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この時間は、日替わりコメンテーターが独自の切り口で、多様な視点を提案するCatch Up。
木曜日は、クリエイティブプロデューサーの三好剛平さんです。
三好さん、おはようございます。 おはようございます。
さて、今日はどんな話題でしょうか?
はい、今週はですね、先月9月21日より、ディズニープラスで配信が開始しています。
音楽ドキュメンタリー映画をご紹介します。
タイトルは、「語られざるリリス・フェア・ビルディング・ア・ミステリー」という作品です。
これなんですけど、カナダ出身で、90年代から特にアメリカ、そして世界で活躍した女性シンガーのサラ・マクラクランという女性がいるんです。
田畑さんの方はご存知だと思うんですけど、この方が1997年から99年にかけて開催した、女性ミュージシャンだけが出演する伝説の音楽フェスティバルというリリス・フェアというのをやってたんですよ。
その実像に迫ったドキュメンタリーということで、これが素晴らしい作品だったので、ここからご紹介したいと思います。
まず、この映画の主役とも言うべき、シンガーソングライターのサラ・マクラクランなんですけど、スモーキーな歌声で、かつハイトーンは神聖な響きがあって、本当に素敵な歌声と、
あと楽曲は本当にどれもエモーショナルで素晴らしくて、その後の女性シンガーソングライター像の新しいモデルを確立した、非常に代表的なミュージシャンかなと思うんですね。
そのサラ・マクラクランのビルディング・ア・ミステリーという、これ彼女の代表曲のタイトルでもあるんですけども、それが今回の映画のタイトルにもなっているんですけど、
このビルディング・ア・ミステリーという曲も収録した、1997年のアルバムサーフィシングというアルバムがあるんですけど、このアルバムの中には、ニコラス・ケイジとメグ・ライアンが共演した当時の映画でシティ・オブ・エンジェルという作品があったのを覚えてますかね。
あの映画の中で、めちゃくちゃ上手に使われて大ヒットした、屈指の名バラードエンジェルという曲があるんですけど、それとか、あとは今も引き続きずっと愛されているミディアムバラードの名曲エイリアトとかって言ってですね、
この辺りの素晴らしい楽曲がギュッと詰まった名盤なので、リスナーの皆さんにもぜひお聴きいただきたいところなんですけど、今回ですね、彼女のドキュメンタリー映画をこうやって取り上げるのは、
映画自体が素晴らしかったということも去ることながら、実はですね、その最初のきっかけは、僕自身が、秋が到来すると必ずサラ・マクラクランの曲が聴きたくなる習性があるってことです。
秋になると。
そうなんですよ。本当ね、秋冬にぴったりのね、スモーキーな歌声とね。
そういうアーティストいますよね。
そうそう。まさしく僕にとってはそれで、ちょうど先週からね、福岡も急に秋がやってきたじゃないですか。
今年もそろそろサラ・マクラクランのシーズンやなと思っていた時に、ちょうどこの彼女が主催した音楽フェスのリリースフェアについてのドキュメンタリーが、そういえば配信されてるって言ってたなっていうのを思い出して、今日この紹介に至ったわけでございます。
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話戻しまして、サラ・マクラクランなんですけれども、彼女はですね、1988年にカナダでもともとデビューします。
その後人気を集めて90年代初頭にはアメリカの音楽レーベルと契約するんですけど、一見そうやってスターダムも順調に駆け上がっているように見えるんですけど、
実際にはやっぱりカナダとアメリカの音楽産業だったりとかですね、その業界のムードがだいぶ違うっていうところで、相当打ちひしがれてたんですね。
具体的に言うと、やっぱり当時のアメリカの音楽業界っていうのは、まずやっぱり表方、出方さんもだし裏方の方も、とにかく多くが男性たちが業界を仕切っている、めちゃくちゃ男性中心主義的な世界なんだった。
女性はそのどの分野においても、いたら珍しいと言われるぐらいの存在だったわけですね。
やっぱりそういうこともあるから、女性たちというのはいつでも男性からどこかで下に見られている感じがあるし、何なら出会い頭に見た目のことをいきなり言われたりとか、ちょっとお尻触られたりとか性的なちょっかいみたいなことも晒されることも当たり前だった時代だったんですね。
