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  2. #98-2 東京のベンチャー企業か..
2025-07-12 40:26

#98-2 東京のベンチャー企業から来たボクが地方自治体で「お役に立つ」まで 【日南発!役所と民間のあいだ ゲスト:株式会社ことろど代表 田鹿倫基さん】

▼番組のnote:
Dialogue cafe | note

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▼内容:
外貨を稼いでこい/アウェーからのスタート/田鹿をうまく使おう/自治体職員の評価基準/市議会議員との関係/人に花を持たせる/15社のIT企業誘致、170人の雇用創出/いつか故郷に帰りたい人たちの働く機会/自治体視察ツアーを有料化/奇跡のクラウドワーカー/良い行政には良い民間が必要

▼出演:
ゲスト
田鹿倫基さん(株式会社ことろど代表、元日南市マーケティング専門官、3児の父)
株式会社ことろど

MC
田中優子(元クラウドワークス取締役、ビジネスアドバイザー、社外取締役、1児の母)
岡澤陽子(ブランドコンサルタント、戦略リサーチャー、ビジネスメンター、2児の母)


▼関連エピソード:
#52-1 ビジョンマッチングだけじゃ実は足りない!成功する転職の決め手は何か?
#75-1 全国10人以下の激レアさん!子育て中の現役女性自治体トップ
#53-2 くらしをまもる防災とコミュニティ、未来をつくる教育と多様性
#53-3 遠慮をしない、対立を生まない、冷静と情熱のリーダーシップ
#73 夫に家事をやらせる女は離婚される?年末年始、地方の実家で感じたこと

サマリー

田塚倫基さんは日南市に移住し、マーケティング専門家として地域の外貨を稼ぐための取り組みを行っています。行政と民間の協力を通じて、観光や農業などの産業を強化し、地域経済の活性化に挑戦しています。また、田塚さんは東京のベンチャー企業での経験を活かし、日南市での人口動態の改善に努め、IT企業の誘致を成功させました。その結果、170名の若者が地元に定住し、経済の活性化が図られています。田塚さんは東京のベンチャー企業から地方自治体に移り、地域の人々の生活を改善するための活動を続けています。特に、クラウドソーシングを通じたサポートが、個人の人生に与える影響についても語られています。

