1. 教育カフェテラス
  2. 学習格差をなくす鍵は“音”にあ..
2025-06-03 05:45

学習格差をなくす鍵は“音”にあり?全員が参加できる教室づくりの最新トレンド

spotify apple_podcasts
インストラクショナルオーディオ(教室音声システム)は、生徒の参加意欲や理解度を高めるだけでなく、教師の声の負担軽減や公平な学習環境づくりにも役立っています。今回のポッドキャストでは、アメリカ・カリフォルニア州の学校現場で広がるこのテクノロジーの活用事例や、日本の教育現場での可能性について、教育カフェテラスの2人が深掘りトークします!

サマリー

アメリカのカリフォルニア州で注目されているインストラクショナルオーディオは、教室内の音声を全員に均等に届けるシステムです。この技術により、集中力が低下した生徒や多様なニーズを持つ生徒も授業に参加しやすくなります。

インストラクショナルオーディオの紹介
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。進行役の水野太一です。
こんにちは。アシスタントの高橋紗友香です。今日も世界の最新の教育情報をお届けします。
この番組は、教育に興味があるみなさんに国内外の最新情報や話題を分かりやすく紹介する番組です。
今日は、ザ・ジャーナルの2025年5月14日掲載の記事、指導用オーディオの力をもとに、アメリカのカリフォルニア州で注目されているインストラクショナルオーディオについて話していきます。
インストラクショナルオーディオって聞いたことがありません。具体的にどんなものなんですか?
簡単に言うと、教室内で先生や生徒の声をマイクやスピーカーで全員に均等に届けるシステムです。
教室のどこに座っても、先生の声もクラスメイトの声も同じように聞こえるという環境を作るためのICT機器ですね。
なるほど。よく授業中に後ろの席の子は聞こえにくそうにしている場面って見かけますよね。そういうのはなくなるってことですか?
その通りです。記事によると、従来の授業では先生の近くの席ほど内容がよくわかる傾向があって、これをプロキシミキバイアスと呼ぶらしいんですよ。
へえ、そんな言い方があるんですね。確かに先生の声が遠いと集中しづらいし、聞き逃しも増えそうです。
そうなんです。特に今アメリカではコロナ禍以降、生徒の集中力低下や不登校、授業への無関心が大きな課題になっているそうです。
そこでインストラクショナルオーディオが、全員に届く授業を実現するツールとして注目されています。
具体的には、例えばどんなメリットがあるんですか?
まず、マイクを使うことで、先生がどこにいても教室全体に声が届きます。
さらに、発言したい生徒がマイクを持つと、みんながその子の話に耳を傾ける雰囲気が生まれるんです。
わあ、ちょっと特別な感じがして発表も楽しくなりそう。発言が苦手な子もマイクを持つと自信につながったりしますか?
記事の中でも、発表が苦手だった5年生の女の子が、マイクを使って自分の意見を伝えたことで、クラス中が大拍手、その経験が自己肯定感につながったというエピソードが紹介されていました。
素敵ですね。そういう成功体験って、きっとその子の学校生活全体にも良い影響を与えそうです。
まさにその通り。あと、耳が聞こえづらい生徒や、英語を母語としない生徒、発達に課題がある子も、はっきりとした音声で授業を受けることで、内容の理解や語彙の定着が高まるそうですよ。
いろんな子供たちにとって分かりやすい授業になるということですね。でも、先生たちからはどんな反応なんですか?
最初は自分の声は十分大きいと思って躊躇する人もいたそうですが、一度使ってみると、声の疲れや繰り返し指示を出すストレスが激減。今やこれがない生活は考えられないという先生も多いみたいですよ。
もともと教員って声を使う仕事ですもんね。私も家庭教師のバイトの時、ずっと大きい声を出してると疲れちゃうので、すごく共感します。
音声環境の重要性
また、マイク付きのオーディオシステムは、他のICT機器とも連携できるのが強みです。例えば、大きなディスプレイに資料を写しながら説明したり、授業の記録を丸ごと残したり、欠席した生徒が後で見直せるようにできたりします。
授業の見える化も進みますね。日本ではまだあまり一般的じゃない気がしますが、今後広まる可能性はありますか?
十分あると思います。特に学習の多様化やインクルーシブ教育の推進を考えると、日本でも全員が聞こえる環境づくりは重視されそうですし、教育現場のICT化も進んでいますから。
確かに。あと、校際とか緊急時のアナウンスにも活用できると安心感がありますよね。
記事でも、今後は緊急時の通報機能と連携する仕組みも取り入れていくと述べられています。学校全体でつながる音声インフラとして、ますます重要性が高まりそうです。
でも、音が大きいイコールサラガシイという印象を持つ人もいそうです。うるさすぎたりする問題はありませんか?
そこは機器の進化で解決できます。音が均等に行き渡るため、逆に静かで落ち着いた雰囲気を保ちやすいんです。うるさくするのではなく、聞こえやすくするのがポイントです。
なるほど。みんなが参加しやすく集中しやすい教室って理想ですね。
そうなんです。音声が全員に伝わることで、授業の質や満足度が大きく上がる。まさに未来のスタンダードになりそうです。
今日のお話を聞いて、私も将来教室を持つなら、こういうシステムを活用してみたいと思いました。生徒の聞こえないわからないが減るって本当に大きな価値ですね。
これからの教育は、一斉授業から全員に届く授業へかもしれませんね。インストラクショナルオーディオはその新しい一歩を支えるツールだと私も感じました。
水野先生、わかりやすい解説ありがとうございます。実際に使った話や日本での広がり方も今後追いかけてみたいです。
今日もリスナーの皆さん、最後までお付き合いありがとうございます。教育カフェテラスでは、これからも教育の最新トレンドや皆さんの知りたい話題をわかりやすくお届けしていきます。
次回もぜひ聞いてくださいね。それではまたお会いしましょう。
05:45

コメント

スクロール