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2025-04-29 18:35

#046 Wickedを一度も見たことなかった人が、Wickedをレビューする

今年一番怖い映画を見ました…。

言語好きな一般男性ソウイチが、英語やその他の言語に関するモヤモヤを「悪口」として吐き出しながら、言語についてあれこれ考えていくPodcastです。

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サマリー

ポッドキャストのエピソードでは、ソウイチさんが映画『Wicked』を観た際の印象を語り、特にグリンダさんとエルファバさんの関係性や無自覚な悪意というテーマについて考察しています。また、ネッサローズさんやフィエロさんについても触れ、キャラクターの行動が持つ意味を分析しています。エピソードでは、ミュージカル『Wicked』の内容とキャラクターについての感想が語られ、特にエルファバさんの孤独や社会的偏見に関する考察が印象的です。

Wickedの初体験
この番組は、言語大好きで英語嫌いな私、ソウイチが、英語への悪口を垂れ流しながら、
言語について色々なことを考えていく、ポッドキャストプログラムになっています。
番組内で登場する英語への悪口は、全て私の個人的な見解ですので、どうぞご了承ください。
はい、どうもこんにちは。エイゴサーチのお時間でございます。
先日、Wickedを観てきまして、4月は通算4本映画を観たことになります。
すごいたくさん観ました。普段、映画を観ることは全然ないんですけど、今回は異常事態ですね。
4本も映画を観るなんて、普段の1年分の数になります。
なので、今日はWickedについて話をしていこうと思います。
前提として、私、ミュージカルのWickedを観たことがないんですよね。
なので、今回映画がミュージカルでいうと、1幕だけを描いたものになっていて、後半の2幕は来年公開らしいんですよ。
さらに、元ネタになっているオズの魔法使いも、ちょっとどんな話か知らなくて、
ほとんど何の予備知識もなく、観に行った人の感想を聞いていただけるといいかなと思います。
もちろんネタバレもたくさん話しますので、ネタバレくらいたくないという方は、今回は聞かないでいただいて、
それから観に行ってから聞くかしていただけるといいかなと思います。
グリンダとエルファバの関係
全体的な映画の感想としましてはね、インスタのストーリーにもツイッターにも書いたんですけど、めちゃめちゃ怖い映画だなって思いました。
ちょっとしたホラーより怖いんじゃないかって思ってます。
今でもゾクゾクするぐらい怖い映画だなって思ってます。
見た目はね、とっても華やかで映像も美しくてミュージカルだし、明るい歌も多くてポップな感じもたくさんあるんですけど、
ただ、そういうのを全部取り外した時に描かれているものってすごく暗くて恐ろしいものだなって思うんですよ。
悪意に満ちた映画だなって。登場人物がみんな悪意に満ちていて、
それもこう悪意を持って悪いこと嫌なことをしてるっていうわけではなくて、全員が多分無自覚なんですよね。
無自覚な悪意っていうのが一番恐ろしいわけですよ。
そういう無自覚な悪意によって、主人公のエルファバがどんどん孤立していくっていうお話になっていて、
その構造そのものにすごいなんかちょっと恐怖を覚えました。
具体的な話をしながら、僕がどこが怖いと思ったかっていう話をねしていこうと思うんですけど、
まずグリンダですよ。アリアナグランデが演じていました。
グリンダは表面的にはとってもいい人なんですよね。いわゆるこうわかりやすいスクールカースト上位の女です。
彼女はでも、それ故に多分その人の痛みとか、例えばエルファバが感じている苦しみとかそういうのは一切共感とかないんですよね。
全く。だからおそらく自覚はないと思うんだけど、エルファバが孤立するように仕向けているのは彼女なんです。
例えば、ポピュラーって有名な有名な歌がありますよね。
あの曲、ミイカっていう歌手とアリアナグランデが一緒に歌っている別バージョンのポピュラーソングっていう歌があるんですけど、そっちで先に知ってて、
今回ポピュラーが元々ウィキッドの中の曲だっていうのを初めて今回知りました。
ポピュラーっていう歌はグリンダがエルファバをあなた人気者に私がしてあげるわよ、みたいなことを言う歌なんですよね。
私は人気っていうものが何なのかよくわかってるから、私についていけばもう何も問題なくあなたは人気者になれるのよ、みたいなことを言うんですけど、
結果としてあの歌の中で歌われているほどエルファバってそんな人気者になってないんですよね。