さらにはやっぱりテレビとかラジオ、そしてそういうコンサート工業とかにおいても、女性アーティストが連続すると数が取れないんだよねとか、女性アーティストだと集客に苦戦するんだよみたいな評価がある種固定観念として定着してしまっていたので、やっぱり女性たちというのはどんなに才能があっても嫌われる存在だったんですね。
さらはそうした業界の中で、自身もカナダからやる気満々でやってきたのにそんな感じだったから、孤独感だったりとか無力感みたいなのをめちゃくちゃ覆されることになるんですね。
それをなんとか乗り越えるためにも、ちょっと何かやってみようということで、当時同じく音楽業界で活躍し始めていた女性シンガーのポーラ・コールっていう女の子がいるんですけど、この人に声をかけて、1995年から始まるさらの単独ツアーでは、前座にポーラさんを起用するっていう形をとってみるんですね。
で、これまあ今の感覚としては別にうんふーんぐらいな感じなんですけど、当時は女性が女性の前座を務めるっていうこと自体もめちゃくちゃ稀だったんです。
そういうちょっと小さなチャレンジをやってみるんですけど、これが言ったらそのツアー自体も含めてメディアなどで非常に好評を集めて盛況を博するわけですね。
で、それでもって、やっぱりさら、そしてポール、お二人がですね、なんかこう純粋な喜びだったりとか、なんか楽しいなっていう手応えを感じるだけではなくて、やっぱりこの業界の中にあっても、女性が女性をサポートするっていうことは可能なんだっていう手応えに繋がっていくわけですね。
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で、このことが彼女自身、さらがやっぱりこのやり方でもうちょっと他のアーティストともやってみたいなっていう思いになって、形になっていったのが今日紹介するその女性出演者全てが女性の音楽フェスティバルリリースフェアっていうことになるわけです。
96年には、まずさらとポール、その二人がですね、さらに当時人気だったリサ・ローブって、あのメガネかけたキッチュなシンガーソングライターいましたけど、そういう4名でですね、初回のリリースフェアってやつを開催してみます。
で、それもまた好評を博して、翌年の97年からは全米を回るツアー形式による本格的なリリースフェアが始動するわけですね。で、ここになるとすごいです。シェリル・クロー、トレイシー・チャップマン、スザンヌ・ベガにフィオナ・アップルにエミリュー・ハリスとかつけて、当時人気大絶頂のミュージシャンから、もう本当に60年代からずっと活躍してるようなその大御所に至るまで、もう本当に早々たる女性アーティストが成像を用意する一大イベントになっていくわけですね。
で、その97年のツアーがまず大成功して、翌年にはその97年の出演人が実際のところ、白人ばかりじゃなかったかっていう指摘を今度は社会から受けるわけです。
で、それもね、またね、ここのやっぱりサダたちがやっぱり柔らかいところで、それは本当にそうかもっていうふうに真摯に受け止めて、その98年に関してはエリカ・バドゥーとかクイーン・ラティファとかっていうもう黒人女性のもう第一線ですね、のアーティストたちもラインナップに加えていくわけですね。
で、これによって結果、その音楽ジャンルまで超えて会場に集まった観客たちの音楽性、そしてアーティストのファン層のその両方を広げていくような一大ショーケースになっていくわけです。
で、さらにこのリリースフェアの新しかったところは、その女性たちが出演人だけっていうことではなくて、毎年夏に2ヶ月間、計3、40回以上もの公演を行っていくというかなりヘビーなツアーなんですけど、この全てのツアー先でアーティストたちがテーブルを囲んで、メディア向けの記者会見を全会場で行っていくんですよ。
で、こうすることで、やっぱりその単なる音楽フェス以上のやっぱり訴求を社会に発信していったということが大きいんですね。
で、やっぱりそのいろんな地方を回っていく中で、やっぱりそのアメリカの田舎地方とか土地によっては、やっぱり相変わらず女性たちを面白がって、非常にもう軽薄な質問を投げかけてくるような記者とかもいるわけですよ。
