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久留米市美術館「アルベール・マルケ展ー水辺の変奏曲」
2026-07-09 16:08

久留米市美術館「アルベール・マルケ展ー水辺の変奏曲」

クリエイティブプロデューサー・三好剛平が時事のニュースについて、解説・コメントします。

田畑竜介
Groooooow Up

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サマリー

クリエイティブプロデューサーの三好剛平が、久留米市美術館で開催中の「アルベール・マルケ展ー水辺の変奏曲」を紹介。フォーヴィスムの画家としても知られるマルケが、生涯を通じて同じ構図で水辺の風景を描き続けた独特の制作姿勢に迫ります。一見単調に見える反復の中に、画家が見出した風景の本質や美しさ、そして観客に新たな視点をもたらす展覧会の魅力を解説しています。

展覧会「アルベール・マルケ展」の紹介
この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で、多様な視点を提案するCatch Up。
木曜日は、クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。
三好さん、おはようございます。 おはようございます。
久しぶりのリアルだな。 ほんとですね。
忙しいから、今。 そうですよね。
もう今週末からプレイベントが始まりまして。 そうか。
来週7月15日からいよいよ自分のね、アジアンフィルムジョイントって映画イベントも始まるわけですけど。
ちょっとその話も後半にできたらいいですけど。
まずはちょっと、今日なんか本も持ってきてくれてますけど。
どんなものを紹介してくれるんですか?
はい。本日はですね、久しぶりに美術の展覧会をちょっとご紹介したいと思います。
ね。なかなかできてなかったんですけど。
今日ご紹介するのが、現在開催中でございまして、7月29日水曜日まで
くるめし美術館で開催中の開館10周年特別展
アルベールマルケ展
水辺の変装局という展覧会です。
アルベールマルケ。 アルベールマルケですね。
これ僕も恥ずかしながらなんですけど。
今回初めてきちんと作品を鑑賞できた
20世紀初頭のフランスの画家アルベールマルケっていうですね。
その方の個展にあたるわけですけれども。
これマルケをメインにしたこういう個展っていうのは
なんと日本国内でも35年ぶりなんです。
まあそれは俺も見たことないわって感じで、すいませんって感じなんですけど。
今回その約90点の作品が展示される展覧会となっているんですけれども。
これ見ましてね、個人的にも非常に非常に面白かったんですよ。
なのでちょっとここからその魅力をご紹介したいと思います。
まずはこのアルベールマルケっていう方のご紹介なんですけど。
アルベールマルケ1875年生まれ、そして1947年に亡くなったフランスの画家ですと。
同時代を生きた有名な画家でアンリー・マティスっていうね。
皆さんもご存知だと思うんですけど。
このアンリー・マティスと一緒に紹介されることの多い作家なんですね。
っていうのも、マティスとマルケ。
これマティスがですね、マルケの6歳上の先輩画家なんですけど。
2人がですね、もともと同じ美術学校で出会いまして。
で、マルケはマティスから本格的な絵の道に誘い出されまして。
以降生涯を通じて親友としてのこういう関係を続けたというですね。
そういう2人でもあるんですね。
で、さらにはマルケとそのマティスっていう2人、およびその一派のみんなたちなんですけど。
彼らはフォービズムっていうですね。
呼ばれる美術道校になった作家として紹介されるわけです。
このフォービズムってやつなんですけど。
フランス語で野獣を意味するフォーヴからなる言葉で。
日本語に訳せばなのでフォービズム。
野獣派みたいなことになるわけですね。
で、これ1905年にマルケがそのマティスらと一緒にですね。
作品を発表したある展覧会があるんですけど。
これが歴史的な展覧会になるんです。
そこで試されたマルケとかマティスとかが試した彼らの画風であったりとか作風が。
それまでの美術の常識をですね。
また一つちょっと打ち破るものになったっていうことで。
当時の業界で一大スキャンダルを巻き起こすわけですね。
で、その作風っていうのが単純化されたフォルム形ですね。
とか荒々しいヒッチであったりとか。
あるいは激しい色使いによるもので。
それらがまるでまさしくその野獣のようであるということで。
当時の批評家から名付けられた一派の名称がそのフォービズムということになるわけですね。
ここまでが前段です。
そういう前段がある中で。
言ったらそのフォービズムの作家として紹介されることがあるマルケなんですけど。
実際にその作品を見てみると。
多くの観客がそのいわゆるその野獣のようなフォービズム。
荒々しいのかみたいなことを期待するわけですけど。
意外にそれだけでは説明がつかない独自の。
もっと言えばここからお話しするかなり異色な美意識に貫かれた絵画であるというふうに感じるはずで。