なんかこれは長いプロジェクトになりそうだよとかって言ってる割には別になんか何の働きかけもしてなくて、
しかもなんかグリンダがエルファバにあげてるファッションアイテムが全部エルファバに似合ってなくて、
普通さ、ああいう子ちょっと肌の色に難のあるタイプの人って、
それでもさ、あなたは緑色の肌だからその緑色が映えるようなファッションがいいと思うのよ、みたいなところから話が始まると思うんだけど、
そうじゃないじゃん。グリンダは自分が持ってる服の中からエルファバに似合いそうなものを選ぶようとしてて、
そんなの全部似合うわけがないのに、なんかちょっとうまくいかないわねなんつって、エルファバもなんかもういいわみたいな感じになってそのまま終わるんですよ。
結局私が人気者にしてあげるみたいなスタンスでいるんだけど、でもそのこと自体は彼女を人気者にする役に当たってないわけですよ。
しかもそもそも別にエルファバって別に人気者になりたいわけじゃないじゃない。
なんか、ただ静かに暮らしてたいだけだと思うんですよ。別にバカにされたりとかもせず、普通に他の子と同じように普通に暮らしたいだけであって、
別にグリンダみたいに人気者になりたいわけじゃない。そういうことを押し付けてくるグリンダにもちょっとムカつきました。
あと帽子ですね。グリンダがおばあちゃんからもらったっていう帽子を、グリンダの荷物の中から鳥巻の子が見つけてきて、「うわ何これー!」とかって言ってたら、
グリンダが、「いやーこれおばあちゃんからもらったんだけど、なんかね嫌いな子にでもあげようと思って!」とか言うんですよね。
そうこうしてる間にエルファバが部屋にやってきて、「いやーこれあげるわー!」つってあげちゃうんですよ。
その時はまだグリンダとエルファバちょっと仲悪かったんで、「あげるわー!」つってあげて、でもなんかエルファバちょっと喜んじゃうんですよね。
喜んで、「なんか今日の夜のダンスパーティーこれ被ってくればいいじゃん!」とか言われて、でなんか言われた通り行くんですよ。
そしたらなんか当たり前ですけど、周りの子から散々またバカにされて、ほんと痛々しいんですよね。
あとあの物語の終わりの方でディファイングラビティを歌う多分直前だったと思うんですけど、今度彼女にマントをねあげるんですよグリンダが。
その辺から引っ張ってきたマントを持ってきてエルファバにつけてあげるんですけど、すごく心温まるシーン風に描いてたけど、でもあんなのつけたらますますエルファバが魔女みたいに見えてくるじゃない?
なんかもっと驚々しい存在に見えてくるんですよ。 わざとやってんのかなと思って。でも多分わざとじゃないんですよ。
寒いからなんか着せてあげようみたいな、多分そういうことなんだと思うんですけど。でもそのことによって、最後の最後のラストシーンでなんかもうエルファバが宝器持ってマント広げてブワーみたいな、すんごいいかにも悪い魔女ゼンとした感じで映るんですよね。
その彼女は無自覚にエルファバが悪い魔女にさせられるのに加担しているんですよね。でもずっと私たち友達よみたいなこと言い続けているのもすごくグロかったです。
ネッサローズとフィエロの視点
エルファバは多分割とグリンダのことを信頼していて、いろんなところに一緒に行こうって言ってくれるんですよね。
エメラルドシティに一緒に行こうとか、空飛んで逃げる時も一緒に行こうって言うんですけど、最後の最後その一番ラストシーンのその先、マントをあげたあたりの下りで一緒に行こうってやっぱり言われて、いやでも私行けないわってそこで急に拒絶するんですよね。
彼女は彼女で多分自分の立場とかそういうのをそこで急に気にして、っていうかもうずっと気にし続けてたんですよ。
そこで気にしてエルファバがもう完全に悪者になってしまう。これについて言ったら私も悪者になってしまう。それは絶対嫌だみたいな感じでエルファバについていくことを拒絶するんですよね。
それもすごくずるいというか気持ち悪いなって思いました。
あとはグリンダの、グリンダじゃない。またいつも間違えちゃう。エルファバの妹のネッサローズちゃんですね。
ネッサローズちゃんは生まれつき足が悪くて車椅子の生活なんですね。物語の冒頭でいきなり出てきて、静大学に入るのも本当は
エルファバじゃなくてネッサローズが静大学に入学して、エルファバがその好き人みたいな感じで一緒に入ってきたんですよ。
そのネッサローズにお父さんが入学祝いだよって言ってあげたものが
お母さんの片身の靴なんですよ。でも車椅子の人に靴をあげるのって結構ナッシーだと思うんですよね。
あのサイコパスかと思いますお父さんが。 なんかサイコパス診断でそういうのはなかったっけ?