田塚さんの移住と役割
スピーカー 1
ダイアログカフェ。筋書きのない対話から、新しいアイディアと自分自身に出会う場所。この番組は、様々なテーマで楽しみながらお届けします。
田塚智希さんをお招きしての2本目です。
よろしくお願いします。
日南で、お友達の佐紀田さんが33歳で市長になられて、お前一緒にやるって言ったよなって言って、宮崎に移住して転職するっていう形になった田塚さんなんですけど、そこでの肩書きがマーケティング専門家という、そのお仕事について今回は聞きたいんですが、
具体的にはどんなことをやるお仕事なんですか。
スピーカー 2
着任した当時、2013年の時点では、ミッションは一つで、外貨を稼いでこいって言われてました。
外貨って何かっていうと、ドルとかユーロとかではなくて、日南市の外からお金を引っ張ってくる産業を伸ばすってことですね。
例えば観光とか農業とか製造業とか、こういったのは基本的に物を外に売って、外からお金が入ってくるので、これをしっかりと強化することで地域の経済が伸びていくということですね。
いろんな業界に広く携わらせていただいてました。
役所って業界別に部署があるんですね。農業は農政家、観光は観光家、福祉は福祉家とかあるんですけど、
僕の場合は経済の特性でミッションをもらってたので、観光家の人も農政家の人も水産の人も商工の人も、
スピーカー 1
そういったいろんなところの方々と役所の中で連携を取りながら、コミュニケーションをしていくと。そういった仕事ですよね。
外貨を稼ぐための戦略
スピーカー 1
今、ちなみに日南市のことはあまり詳しく知らなかったんですけど、一時産業は産業構造的には占める割合が多いんですか。
スピーカー 2
そうです。割合は1割ぐらい。GDP、価価値ベースでは1割ぐらいなんですけど、
もちろん全国平均からするとかなり一時産業の割合が高いっていう感じですね。
スピーカー 1
先ほどおっしゃられたみたいに、他の行政の部署はかなり細分化されてる中で、
縦割りなくどの分野でも、マーケティングという観点で価価を稼ぐんだったら、何でも何でもやれ。
スピーカー 2
どことこ連携してから何でもやれみたいな。そんな感じです。
スピーカー 1
もともと日南市の人じゃないし、当然行政の中にも街にも、最初の段階では田塚さん、別にお知り合いがたくさんいたわけではないと思うんですよ。
佐木田さんっていうサポーターはいるけど、結構アウェーな状態から、何をやっていいかも。
多分行ってから、この街の外貨を稼ぐために何ができるんだろうって、街を知りながらと並行してだったんじゃないかなと思うんですけど、
スピーカー 2
どんな感じで情報収集したり、人間関係っていうか、どんなとこからスタートされたんですか。
スピーカー 1
まず、全然知り合いはいない状況で、少なくとも6割はよく思われてない選挙で行ってます。
スピーカー 2
確かに確かに。
業界団体的には、なんじゃこいつはって思われているような中にいってるんですけど、
でもそれは前職のときにすごい慣れてて、中国に行ったとき、北京事務所の立ち上げをやってたんですけど、
北京事務所って基本共産党の街なんで、日本人が何しに来たんだみたいな、そんな中で仕事をやっていたので、その空気感は全然慣れてましたね。
むしろ言葉通じるしいいじゃん、みたいな、そのくらいのテンション。
あと、役所のやり方と民間と行政の仕事の進め方のギャップにつまずいたことっていうのもあんまりなくて、
これもやっぱり中国を経験してたのがよくて、
やっぱり日本のやり方とは違う価値観で仕事をする人たちっていっぱいいるんだっていうことが、中国で体読できてたんで。
そこは、なるほど行政ってこういうもんなんだねって思いながら進められたのは良かったかなと。
行政側からしても民間の人と仕事をする中で、
行政の人がすごいストレスに感じるのは、こんなの民間だったら普通ですよって言われるっていう、すごい彼らのストレスなんですよね。
なるほどなるほど。確かにね。
僕はそういうこと全然言わずに、「あ、なるほど。いっぱいこういう仕組みなんですねー。」とか、
興味を持って行政のお作法をキャッチアップしようとしていたっていうのが、
お前はなんか良かったよって言ってもらう。
スピーカー 1
なるほどねー。
スピーカー 2
じゃあ教えてくださいみたいな、そういうスタンスが、兄ちゃんじゃあ教えてやるよーみたいな感じで。
へー、なるほど。
なのですごくスムーズに仕事を進めることができて、
役所の中でも特に部課長級、いわゆるお偉いさんたちはすごく可愛がってくれましたね。
なんで可愛がってくれたのかなって振り返ると、部長とか課長になると偏見は大きくなるんですけど、
自分が手を動かして何かできないんですね、マネジメントになっちゃうと。
なんですけど、タジカをうまく使うと、市長ともつながってるから、自分がやりたいことをやらせられるっていう。
スピーカー 1
なるほどー。
スピーカー 2
それがすごい、タジカが言ってるからみたいな空気で、
でもこれってことは市長もOKってことだもんねって進んじゃう。
スピーカー 1
なるほどー。それはいいですね。
スピーカー 2
なのでタジカをうまく使うみたいな。
スピーカー 1
ティフカさんは完全に1人だったんですか?チームみたいなのあったんですか?
スピーカー 2
一応マーケティング部署があって、そこの大体3人ぐらいいて、
そのうちの1人ですね。タジカの行政のお作法を全然理解していないベンチャーかぶれなんで、
そこに1人ついてくれて、行政職員が。
いろいろ教えてもらうと。そういう制度ですね。
スピーカー 1
私は企業側の立場から、自治体の方と一緒にやるっていうのは初めてだったわけですけど、
一般的には自治体ってやっぱり意思決定というか、時間がかかったりとか、
あるいは予算を決めるタイミングみたいなのがあって、
新しいことを決めるのは年に1回のチャンスを逃したら、はい来年みたいな。
そんな感じですね。
そういうイメージがあったんですけど、
タジカさんとお話しすると、確かにあの時はお金のやり取りみたいなものは、
最初の段階で全くなく、とにかくお互いやれることをやりましょうみたいな感じだったっていうので、
話が早かったのかもしれないんですが、それにしたって最初にお願いした時に、
はいやりますよ、大丈夫ですって言っていただけて、
すごくこんなフットワーク軽い自治体あるんだって驚きだったんですけど、
その勢いってやっぱり、それはタジカさんがそれだけちょっといいポジションを、
