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はい、始まりました。ポッドキャスト吉野映画酒場第17回ですね。
この細々と続けてきたポッドキャストなんですけど、定期購読していただけている方の人数が30人を突破しました。
ありがとうございます。ご視聴いただいて。
内訳で言うと、26人がSpotifyで、6人がGoogleポッドキャストで登録いただいてみたいなんですね。
iTunesとかiPhoneのポッドキャストとかで登録している人数っていうのがちょっと見れなくて、
おそらくそっちでもいくらか登録してくれてると思うので、もしかしたら40人弱ぐらいの方に登録していただいているかもしれないですね。
ありがとうございます、本当に。
今回はですね、ガールズ&パンツァー最終章第3話の話をしたいなと思います。
今回、前編と後編に分けてお話させていただこうと思ってます。
前編がですね、実は個人的に色々と縁の深い作品でして、その辺りのエピソードを語らせていただきたいかなっていうのと、
ガールズ&パンツァーとは何座や、みたいな詳しくない方で、かつアニメ自体にあんまりゆかりがないような方でも、
ガールズ&パンツァーを楽しんでいただけるような初心者講座って言ったらおこがましいんですけど、
知らない方向けのお勧めポイントみたいなところを紹介する話を前編にやらせてもらって、
後編の方で最終章第3話の実際の感想のお話をさせてもらえたらなと思います。
まずガールズ&パンツァーという作品と私の縁みたいな話をさせてもらえたらと思うんですけど、
これまでのポッドキャストの中でも何回かお話させてもらってたので、
実家縄島の半休館状態の映画館で映画上映会の企画をそれなりの回数やってきたんですね、今まで。
で、島の映画屋さんっていう団体名で活動してて、
すもとオリオンっていう映画館にちょっと企画を持ち込んで映画上映するみたいなことを何度かやってたんですね。
で、基本的には地元のお子さん向けに主にディズニーをやってましたね。
で、ちょうど初めて活動し始めた頃が2014年だったんですけど、
アナと雪の女王を上映したんですね。
で、その時は本当に3日くらいやってほぼ全ての回満員みたいな感じになって、
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おそらく800人くらい来てくれたんじゃないかなと思うんですよね。
あ、やっぱ2日間か。
2日間やって99席を1日5回くらい上映したから、
それが2日間でおそらく1000人弱かな。
1日4回か5回かどっちかだったんですけど、800人弱か1000人弱のどっちかくらい入った感じでしたね。
で、それ以外にもディズニー映画であるとか、黒沢映画のフィルム上映とかもやったことあるんですよ。
養人房と生きると天国と地獄が。
国立フィルムアーカイブだったかな。
そういうところでフィルムの提供とかしてもらえる事業があって、それに応募して黒沢映画の上映やったりとか、
あとね、小枝監督のそして父になるとかも上映したんですよね。
その時はその相元オリオンという場所じゃなくて、地元のホールで出張場でって形でやったりとかして、
結構ほんといろいろやったんですよね。
その中の一環がガールズ&パンザ劇場版っていう映画の上映だったんですよ。
で、もともとこのガールズ&パンザって作品、この上映をしようって思う前はそこまで詳しくないというか、
テレビシリーズをサクッとかじって、その後劇場版ですんごいきっかいな映画があるなと思ってて、
で、そこからすごい話題になってたので、じゃあ一度上映してみたいと。
で、もともとその相元オリオンっていう映画館で以前、軽音の劇場版を上映したことがあって、
で、その時にすごい淡路島の外、島外から見に来られる方がいたっていう話を相元オリオンの支配人から聞いて、
あ、なるほどなるほど、アニメ映画っていうのは遠方から見に来てくれるんだ。
しかもわざわざ海を渡って見に来てくれるわけですよね。
で、その軽音の劇場版っていうのがちょっと記憶曖昧なんですけど、
確か2011年かなの映画で、夜中の映画館がデジタルに移行する時期で、
その相元オリオンでの軽音の上映が日本で最後のデジタル上映だったのかな、確か。
で、それを目当てで見に来ていただけたみたいな話だったらしいんですよね。
で、その相元オリオンっていう映画館、また頭のおかしい映画館で、2010年くらいかな、
DCP、デジタルの上映機器を取り揃えたんですけど、その後2013年に閉めるんですよ。
で、そのデジタル導入するタイミングでやめといてよかったのではという。
本当に淡路島って人口が14万人くらいかな、しかいなくって、
