お仕事シリーズ第7弾!
今回はポッドキャスト番組「目からウロコの理科ラジオ」を配信されているかりうむさん🐓に出演いただきました。
なんと、お仕事シリーズ第6弾のつじりさんからつながったご縁です!
同じ技術職員でも全然違う内容なんですね・・・
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かりうむさん🐓が配信されている
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Discord(サーバー名「今もあの日の生物部部室」)はこちらから
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いくざく3期音源(フリー素材を使わせていただいています。)
サマリー
今回のエピソードでは、技術職員として大学で鳥類の飼育に関わるカリウムさんが登場し、業務内容や動物飼育施設の役割について詳しく話します。また、研究者との連携や実験に必要な動物の提供についても触れています。このエピソードでは、鳥類飼育に関する技術職員のカリウムさんが日常業務や研究の重要性について述べます。ナショナルバイオリソースや生物の供給についての説明があり、鶏やうずらなどさまざまな生物の飼育管理が取り上げられます。また、技術者の取り組みとその課題についても詳しく言及されます。卵の採取方法や鳥の行動の違い、特にシャボやブラックミノルカといった品種についても触れています。最後に、カリウムさんが学生との関わりや生物研究の難しさについて語ります。
カリウムさんの紹介と繋がり
今もあの日の生物部、鳥類です。 同じくシロです。
はい、じゃあ今回はですね、お仕事図鑑第……何段ですか? 1,2,3,4,5,6、6段という形になります。
えぇ、そんなにやってるんだ。 1,2,3,4,5,6,7、あ、7段ですね。 7段?
7段です。 やったぁ。
はい、ということで、今回なんですけど、とても嬉しい感じの繋がりがありまして。 わぁ、嬉しいの?
はい、そうなんです。前回、志向の喫茶店から辻さんが来ていただいて、技術職員について話していただいたじゃないですか。
はい、その辻さん繋がりというか、辻さんに、その行くざけがきっかけで、その辻さんと今回の方もちょっと繋がったっていう方らしいんですが、
あの、ちょっとそういう形で、辻さん繋がりで今回出演いただくという形になりました。 あぁ、繋がったんだ。
そうなんです。 すげぇ。 いいね。なんかいいて、いいと思うみたいな。
はい、ということで、今回お仕事図鑑に登場していただくのは、目から鱗の理科ラジオのパーソナリティーをしていただいている、目から辻のカリウムさんです。
はい、カリウムです。よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
はい、えーと、今回辻さんとそもそもどういう感じで繋がったんですか。
いや、っていうか、むしろ私、その辻さんがこちらに出られているのをたまたま見て、で、大学職員で、あの動物飼育やってたって話聞いて、あれこれ私と同業者だった人じゃんと思って。
そこはもうね、今されてないって話だったんで、はい、で、私は今現役で大学で技術職やってるんで、
ポッドキャストの中であの同じような仕事をしている人を初めて見たわと思って、で、それで辻さんに声をかけてツイッター上で。
あーそうなんですね。
はい、ありがとうございます。あのスポーティファイの方もあのコメントいただいてありがとうございました。
はい、そうですね。ということで、じゃあカリウムさんも今技術職員をやってらっしゃるっていう感じですね。
はい、辻さんはなんかその農業系の、農学、その農場の管理の技術職員っていう感じだったんですけど、じゃあもう本題に入っていこうと思うんですが、カリウムさんはどんなお仕事をされてるんですか。