そのマルケならではの美術の探求ぶりというものに注目するのが今回の展覧会になるというわけです。
アルベール・マルケの画家としての特徴
ここで今日はお二人とリスナーの皆さんも一緒に。
自分が画家になったつもりである風景を想像してみてほしいんです。
あなたは今から川あるいは海のある水辺の風景を画面に収めるために。
それをどのようにキャンバスに落とし込むかということをまず考えています。
あなたはまず川辺に位置する建物の例えば2階か3階ぐらいの高さにいるわけですね。
なので視線としては川辺を少し高いところから見下ろすようなそういうような構図になります。
そこであなたはその川をまず画面の下から上に向かって斜めに大きく流れている川として描くことにします。
川を大きくズバーっと斜めに下から上に。
まず画面の中にそういうことで大きな一本の骨格みたいな川の線が走るわけですよね。
まずその構図が一本決まりますと。
そうすると川の手前にはつまり画面の近景、近い川の景色には川辺の街を往来する人々の様子みたいなものを例えば描き込むことになるでしょうということですし、
川を挟んだ今度は向こう側、遠景には川向こうの街の風景を描き込むことになるわけですね。
こうして絵画全体の画面のフレーミングがおおよそ確定できます。
復習しますね。
これで今リスナーの皆さんの中にもこういうふうな画面が出来上がったはずです。
まず少し高いところから見下ろす形で捉えた川や海のまずその一本の大きい筋があります。
画面に大きく斜めに描き込まれている。その手前の近景には水辺の街とかそこにたむろする人々の風景。
街やそして川や海の向こう側の遠景には川を挟んだ向こう側の街の風景が描き込まれるというですね。
そういう景色が出てきます。
ここでここまで想像できたところで実際に田畑さんと水木さんのお二人にそのマルケの絵画を見てもらおうと思うんです。
はいこんな具合です。
頭の中で描いた風景とどうですか?近いですか?似てますか?
全然違う。
違った本当こんな感じなんです。
でねこれね今ねなんでここまでして皆さんにですね画面作りをですね説明してやったかっていうと。
実はこのマルケという画家なんですけど。
自分の愛したパリの街そして生涯を通じてパリ以外にも様々なヨーロッパ周辺の街々を訪れるんですけど。
その一つ一つ違うはずの街の風景を一貫してこの同じ構図。
同じフレーミングで描き続けたっていうちょっと変な画家なんですよ。
こだわりがすごい。
見せたらねわかるんですけど。
だいたい全部真ん中に川が斜めに走ってて手前と奥の風景があってっていう。
ずーっと必要に繰り返すんですね。
でこれこそがまさしくね今回やっぱこの90点からなる作品をまとめて見れるっていうことで初めてやっぱり立ち起こるものでございまして。
ある一人の画家が生涯を通じて出会ってきた様々な風景の一つ一つをほぼ一貫して同じ構図で捉え。
画面に描き続けるっていうのは一体これどういう書業なんだってことなんですね。
実際今回の展覧会その90点からの展示作品のうちその大半がこの同じ構図で捉えられた風景画になるわけですね。
ちょっと待って飽きたりしませんか。
そうなんですよ。だからね観客も始めはねこの何枚か2点だなぐらいの感じでまず始まるわけですけど。
次に行ってもその次の部屋に行ってもずっとずっと繰り返しこの同じフレーミングの風景画と出会い続けることになるわけですよ。
まずで当然観客の中に拠来するのはどうしてこんなことやってんのっていうことになりますよね。
あと飽きないかっていうねちょっとそういう人もあると思うんですけど。
なんですけどこの変質的ともほとんど言えるこのフレーミングへのこだわりがやがてこのミルガーの私たち観客に対するですし
こういうことをやっている画家自身への一種のね僕はね哲学的な問いにすら思えてきたわけですよ。
少なくともその繰り返しはもう全く僕にとっては退屈なものには思えませんでした。
むしろこの異常な反復こそがこの展覧会のめちゃくちゃスリリングで面白い向き合いがあるクエスチョンだなというふうに思ったわけですね。
でここからねちょっと先は僕の解釈を交えた紹介にはなるんですけど。
反復が生み出す新たな視点と美
例えばねじゃあこれなんでこんなことやったんだっていうことを自分が画家マルケだったとした時にねこれ何なんだろうというふうに考えてみるわけですよ。
日々異なるはずの風景を一貫して同じ構図で捉えると決めてしかもそれを何十年も同じ形で繰り返すっていうことに耐えられるっていうことがまずすごいことじゃないですか。
っていうことはそこには当然何かしらの喜びだったりとかなんかやっぱりやりがいがあるはずなんですよね。
でそれ何なんだろうかっていうふうにまずちょっと一旦仮説してみるわけですね。
で考えてみるとそうするとねまずもしかしたらそれは画家本人にとってまずそのほとんど好みの先にあるフェティッシュとも言えるぐらいに気持ちよく感じるその均衡した画面のある種の黄金比みたいなものがその構図の中に見出しているんだとしたらこの絵をずっと描き続けるという理由に一つはなるかもしれない。
なんですけど僕が想像するのはもうちょっと根源的な喜びがあるんじゃないかと思うわけですね。
