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みなさん、こんにちは。教育カフェテラスの水野太一です。今日もよろしくお願いします。
こんにちは、高橋紗友香です。今日もみなさんと一緒に、教育について楽しく深く考えていけたらと思います。
この番組、教育カフェテラスでは、国内外の教育にまつわる話題や課題、それから解決へのヒントについて、分かりやすくお届けしています。
今日もワクワクです。どんなテーマなんでしょうか?
今回は、チョークビートというアメリカの教育ニュースサイトに、2025年5月12日に掲載された記事を取り上げます。
刑務所での学び
舞台はアメリカ・マサチューセッツ州の刑務所。そこで出会ったセル、つまり社会的・情動的学習と、修復的制限に関する個人的な体験談です。
刑務所で、セル。なんだか意外な組み合わせですね。そもそも、セルって具体的にどういうものなんですか?
セル、つまり社会的・情動的学習とは、自分の感情を理解し、うまくコントロールしたり、他人と良い関係を築く力を育てる教育のことなんです。
例えば、人との口喧嘩を回避したり、不安や怒りをうまく表現したりする力ですね。
なるほど。確かに、そういうスキルって学校ではあまり教わらなかったかも。記事の男性は、どうして刑務所でその重要性に気づいたんでしょう?
彼は元々、学校時代に自分の気持ちをうまく表現できず、不安や自信のなさを隠すために、悪い行動で気持ちを発散していたそうです。
けれど、刑務所も修復的正義のプログラムで、自分の過去をみんなの前で共有し、初めて素直な感情を出せたと言います。
修復的正義も気になります。どういう活動なんですか?
はい。修復的正義は、犯罪やトラブルの背景にはどんな感情や経験があったのか、それをみんなで話し合い、お互い理解し合う取り組みです。
特に、縁になって話すサークル形式が多いんですよ。
学校の道徳の時間でも、似たように話し合うことありますけど、それを本格的に行うんですね。記事の彼にはどんな変化があったんでしょう?
自分を偽るのをやめて、本音で人と向き合えるようになったそうです。
その結果、自分が起こした問題行動の根っこにある不安や寂しさを知り、他の人の気持ちにも共感できるようになったと語っています。
確かに、自分の感情を知らずに行動したら、後で後悔しそうです。セルって学力とどう関係があるんですか?
実は、セルを行うと単にいい子になるだけじゃなく、免許面でも成果が出るという研究がたくさんあるんです。
自分の気持ちを整理できたら、集中して授業も受けやすいですし、友達とのトラブルも減るので、学校が楽しくなりますよね。
そんなに効果が、セルがある学校とない学校ではどれくらい違うんでしょうか?
アメリカのある調査では、セルを導入した学校の生徒は、社会性や感情面だけでなく、学力もアップしたという結果が出ています。
また、犯罪や非公も減るとか、コロンビア大学の研究では、セルのお金のかけ方とリターンを比べて、むしろお得とも言われているんです。
教育現場への提言
コスト面でも得って面白いですね。でも、セルには反対する声もあるんですか?
そうなんです。記事では、一部の保護者が、学力がおろそかになる、子供が柔らかくなりすぎる価値観を押し付けられると主張したり、政治的な議論に巻き込まれたりと、なかなか全員が納得して導入できるわけではないと指摘されていました。
確かに、自分の子供にどういう価値観を教えるか、親が気になりますもんね。日本ではどうなんでしょう?
日本でも、いじめ防止や学級経営の中でセル的な内容は増えてきましたが、海外ほどセル教育として体系化されているわけではありません。けれど、学習指導要領でも自己理解や共同性などが重視され始めています。
日本の学校でも、もっと本格的に取り組んだら、いじめや不登校も減るかもしれませんね。先生としては、どんな工夫ができそうですか?
そうですね。今日はみんなで気持ちを話す日を定期的に設けたり、トラブルが起きた時も罰するより、なぜその行動をしたのかを一緒に考える時間を作る。例えば、ゲームのログインボーナスみたいに、毎日今日の調子をみんなで話すだけでも違いますよ。
それ、やってみたくなります。ところで、刑務所のプログラムで一番印象的だった話ってありますか?
記事の彼は、初めて自分をさらけ出した時、安心して涙を流し、仲間と心を通わせられたと書いていました。失敗や後悔を共有できる場が、大人にも子どもにも本当に大切だと感じます。
自分の弱さを癒える環境、学校でも作れるといいですね。逆に、セルや修復的正義の課題は何だと思いますか?
一つは、先生自身が自分の感情と向き合う経験が必要なことです。それから、時間、制度面の壁もあります。全員が正直に話せるような安心できる空気をどう作るかも悩みどころです。
確かに、私も教育実習で安心して失敗できる教室って理想だけど、実際にどうしたらいいか迷います。ミスの先生はどんなきっかけから始めますか?
大切なのは、先生自身もミスを認める、感情を言葉にすることですね。例えば、今日はちょっと緊張してるとか、小さな本音を見せることで子どもたちも話しやすくなります。
やっぱり先生も心を開くことが大事なんですね。最後に、この記事を読んで教育って何だろうと考えさせられました。ミズの先生はどう感じましたか?
学力や知識だけじゃなく、自分と向き合い、人と繋がる力こそ教育の本質だと改めて感じました。セルや修復的正義はそのための学びの土台だと思います。
私もこれから教育実習でセル的な視点を大切にしてみようと思います。
最後までお聞きいただきありがとうございました。次回も教育について一緒に考えていきましょう。
またお会いしましょう。