1. 教育カフェテラス
  2. 日本の不登校支援はなぜ遅れて..
2025-04-09 05:57

日本の不登校支援はなぜ遅れてる?アメリカの徹底した専門家活用法に学ぶ

spotify apple_podcasts
今回は、アメリカと日本の不登校支援の違いについて、心理カウンセラーの視点から解説します。アメリカでは、不登校に対する法的な責任追及と同時に、心理専門家へのアクセスが確立されています。一方、日本では資格制度の問題やスクールカウンセラーの地位の低さが課題となっています。より効果的な不登校支援のために、私たちが学ぶべきことは何か?専門家の意見を基に深掘りします。

サマリー

今回のエピソードでは、アメリカの不登校支援システムと専門家の活用法について議論され、日本との違いや課題が明らかになります。不登校の背景には心理的な問題が多く、専門家による支援が必要だと強調されています。

アメリカの不登校支援
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスの時間です。進行役は、大学講師の水野太一です。
こんにちは。アシスタントの高橋紗友香です。今日もよろしくお願いします。水野先生。
紗友香さん、よろしくお願いします。この番組では、国内外の教育に関する最新情報や課題、そして身近な話題をお届けしています。
さて、今回のテーマは、心理療法の専門家への接続が確立されているアメリカの不登校支援についてです。
この記事は、2025年3月17日に東洋経済オンラインに掲載されたものです。
不登校支援ですか、日本でも大きな問題になっていますよね。アメリカと日本ではどんな違いがあるんでしょうか。
はい。この記事では、アメリカの不登校支援の特徴と日本の現状とも比較が詳しく述べられています。
まず、アメリカでは不登校は法的に認められていないという点が大きな違いです。
法的に認められていないというと?
義務教育期間中の子どもが長期間欠席した場合、保護者が法的な責任を問われる可能性があるんです。
それは厳しいですね。でも、ただ罰するだけではないんですよね。
もちろんです。不登校を深刻化させないための予防的なシステムも整備されています。
例えば、学校は不登校傾向の子どもを持つ保護者と面談を行い、心理カウンセリングを進めたりします。
学校から心理療法の専門家への連携がきちんと確立されているんですね。
なるほど。日本だとそこまでの連携はまだ少ないかもしれませんね。
そうですね。さらにアメリカでは、かかりつけの小児会が心理カウンセリングを進めることも多いんです。
心理面での問題を抱えているときは、すぐにカウンセリングを受けるという文化が根付いているんですね。
文化の違い、ですか。日本だとカウンセリングを受けることに抵抗がある人もいますからね。
ええ。アメリカでは、心理カウンセリングはメンタルヘルス会社やクリニックで受けることができます。
メンタルヘルス会社には心理カウンセラーやファミリースペシャリストがいて、学校や自宅で対応してくれるんです。
ファミリースペシャリスト、ですか。初めて聞く言葉です。
心の病を抱えている子どもへの接し方を熟知している専門スタッフのことです。精神科医とも連携も図られています。
そこまでサポート体制が整っているんですね。日本との差を感じます。
そうですね。また、アメリカではホームスクーリングやオンラインの学校も認められています。子どもの状況に応じて、多様な学び方を選択できるんです。
日本の課題と必要性
学びの場の選択肢が多いのはいいことですね。日本だと学校以外の選択肢が少ないという指摘もありますよね。
ええ。アメリカでは、不登校に対応する心理カウンセラーの専門性も非常に高いんです。大学院卒業後、3000時間のインターンを経て、国家試験に合格する必要があります。
3000時間、それはすごいですね。
インターン中は、経験豊富なカウンセラーから指導を受けることが法律で義務付けられています。
徹底していますね。日本との違いは大きいですね。
アメリカでは、心理カウンセラーは心の病に関する診断を下すことができる独占業務なんです。
だから、不登校の背景に心の問題がある場合、専門家である心理カウンセラーに相談するのが当たり前という判断になるわけです。
なるほど。日本では誰でも心理カウンセラーを名乗れてしまうという問題もありますよね。
そうなんです。無資格の人からカウンセリングを受けることは非常に危険です。
心の問題は命に関わることですから。
確かにそうですね。日本の公認心理師という資格もありますが、アメリカと比べるとまだ課題が多いのでしょうか。
そうですね。公認心理師の資格を持っていても質の高いカウンセリングが保障されているわけではありません。
アメリカのように、実践的な指導を受けるスーパービジョンは義務付けられていないという制度的な遅れがあります。
スーパービジョンが義務付けられていないのは問題ですね。
ええ。それから日本のスクールカウンセラーの地位が低いことも問題です。
多くの場合、1年任期の会計年度任用職員で継続的な支援が難しい状況です。
スクールカウンセラーの先生方も不安定な状況で大変ですね。
心理カウンセリングは基本的に週1回は行う必要があります。
しかし、現在のスクールカウンセラーの配置状況では、それも難しいのが現状です。
不登校支援の中核となるべきは心理カウンセラーや精神科医などの専門家ということですね。
その通りです。専門家による支援システムを構築することが不可欠だと考えています。
今回のお話を聞いて、アメリカと日本の不登校支援の違いに驚きました。
日本ももっと専門家を活用する体制を整える必要があると感じました。
そうですね。不登校の背景には多様な要因が絡み合っていますが、心理的な問題を抱えている子どもが多いのも事実です。
専門家による適切な支援が子どもたちの未来を大きく左右するはずです。
今回のテーマは以上となります。
ありがとうございました。水野先生。
それでは皆さん、今回の教育カフェテラスはここまでです。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
また次回もぜひ聞いてくださいね。
05:57

コメント

スクロール