正直、現代の映画館が成立する証拠としては人数足りないぐらいなんですよ。
で、しかも淡路島の北の端とか南の端の人だと、
北なら神戸の方見に行くし、南なら徳島の方に映画見に行く方が早いんですよね。
だからわざわざその、あ、ごめんなさい、淡路島の地理の説明が足りてないですね。
スモトっていう淡路島のちょうど中心部、へその辺りにあるところがスモトオリオンの立地なんですけど、
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北からも南からもちょうど遠いぐらいの立地なんですよ。
神戸行く方が早い、徳島行く方が早いっていう風な立地なんで、
正直、経営としては難しい感じなんですけど、
でも、DCP導入してデジタルでやっていこうって言って始めたけど、
結局、地元のお客さん入らなくて、2013年に1回休館みたいな感じにしたらしいんですよね。
まあ、あのね、変な試合なんですよ。
あー、ごめんなさい、話めっちゃ逸れてるな。
で、そのガードズパンツァーを上映したらきっとK-ONの時みたいに遠方から来てくれるだろうなと思って、
で、すごい人気の映画だったんで、ロングランしてたんですよ。
ただ、ちょうどゴーデンウィーク入るタイミングぐらい、
2015年の秋公開で、2016年のゴーデンウィークですね。
春休み商戦とゴーデンウィーク商戦のタイミングになったら、
さすがに終映するだろうと思って、
で、そのタイミングでゴーデンウィークにガードズパンツァーの劇場版を上映したら、
日本で最後にガルパンの劇場版を上映した映画館になれるなと思って、
じゃあ、その、なってやろうと。
その爪痕を残してやろうと思って上映したんですよね。
そうしたら、まあ実際、結構来てくれたわけなんですよ。
で、また面白かったのが、ガーズ&パンツァーって音がすごい映画と言われてて、
戦車が走ったり弾を撃ったりで、すさまじい高音が鳴る映画なんですけど、
そのスモトーリオンがすごい小さい箱なんですよ。
99席の箱で、ワンスクリーンで、建物も昭和40年か50年かぐらいに建てられたもので、
結構ガタが来てると。
壁も薄いし、正直普通に映画上映してるだけでも音漏れしてるのに、
ガーズ&パンツァーを上映すると、低音がきつい映画なんで、
周りの家まで響き渡るんですよね。
スモトーリオンの棟ってすぐに民家なんで、
しかもスモトーリオンに来てくれるお客さんが、
ワンブロックぐらい先からもうズドンズドンって音が聞こえたとかっていうね、
変な部分で注目してもらえたりで、結構お客さん来てくれたんですよ。
で、あ、これは行けるぞと。
ただ、このガルパンの劇場版っていうのが本当にロングランにロングランを重ねて、
特に東京の立川のシネマシーですね。
ずっと上映してたんで、最後の上映になれなかったんですよね。
日本最後の上映には。
これは悔しいっていうことで、
じゃあ最後にはなれないかもしれないけど、
変な上映してやろうと思って、
テレビシリーズと、あと1回OVAの1エピソード挟んで、
劇場版っていうのがガーズ&パンツァーの全体の流れなんで、
じゃあそれを1日で全部上映してやろうと。
テレビシリーズ12話とOVA1本と劇場版って、
合計多分10時間くらいかかるプログラムなんですけど、
それをやってやろうと思ってやったら、
本当ネタっぽいことやって、
積み跡残してやろうみたいな感じでやったんですけど、
この時がですね、本当にね、自分の中でももはや伝説なんですけど、
自分の中でだけども伝説ですけどね。
スモトリオン埋まったんですよね。
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おそらく満席いくかいかないかくらいだから、
90後半くらいの人数が入ってくれたはず。
これは本当にすごいことで、
アナと雪の女王とか、もともと超大ヒット作で、
しかも地元のお子さんとか家族で来るから、
グループの単位が大きいんですよね。
最低で2人で、4人とか5人のグループ当たり前だから、
埋まりやすいんですよ。
しかもその時って、県の文化事業の女性をとって上映してたんで、
入場料安くしてたんですよね。
子供500円、大人1000円とかだったかな、確か。
で、まあ要は見やすかったんですよ。
まあそれで満席連発みたいな感じだったんで、
まあ差もありなんて思ってたんですけど、
ガーデンアンドパンツァーに関しては、
ほとんどが当該のお客さんだったんですよね。
淡路市、ご存じない方は分かりにくいと思うんですけど、
大阪から大体2時間かかる立地なんですよね。
で、神戸から1時間半。
自家用車ならもう少し早いんですけど、
交通機関に乗り継いだら、少なくともそれぐらいかかって、