農学ってところも実はちょっと共通してて、ただ私も動物は動物でも農場じゃなくて実験動物としての動物を飼育している仕事をしています。
はい、なんで農場じゃなくて大学の校舎の中と、あとはまあ校舎の中っていうかな、一応大学の敷地内にあの動物の飼育のプレハブじゃないけどまあ近いな、それに似たような感じの比例の建物とかそういうところでいます。
外歩いてるとね、結構鳴き声がするんで、あそこなんであの動物の声が聞こえるんだろうなっていうふうにちょっと不思議になられるところですね。
研究室の中にってことじゃなくて、なんかそのその動物を飼っている専用の施設があるんですか。
そうですそうです。一応農学部の付属センターっていう形になってますね。
でもやっぱりそういうところが多いんですね。
多いかどうかわかんないけど。
はい。具体的にどんな鳥、どんな動物を飼育してるんですか。
言っちゃったじゃん。鳥やってます。鶏とあとウズラ。
カリウムさんがそれをやってるってことなんですか。
私一人でやってるわけじゃないですよ。私とあと3、4人います。
施設の中にはもっと他にもなんかマウスとかそういうのもあるんですか。
マウスはまた別の建屋だから、私の範疇じゃないでわかんない。
ああなるほど。
はい。
じゃあその施設の中では鳥をやってるってことなんですね。
鳥をやってます。鳥センター。
鳥センターってやつなんですね。
はい。
なるほど。
じゃああれですか、その鳥センターのところで今その飼育をしていて、
で例えば実験しますってなったら、そこから鳥さんを持って行ってっていう感じになるんですか。
そうですね。はい。
だから基本的にはその実験動物っていうのは個体差ができるだけない方がいいんで、
そういうふうに、しかも卵って冷凍できないじゃないですか。
あ、そうです。
ユーセイランは冷凍できるけど、普通の卵よりユーセイランの卵の形で冷凍ができないんで、
世代世代交代しながらずっとその血をつなげていくっていうようやってて、
あと実験で例えばその2羽鳥丸ごと1羽、1羽ということはあんましないけど数羽出してくださいって提供してくださいって、
でユーセイラン欲しいですって言ったらはいどうぞって。
で例えばなんか脳みそが欲しいですとか卵管が欲しいですとかっていうふうに言われることもあります。
はい。
そうなんですね。
なんかもうそれはあれですか、事前に結構分かってるんですか。
それともなんかまあ言い方は突然言われるみたいな感じなんですか。
いや一応そのどういう動物、今どの種類が出せるかどうかっていうのが把握して、
それにちゃんと合致してないとお渡しできないんで、
そこはお渡しする場合には何回か接種をしていると思います。
ちょっとそこ私は実際に関わってないから分かんないけど。
なるほどなるほど。
はい。
じゃあもうこの日までにちょっとなんかその生態を生態?
うん、生きているからね。
そうですね、もうなんか卵を何個とか、
孵化したものを何個みたいな、何匹っていう感じでもう目標を決めてやってるってことなんですね。
そうですね、だからそのいついつ前にと言ってもその有精卵ってちゃんと孵化する能力が保っているのが2週間ぐらいなんで、
2週間の間にどんだけ集められるかっていうのは本当にニワトリの種類が全然違うから、
そういうのも含めていろいろ交渉してもらって、
だから2週間ごと、1週間ごとに30個ぐらいっていうところもあるし、
2週間ごとに40個50個とかいうところもあるし。
なるほど、定期的に定期便みたいな感じなんですね。
いうのもありますね、お得意さまっていうのはやっぱりあるんで、
うちの卵を使ってやっても、やって続けてるところとかあったりするんで。
それってあれですか、聞いてる限りなんかいろんな施設とっていう感じな気がするんですけど。
大学、外の大学の先生とか、大学の中でも使っているところもあったりするから、それはいろいろです。
そうなんですね、別の大学の研究室に送ったりとかっていうのもあるんですか。
研究の支えとインフルエンザ
