資格の逆説的な役割
- こんにちは。今回はですね、就職活動における資格、 これ本当のところどうなの?っていう多くの人が 気になるところだと思うんです。
- ええ、はい。
- キャリアを考える上で、避けては 通れないテーマかもしれませんね。
- そうですね。資格取るべきか、取らなくても いいのか、みたいな。
- そうなんです。手元にあるのが、 2013年に公開されたブログ記事なんですけど、
これが長年就活を指導されてきた 方の経験談でして、タイトルがですね、
資格があっても就職で有利にはならないが、 資格がないと就職で不利になるっていう、
ちょっとこう、え?って思うような。
- なるほど。逆説的というか、 一瞬矛盾してるように聞こえますね。
- そうですよね。なので、今回の探索では、 この記事が提示している、この資格に対する見方、
これを深掘りして、あなた自身の資格に対する考え方、 これを見つめ直すヒントを探っていければなと。
- はい。面白そうです。
- じゃあ早速、この記事の核心、 資格があっても有利とは限らないっていう部分、
これどうでしょう?結構資格取れば何とかなるって 思いがちじゃないですか?
- いやそう思いますよね。でもこの記事の筆者は、 長年の経験から、いや持ってても別に有利って実感ないよーと。
採用担当者に、うわーすごいってなる決定談には、 まあなってないんじゃないかっていう実感なんですね。
- なるほど。能力の証明として、 絶対的なものではないと?
- ええ。
- じゃあですよ、時間とかお金とかかけて取る意味、 全然ないの?って話になりそうですけど。
- まあそう、短絡的に考えちゃいますよね。
- でも筆者は、いやそうじゃないんだって続けるんですよ。
- ほう。
- ここからがなんかこの話のミソというか、 面白いところなんですけどね。
- どう言いますと?
- あのー、筆者が見てきた中で、 例えば成績があんまり良くないとか、
ちょっと授業態度に、うーん、 課外があるかなーみたいな学生さん。
- うん。
- そういう学生さんほど共通して、 資格を持っていない傾向が強いって言うんです。
- へえー。それは興味深いですね。
- それもなんか大学とかで、これは取っとこうねん みたいに言われてる割と基本的な資格ですら、
取ってないことが多いと。
- あーなるほど。みんなが取るようにって 言われてるようなものすら持っていない。
- えー。
- それは採用する側から見たらちょっと、 うん?って思うポイントかもしれないですね。
これはどういう理屈だと筆者は考えてるんですか?
資格以外の競争要因
- あのー、あくまで推測ってなんてはいるんですけど、
特に応募者がすごく多い大企業とかの一時選考とかですね。
- はいはい。書類選考とか。
- そういう段階で効率的に、なんていうかこの人は最低限の努力とか計画性大丈夫かなっていうのを見分けるために、
- ふむふむ。
- そのフィルターの一つとして資格を持ってるかどうかを見てるんじゃないかと。
- あーなるほど。つまりプラス評価ですごい人だって探すんじゃなくて、
どっちかというと、あれ?この基礎的な資格もないってことは、もしかしたら何か課題があるのかなっていう。
まあ足切り的な?
- そうそう、そういうことです。足切りフィルターみたいな役割じゃないかって。
- なるほどねー。
大タフーが受かるような試験にもし落ちてるとしたら、
それはちょっと基本的な学習意欲とかに疑問符がつく可能性があると見られちゃうわけですね。
- まさに。だから持っててもそれだけですごく有利とはならない。
でも持ってないとあれ?って思われて不利になるっていう。
この微妙だけどでも結構リアルな力が働いてるんじゃないかっていう結論なんですね。
- いやー、これは考えさせられますね。
まあもちろん資格の種類にもよるんでしょうけどね。
すごく専門的で取るのがめちゃくちゃ難しい資格ならまた話は別でしょうけど。
- あーそうですね。難関資格とかは。
- でも多くの学生さんがターゲットにするような一般的な資格については、
この不利にならないための防御策みたいな。
- 防御策ですか?
- そういう側面が強いんじゃないかと秘書は言ってるわけですね。
最低限ちゃんとやってますよっていう証明みたいな。
- なるほどなー。
攻めの武器っていうよりは守りの盾。
あるいはもうスタートラインに立つための最低条件くらいの感じなんですかね。
- そういうニュアンスなのかもしれません。
- そう考えるとこの記事を読んで、
有利にならないなら取るのやめようって思うのはちょっと待ったと。
- それはリスクがあるかもしれないですね。特に就活とかだと。
さてこれらを踏まえて、あなたにとって資格ってどういう位置づけになりますかね。
- 今回の話から見えてきたのは、
多くの資格は他人より一歩前に出るためのキラキラした武器っていうよりは、
むしろその不利な状況を避けるためのお守りというか、最低ラインというか、
そういう側面が強いのかなと。
- そうですね。
- だから有利にならないイコール無駄って考えるのはちょっと違うのかもしれないってことですよね。
- そう思います。では最後にちょっとあなたに考えてみてほしい問いを一つ。
もし多くの人が取る資格っていうのが主に不利にならないためのフィルターとして機能しているんだとしたら、
じゃあそのフィルターはクリアした上で、さらに本当に自分を最立たせて競争の中で有利になるためには、
資格以外にどんな要素が必要になってくるんでしょうか。
- あーなるほど。
- 例えば具体的な経験だったり、何かあなた独自のスキル、
あるいはコミュニケーション能力とかいろいろありますよね。
- 確かに資格だけじゃないと。
- ご自身の状況とか目標と照らし合わせてちょっと考えてみると何か新しい発見があるかもしれませんね。