しかもそれって、大阪とか神戸の中心部からなんで、
実際皆さんってもうちょっと中心部から離れたところにお住まいの方多いと思うから、
多分片道3,4時間かかる人が大半なんですよ。
それでも90何人来てくれたんですよね。
それが2016年の、これは7月末だったかな、のタイミングだったんですよね。
で、本当にすごいことだなと思って、
初め、自分がそのガールズ&パンツァーっていう、
ちょっとアニメファンの中で話題になってるアニメ、
ただそのニッチなところには刺さってるから、
きっと結構来てくれるんじゃないかなと思った映画が、
映画館を埋めたんですよね。
それ見て、この映画は自分の中で特別な一歩になったんですよ。
単に面白い映画、単に好きな映画を超えて、
ちょっと人生の背骨になるような映画になったんですよね、その時。
で、それに味を占めた私は、
もうその後すぐ7月末に一挙上映やった後、
8月のお盆時期、コミケにぶつけるぜみたいな変な歌い文句を出しながら、
もう一回一挙上映をやったんでしょう。
で、この時はさすがにもう一回来てくれてる人が多いから、
満席ってほどじゃなかったんですけど、
半分ぐらいかな、埋まったぐらいだったんでしょう。
また、しかも結構強烈なエピソードがあって、
スモトリオンの支配人、正確に言うとオーナーなんで支配人というよりは社長なんですよね。
そのスモトリオンの現社長のお父さん、スモトリオンの先代社長が、
おそらく8月12日だったかな、正確な日付はちょっと記憶曖昧ですけど、
急遽、映画館お休みすることになったんですよね。
遠方から来てくれてる方がいるのに。
で、この時実はスモトリオンの先代社長が亡くなられたんですよ。
で、その時に前代社長が体調崩されている時に、
7月末に上映したガルパンで、
映画館が埋まったことをものすごい喜んでくれたらしいんですよね。
そのスモトリオンの先代社長って、
戦後から90年代ぐらいまで、
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確か上映をされてたはずなんですよ。
本当に映画の華やかかりし頃を知っている方なんですよね。
映画が娯楽の王様であって、
お客さんが映画館に詰めかけると。
で、その時代って淡路島にも何軒だったかな、
十何軒とか映画館とかあって、
スモトリオンの周りにもいっぱいあったんですよ。
で、それがどんどん減っていって、
スモトリオンが最後の一館だったんですね。
で、その映画の流星と遮陽を見てきた方って、
知ってるんですよ、映画の黄金期を。
で、その時代の夢を見ていただけたのかなって思ったら、
本当に感動して、
これだけでも自分がやったことって価値があったんだなって思えたんですよね。
こんなことを経験したら、
ガルパンのことを好きになるに決まってるでしょ?
それはね、思い入れ持つに決まってるじゃないですか。
そうなんですよ。人生の背骨の一本なんですよね。
そんな感じで、いろいろ思い入れのある作品なんです、ガルさんのパンツァーは。
じゃあですね、ガルさんのパンツァーを見たことない方に、
ぜひ見ていただきたい気持ちがある、
ここまで人生に食い込んでる作品だから、
1回見ていただきたいなって気持ちがあるので、
詳しくない方向けのオススメポイントみたいなのを紹介できたらなと思います。
この紹介ポイントっていうのは、
ミリタリーの要素が濃いアニメなんですけど、
そこには触れないです。
僕自身がミリタリーとか戦士であるとかに弱いので、
そのあたりでは話はしないです。
あくまであんまりそういう小ネタみたいなのを拾えない立場の人間から見て、
このアニメをどうやって楽しむかみたいな視点をご紹介できたらなと。
特に深夜アニメですね、深夜アニメにあまり慣れてない方向け、
あんまり普段見たりしてない方に紹介できるような説明の仕方ができたらなと思います。
あらすじを言っておいた方がいいですよね。
Wikipediaの作品解説を読ませていただきます。
戦車同士の模擬戦が伝統的な女性向けの武道として競技化され、
戦車道と呼ばれて稼働や作動と並ぶ、
大和なでしこのたしなみとして認知されている世界を舞台に、
戦車戦の全国大会で優勝を目指す女子高生たちの奮闘を描くオリジナルアニメ、
兵器である戦車を女子高生たちが運用するという男性のアニメファンにアピールするような
ミリタリーと萌え要素を併せ持ちつつも、
戦闘とスポーツモノの約束ごとを踏襲した物語が描かれ、
戦争都市といった背景から切り離された戦争戦を描いている。
新校たちの拠点となる高校は、
巨大船舶の上に築かれた海上都市に所在する設定だが、
その母校は茨城県東茨城郡大新町であることが描写されており、