なんだけど、それに対しても、なんかね、あんまり激行するわけでもなく、あくまで穏やかに、だけど決然と自分たちの活動というのはこういうものですからということをきちんと示すだったりとか、あるいはですね、その会見の場で実際自分たちにも、やっぱりさっきのその人種の問題もそうなんですけど、自分たちにとっても過ちだったりとか認識不足が見つかったら、それ以降の開催に向けてもう素直に見直すということもやっていくような、
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極めてやっぱりオープンで、立地的な対話というのがそこで実現していくわけですね。さらにこの音楽フェスではその舞台制作のスタッフにも積極的に女性を寄与したりとか、男女問わずスタッフには社会保障も提供したりとか、あるいは売り上げの数パーセントを各ツアー先の事前団体に寄付するとかですね。
さらにはステージでも、やっぱりこれからデビューする新しいアーティスト、女性のアーティストにも発表の機会を提供するなど、リリースフェア自体がですね、徐々にやっぱりその女性たちの、そして社会に対するある種のプラットフォームみたいなものに育っていくわけですね。
で、そんなことでリリースフェア、本当に愛されるイベントになっていくわけですけれども、中でもやっぱりその観客とアーティストそれぞれにめちゃくちゃそういうふうに支持された一番の理由は、何を置いてもまずやっぱりその会場に満ち溢れた、誰もが安心できて互いに敬意を払い合えるオープンな空気感になったみたいなんですね。
やっぱりその当時、音楽フェスに行く客層として見込まれてすらいなかった30代以上の中高年の女性たちだったりとか、あるいはその様々な理由でやっぱりその社会的マイノリティに置かれていた人々だったりとか。
さらに面白いのが、本当はサラとか、そういう女性シンガーの音楽とか好きなのに、周囲から舐められちゃうからって言ってずっとこっそり隠していた男性リスナーたちまで温かく歓迎するムードがあったんですね。
そういうことで、劇中でね、実際その当時集まった観客たちがさらにメッセージ送る場面があるんですけど、
あなたは他に行き場のない人たちに世界を開いてくれたっていうことだったりとか、私たちの声を聞いてくれてありがとうとかっていう胸を打つコメントも紹介されていくわけですね。
僕は個人的にやっぱりこのリリースフェアがこんなに広く支持されたことには、やっぱりそのサラがこの活動を始めた一番初めの動機がめちゃくちゃ純粋だったっていうことに尽きるかなと思ってるんですよ。
それはもう少し踏み込んでみると、いわゆるフェミニズムみたいなことが目的化された運動ではなく、
あくまで当時カナダから渡ってきた一人の人間として、個人的な孤独とか不安をどうしたら解決できるだろうかって必死に模索した結果、
女性同士による助け合いから始まる穏やかな安心感があったっていうことが重要だと思うんですね。
つまりそれは、やっぱり男性を排除するような求心的な思想でもないし、自分自身の安心できる居場所を素朴に、フラットに自らの実践を通じて叶えていったっていうのは、それに尽きると思うんですね。
結果、それが誰にとっても居やすくて許される場所になっていったっていうことだと思うんです。
そんなことで、99年まで続いていったリリースフェアも終了してしまうんですけど、
彼女たちがそうやって当時夢中になって切り開いた道が、その後の音楽業界、そして現在私たちが生きる社会全体のムードとか、
次の世代にどれほど影響を与えていったかっていうのは、ぜひ映画のラストまでご覧いただきたいと思います。
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ということでね、本当に素晴らしい作品ですね。
音楽も本当に素晴らしいので、このドキュメンタリー映画、語られざるリリースフェア、ビルディング&ミステリーという作品は、ディズニープラスで配信中ですので、
秋の夜長野をともにでも、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか、というご紹介でございました。
皆さんありがとうございました。
三好公平のキャッチアップをお送りしました。
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