行くことありますね、はい、いくつかあります。
なるほどなるほど、そういう感じなんです。
じゃあ、とにかくその地域というか、どれぐらいの範囲で送ってるかどうかわかんないですけど、
その地域の鳥の研究の根幹を支えてるような仕事ってことですね。
地域はあんま関係ないから、東京のほうだったり、中国地方のほうだったり、四国地方だったり、いろいろあるんで。
なるほど、例えば卵を送るんだったら、保温して送るみたいなイメージがつくんですけど。
一応、冷蔵になるんじゃないかな。
冷蔵になるんですね。
はい。
なるほどなるほど。
冷蔵だったら常温でもいいんですけど、冷蔵しなきゃいけないっていうことは別にないんで、
ただ、ぬくいと負荷しちゃうっていうのは負荷が進んじゃうので、それはありますけど。
なるほど、じゃあもうこの何週で止めてみたいな感じなんですね。
いや、基本的には何週かどうかっていうのの指定は無理ね、基本的にはそういうのできないんで、
発生してない状態の有精卵を送って、負荷の作業はそちらでしてくださいです。
なるほどなるほど。
はい。
生体を送ることもあるんですか。
ありますね、生きたままの状態で。
ケージに入れて、輸送用のケージに入れて、車で運んでくってこともあります。
なるほどなるほど。
専門の業者だったり、もしくは向こうの研究者の方が車で来て、運んでいくっていう場合もあります。
そうなんですね。
はい。
何匹ぐらいいるんですか、その施設に。
えっとね、鶏の方が1000いるかな。
うわ、すごい。
うずらの方が2000ぐらいだったかな。
すごい。
いや、でもこれプロの養鶏場から比べるとすごく小規模なんで。
そうなんですね。
えっと、卵、鶏の卵を出荷してる農家さんとかが多分何万羽とか買ってるはずなんで。
そんなレベルなんですね。
そうですね。だから鶏インフルエンザとかが出ちゃうと何万羽を処分しなきゃいけなくなったりして、大変なんですね。
だから今の季節は、もう鶏インフルエンザね、どんどん来る季節なんで、だんだん気をつけなきゃいけない。
毎日世界を外に巻いてる。
そうなんですね。
そっか、でもそうですよね。
室内、研究室。
研究室。そういう施設でもやっぱりそういうのは気をつけるんですね。
いや、というか、途切れちゃったらうちの価値下がっちゃう。
遺伝子がずっと繋がってるってことが、それで均質な状態の卵なり生態を育て続けるっていうのがやりなんで。
で、インフルエンザ出ちゃうと基本的にその建屋のやつは全部処分しなきゃいけなくなるから、
研究の根幹が支えられなくなると非常に危険です。
研究が全部白紙に戻るみたいな、そういうレベルになっちゃう。
そういうことになっちゃうといけませんので。
すごいな。
すごい、研究をじゃあめちゃくちゃ支えてるんですね。
そうですね、はい、の一員をやらせてもらってます。
なんかその研究者の方が、この生き物を使ったらこういう成果が出ましたって論文になったときに、やっぱ書かれるんですか?
それはそうだと思います。
マテリアル&メソッド的なところで、この研究所からこの施設から来た鳥ちゃんであるみたいなの書かれますよね、きっとね。
書かれてると思います。それは多分その生物に限らず、例えば大学の技術職員って他にもいろいろ分野があるんですけど、
私が前にやってた分析のお仕事では、最後の論文のときに技術職員の誰々さんのありがとうございましたって一文が書かれてました。
社人とかですね。
じゃあもうそれだけでもかなりブランドになりますね、この施設すごいみたいな。
研究の重要性
技術職員としてそこに名前が載るっていうのはすごく誉れかなと思ってます。
実は私、名前を調べると、私の論文じゃないけれども、私の名前が載ってる論文いくつかあります。
そうですよね、すげえ。
それは分析の方でですけど。
鳥の方では多分、うちの大学の鳥センターの名前が出てると思います。
それで実際載せるときは連絡くるんですか?それとも何か、いつの間に?