サンクス現ファミリーマートのほか、
大新町の店舗や宿泊施設、交通機関、役場や商工会などが協力応援しており、
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街並み、各種施設、交通機関がほぼ忠実に再現され、一部は実名で登場する。
ストーリー
学園館と呼ばれる船の上に学校があり、大人の立ち並みとして、
稼働や作動などと共に戦車道があり、学校大会の全国大会が行われている世界。
テレビアニメでは、自分の道を見失って共合校を去ることになった主人公の西住美穂が、
実績のない無名校をひくいて、
全国優勝を目指しながら自分の戦車道と向き合っていく過程を描いている。
ちょっと概要はこれぐらいの説明をしておきますけど、
まず一点、大前提としてなんですけど、
ガーズ&パンザーはバカアニメです。
これは本当に大前提で、
えっとね、
口頭無形なんですよ、本当に。
戦車に乗って競技することが、
稼働や作動と並ぶ立ち並みとされていると。
この設定がむちゃくちゃだし、
実際に女子高生が乗っている戦車に、
自弾使って撃ち合うんですよね。
それで撃たれても、
戦車が破壊されて人が死なないのは、
特殊なカーボンが使われているという設定。
特殊なカーボンとはまず何だって話なんですけど、
あとまあその、
学園館の設定ですね。
船の上の会場としてなって、
そこの運用をしているのが、
学校が行政とかになっている感じなのかな、確か。
もうその町1個丸ごと入るくらい船がでかいと、
っていう話なんですよね。
意味わかんないでしょ。
意味わかんないんですよ。
瀬戸内海とかにも、
その学園館が母港にしている港があるんですけど、
学園館のサイズって、
たぶん赤石海峡通れないんですよね。
おそらく。
赤石海峡って幅数キロぐらいしかないから、
町1個入るみたいな船が通れるはずないんですよ。
赤石海峡大橋ないってことかな。
赤石海峡大橋やったら、
そんなでかいので通れないですからね。
まあ無茶苦茶なんですよね。
この無茶苦茶であることが、
この物語においてすごい重要な役割を果たしてて、
この話は基本的には、
日常物であるとか、
萌えって言われるようなものに近しいノリで進むんですけど、
同時にスポコンの話なんですよね。
戦車を使ってスポーツをして、
弱小校が強豪校をやっつけていくという、
スポコン要素があるんですけど、
そこに真っ当な話として見ると、
ちょっと飲み込みづらい部分があったりするんですね。
キャラクターたちが結構軽いんですよ、ノリが。
主人公の西住美穂とか、
その周りにいる人間は結構真面目だし、
得意な才能のメンバーが主人公の周りにいるメインメンバーなんで、
その人たちはすごい活躍するし、真面目なんですけど、
主人公機以外の戦車に乗るメンバーって、
結構ふざけてたりはするんですよ。
いかにもアニメーション的なキャラクターとして描かれてて、
おバカキャラクターみたいなのもいて、
バカなキャラクターとして描かれてたりはするんですけど、
そのバカで不真面目なキャラクターたちが、
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弱小校で強豪校に勝ってしまうっていう展開って、
正直真面目に見すぎると、
飲み込みづらいものだと思うんですよ。
そこをある程度ファジーなものにして、
飲み込ませる設定として、
この話自体の大前提にある世界設定の、
どうしようもないバカさ加減が、
すごい重要な役割を果たしてて、
真面目に見すぎないようにしてるんですよね。
真面目に見すぎると、
ここが気になる、ここが気になるってなるけど、
そんなに真面目に見てるけど、
そもそもこの世界って戦車道があって、
女子高生が戦車に乗って、
実弾で打ち合いするスポーツをやってる世界なんですけど、
っていうセルフツッコミを自分に入れることで、
作中のリアリティラインとか、
物語が栄光としている倫理観に対する、
違和感みたいなものを、
自分で飲み込めちゃうようにできてるんですよ。
これは結構、
ずるいっちゃずるいとは思うんですけど、
面白いなと思うんですよね。
で、ちゃんとスポコンアニメとしての、
真面目さもあるんですよね。
そこの話は後々しようかな。
そこがまずおすすめのポイントの一つです。
まずはバカアニメであるっていうことを、
受け入れてみるっていうところ。
おすすめポイントというか、
見方のポイントですね。
ガーズ&パンツァーっていう作品を見るにあたって、
どういうふうに見たら楽しめるかっていうポイント。
まずバカアニメであるということを、
飲み込んでおくってことですね。
一つ。
二つ目、
深夜の美少女アニメであるということを、
