長澤文庫 Encounter
暗闇の読書会。異なる職業、年齢、出身のゲストが集い、人生を変えた一冊を読み解く暗闇の読書会。
そこにエンカウンターしたゲストは、その本から自分に必要な何かを持ち帰れる。偶然ではなく必然の出会いがある場所。
そんなエンカウンターの世界へ、あなたを誘います。
4月12日土曜日、はてしない物語 ミヒャエル・エンデ
その2のスタートです。改めまして、長澤文庫支配人の長澤則子です。
手書見習いのトーマス・J・トーマスです。
ここ長澤文庫には、あらゆるバックグラウンドの方々の人生を変えた一冊が所蔵されております。
今お聞きいただいているあなたとの出会いも、偶然ではなく必然の出会いです。
ぜひ最後までお楽しみくださいね。
この番組では、心理的安全性を担保していくことを大前提に発信しております。
これですね、とあるビジネスチームのトレーニングの話を聞いているんですけれども、そこでも出てきてるんですよ、この心理的安全性。
言葉そのものっていう感じではないんですけれど、まさに言ってることはこれ。
何かというとですね、この回は本当に感性が違う、違っていい、それを受け取る、みんなオープンに語れる場っていうのを目指してるんですけど、
そのものが生み出す力ってすごいんだよってことをね、ちょうどトレーニング受けたばかりなんですよ。
受けたばかり、ホットな話題なのか。そういうことですね。
心理的安全性、最近の中でもよく耳にするようになったなという気もします。
ラスが働いてるかもね。そういうことか。
頭の中でアンテナが立って、そういう情報が入ってきやすくなるということですね。
心理的安全性、ぜひ皆さんも日常生活でも問い入れていただけたらいいんじゃないでしょうか。
はい、そんなわけで、支配人のことものりちゃんと呼ばせていただいておりますのでご了承ください。
私たちはですね、暗闇の読書会を月に一度開催させていただいています。
その模様をこちらのポッドキャストではご紹介しているのですが、
今月配信していく会の登場人物をまずはご紹介させていただきます。
まず本をご紹介いただいているのがゆりちゃんです。
そしてその場に集ったメンバーとしてはりえちゃん、さおりん、しゅうちゃん、
そして支配人ののりちゃんと私トーマスがおります。
ではここで今月の本の紹介です。
果てしない物語。ミハエル・エンデ・ジョー。
10歳のバスチェアンが本を読んでいた。
ファンタジエンという国は正体不明の虚無に侵され滅亡寸前。
ファンタジエンを救うには人間界から子供を連れてくるほかない。
映画化された大長編ファンタジー。
それでは先日開催された読書会の様子をお聞きいただきます。どうぞ。
今度はこの話を聞いて。
なんかこう思ったことでもゆりちゃんに聞きたいことでも何でもOKなんで、
ちょっとりえちゃんからちょっとゆりちゃんにどうぞ。
いやもうゆりちゃんさすがにお話がすごくお上手で。
怒ってました?怒ってませんでした?
ちょっと怒ってた。
怒ってただけ。
だけど私はその高校生の時に読んだのと、
急に関西弁をすいません読んだのと、
今読んだ時のその感じ方の変化っていうのがなんか面白いなと思って聞きました。
のりこさんにいい機会をもらいましたね。
なかなか読み直すなんてことあんまりないかもしれない。
しないこの暑さだもん。
分厚いしね。
でもその今回読んでみて、その腹立たしさはすごく伝わってきたんだけれども、
それ以外の部分で何かあれば聞いてみたいなと思いました。
そんなこともあろうかと。
素晴らしい。
準備万端。
必要かなと思うところをですね、しゃめとっておいたんすよ。
素晴らしいです。
準備も万端。
課題図書ですからね。
そのお父さんのことを思い出せてないのに、
お父さんのところに戻らなきゃって思うところの表記の仕方が素晴らしかったんですよね。
何か気になるってゆりちゃんが説明してくれたとこかしら。
私もその何か気になるが気になった。
とね読みます。
脇に出る泉のところがあって、その水を飲むっていうシーンなんですけれどもね。
飲め飲め、汝の欲することをなぜと。
どうしてそこへ行けるだろう。
アトレイユが言った。
私たちの名前を尋ねています。
フッフールが伝えた。
僕はアトレイユです。
アトレイユが叫んだ。
僕はフッフールが言った。
名前のない少年は黙ったままだった。
アトレイユは彼をじっと見ていたが、その手を取って叫んだ。
バスチアンバルターザール・ブックス。
ここね、名前も忘れていたんだけれども、この子の名前がないと先に行けないよっていう時に、
この本の中のヒーローが彼の名前を教えてくれるっていう感動的なシーンなんですけどね。
みんなが忘れてしまっているんです。
みんな忘れてしまっているんです。
アトレイユが言った。
フッフールはまたしばらく、ほとばしる水のさわめきに耳を傾けた。
記憶のないものはここに入ってくることができない。
蛇たちは通さないと言っている。
彼に代わって僕がみんな覚えています。
いい?
