからね。
田中 愼一
1時間も経ちましたよとか言って、チャチャが入るんだけど、いやいや、まあまあって言って、
2時間ぐらい入るとだいたいそういう人は合格。
中川 浩孝
あーでもそうですよね。話が一緒にいて盛り上がるような人とはやっぱり仕事しやすいっていうのは間違いないですね。
田中 愼一
向こうも盛り上がらざるを得ないっていうプレッシャーはあるんでしょうけどね、面接だから。
高木 恵子
いやでも続かないですよ。田中さんのこの勢いを、最初の15分でダメな人は多分ダメだと思う。
中川 浩孝
だって自分だってこの人と働きたくないって思ったらやっぱりちょっと盛り下がると思うし。
高木 恵子
そうそう、この会社の社長さんこんなに喋るならいいやって思ったらね、それなりのこうなんか、たぶん乗ってこないと思うんですよ。
田中 愼一
だから基本的に乗ってこないと分かった瞬間ギアチェンジして、その人は間違いなく他の人にうちのこと話すだろうなと。
中川 浩孝
あーなるほど。
田中 愼一
絶対ね、あそこ悪かったとか、あそこなんとか、だったらもうこの際うちの組織はすげえぞっていう話と、好印象を残すっていうね。
中川 浩孝
それはもちろんでも大切ですからね。
田中 愼一
そうそうそうそう。だからちょっとね、そういう感じで、ギアチェンジしてですね、で大体お茶を濁す。
もうふりは一切しないですね。で、相手の話も聞くっていうか、聞くふりしてこっちをアピールするっていうふうにしますね。
だってたぶん面接の印象って結構みんな噂するでしょ。
中川 浩孝
いや、しますよ、しますします。
田中 愼一
あーそこひどくてねとかね。
中川 浩孝
もうあそこの面接官の質問ひどかったとか全然人に言いますねやっぱりね。
田中 愼一
だからやっぱりそういうことを考えると、そういうふうにギアチェンジすることがありますね。
だから2時間話したってのは、これはやっぱりね本当によくぞ乗せてくれたっていう感謝のことはね。
だからやっぱりそういう人を選ぶっていうのはやっぱり大事ですね。一緒に乗ってくれる人を選ぶっていうのは。
ただ組織って大きくなるとだんだんそうも言ってられないんですよね。
高木 恵子
そうやっぱりね100人以上1000人単位になってきたら、同じ人を会社に入れられるかつと、そこはまた違うステージになってくるからね。
でも最初の本当コアメンバーってやっぱりある程度自分、基本のところが同じじゃないと多分難しいですよね。
そうそうそう。
30:00
田中 愼一
そういうことでいろいろと大変って感じはありますね。
高木 恵子
でもそれってきっと友達関係でもそうですよね。
友達がいっぱいいる人ってそのやっぱり全員とそういう距離感かどうかっていうところと本当に近い人たちとの距離感とたくさんいる人たちの距離感って多分違うはずだと思うんですよね。
だから友達関係でもなんかそこのこう同じようななんだろう付き合い方っていうか。
中川 浩孝
面白いですね。
高木 恵子
あるんじゃないかなと思いますけど。
田中 愼一
付き合い方っていうと、この前ちょっとある企業のトレーニングセッションを仕切ったことがあるんですけど、銀行だったんですけど。
対話にも質があるっていうか、レベル。
トップがいくら下に発信しても、それが下に浸透しない、自分ごと化しないっていう。
これが一つ、どの企業も抱えてる課題なんですよ。
トップがいくら立派なことをボンボン発信して、メッセージもしっかり作って出したとしても、なかなか下の現場レベルに浸透しないっていう。
この前やったセッションはちょっと面白くてですね。
現場同士の対話を一つ中核において、つまりトップダウンっていう話、あるいはボトムアップっていう話じゃなくて、
同じレベルの人たちを集めて、そこでそれなりにある程度の質のレベルを保った対話をさせる、っていう試みを一回やったんですね。
そうすると、基本的には横の対話と縦の対話。縦の対話とは序列の対話ですよね。
これは今までどこの会社もやってるんだけど、そうじゃなくて横の対話っていうのが実は案外なかったっていうのがわかってきて。
しかも横との対話っていうのは、よく聞いてると質が非常に低いって言ったら怒られちゃうんだけど、
表面的な、「あそこおいしかったわね。今日どこを昼飯行く?」とか、こういう対話があるんですよ。
それをもう少し深い対話にするために、こちらからインプットするんですね。
これをちょっと考えなさいっていう、うちで言うメッセージ構造図を使って整理させるんですけど、
そうするとですね、グループで話して、そのグループは全部横のつながりですから、だいたいみんな同じランキング。
支店長クラスだったら支店長クラス。部長クラスは部長クラス。課長クラスは課長クラス。
で、話をさせる。その一つのお題をあげてね、考えて発表しろって。
そうすると何が起こるかというと、同じ者同士での対話っていうのは上下の対話と違って、
33:05
田中 愼一
やっぱりもっとね、結構質の高い議論ができるようになる。
で、それをやらせて、その後みんなどうだったって言ったら、自分ごと化のレベルが飛躍的に上がったんです。
だから、これすごく重要な事象で、今ほとんどが上下での対話っていうことをやってるんだけども、
そこもやんなきゃいけないんですけども、やっぱりそれが現場に広がって組織が大きくなればなるほどね。
横の対話っていうものの質を上げること。
その質を上げるっていうのは、例えばビジネスにある程度直結して、これからの俺のビジネスはどうあるべきだとかね。
でもこういう問題あるよねとかいう課題の共有。
その課題の共有からソリューションはどうあるべきかとか。
で、そこに対してそれが行われると、今度はボトムアップの世界が生まれてくる。
中川 浩孝
そういうことですよね。
田中 愼一
つまりね、横のあれがない限りボトムアップって絶対出てこない。
高木 恵子
確かに。
中川 浩孝
面白いですね。でも確かに銀行って面白いですよね。
その支店ごとに結構物理的にも分かれているし、横の繋がり確かになさそうですね。
田中 愼一
ないんですよ。サイロ化が激しくて。
だから同じサイロの中で話しても、質の高い対話がなくて、他と話すから気づきが出てくるんですね。
気づきが、いわゆるサイロの中でいくら話したとしても、
ホリゾンタルというか平行的な議論をしても、質が全然高まらなくて。
仕事が当たり前のことをみんな同じことやってるから、気づきもへったくりもないから質が高まらないんですよ。
ところが異部門同士で議論すると、いろいろな課題共有、それからソリューション共有、差別化等々って話で整理していくと、
どんどんどんどんそうなんだって話で乗っていくっていう。これ面白い発見で。
たぶん今後トップダウン、それから水平、横展開、さらにはボトムアップっていう、こういう3つのステージで意識改革を上がっていくっていうのが重要なんですよね。
高木 恵子
確かに面白い。
田中 愼一
だからこういうのも、クライアントと接してるっていう中からそういう発見が出てくるっていうイノベーションが起こってる。
だからやっぱり現場いいですね。僕は現場にずっと身を置きたいですね、やっぱりね。
高木 恵子
そう、面白いですよね、やっぱり。
36:02

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