きっちりと飲み込んでおくってことですね。
これに関しては正直、
慣れてない方いらっしゃると思うんですよ。
深夜アニメって、
結構独特なノリがあるというか、
基本視聴する人が、
オタクの人が多かったりはするので、
会話のノリのオタクさとか、
あるいは日本アニメ的な文脈で
ずっと培われてきたギャグのノリであるとか、
会話のノリとかっていうのが、
やっぱりあったりはするんですよね。
キャラクターの造形の仕方の傾向であるとか、
独特っちゃ独特かなと思うんですよ。
あんまり慣れてない方からしたら、
結構違和感あったりするんじゃないかなっていうのが
個人的な見解です。
そういう方もきっといるんじゃないかな
っていうふうには思ってます。
ただ、そういうのはあくまで
大前提としてはジャンルの作品であると。
ジャンルアニメであるということを
理解しておくっていうのは重要かなと思って、
ある程度そういうノリが大前提として
存在している界隈の作品であると
っていうのは重要かなと思います。
結構ね、お色気要素とかもやっぱりあるんですよね。
深夜の美少女アニメとかだと。
もしかしたらこういうとこ苦手と感じる方
いてもおかしくないかなと思います。
そういうのも苦手だなって思うときは
流してもらうみたいなのが
見方としてはいいのかなと思います。
この辺りは深夜アニメとして作る上での
ある種の親クソ的な部分もあったりするとは思うので、
それを楽しめる人は楽しむし、
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あんまり合わないなっていう人は
ちょっと別の部分に楽しみを見出していただくのが
いいかなと思います。
その意味ではちょっとその深夜の美少女アニメであるっていう前提を
ちょっとどういう風に向けようかっていう
距離感の設定はしておいた上で
見ていただくのがいいのかなと思います。
あと3つ目、注目していただきたいところが
観光アニメであるっていうことですね。
この主人公がいる学園館の母校が
茨城の大新井にあるんですけど、
この大新井を見事に舞台として扱ってるんですね。
で、この大新井っていうのが今ではもうガーデン&パンツァーの
聖地中の聖地として扱われている場所になってて、
もう毎年というかもう年中ですね、
ファンで賑やってるような位置になりますし、
キャラクターの誕生日であるとか、
あるいは大新井で元々やってたお祭りの日とかは
宿泊施設が埋まるような人気もあったりする土地になってます。
で、なんでここまで大新井が人気に出たかっていうことなんですけど、
現実とフィクションの境界線がちょっと曖昧になるんですよね。
どういうことかっていうと、
地域振興アニメって結構作られたし作られているんですけど、
そういうのとはちょっと違う切り口を持ってて、
地域振興のアニメって要は、
現実の地域に対してフィクションを奉仕させるような構造になってて、
そういうふうに作られたりはするんですよね。
でもガルパンはどっちかというと、
フィクションに現実を奉仕させるような構造になってる、
っていう言い方がいいかなと思うんですけど、
大新井にある実際のホテルとか宿泊施設とか、
ショッピングモールであるとか、水族館であるとかを、
戦車で戦う部隊として扱ってるんですね。
で、ぶっ壊すんですよ。
これがすごい大事なことだなと思って、
現実にその土地に行ってそういうことができますっていう観光情報みたいなことを、
アニメーションの中で僕たちは見たいわけではないんですよね。
何が見たいかっていうと、
その現実にある街の中にフィクションでしか起こり得ないような物語を重ねてみたいと思ってると思うんですよ。
だから映画の中でとかアニメの中で街が壊されたら、
じゃあその壊されたところを見に行こうってなると思うんですよ。
そうすることでフィクションの側がだんだん現実に近づいてくるんですよね。
これってドラえもんの伸びたドラビアンナイトって作品、
ご存知の方いたら例えに使いたいんですけどね。
あれって絵本の物語の中に閉じ込められてしまった静香ちゃんを助けに行くのに、
タイムマシンに乗って過去のアラビアンに行くって話なんですよ。
意味わかんないでしょ。
物語の中に助けに行くために現実の過去に行くっていう話なんですけど、
物語と現実の境界線が曖昧になって、何でか知んないけど静香ちゃん見つけられちゃうみたいな展開するんですよ。
なんか近いなと思って、例えおかしいかな。
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要はその物語の側をファンがその現実の世界に落とし込んでいっていくことで、
だんだん現実の大洗い自体が観光地としてちょっと育っていくみたいなことが起きたんですよね。
