三好剛平のCatch Up
2023-10-19 11:55

三好剛平のCatch Up

クリエイティブプロデューサー 三好剛平
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感想

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00:00
スピーカー 2
毎週木曜日のこの時間は、三好剛平のCatch Up、クリエイティブディレクターの三好剛平さんです。
今日は出張中なのかな?ちょっとリモートでの出演となります。三好さん、おはようございます。
スピーカー 1
おはようございます。
どうも、おはようございます。
車の中?
めっちゃ駐車場からすいません。
スピーカー 2
車の中にいるよね。
スピーカー 1
そうなんです、車の中から。そうなんです。
スピーカー 2
お忙しいな。
お忙しいな、ご視聴ありがとうございます。
スピーカー 1
とんでもないです。今日もよろしくお願いします。
スピーカー 2
さあ、今日はどんな内容でしょう?
スピーカー 1
今日はですね、10月13日の金曜日から、福岡は中須太陽およびTJ博多で、すでに上映中の映画ですけれども、
月という映画をご紹介いたします。
この映画なんですけど、2016年に神奈川県相模原市の知的障害者施設で発生した相模原障害者施設殺傷事件に着想を得て、
2017年に発表された変身王さんによる小説月という同名の作品があったんですけれども、
この小説をですね、船を編むという映画で2013年の日本アカデミー賞を取った石井雄弥監督が映画化した作品になっています。
この映画ですね、正直かなりヘビーな映画なんですけれども、そこに込められた熱量であったりとか真剣さということでいえば、
僕が今このコーナーを持たせてもらって、今まで紹介してきた中で一番熱量の高い映画だなとも思うので、
ぜひともちょっと紹介しなきゃなと思って紹介させていただきます。
まずこの題材となる相模原障害者施設殺傷事件ということなんですけど、
もう皆さんよくご存知かもしれませんが、2016年に相模原の知的障害者施設津久井山百合園で発生したこの事件です。
同施設の元職員であった上松聡司死刑囚が刃物を所持して施設に侵入し、45人を殺傷、うち19人を殺害したという、本当に悲惨な大量殺傷事件だったわけですね。
上松死刑囚は、反抗動機として障害者を養い続けるということは、莫大なお金と時間を要する社会の負担であるという議論を展開するわけですね。
さらに意思疎通の取れない重度障害者というのは、人ではない、彼の造語ですけれども、心実者、心を失ったものであるというふうにして、生産性のないものは生きる価値がないというような議論を展開しながら、その反抗に至ったということです。
この上松死刑囚なんですけれども、そうした議論を形成した背景には、自ら自身がその施設で働く中で直面した、ある意味で綺麗事だけでは立ち行かない施設での労働の現実みたいなものがまず一つはあったんだということ。
あとやっぱりインターネットとかメディア越しにルフされ続ける生産性というキーワードであったりとか、自己責任といった言説とか価値観というのが、彼の中でぐっちゃぐちゃに混ざっていった結果、こういう反抗に至ったということですね。
03:03
スピーカー 1
彼が行ったこと自体は断固として許されるべきではない、劣等した犯罪行為なんですけど、同時にこの事件というのが、一般の私たちあるいは社会が、今もどこかで抱えてしまっている障害者に対する差別意識とか偏見みたいなものと、
やっぱりどこかできちんと向き合い切れてなかったんじゃないかっていう事実も、また同時に真剣に考え直す必要を求めるものでもあったということですね。
今回ですね、この映画の中でこの上松に相当する人物として登場するのが、その名前もズバリなんですけども、施設で佐藤君と呼ばれている青年が登場するんです。
この佐藤君という青年なんですけど、絵を描くのが大好きで、彼なりの誠実さで入所者と向き合っている、言ってみたら極めて普通の若者なんですね。
それも言ってみたら、現実の上松と重なる部分もあるにはあるということなんです。
この映画でこの事件を描くときに、そのように普通の若者として犯人を描くっていうことは何かっていうと、
その事件自体が特殊な犯人の人間像から生まれた、極端な思想から生まれたっていうことではないっていうことをやっぱり伝えなきゃっていう意思を持って、
あえてその人を普通の人物として描くっていうことを選んだってことですね。
これ、石井監督自身が言葉も引用すると、佐藤君はこの世の中を良くするにはどうしたらいいかと努めていたはずなのに、
ある一線を越えたときに、むしろ極端な形で純度の高い世間そっくりの姿になってしまったっていうわけですね。
あるいは佐藤君が獲得してしまった生産性のないものは排除するという考え方は誰のものか。
実はこの思想自体、今の社会そのものだと思うわけですというふうに語ったりします。
スピーカー 1
だからまさしくその社会の今の状況、現実そのものが彼の中に思想として宿ってしまったっていうようなことなわけですけれども、
ところがですよ、そうかそうかと。じゃあ悪かったのは生産性を人々に敷いてきた社会なのであって、私たち自身には罪はないっていうことでいいのねっていうことにいくかと思えば、
これは絶対そうはしないのがこの映画なんです。絶対にその後ろめたさっていうことを免罪することはなく、