彼に代わって僕がみんな覚えていますって言ってくれるんだよ、このアトレイユがね。
彼自身のことも、彼の世界のことも、僕に話したことをみんな覚えています。
僕が証人になりますって。
これで物語の中のヒーローはこうやって言ってくれるんだけど、
ここに来るまですっごい嫌な思いをするの。
アトレイユはちびデブがいい気になったせいで。
ああ、そうなんだ。
剣でも刺されたりとか。
とんでもない目に合うのに、僕が全部覚えていますって証明してくれるっていう。
このかっこよさ、この友情、すごくない?っていう。
ありがとうございます。
ワンシーン聞いただけでも、ちょっと感動的。
ちょっとシェアできて嬉しいです。
じゃあ続いてトーマスはいかが?
はい、ありがとうございます。
はい、トーマスです。
この本を図書館で見つけてっていう話でしたけど、
今日持ってきたじゃないですか、この本を。
図書館で見つけて購入してたってことですか?
これはですね、子供が生まれた時に買いました。
へえ。
違うな。
違うの?
大人になってから買ったんだ。いつ買ったんだろう、これ。
これ、のりこさんにあげたやつ。
多分大人になってから買ってます。
1990何年に買ってる。
なんで?
自分…
94年。
あ、なるほどなるほど。
なんでなんで?
94年の12月ぐらいに買ってるってことですよね、それ以降に。
わかりました。
私、大失恋をしまして、その時。
そして、なんか自分が元気だった時のものとか、
絶対的な自信があった時に戻ろうってする時期だったんですよ。
多分買ったのはもっと後。
へえ。
94年の12月に、11月の終わりに大失恋をしまして、
そっから自分取り戻し期間が1年ぐらいありまして、
その間に買ったんですね。
あ、これ高いけど今なら買えるって思って。
なるほどね、大人になったから。
読まなかったですけどね、その時。
久しぶりに今回読んだんですね。
今回久しぶりに。
それぐらい、ゆりさんの中では存在感の大きい本だった。
そうなのよ。
なんかね、この手触りといい。
本としてもデザインもすごく素敵だし。
本として好きなんでしょうね。内容云々よりも多分。
本の存在が。
そう、本の存在が。
本の存在か。
なるほど。
すごく腹が立ったとかいう話もありましたけど、
自動書とかって教訓みたいのもあったりするじゃないですか。
ゆりさんはここからどういう教訓を感じますか。
よくね、道を切り開くのは自分だよっていう。
道を切り開くのは自分だよ。
責任とんども自分だよ。
なるほどね。
人のせいじゃねえぞって。
なるほど。
自分で切り開いたすべき記憶なくなっちゃったけど、
お前のせいじゃんって。
でもそれ騙されてたよね、この子っていう。
もうかわいそうでしょうかね、みたいな。
浦島太郎と一緒。
だって浦島太郎って亀助けてさ、ありがとうって言って竜宮城に連れてってもらって、
飲みや歌いや大騒ぎをしました。
でもこれは絶対開けてはいけませんよって持たさなきゃいけないじゃない。
それで地上にあげさせられるのよ。
開けたらそんで歳が取っちゃってって。
ひどくな。
ひどい話ですけどね。
っていうのとちょっと似てるかなと思ったのね。
でもまあ次の日に戻れたからバスチャンは、彼はね、やっぱりあれだけども。
なんかその理不尽さみたいなのがあるんでしょうね。
いろんな事動所とかわからない。
なるほどね。
私はまだ子供なので、そこは認めたくない。
まだ子供なんですね。
まだ子供です、その辺のところは。
認めたくない。
これ読んで、自分の責任を自分で取れみたいな。
ところから何かご自身が変わったところとかありますか。
そっか、私か。
さっきリエちゃんが言ってくれたように、本当にこんなに見方変わってたんだ。
本が楽しい、面白いって思ってただけじゃなくって、
こんなにこれに腹が立てられるんだ、私。
なるほどね。
のがね、なんかびっくりしたんだよね。
何を得たんでしょうね、私。
なんかより純粋じゃなくなった感じがする。
高校生からね、久しぶりに時間をかけて、久々に読んでみて、感じるものが違うっていうのはあるでしょうからね。
面白かったね。
面白いね。
読むタイミングによって感じ方が変わるんですね。
子供に読ませたいかって言ったら、どっちでもいいよ。
どっちでもいいよ。
この本面白いと思うよ、みたいな感じで。
でもすごい読んでみたくなりました。
ありがとうございました。
じゃあ、さおりんはいかが?