ガールパンツァーの中で。
ここまで成功している地方が扱ったアニメーションで地域振興が起こりたっていうのは、
他の例はそこまでないとは思います。
特に単に舞台にするとかだけというより、物語上のギミックとしてぶっ壊しまくったりしているところが、
やっぱりガルパンがちょっと得意なところではあるなと思って、
やっぱり壊すってでかいんですよね。
怪獣映画とかで、例えばモスラが東京タワーに卵を見つけて東京タワーへしおるだろうとか、
大阪城がゴジラに壊されるだろうとか、
名古屋城がゴジラに壊されるであるとか、
国会寺が壊されるであるとか、
あとまあ博多の街がラドンに壊されるであるとか、
要はランドマークが怪獣によって破壊されることで、
その土地は怪獣に破壊されたっていう物語を得ると同時に、
永遠性を獲得するなと思うんですよ。
怪獣に壊されてるから、もう壊すのは怪獣が先にやってくれたから、
あとはもう存在し続けるだけなんですよ。
みんなの中でそのランドマークは存在し続けることになると思うんですよね。
これはね、某スカイツリーに見習ってほしいところだと思うんですよ。
壊されることで、そのランドマークはより価値を増すんですよ。
で、ガーズパンはそれをやってるんで、
もうバッキバキに街が壊されるんで、
あのね、やっぱりね、逆に永遠になるんですよね。
逆に物語として強固になるんですよ。
そこはね、面白いです。
観光アニメとして丁寧に遊ばっかってるわけじゃないのに、
実質的には大笑いは観光地としてより育ったんですよね。
もともと観光地としてのキャパシティがたっぷりあるエリアなので、大笑い。
この辺りちょっと関西の人間からしたらあんまり感覚的にはわかんないんですけど、
関東圏の方の海水浴場としてもともと人気なところですよね。
あと、北海道行きのフェリーが出てたりとか、
結構な拠点にあるような場所で観光地としてもキャパシティがある場所だったと。
そこにガルパンという物語が乗っかることで、
別の文脈で爆発したっていう経緯がある土地で、
すごい面白い経緯を持ってるアニメーションなんですよ。
観光アニメとしての現実にフィクションを放出させるのではなく、
フィクションに現実を放出させるって形で盛り上がったっていうアニメーションとして、
非常に興味深いのかなと思います。
あと注目してほしいポイント4番、情報の占領ってとこなんですよ。
ものすごい量のキャラクターが出てくるアニメなんですよね。
しかも戦車がいっぱい出てきて、僕も戦車とか全然詳しくないから、
形見てもあんまり区別つかなかったりするし、
キャラクターも多分何十人と出てくるから、
主人公格が5人いて、主人公チームが5人いて、
その5人は覚えやすいんですけど、
後ってそんなにいても覚えきれないと思うんですけど、
ここですごい情報の占領が働いてて、
戦車ごと、戦車道の試合をやるためのそれぞれの戦車っていうものは、
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例えばバレー部のメンバーであるとか、
空勤員のメンバーであるとか、
後輩の立ち位置にあたる1年生だけで構成されたメンバーであるとか、
それぞれの戦車に乗るメンバーっていうものは、
一つのテーマで統一されてるんですよ。
で、一人一人は正直そこまで個性は強調されては描かれてはなくて、
そのグループみんなで一つの人格みたいな形で扱われたりはするんですよ。
実際にもちろん個々の名前も設定されてるんですけど、
物語上はこの人たちはワンセットで行動して、
行動とかも基本的にこの人たちの掛け合いを含めて、
このグループの一つのセリフみたいな感じに扱われるので、
あんまり混乱しないんですよ。
で、あとはこいつらの名前をあんまり覚えなくてもいいんだろうなっていうのは何となくわかるから、
しんどくないっていう言い方が正しいかどうかわかんないですけど、
労力が少ないんですよ。
覚えないといけない、覚えないといけないっていうことが少なくて、
非常にすんなり飲み込めると。
この人たちはワンセット、ワンセットがいくつかあると。
その人たちが別婚戦車に乗るんですけど、
さらにその戦車に、
例えばアンコウであるとか、
カメであるとか、
動物のマークが描かれるんですよ。
これは主人公のミホの趣味っぽいんですけど、
そうすることで、
あのバレームはアヒルさんチームっていう、
登場するグループのキャラクターで、
乗る戦車。
乗る戦車についているマークっていうものが、
一つのイコールでつながれることで、
あまり混乱が生じないんですよね。
しかもこの情報の整理力によって、
すごいあっさりと見やすいっていう部分があったりはします。