多分一番最初の提供のときに論文書いたら、書くときはうちの名前入れてねって言ってるんじゃないのかなと思います。
なるほど、交渉というか営業みたいな人がって感じですかね。
営業みたいな人、はい、そうですね。
うちが提供してるっていうのは、うちが全員でやってるとかじゃなくてですね、ナショナルバイオリソースっていう国が主導でやっているグループがあって、その中の鶏うずら部門っていうのがうちやってるから。
なるほど、国からのミッション。
それ以外にもありますね。
なんで、だからその提供する生き物っていうのは、植物もそうだし、メダカとか、あと細菌類もそれになってるのがあるんじゃなかったかな、確か。
それはドコ大学で提供しているっていうのはもう全部一覧に載ってるんで。
日常の業務
そうなんですね。
ナショナルバイオリソース。
それで、鶏だとしても他にもいくつか場所はあるんですか。
確か他にも大学あったと思います。小麦、大麦とかいうのもあったりするようです。
なるほど。
ラットもあるし。
結構あれなんですね。そうすると前回の辻里さんの場合は、教育をさせるためのみたいな、そういった感じでしたけど、
今回のカリウムさんの場合は、どちらかというと研究のための土台みたいな感じなんですね。
そうですね。なので、うち学生が基本的に出入りしないんですよ。
なるほど。
あと場でも育成して提供するっていうのが、そういう現場です。
じゃあ提供して、どこに行ったかはあんまり、どこに行ったかというか、行った先のところはあんまり見えないですね。
こっちの記録ではあるけど、結果が出ればうちのところに連絡が最終的に来るわけで。
このお取りによってこういう研究結果が出たってことですね。
そうですね。
1日のスケジュールみたいなのってどんな感じなんですか。
1日のスケジュール、1日は、出勤時間自体は8時半から5時15分なんですけども、実際8時半から働いて一旦もしなくて。
私も働いている場所は取りセンターだけども、技術職員っていうのが、組織があってそこから行っている形になるんで、技術部っていう部屋があるんですよ。
そこにまず顔出して、メールの確認とかして、それからセンターに行くんで、実質働き始めの9時ぐらいかな。
なるほど。
9時ぐらいからスタートする感じで。
曜日によって担当場所が違うんで、ひよことかひなを育てている建屋があったりとか、大人のニワトリを育てている建屋があって、あとうずら全般全部やる建屋があって、3箇所あるんで、それを曜日ごとに分担変わりながらやってたりするんで。
例えば月曜日なんかだと、ニワトリの大人の方の部屋の担当になって、月曜日は週末の間に出た糞を集めて、それを糞の乾燥機のところに持って行って、乾燥させるっていう作業があって、それをやると糞とかいろいろ汚れが落ちるんで、それの掃除をやったりっていうのが午前中、月曜日の午前中入って。
で、その後、卵を集めたり、あと消毒もあります。
それが午後に入る感じですね。
そうなんですね。
週末は、出勤はなしで大丈夫なんですね。
私は担当になってないんですけど、週末当番が3、4人で土日のどっちか1日入るっていうのを回してるようです。
なるほど、なるほど。
その人たちは何かあったときの対応とか、その餌あげるとかそういった。
そうですね、基本的な餌水を。
掃除はなし。
なんか、その餌あげるとかっていうのは、やっぱり時間が決まってるんですか?
時間は別に決まってないですよ。
そのケージの前に餌を入れるトイが置いてあって、そこに入れればいいだけなんで、あとは好きに食えって感じなんで。
そうなんですね。
はいはいはい。
配合飼料なんで、それ、つぶつぶのいろんなつぶつぶが入ってるやつをガバッと入れて、なくなったら補充するっていう。
なるほど。
で、週に1回は古い餌全部捨てて、洗って、汚いものは水洗いして。
そこまで汚くないものはとりあえずヘラでガガガガッと全部取って、新しい餌を入れるっていうのをやってたりしてます。
結構もう生き物を飼ってらっしゃるから、林番で先ほどやっぱ回してるって言ってましたけれども、年末年始だとかお盆だとか、そういうのも入る人がいるってことですもんね。
そうですね。やっぱり2日に一遍は入らないと餌空っぽになってる場所あったりするし。