例えば一度フレーミングを固定するっていうこのやり方をしたことで何が生まれるかというとその画面に収められる風景もっと言えばその瞬間ごとに目の前に訪れる画家の前に訪れる風景の中の要素の一つ一つあるいはそこに流れる時間温度湿度。
そういった一つ一つの細かな微細な違いさえも普段以上にビビッドに鮮明に捉えられることになるからではなかったかという風に仮説が立てられると思うんですね。
だからいわばフレーミングを一つ固定するっていうこの仕掛けでもって普段だったら見逃してしまうような極端に小さな違いも見落とさずに気づくことができるんだと。
定点観測じゃないと。
まさしくそうなんですよね。定点観測の場所違いだから定点フレーミングみたいなことになるわけですけど。
このまさしく定点フレーミングを言ったら一つの装置としてやっていくっていう発明だったんじゃないかなっていう風に僕は思ったんですね。
実際そういう風にして改めて見ていくと実はですねまずマルケって一見ラフに筆を走らせているように見える絵画なんですけどじっくり見つめていくとこの人実はですねめちゃくちゃ絵が上手いんですよ。
もっと言えば非常に筆運びが上手い作家であるっていうことがわかる上にこれは実際それを証明するような格好でマティスからも実際あいつはすげーんだっていうことで一目置かれるほどの筆の技術の持ち主だったっていうことが明かされるわけですけど。
そういうことからもですねあのなんて言うんでしょうねその筆力でもってマルケはじゃあ何を描くかっていう風にした時に彼はやっぱり日々目の前に繰り広げられる誰かにとっては取るに足らないかもしれないけど自分にとってはかけがえないって思えるその瞬間だったりとかそうなんでもない風景の先に美しさを見出すっていうその風景をこそその日ごとに繰り返し繰り返し場所を変えながらも同じフレーミングで描くっていうことで実現したんじゃないかということになるんですね。
でそれはあの普通の言ったらその当時非常にもいろんな技法とかあのやっぱりスタイルが生まれていく時代の中でこの人は新しい技法とかそういう表現を生み出すこと以上に画家としてやるべきことはこれだったんじゃないかっていうふうに考えたんじゃないかなって思えるぐらいにずっとやるんですよこの人。
でそういうふうに一つ仮説が立つともう後はですねもう画面見ていくほどにじゃあこの時にはこの風景の何を捉えようとしたのかなっていうことだったりとかこの連作なんだけどここに明らかに時代の変化が映し込まれてるなってことに気づいたりとかあるいは最終的にね晩年にパリに帰ってきてから最後に描いた連作があるんですけどこれとか見るともう取るに足らない日々への風景の慈しみみたいなものがもう画面にもう満ち満ちてるよね。
みたいなことで同じ風景を繰り返し同じフレーミングで風景を見るっていうことでビビッとに観客に何かしら新しい目が身につくようなですねそういう体験になっていくわけですね。
まあ以上からこの展覧会はただの似たような風景画がひたすら続くような展覧会ではなくですね僕には目の前の一つ一つの風景や現実を見つめるってのはどういうことなのかあるいはその風景や時間を一つの画面に収めるってのはどういうことかっていう極めて本質的な問いを何度も浴びさせられるような充実の体験でございましたし
観客が目にする目の前の風景一つ一つへの解像度を上げるためのレッスンみたいに思えるような経験だったんですね。この経験はもう絵画に限ったことではなくこのコーナーで紹介している映画だったり
あるいは写真などを愛好する皆さんにも共通する極めて普遍的でかつ本質的な問いであるというふうにそういうふうに味わうことができるめちゃくちゃ面白い展覧会でした。
変え時を見失ったとかじゃないですよ。自分のスタイルを
本当に信じられないくらい同じフレーミングを繰り返すんですよ。でも本当にそうであるからこそ一つの観察者としての目線で世界を繰り返し見出し続けるっていう
なんでもないような風景の先にねみたいなことがすごいこういうふうに実現可能なんだっていう。本当に映画とかにも通じるようなものだなって思いました。
なるほどね。やっぱり繰り返すことで何かその中の違いとか変化みたいなものが動き出す。
なんかもう悟りの教室に近いですね。
そうなんですよ。なんとか堂みたいに近いなって感じがしました。探求ですよね。だからね。
ですね。
変装局っていうタイプタイトルはそういうところにね。
そういうことなんです。水辺を捉え続けた変装局ってまさしくそういうことなんですね。
展覧会情報と今後のイベント告知
ということで開催中のこちらくるめし美術館の展覧会アルフェールマルケ展水辺の変装局は7月29日水曜日まで開催となっております。
ぜひ足を運んでご覧になってみてはというご紹介でございました。
宮さんのイベントの方も近々ということで頑張ります。
7月15日から福岡市総合図書館映像ホールシネラでアジアンフィルムジョイント2026お待ちしております。
ぜひ足を運んでください。ということで三好豪平のキャッチアップお送りしました。
16:08

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