あと、対戦相手にあたるタコのチームっていうのが、
基本的にそれぞれが国のテーマを与えられているんですね。
例えばイギリスであるとか、アメリカであるとか、
ロシアというかソ連ですね。
あとフィンランドであるとか、
イタリアであるとかっていう。
具体的に言うと、
第二次世界大戦期の各国のパーソナリティが
反映されているようなキャラクターを与えられてて、
この人たちはソ連ロールプレイをしてるんだなとか、
この人たちはイギリスロールプレイをしてるんだなっていう、
なんとなくふわっとした見方ができるという風にはなってます。
この辺りはね、
ノリとしては筋肉マンぐらいのノリで見てるのがいいかもしれないですね。
筋肉マンもよくわかんない国ステロタイプで
キャラクターが作られたりするんでね。
ラーメンマンとかよくわかんないよってなるけど、
なんとなくノリで見れちゃうみたいなのがあると思う。
ふわっと見えるんで、
なんとなくキャラクターをつかみやすく使ったりすると。
そうすることでものすごい量のキャラクターがいるのに、
なんとなくつかめるんですよね。
重要なのはやっぱり主人公の西住美穂と、
その前にいる4人のキャラクターたちなんですよ。
このキャラクターたちの5人の掛け合いが基本的にはメインストーリーで、
その4人のやり取りとか心の動きってあるのは、
ちゃんと話の根幹に食い込んでくるものなんですけど、
他のメンバーは基本的にはほぼ枝派というか、
本題とは別のにぎやかしっていうとちょっと聞こえは悪いですけど、
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盛り上げ役なんですよね。
その上でこのキャラクター好きだなっていう愛着を
自分自身で見つけていけるようにはなってたりはするので、
そのあたり味方の自由度が高い話かなっていうふうには思ってます。
あとアクション性ですね。
アクション性に関しては戦車というものを本当に自由に動かしてアクションをします。
さっきも言った通り、街であるとか自然であるとかっていう舞台を
自由自在に戦車が駆け巡るというか、
戦車というものが持っている構造で想像し得るフィクションとしては
限界の動きをしながら戦車同士が戦うんですよね。
戦車ってそんなスピードで走るの?とか、
戦車ってそんなジャンプするの?とか、
戦車ってそんな上に戦車を簡単に乗せても壊れないの?とかあるんですけど、
それが特殊なカーボンで守られているので不思議なことが可能になっているんです。
その上で本当に想像力豊かに戦車が動き回って戦うんですよね。
ここでまたさっき言った情報の勢力というのが大事になってくるんですけど、
基本的にキャラクターたちは戦車の中に乗っているので、
アクションの最中は動いている戦車と乗っているキャラクターたちというのを
一時はすぐには撮れないようになっているんですよ。
もちろんこれはこのマークがついててあいつらが乗っているんだなっていうのが
慣れてきたらわかるんですよ。
わかるんですけど、例えば戦車が入り乱れて戦っている状態で
誰が何をどう喋っているのかって結構把握しにくかったりするんですけど、
ここでさっき言った情報の勢力が効いていることで、
あ、これはこの戦車はこのキャラクターが喋ってこういう意図で動いているんだなみたいなのが
なんとなくわかるようになっているんですね。
あと戦車自体がある種のジェスチャーをするような動き方をするので、
キャラクターの内面みたいな、例えばせっかちであるとか
どっしりと構えているであるとかっていうキャラクターを踏まえたような
ジェスチャーをするような動き方をするので、
キャラクターが喋っている声とその動きさえ含まれれば、
その戦車自体がキャラクターとして見えるんですよ。
このあたりはすごい、やっぱりその情報を整理していることが
アクションの見やすさであるとか面白さにつながっていっている部分なんですよね。
このあたりは本当にすごいなっていう、
その戦車戦の構成を考えている方もすごいし、
脚本の吉田玲子さんの整理の上手さとかもあるのかなとは思います。
あと最大の魅力と言っていいとこかなと思うんですけど、音ですね。
音が本当にすごいです。
特にやっぱり劇場版で味わっていただきたい部分なんですけど、
もうね、ビリビリ来るんですよね。
機銃を操作する感高い音は耳をつんざくような感じがあるし、
爆発音であるとか、戦車が走る語音であるとかっていうのは
本当に体の芯にくるような低音で響いてくるような設計がされていて、
テレビシリーズもやっぱり音すごいんですけど、
元がテレビのために作られているので、
そこまでの音の集めはなかったりするんですけど、
劇場版は本当に森に持っているのですごいです。