あとは水どいは、餌食った後、水どいにくちばし突っ込むとどうしても水どいにどんどん餌溜まっちゃうんですよ。
で、水が悪くなっちゃうんで、1回溜まってる水捨てて、スポンジでガーって全部落として、もう1回栓閉めて水入れるみたいなのを、やっぱ2日に一遍はやらないといかんですね。
で、詰まっちゃうし、濁っちゃうし、上から糞が入ってしまうこともあったりするので、そこはわりと気をつけなきゃいけない。
やっぱりそうなんですね。みんなで一斉に。
逆もあるし、逆に水が餌どいに入ってしまうってこともあったりすると、餌が腐っちゃったりするので、悪い餌はその都度取り出して、きれいにしてから新しい餌入れてとかいうことをやりますね。
じゃあ、その辺ができる最低限の人数は必ず毎日いるようにみたいな感じなんですね。
まあそうですね、そんな感じですかね。
なるほど。
じゃあみんなが風邪ひいちゃったりして、カリウム酸だけしか稼働できないってなったら、もうカリウム酸すさまじい連休に、連番になっちゃうわけですね。
そう、これはコロナの時にね。
確かに。
コロナの時はできるだけみんな来ないで一人作業で、その一人がぶっ倒れたりしないように連絡は取れるようにしといてみたいな感じでやってた時があって、1ヶ月ぐらいそれあったかな。
その時はずっと自宅待機でしたね。
出勤をずらしてとにかく人数減らしてみたいな感じだったんですね。
集まっちゃって、結局作業するとシャワー入ったりとかするんで、みんなで共有することになるんです、そこは。
それもあるし、ご飯の時間もずっと、シャワーの時間がずれなきゃいけないんで、その分ご飯の時間もずれたりとか、それは日常的にありますけど、風邪は本当に気をつけないといけませんね。
冬は寒いんで、エアコンはちゃんとつけてますけど、夏はやっぱり暑いんで、特にうち愛知県なんで、夏はくそ暑いんですよ。
36度とか7度とかそういう世界だから、お外。
ニワトリそんなことになったらいかんので、ちゃんとエアコンをかけて30度以内にはおさまるように、夏場はね、してます。
いやー、大変だ。
鳥を飼育していて大変だなって思うこととか、楽しいなって思うことってどういうところですか?
ひよこはやっぱりかわいいです。
生物の供給
っていうのはあります。
あとは、病気になって死んじゃったやつ片付けなきゃいけないときは、やっぱりその刑事の中で一生を過ごすことになるんで、と思いますけれども、あんまりそこを考えつめてもしょうがないっていうか、そういうふうに、ものを整形立ててるんで、こちらも。
ビジネスライクでいかないといけないなと思ってます。
一番つらいのはあれです。やっぱり世代交代しないといけないんで、鳥ってわりと長生きできるやついるんですけど、卵産まないやつとか精子出さないやつとかを残しててもしょうがないので、やっぱりそこは一気にガサッと片付けなきゃいけないときがあったりするんで、それがちょっとつらいですね。
っていうのはあります。
そうですよね。寿命までとかじゃなくて、その刑事を空けなきゃいけないってことですもんね。
空けなきゃいけない。もう次のやつ育ててるし、そいつらが卵を産んで順調にいけるんだったら、もう古い世代いらなくなっちゃうんで。
それはちょっと確かに、なんかもう割り切りづらいけど、でもやっぱ次も控えてるから、完全に割り切らなきゃいけないですもんね。
そうですね。これ食べれるぐらいの肉があるんだったらいいんだけどないもんで、それもできない。
卵産む用の鳥だからってことですか?
でもないです。別にそういうの関係ないです。産業用の卵をとる鶏とか、肉用種として育ててるやつって、私らが扱ってる鶏でもずっと大きいんですよ。
そうなんですね。
うちで育ててるのは基本的にそういうやつではないので、だから食べるとこないんだよな、基本的に。
そういうふうに命を無駄なくっていうようなこともあんましできないっていう。
本当に処分するときは本当に処分って感じになっちゃう。
そうですね。箱に詰めて冷凍に持ってくっていう話になっちゃう。
そういう感じなんですね。
そうですね。
この鳥さんたちって、やっぱり大学とか研究所側がある程度こういう鳥さんである種デザインしていくっていう感じだと思うんですけど。
ちょっとイメージがわかんないな、それ。
トランスジェニック生物的な感じなんですか?