それでなんかありがとうお父さんとかって言ってるネッサローズちゃんもちょっと
バカなのかなって思いましたし、多分バカにされてるのを気づいてないのかなってちょっと思いました。
彼女は物語の中盤でボックという男の子と恋に落ちるんですよね。でもそれもボックが本当はグリンダが好きなのに
グリンダに軽くあしらわれて、グリンダがあの悲劇的なまでに美しい女の子に声をかけたらどうかしらとか言って消しかけるんですよ。
それで一緒にダンスパーティーに行くことになって、そこでボックが流れに乗って
愛してるよとかって言っちゃって、そこで交際がスタートするんですけど。 多分ネッサローズはボックが本当は愛してないことをおそらく知っていて
だからずっといろんな場面でなんか愛してるわよねーみたいなことを言ったりするんですよ。 あとお父さんにいきなり会わせたりとか
君が娘と仲良くしているボック君かね、娘をよろしく頼むよとか言われちゃって。
そうやって彼女はボックを追い詰めているように見えました。 ボックはボックでやっぱり妥協でネッサローズを選んでいるっていう点でやっぱり
邪悪だなと思いました。 すごくずるい男で彼は。
やっぱりこう悪い人だと思われたくない。 本当は多分車椅子の女の子とは付き合いたくないんですよ彼は。
でも車椅子の女の子と付き合いたくないなんて本当に言っちゃったら完全に悪者じゃないですか。 悪者になりたくないので思ってもいない愛してるよとかすぐ言っちゃう。
そういうなんか弱くてずるいところが醜いなぁと思って見てました。 それからフィエロ。
フィエロ君は物語のやっぱり中盤ぐらいで突然現れて、他の学校から来た問題児らしい王子様なんですね。
Wickedの登場人物
スクールカストで言っても上位の方に入るタイプの人です。 彼はいきなり転校初日に学校内をグリンダに案内されて図書館に行くんですよね。
グリンダは多分図書館なんか行ったことないです。 みんなここで勉強してるけど勉強なんかやめて今日の夜
ダンスパーティーに行こうじゃないかみたいなことを歌いながらみんなを誘うんですよね。 その時に本を踏みながら踊るんですよ。
私びっくりしちゃって。本踏む人いるんだこの世にと思って。 アメリカって本踏むのタブーじゃないの?って。
えっ、ありなのそれ?って。 もうなんか衝撃だったんですよね本当に。
あれがわざとああいう風にさせてさせてるんだとしたら相当彼は人の知識とか 人が学ぶ気持ちだとかそういうこと、文化とかそういうことを相当
軽んじてる人間だと思うんですよ。 勉強なんかやめて楽しく生きようぜみたいなことを言ってるのがもうすでにそうだし
本当に一番不快な人だと思いました。 その登場人物がほとんどみんな僕にとってはかなり不快感マックスで
胸がキュンと締め付けられるような気持ちになって おりました。だから映画見ながら後半はずっと胸を押さえてたもの。
そしてエルファバです。 エルファバはどんどん孤立していく孤立させられていくんですけど
彼女は別に悪いこと一つもなくて、ただ母親が緑色の酒を飲みながら不敵行為をしたせいで生まれてしまった子。
緑の肌で生まれてしまったっていうことなんですけど。 エルファバはただ緑色っていうだけで別に何の問題もないし
普通にすごく優しい人でいい人なんですよ。 周りから緑色っていうだけでいじめられてるんですけど
あの世界って動物が喋ったりすることは全然あるのに 肌が緑色なのはなしなんだっていうのがまずちょっと不思議なことでした。
それで言うと冒頭で魔法もある世界の話って言ってるにも関わらず 物語の中で魔法がちゃんと使えてるのってエルファバしかいないんですよね。
そういうのが言ってることとやってることちょっと違くないみたいなのも結構あってそれもすごく気になりました。
多分多分わざとなんだと思うんですけど エルファバはだからやっぱりこういろんな意味でマイノリティとして描かれるんだけど