はい、さおりんです。よろしくお願いします。
私もすごいお話がお上手で、私もこの本読んでみたいなっていう感じになりましたね。
すごいおしゃれだね。
おしゃれですよね。
おしゃれだし、いないなと思って。
あとはいろいろストーリーをお話しされてて、
どんどんすんでいくうちに、忘れるっていう、その子がいじめられてることが忘れられるっていう、
そこが私はすごい、どういう感じ?ってすごい読みたくなったんですよ。
忘れたいものってやっぱあるじゃないですか。
そこがすごいひかれて、どういうストーリーで、どういうふうに忘れられる?
忘れたい派なので。
忘れたい派ね。
なので、その理不尽さをもっと読んで感じたいなっていうふうに思ってます。
さすが、味方っておもしろいね。
なんか忘れちゃうんです、勝手に。
何を忘れたのかが、表現されてないぐらい忘れちゃってる。
人間界のことを忘れてしまったとか、
学校に通っていた自分を忘れてしまったとか、
大きく、ごそっと忘れていくんですよ、一つの話が。
でも、忘れたほうがこの派にはまるわけですよね。
忘れないと、たぶん話が最後に持っていけないんだと思います。
忘れてゼロになるっていうのを体験させて、
そこから最後に本当に必要なものは何か。
繋がっていくからね。
今日、この暑さね。
半分ぐらいで忘れていっちゃうんですか?
3分の2ぐらいから忘れます。
ちょうど13章が世界に入るまでの話。
面白いんですよ、ちゃんと聞いてるなと。
そしてね、今話してるトーマスがね、また言うんですよ。
本の存在が好きなんですね、みたいな。
そしたらですね、もしかしたら教訓見えたことも児童書だったりするとあったりするかなっていうのを聞いていたときに。
そう思ったんですよね。
またユリちゃんがいい言葉を。
一応切り開くのは自分だよ、責任を取るのも自分だよっていうね。
ここが自分としてはちょっとね、素敵な感じに、教訓っていうのはちょっと強い言葉になっちゃうけれども、
自分としては響いたんだよっていうようなことを言ってくださいね。
そして素敵な素敵なサオリンがね、またおしゃれなサオリンがこの本おしゃれですねって言うんですよね。
なるほどね。
そうなんですよ。そしてですね、また強烈な言葉がですね、私忘れたい派だからって言うんですね。
ほうほうほうほう。
ユリちゃんは忘れる、そんなことだったら聞いてないからって怒って。
怒ってましたよね。
そうですよね、先週の配信で。
サオリンはいや、私は忘れたい派だからって。また全然違うんですよ。
そんな感性があるな、面白い。
個性があります。
そして最後締めてくださったシュウちゃんがね、
俺、海外の小説、タルジャーノに花束をと似てるよねって。
ほうほうほう、おっしゃってましたね。
もうね、このね、シュウちゃんの知的な一面を見た気がしましたよ。
そうですね。
お笑いしてますけどと。
とんでもないです。
なんでこういう目にあるんだろうっていうのが、この果てしない物語と
タルジャーノに花束をっていうところの類似点だと話をしてくださっていて、
特にね、友達に助けられてるんだけど、助けられてることにその時は気づかない。
で、自分のそうやってね、ガーッと押して、でもちょっと弱い人ってあるでしょと。
で、人間の人と関わる時にどう対処していっていいのかって。
これ大人になって読むのと子供の時のね、児童書と読むのと全然違うから
グッザーッと来るんだよ。
なるほど。
いやーかっこいいねーと思って。
そうですね。かっこよく締めてくれましたよね。
こうやって人とやっぱり大切に向き合ってるんだなーって。
素晴らしい。
特にね、シュウちゃん、第3回のところでまた出てくるんですけどね。
来週ですね。
友達をすごく大切にしてるんですよね。
お友達っていうところに関しての下りが、この果てしない物語も、
このアルジャーノに払ったものっていうのも出てて、
そのあたりのところっていうのがね、またシュウちゃんの気持ちにグッと入ったみたいで。
なるほど。
素晴らしいなーと。
素晴らしいですね。
シュウちゃんにもまたぜひ本紹介してほしいですね。
本当にそう思いました。
そんな回も今後きっと展開していくと思いますので、
ぜひ楽しみにお聞きいただければと思います。
はい。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
あなたはこの本から何を感じましたか?
長沢文庫では、あなたからのご質問や感想を募集しております。
概要欄にお便りフォームをご用意しております。
番組へのご意見やご感想をどしどしお送りください。
いただいたお便りの中から、毎月抽選で1名の方に、
ご紹介している本を1冊プレゼントさせていただきます。
素晴らしいですね。
今回は重いですからね。
本当に重さがある本ですから。
想定もすごいおしゃれなデザインになってますので、
欲しい方多いと思いますのでね、お便りたくさん送ってきてください。
抽選会もまたお送り配信しますので、お楽しみに。
お楽しみください。
偶然ではなく必然の出会い。
あなたにもきっと起こるはず。
それではまた来週。
さようなら。
バイバイ。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
ナレーションは高橋洋介洋さんがお送りいたしました。
それでは、
Thank you for your listening and see you again soon.
バイバイ。
Listen to our podcast and let your life bloom.