はいはいはい。それもいます。
あんまり可愛いからじゃあヒヨコイチにでも出すかみたいなそういうこともできないってことですもんね。
ないですないです。
だから実験用とか、あとは次世代育成用に取る以外の卵っていっぱいあるんですけれども、売りに出しちゃいけないです。
そうですよね。
商売用に育ててないので、そういうふうなところに転用しちゃダメって言われてます。
ただ、遺伝子を組み替えしてるやつは食用一切禁止ですけども、そうじゃないものは自己責任でどうぞって言われてるので無料配布はしてます。
できるんですね。
一応それはもらうの自由。ただし生で食べないでっていうのはちゃんと言ってます。
生で。
卵の取り扱いと飼育方法
生はダメです。そういうふうな環境で育ててるわけじゃないから。
でもうちのじいさん生で食ってるけど。
言ってるのに生で食べるんだよな、あの人。
すごいですね。
じゃあもう卵は買わないみたいな感じなんですか?
基本的に買いませんね。捨てるほどありますから。
持って帰れるものもあるんだったらそれもいいですよね。
わざわざ私通勤時間1時間半あるんで、1時間半カバンの中に生卵が入ってるっていう状態になりますけど。
1時間半はちょっとなんか大丈夫かなって思いますよね。
一応市販の卵についてるケースを使って卵入れてやってはいるんですけども。
買わないからケースがどんどんどんどんボロくなっちゃってます。
たまに市販の卵買って新しいケース手に入れたいなっていうところがあります。
ケースを手に入れるために卵買うって。
いやでも買うと市販の卵ってでかいなって思います。
やっぱそうなんですね。
そもそも鳥をあんまりしてなかったのはわかんないんですけど、
だいたい実験で使うってなったら有性卵じゃないですか。
有性卵を産む鳥っていうのは有性卵しか産まないみたいな感じなんですか。
生子入れないことに有性卵できませんので。
基本的に雄雌一緒にしてれば有性卵とれるんですけど、
それって結構限られるんですよ。
どうしても交配するときに雌に負担がかかるので、
雌の羽が抜けてしまう、はげてしまって結構大変なんで。
どっちかというと雄だけ雌だけのケージ分けしておいて、
雄から生子を絞り取って、
それを1ミリリットルシリンジに吸って、
雌の尻からギュッと0.2ミリぐらいずつぐらいの人工受精で、
それで有性卵を産んでもらってるっていうパターンが多いです。
そうなんですね。
同居してるやつもいます。
それでなんとかなるやつはそれでやってるんですけど、
どっちかというと人工受精のほうがいいかな。
人工受精のほうがある程度コントロールできるっていうか、
ノウハウもあるから安定するって感じなんですかね。
それが理由かどうかはわかんない。
単子ケージにしておけば、
どの雌が今卵を産んでる、産んでないっていうのが把握できるんだけど、
雌1羽、雌1羽っていうような群種の使い方、
群種ケージ、つまり複数羽で入れるケージですね。
っていうような使い方できないので、
うちはそんなに贅沢にケージいっぱい持ってないから、
そうすると雌何羽と雌が3羽ぐらいで雌1羽とか2羽とかって入れ方をするから、
なかなかそこら辺は難しいかなっていう感じがします。
どの雌が産んでるのかっていうのがわかんないってことですね。
それはありますね。
鳥の種類と性格
調子の悪い雌といい雌を一緒にするっていうのもあんまし、
病気うつったらいかんし、いうのもあるし。
手間ですけどね、人工充電はやっぱり。
1羽1羽捕まえて絞ったり入れたりしなきゃいけない。
うずらはその辺は全部自然交配ですね。
うずらはね、精子取れないそうです。
ちっちゃすぎてってことですか。
いや、絞って出るっていうことができないらしくって、
なんか構造が違うんでしょうね、たぶん。
だからオスメス一緒に入れて、