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このあたりね、意外と僕喋れないんですね、音の。
スペック的な部分があんまり分からなくて、
低音すぎやとかそういうあっさりした言い方になっちゃうんですけど、
このあたりはね、話とかって以上に、
この作品がある種のアトラクション、ある種の体験としての機能を
強く持っている要素なんですよね。
この音がすごいっていうのが。
そこにこそこの映画館でこの映画を見る価値がそこに生まれているわけなんですよね。
以上はガーザーのパンツァーをあんまり詳しくない人が楽しむための
踏まえておいていただきたいポイントっていう言い方がいいのかな。
もう一回一応言っておくと、バカアニメであるということを踏まえておくと、
深夜の美少女アニメであるということを踏まえておくと、
観光アニメとしてのある種の特異性に注目していただくと、
情報の勢力に注目していただくと、
アクション性の上手さと面白さに注目していただくと、
あとも音の凄さを感じていただくんですね。
この6つをガーザーのパンツァー自体を知らない方、
あるいはアニメーション自体をあまり見ない方にも
ガルパンを楽しんでいただくために個人的には
持っておいていただきたいポイントかなと思っています。
はい、てな感じですね。結構長くなりましたね。
ちょっとスマトリオンエピソードもしゃべりすぎたかな。
ではこれで前半を終わりたいと思います。
後半は最終章第3話の個人的な感想の話に行きたいなと思います。
あとちょっと前半のガルパンの注目ポイントのところで
1点付け足したいことがあって、後から収録しているんですけど、
基本ガルパンってめちゃめちゃ各キャラクターのキャラクター性が
ステレオタイプにのっとって、味付けが濃い感じになっているんですよね。
こんなキャラをバカキャラとか、せっかちであるとか、
ちょっと小悪であるとか、ひょうひょうとしてとかっていう役割が与えられたら
基本的にその役割にのっとって行動するので、キャラクターたちが。
キャラクターの掛け合いっていう感じが強い話であるんですけど、
肝心かなめの大事なところはわりと分かりやすくしないっていう
品の良さのある話だなと思っていて。
特にこのガールランドパンザーのシリーズの中で一番その大事な部分って
主人公はミホと母親シホの関係なんですよね。
もともとニシズム家っていうのがめちゃめちゃ幻覚なセンシャドウの家に
センシャドウの家元の家で、センシャドウのリュウハの家で
母親が家元で姉のマホと妹のミホは厳しく育てられてたっていうのは
話の中でも描かれている部分なんですけど、
そこでセンシャドウの試合の中で自分のミスで、自分のミスというか
自分の判断で試合に負けてしまうっていうのがあったところで、
もともといた黒森美音から転校して大洗い。
大洗い。センシャドウのカリキンラムがもともとなかった大洗いに
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転校するわけなんですよね。そこに描かれているのはやっぱり
母とこの圧力だったりはするんですよ。
そこに対しては結構ガルバンは茶化さない話なんですよ。
他のキャラクターはね、もうなんか結構茶化しに茶化したりはするんですけど、
ミホにとって母との関係であるとか、負けた戦車戦とかっていうのは
トラウマになってたりはするので、そこのドラマに関しては茶化しがないんですよね。
茶化しがないし、安易な解決もさせないんですよ。
テレビシリーズのラストでも、劇場版のラストでも結構言葉にしないんですよね。
それぞれ、ミホの内面も母親の内面も。
そこがすごい上品だなっていうのがあって、
ここだけは分かりやすくしないみたいな意図があるのかなっていうのは
すごい魅力だなと思うんですよ。
コテコテのキャラがいっぱい出てくるバカアニメだけれども、
その真の真にあるドラマの部分、母と娘の物語っていう部分を
茶化してしまわないバランス感覚っていうものは
ちょっと着目いただきたいところではありますね。
あと、姉ですね。
母と姉と妹ですね。
姉とマホと母親の仕事の関係は、ほんと茶化しがないです、この話。
すごい大事なとこだと思います、そこは。
ガルパンがぶっ飛びバカアニメに振り切らない部分。
最後のブレーキ、最後のブレーキというか、
ガルパンがぶっ飛びバカアニメに針を振り切ってしまわない根っこなんですよね、
そこのドラマを大事にしているところは。
そこのバランス感覚ですね、やっぱり好きなところですね。
好きなところというか、注目いただきたいところですね。
ちょっとこれ言っとかないといけないなと思って後から足してます。