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2026-10-09 08:42

先生がいちばん減らしてほしいのは残業時間ではない?

こどもとITの記事から、小学館のみんなの教育技術が2672人に聞いた、先生の勤務実態の調査を紹介します。勤務は平均で約11時間、休憩がほとんど取れない人は64.6パーセントで、前の年からほとんど変わっていません。一方で、残業時間を減らすより、気持ちの疲れを減らしてほしいと答えた先生が60.6パーセントいました。時間と心、先生の疲れをどこから軽くできるのかを考えます。

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教育カフェテラス、進行役の水野太一です。
アシスタントの高橋紗友香です。
この番組では、国内外の教育のニュースを手がかりに、学校のこれからを二人で考えています。
今日は先生の働き方のお話と聞いて、少し身構えています。
身構えるというのはどうしてでしょう?
来年から現場に立つので、大変だという数字を聞くたびに、自分は大丈夫かなと思ってしまいます。
その気持ちは大事にしてください。
今日の数字は、怖がるためではなく、どこから変えればいいかを見つけるために読みたいと思います。
こどもとITの10月5日の記事です。
小学館の先生向けウェブメディア、みんなの教育技術が、
先生の勤務実態のアンケートも2026年度版をまとめ、その結果を伝えています。
回答したのは教育関係者2672人で、そのうち2560人が現役の先生です。
2000人を超える先生の声というのは大きいです。
前の年と比べて少しは良くなっているのでしょうか?
残念ながら、大きな改善は見られなかったそうです。
出勤から退勤までの平均はおよそ11時間で、前の年とほぼ横ばいです。
10時間以上働いている先生が79.4%、12時間を超える先生も24.3%います。
4人に1人の計算です。
12時間というと朝7時半に学校に着いたら、帰るのは夜の7時半を過ぎるということでしょうか?
実習の時、先生たちは夜まで職員室に残っていたのを思い出しました。
計算としてはそうなります。
そして、私が一番気になったのは休憩の数字です。
1日の休憩がほとんど取れないと答えた人が64.6%、15分未満まで含めると84.1%に上ります。
休憩が取れないのは実習で時間しました。
給食の時間も子どもを見ていて、昼休みは丸付けをしていて、先生はいつ休んでいるのだろうと思っていました。
記事にも同じ声が並んでいます。
子どもがいる時間は目が離せない。
スキマ時間や放課後も会議や保護者対応のような急な仕事に追われるというものです。
トイレを我慢し続けて体調を崩したという訴えも目立ったそうです。
トイレまで我慢しているのですか。それは休憩より前の問題に聞こえます。
休憩は法律で決まっていると習った気がしますが、先生には当てはまらないのでしょうか。
先生にも当てはまります。
8時間を超えて働く場合、法律では60分以上の休憩が必要です。
調査で8時間以上働いていると答えた先生は2610人いましたが、60分以上取れていたのはわずか6人でした。
割合にすると0.2%です。
2610人のうち6人というのは聞き間違いかと思うほど小さな数字です。
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学校の中で休憩という仕組みそのものが動いていないように感じてしまいます。
休憩だけではありません。
家に仕事を持ち帰る日が週3日以上ある先生は49.8%、ほとんど毎日という先生が34.6%です。
休日に仕事をする日がある先生も86.4%いて、1ヶ月に3日から4日という答えが一番多くなっています。
平日に終わらないから休日に回しているということでしょうか。
家庭教師先のお母さんが小学校の先生で週末はいつも教材を作っていると話していました。
そう見ていいでしょう。
加えて休日の方が自分の裁量で教材研究や学級の事務、公務文書の仕事を進められるという声が多かったそうです。
ではなぜ平日に終わらないのでしょう。
時間外勤務の理由で一番多かったのは1日の仕事の量がそもそも8時間で終わる設定になっていないというもので86.3%でした。
前の年の80%以上からさらに上がっています。
8時間で終わらない量が最初から渡されているなら早く帰れない先生を責めても仕方がない気がします。
私もそう思います。9割以上の人が理由を複数選んでいて、一つ直せば済む話ではないこともわかります。
自由記述では、いらない仕事の多さ、人手不足の穴埋め、中学校では部活動で土日も出勤せざるを得ないという声がありました。
時間の長さの他にも辛いことはあるのでしょうか。私は保護者への対応が一番気になっています。
さやかさんの心配は当たっています。
自由記述で一番多かったのが、保護者から理不尽なクレームを受けているときという答えで22.9%でした。
次が仕事の量の多さで15.7%です。
体調が悪くても休みにくいことや、休暇の制度そのものが整っていないという訴えも目立ったそうです。
聞いていると、だんだん気持ちが重くなってきます。それでも先生を続けている人が多いのはなぜなのでしょう。
そこにも答えがあります。これがあるから先生は辞められないと感じる喜びを聞くと、子供の成長やできた瞬間、子供の笑顔といった子供に関わる答えが68.1%でした。
それはすごくよくわかります。
実習の最後の日に算数が苦手だった子が先生できたよと見せに来てくれたとき、この仕事を選んでよかったと思いました。
その一瞬が多くの先生をつなり止めています。
ここからが今回新しく加わった説問です。
残業時間を減らすより気持ちの疲れ、記事の言葉では情緒的疲労を減らしてほしいと答えた先生が60.6%いました。
時間より心ということでしょうか。未不尽なクレームの話を聞いた後だと頷けます。
ところが同じ調査でこれからのデジタルの道具に何を期待するかを聞くと、65.3%が気持ちの疲れを減らすことより生産性を上げることを選んでいます。
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逆になっています。心を軽くしてほしいのに道具には仕事の速さを求めているというのは矛盾していませんか?
一見すると矛盾です。みんなの教育技術は心のケアを切実に求めながらも、それを叶える手段としてはまず仕事そのものを減らしたり効率化したりする方が現実的だと感じていると読み解いています。
私の言葉で言えば心に直接効く道具を信じるより仕事が一つ減る方が結果として心が軽くなると知っているのでしょう。
確かに気持ちを癒すアプリを渡されるより書類が一枚減る方が私は嬉しいです。
さやかさんらしい現実的な答えです。最後に少し希望のある数字も紹介します。
研修以外にも自分から学んでいると答えた先生は、物事を一歩引いてみられていると答えた割合が80.4%でした。自分から学んでいない先生の52.6%と比べて約28ポイントの差があります。
忙しいのに学んでいる先生の方が余裕があるというのは意外です。学ぶ時間があるから余裕があるのか余裕があるから学べるのかどちらなのでしょう。
鋭い問いです。この調査からはどちらが先かまでは分かりません。記事も繋がっている可能性があるという言い方に留めています。
心理学では一歩引いてみる力を持つ人は嫌な気持ちにとらわれにくいと言われていて、学び続けることが間接的に心の健康を守っているのかもしれないという見立てです。
そう聞くと学ぶことを仕事を増やすものではなく自分を守るものとして考えられそうです。
今日の数字をまとめると1年経っても先生の時間はほとんど減っていません。原因は先生の頑張りが足りないことではなく8時間に収まらない仕事の量そのものです。
そして先生が本当に欲しいのは心の余裕で、そのための近道は仕事を減らすことだと先生たち自身が分かっています。
来年現場に立つ私はまずトイレと休憩を我慢しない先生になろうと思います。
休憩を取ることはサボりではなく子供の前に元気で立つための仕事の一部です。数字が変わるのを待つだけでなく職員室で仕事を一つ減らす相談から始めてみてください。
最後までお聞きいただきありがとうございました。次の休み時間、ほんの5分でもご自分のための時間をとってみてください。また次回お会いしましょう。
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