出てきた卵の何割が有性だかちょっと私よく知らないけど、
それを提供に出す感じですね。
やっぱり有性卵と無性卵混ざるんですね。
混ざってると思います。
得られた卵をみんなフランキーに突っ込んで何日間かやると、
発生が進んでるか進んでないかっていうのは、
終わらなくても見えるんでライト当てれば。
後ろからライト当てると、
光が通って見えるか影があって見えないかっていうので判定するんですけど、
発生してるかどうかっていうのは。
100%ってことないですからね。
それが無性卵だからなのか、
もしくは発生が途中で止まって失敗して止まっちゃうって場合もあったりするので。
それで有性卵か無性卵かを判別してるってことなんですね。
発生できてるかどうかの判定をして、
だから発生していない止まっちゃったやつは途中で1回も選抜して抜いちゃって、
発生が順調に進んでるやつだけをもうちょっと温めてっていう。
そんなことをやったりします。
発生がうまくいってなかったらじゃあ持って帰るかみたいな感じになるわけですね。
いやそれは持って帰りません。
それは持って帰ります。
いやだって30何度で温めてますから。
食べれませんよ。無理です。
持って帰るやつは生まれた直後みたいなやつなんですね。
早めの方がいいですね。
卵の知識で言うと、
生まれたばっかりの卵はゆで卵には向きません。
そうなんですね。
なんでですか。
卵生まれたばっかりっていうのは、
最初に黄身ができてその前に白身ができて膜ができて殻ができるって順番になるので、
中身と殻がすごいみっちみちにくっついてるんですよ。
これ何日か経つと白身の中から入ってたガスがちょっとずつ抜けてくんで隙間ができるんです。
そうするとゆで卵をした時にその隙間のところが水が入ったりするんで、
最後からむく時にすごくむきやすくなります。
なるほど。
だから生まれて1週間ぐらいの卵の方がたぶんゆで卵には向いてます。
じゃあすぐ出荷っていうやつで、新鮮だゆで卵にしてみようってなったらむきづらいなってなるわけなんですね。
むきづらくてたぶん白身がポロポロポロポロ。
あれってそうなのか、じゃあ。
確かに。
確かにあるかもしれない。
うち実家が農家なので、
その養鶏場の方とかも知り合いにいるんで、
そっからもらった卵とかは確かにむきづらかった気がします。
方法はいくつかあるんですけど、
基本的にはちょっと古い卵の方がゆで卵には合ってます。
それが一番簡単ですね。
だからスーパーのやつが一番割とむきやすいみたいな。
そう、何日か経ってますからね。
お店に並んでるような。
そうですね。
そうだったんだ。
豆知識だ。
なんか、
その遺伝子がだいたい似通ってるっていうことですけど、
やっぱり鳥ごとに性格とかなんか行動の差ってあるんですか?
ありますね、それは。
いつもこぜり合いをしている喧嘩っぱいや感じのやつとか、
人間が近づくとわさわさーってすごく騒ぐやつとかありますし。
うちシャボがいるんですよ。
ちょっと小さいコシャムってやつなんですけど、
あれなんかはオスは基本的に全部1羽ずつでケージ入れないと、
オス同士入れると喧嘩します。
シャボって軍系って書くんで、軍隊の軍人に渡るって書いて。
統計とかに育成された種類なのかな、シャボって言うと。
なんですごい体は細身だけどもマッチョ。
細マッチョ。
すごく細マッチョなんで。
あんまし体の羽もあんまし無駄がなくって、
飾り羽とか全然無い、小羽とか短めだし、
トサカも大きい1枚のギザギザなやつとかじゃなくて、
ちっちゃいクルミ、だいたいクルミとか星ぶどうみたいなイメージのトサカなんです。
顔の下のビロビロの部分のこと肉系とかって言ったりするんですけど、
あそこもあんまし無いっていうすごくスリムな体してて。
これは結構特徴的ですね。
鳴き声も結構実はバラバラで。
同じ種類でもってこと?