どころかむしろこの映画はかっこたる覚悟を携えて観客に向けて鏡を向け続けて、ひたすら私たちにこの問題と当事者として向き合いということをやっぱり求めるんですね。
これやっぱり石井英明監督自身がこれまでの過去作の中でもたびたびやっぱり奇麗事とか嘘とか空虚な言葉みたいなものがとにかく我慢ならないんだっていう
真剣に生きる人物っていうのをずっと描き続けてきた人なんですね。やっぱり世間と折り合いをつけて小器用に振る舞うぐらいなら、たとえ無様でもやっぱり真剣に相手や世界と対峙して、
傷つき、傷つけられてもがむしゃらに真実を生き抜くっていうそういう人間像をずっとこの人を描き続けてきた監督なんですね。
06:02
スピーカー 1
そんな監督が今回この問題を映画として描くっていうことになった時には、もちろん劇中の登場人物たちの振る舞いももちろんなんですけど、
監督自身もまたその自分自身がやっぱりその制作者として安全権を踏み越えて、
剥き出しの言葉とともにやっぱりその真実をえぐり出すっていうその必要をもう確実にやっぱりもう覚悟してやっぱり撮った映画だなっていう感じがするわけです。
中でもやっぱり僕が本当に圧倒されたのは本当に劇中中盤にあの主人公を演じる宮沢理恵さんがですね、
陽子というキャラクターで出てくるんですけど、その陽子っていうのが佐藤君と同僚という形になるんですけど、
佐藤君がですね、事務所の一角で障害を持つ人々の価値とか生産性について自節を陽子に向けてぶちまけるっていうそういう長尺のシーンがあるんですね。
ここで展開されるもう本当にセリフの一つ一つがもう本当に一切の奇麗事もごまかしも廃した。
正直こっちで聞いてるとちょっとそれだけでひるんじゃうぐらいの通説で激烈な言葉たちがどんどん続いていきます。
正直もうそのことを聞くだけでもきついんですけど、やっぱそのあの言葉をやっぱり陽子っていうのを通じて観客自身も聞くということ。
そしてその映画の中では陽子は佐藤君からそれを聞いてるんだけれども同時にそれは向き合う自分自身とも何かに聞かされているような感じにもなっていくわけですね。
でもう本当にそのもうなんだろう引いてはやっぱその監督がこの映画を撮るっていうこと自体表現にこのテーマを持ってくるってこと自体にも鏡を向けたりとか刃を向けてくるような本当にもう全方位に向けて
お前らこのままでいいのかよっていうことをですね本気で通ってくるもうねもう傷だらけです正直傷だらけです。
でもうこんなにえぐり上げちゃった結果もう人間としての良心とか善意っていう振る舞いが僕らにはまだ可能だろうかっていうぐらいに本当に全部えぐり倒すんですよ。
きっついなーってなるんだけどでもやっぱりこの映画の中で絶対そうしなきゃいけなかったし
であのこの中でこの映画の中で宮沢理恵さん演じるこの陽子っていうのはその場面で繰り返し何度も必死に私はあなたを絶対に認めないということを繰り返し繰り返し言うんです。
でやっぱこのあのもうなんだろうな言葉にもなりきらないまだ言葉に追いついてない切実な足掻きみたいなことがやっぱりこの映画のやっぱある意味で
逆接的にやっぱその本作が提示する最後の希望だなっていうふうにやっぱ感じさせるんですね。
やっぱりもう作り手としてもとにかくもう観客に切実な傷を残すっていう方向でもう作りきるっていうこと覚悟を決めた映画だと思いました。
でもう2時間のセンセーション単なるエンタメとして消費されるぐらいなら賛否が分かれたとしてもいいととにかく観客に確かな傷としてこの問題を持ち帰らせて
あのその障害者の声ならざる声を創造することであったりとかこの問題を考え続けるということを意地でも持ち帰らせるっていうその気概と覚悟に満ちた本当に強い映画だなと思いました。
09:06
スピーカー 1
すごいですよ本当なのでなかなかタフですけどぜひ見ていただきたい。
あともう一つ最後にこの映画ですねそうやって引き受けて帰る時にちょっとなかなかこれ一人で引き受けるの大変だなって思うと思うんですけど
この対話相手としてふさわしいのが実は劇場で販売しているパンフレットです。
これですねスタッフやキャストたちがそれぞれこの作品に臨むための意気込みを書いたインタビューであったりとか
あと素晴らしい論者たちがですねそれぞれの切り口でもってこの問題の考え方を振り深めるためのいろんな切り口を提示してくれている本当にこれ素晴らしいあの読み物として本当に素晴らしい一冊になっているのであのこの映画見たら絶対にこのパンフレットセットで
持ち帰りするのが一番よろしいと思います。こんな映画でございました。
スピーカー 2
いやーでもなんかそういうじっくりと向き合うということも必要な今の世の中だなと思いますしね。
スピーカー 1
しっかり覚悟を持って映画館に行って。
スピーカー 2
車の中から喋っている人とは思えない熱量で本当にありがとうございました。
スピーカー 1
この番組ではこの問題はあのかんべさんもね非常に切実な問題として持っていらっしゃるのであの僕もしっかりちょっと真剣にやらせていただきました。
スピーカー 2
みよしさんありがとうございました。
クリエイティブディレクターのみよし豪平さんでした。
スピーカー 1
ガールズパンチ×少女隊の×ラジオ隊。
×少女隊の春野きいなと。
アオイリルマです。
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