本人は割とこう気にしてないわけじゃないけど結構自己肯定感は高い方で あのちょっと先生から褒められたら私ったらやっぱり
オズの魔法使いの右腕になれちゃうんだわー みたいなこととかすぐ思っちゃう人なんですよ
だから多分すごく自分の能力 まあ
自分の能力とか その容姿にコンプレックスはあるのかもしれないけどそれ以外の自分の精神性みたいなところは
では全然なんか自己肯定感が高い誇り高い人だと思うんですよね さっきのダンスパーティーの時もみんなから笑われてすごく
決まり悪そうにはしてるんですけどでもそこで何か開き直ったのか 一人で奇妙な踊りを踊り出すんですよ
それも最初は何これダサとかって言われてるんですけど あまりにもそれを痛々しいと思ったのかグリンダがそこに入ってきて一緒に踊って
くれるんですよ グリンダが踊り始めたらみんなも一緒に踊り出すみたいな
あっこれ踊っていい奴なんだってみんながなるんですよ なんか一瞬その彼女はそうやってこう周りの人たちと溶け込んだように見えるんだけど
でも多分それってグリンダありきの溶け込みなので別に彼女自身が認められたわけじゃない じゃないですか
エルファが求めているのって彼女が彼女として周りの人たちから認められることだと思うん ですよ
だから全然いい話風に描かれてたけど全然いい話じゃねーよな って思って気持ち悪いと思いながら見ておりました
映画のテーマと印象
なんかエルファバとグリンダの関係っていうのも事前情報では後にた元を分かつはずの 2人が若い頃に育んだ友情を描くみたいな感じだったと思うんですけど
全然友情なんか育まれてないんですよ 2人ともほとんどの間違うことを考えているので2人とも
自分のことしか考えてなくて 別に育まれてはいないんですよね
でそれは例えばネッサローズとボックとかも同じであの2人は愛し合ってるわけではない けど
なんかだ妥協とか打算とかで一緒にいるんですよ すごく美談風にしてるけど
その音楽とかああいう衣装とかあの美しいところを全部剥ぎ取ったらすごく見にくい ものが描かれているような気がしてそういうのを多分描こうとしてるんだろうなって思ったら
超怖い映画だなって思ったんです その超怖いっていうのはもう最初からそうで西の魔女が死んだっていうところから始まるんですけど
その西の悪い魔女が死んだことをみんなが笑顔で踊りながら祝うんですけど その中西の悪い魔女人形みたいなのを作ってそれをみんなで燃やしたりとかするんですよね
でも西の悪い魔女がその村の人たちにどんな悪いことをしたのかは一切語られない ないんですよねでもとにかく悪い奴が死んだっていうことだけを
みんな言ってすごい凶器乱舞してるわけ 例えばさあなんか俺は息子が西の悪い魔女に殺されたんだとかっていう人はさ
もうそんな祝ってる場合じゃないと思うんですよねもしそういう人がいたら でもそういうんじゃなくてみんながなんかただただ喜んでるっていう様子もちょっと異様に感じ
ました 多分そういう作りになってるんだと思うんですけど
なんかいい綺麗な音楽美しい映像に紛れてちょいちょいそういう子 人間の見たくもない見にくい部分がちょいちょい顔を出すのがすごく恐ろしい
映画だなぁと思いながら見ておりました 8ミュージカルを後編まで全部見たことある人は私のこの意見についてどう思いますでしょうか
あるいはあの今回僕と同じように初めて ウィキッドを見たウィキッドに触れたという人はどういう感想を持ちましたでしょうか
ウィキッドのミュージカル全部見てなんか全部のお話最後まで知ってるっていう人から 人からの意見も聞きたいというか今の話をその
ウィキッドちゃんと知ってる人に聞いてほしいんですよ というわけであなたの皆さんのご意見ご感想などありましたらぜひお寄せくださいませ
ではまた
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