種類が違うと全然鳴き声違ったりするので。
鳴き声がすごく特徴的なのは沖縄のチャンっていう自撮りなんですけど、
普通にわとりってコケコッコっていうようなイメージがあるじゃないですか。
チャンモンの鳴き方ってキーッキーッキーッっていうような鳴き方をするんです。
あとここのおにわとりは顔の下のビロビロの部分がなくてですね、ひだひだがなくて、
全部羽なんです、そこの部分も。
だから羽でひげが生えてるような状態になってるっていう。
顎のところもワシャワシャしてるんですね。
ワシャワシャしてます。
そんないろんな、にわとりって一重にいってもいろいろいるんですね。
いろいろですね、どうしても真っ白な白色レグホンっていうイメージが強いですけどね。
小学校で飼ってたようなにわとりっていうイメージでしたけど違うんですね。
戸坂の大きくて赤くてギザギザあるやつ、体は白くてコケコッコっていう、あれ以外のにわとり実はすごく多くて、
真っ黒のやつもいます、白じゃなくて。
じゃあそれをあえてそっちを使って研究したいんだっていう人がやっぱりいるってことですもんね。
いたのかもしれない、今はいませんけど。
研究施設の役割
ブラックミノルカっていうやつが、それはもともとは卵肉強要種っていうような言い方してましたね。
肉としても、肉用種としてでもいいし、卵も割とよく産むっていうやつで、羽が全部真っ黒です。
それ以外は割と白色レグホンに近い、戸坂を持ってるし、羽もオバネも割と長いんですけど。
それはあれなんですか、やっぱり研究を支える施設っていうことなんで、いろんな種類を取り揃えているみたいな感じなんですか。
そうですね、取りだけ違う。いろいろ種類あります。
なるほど、じゃあ本当に研究、今はこれは特に取り寄せられない種だけど、ずっととりあえず残しておいてみたいな感じなんですね。
そうですね、またいつそれが来るかもわかんないし、研究でも全く親指にならないやつは育てるのやめちゃうっていうパターンもたまにあったりします。
どうしても遺伝子が似通ったやつになってくるんで、生殖能力が衰えちゃうっていうのがあるから、そうするとだんだん卵が産まなくなってきて、先細りになるっていうこともあったりするんで。
そこはちょっと悩ましいとこですね。
確かにそうですよね。でもそうすると生徒とかそういった学生とか研究者と直接話すことはあんまりないんですね。
研究者の方もこっちに来られることはあるんですけど、うちの助教さんとかニーズがちょっと足りてないときとかに来てもらったりとかもするし、それこそ土日の休日の当番は先生で回してもらったりもするので。
そうなんですね。
はい。学生さんはないですね。学生さんは卵取りに来た時とかぐらいですね。学生さんは学生さん用に実験用の経営者があったりするからそっちでは行くんですけど。
なるほど。学生さんに任せるっていうのはなかなかやっぱり怖いところがありますか。
っていうか学生さんはやっぱり研究やってもらわないとさ。
研究生、生き物扱ってる研究って結局その生き物の準備がすごく大事だったりするんで、でもそこにあんまり時間かけてたら研究進まないから。
例えば来週生後何日目のひよこが何羽欲しいとかっていうのは注文できないから基本的には。それに行くまでにまず卵を集めて孵化させるところから始めないといけないから。
ニワトリって基本的に3週間かかるんですよ。フランキに突っ込んでちゃんと孵化するまでに。そこからちゃんと計算して、だからすごく計画立てるのが大変だろうなと思います。
なるほど。
何羽用意して一通りやってみたんだけどって、まだ結果出ないようだったらもうちょっと深掘りしたかったらまたサンプル用意しなきゃいけないじゃないですか。
で、まだそこから3週間かかるって話になっちゃうから。そこはできるだけコンスタントに卵とか提供できるようにとは思ってます。
なんかそれって季節的なものは結構あるんですか?季節に。
春じゃないと生まないようなやつとか、やっぱり冬はあんまし生まないとかっていうのはあったりしますね。
なるほど。
だからといって、春にみんな風乱させたら大渋滞するので、そこは少しずつずらしながら。
なんか植物の研究だと本当に葉っぱがあるかどうかっていうので、季節ってめちゃくちゃ大事なんですけど、やっぱり動物もそういうのも多少あるんですね。
あるとは思います。
シロイのナゾナってすごくサイクルが早いから実験植物によく使われるって言いますよね。
そうですね。
研究室内でできる種とかだったらそんなに影響はないんでしょうけど、自分がやってたのは本当にフィールドに出てやるやつだったんで。
サンプリングして。
そうですね。
なるほど。
でもなんか私今生物の仕事をしてるけど、生物に行ったのはある意味運命だったような気がしたいこともない。
うちの親がね、両方とも小学校の先生だったんですけど、もう70代なんで定年退職されてますけど。
大学の時どっちも生物をとったらしい。
39:45
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