独自のポジションを日蘭市の中で持ってらしたってことなのか、
いやこれは別意外と自治体もその気になればそういうふうにできるんだよってことなのかって、
行政と民間の連携
スピーカー 2
なんであんなフットワーク軽かったのかなって。
スピーカー 1
田中さんと話をしてた時は多分僕がまだ無知だったからですね。
意外とまだ空気読まずにやってた時ってことですか。
スピーカー 2
ですですです。
でも予算がかかるってなると、これは議会の承認を最後に踏まなきゃいけないんで、
ここはルール的にかなりスピードは遅くなってきますね。
ただ、逆に言うとお金を使わないことに関しては議会承認はいらないので、
職員とか首長がやる気になればできる。
そうですよね。
職員の問題は、彼らのインセンティブに新しいことをスピード感を持って進めるってことが評価されない。
ほとんどの議員は評価されないんで。
スピーカー 1
なるほどね。
それはやっぱりミスがないとか、きっちりやるとか、
そういうことが自治体の方の評価基準になっちゃってるってことですか。
スピーカー 2
そうですね。
自治体の職員の評価基準は、表向きのものと裏向きのものがあるんですけど、
表向きのものがミスなくちゃんとやるとか、
上司の言うことをちゃんと聞いて、手続きをちゃんと踏むとか。
あとは、ちょっと攻め込んだところでいくと、
国とかの補助金をちゃんと情報を仕入れて、それをちゃんと獲得してくるとか。
スピーカー 1
なるほどなるほど。
スピーカー 2
こういったところが評価基準ですね。
スピーカー 1
裏の評価基準は、理解と仲良くできるかどうか。
スピーカー 2
これが大きくて。
市長からすると議会議員ってめちゃくちゃ気を使うんですよね。
全員が市長賛成派じゃなくて、
もちろん一定数議会の中に市長への反対派がいるんですけど、
その人たちを懐中できる職員かどうかとか。
そういったギャーギャーって言ってくる、反対勢力をちゃんと抑え込めるか。
もっと言うと、その人たちを味方に変えるぐらいの職員はめちゃくちゃ評価されますね。
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
これは年次査定とかで一切出てこないんで、これ裏の評価基準ですね。
スピーカー 1
でもめちゃめちゃ重要ですよね。
スピーカー 2
めちゃくちゃ重要です、職員として。
スピーカー 1
田塾さんも議員さんたちと会話を重ねたりとか、相当時間は使われたんですか?
スピーカー 2
そうですね。結構議員さんとは仲良くさせていただいてて、飲み会とかもよく行くし。
そこが結構ガス抜きになってたり。
テレビとかメディアで見る田塾はいけすかないやつだと思ったけど、
お前焼酎作れんのか、みたいな。
スピーカー 1
焼酎作れんのか。なるほど。
スピーカー 2
そういう感じで、そういった感じで合意形成がされていく、実際の中でですね。
そういうのありますよね。
スピーカー 1
そこって、実際、リアルの田塾さんはこんな人。
田塾さんからしてもリアルな議員さんはこんな人、分かり合えるみたいなところ。
プラス、議員さんたちもそれぞれ支持状態とか、いろいろある中で何を見てるのかとか。
そういうところも関係が濃くなればなるほど、視点とか世界とかが見えてくる。
スピーカー 2
それはもちろん、はい、ありますね。
やっぱり業界団体とか、いろんな種類の団体がありますけど、
逆に彼らからしても僕は結構使いやすい存在で、
例えばスポーツ団体とかがあるんですね。
市民のスポーツを推進しようみたいな団体があって、
彼らからすると、例えばスポーツをするときの大会の補助金が欲しいとか。
そういった話を職員に言ってもなかなかできないけど、
たしかに言うと、いけるかもしれないみたいな淡い期待を持ってくれたりすると、
たしかとは仲良くしててもいいかなーみたいに思ってくれる利害の一致みたいな。
なるほどなるほど。
スピーカー 1
さっきの部課長さんの話もそうですけど、
彼らにとって使いやすい存在、彼らにとってもメリットがある存在っていうのを理解してもらう。
スピーカー 2
そうですね。思わせておくってことですね。
スピーカー 1
実際に使えるかどうかは別にして、使えそうだと思わせておくってことはやっぱり大事。
たしかにそれがうまいんだよな、たぶん。
企業側から見ても、田塚さんならなんか相談のってくれる感じがするっていうか、
やってくれる感じがするっていうなんかこう、期待を相手に、
まあ本当にそうしてくれるかどうかは主射選択してるかもしれないんですけど、
でもなんかとりあえず田塚さんに相談しとこうみたいな。
なんかそう思わせる感じがあるんだな。
だからきっと重宝されちゃって愛される。
スピーカー 2
いやー、ありがたい。
スピーカー 1
っていう感じがします。
それは、田塚さんの何がそう思わせてるんだと、ご自分では思いますか?
スピーカー 2
何でしょうね。
スピーカー 1
たぶん危険地獄みたいなのがほぼ皆無なんで。
田塚さんご自身の。
スピーカー 2
そうそう。それは結構あるんじゃないかなと。
例えば役所の中でも取り組みがテレビとか新聞とかに取り上げられたりすることが時々あったんですけど、
そのときも、実動してたのは僕でも、
最後インタビュー、取材でインタビューされるときは市役所の課長とかに最後に立ってもらったりすると、
いきなり振られるとそれっぽいことを言うじゃないですか。
それが翌日、新聞の記事とか地元のニュースになると、
それを見た娘さんたちが、「お父さんなんか出てたんでよかったね」みたいなことを言うと、
職員さんがすごい、「田塚、次なんかやらないのか?」みたいに、ちょっとのりきりになるとか。
そういうのに僕が別に出たいと全く思わないので、
そういうのがよかったんじゃないかなと。
それを僕が出ちゃうと、あいつばっかりみたいになっちゃうし、
今度は努力してたりなくなっちゃうし。
そこが、そういう性格でよかったなと思います。
スピーカー 1
いろんな方にも花を持たせるというか、
そういうスポットライトが当たる機会を田塚さんが作られてて、
それが意外と個人的な、ちょっと娘に言われたみたいな。
そんなものかなって気がするんですけど。
そんなものなんですよね。
みんなの働くというか、何かやりたいモチベーションってね。
スピーカー 2
うん、そうなんですよね。
スピーカー 1
でも嬉しいですもんね、やはり。
スピーカー 2
そうですね。なるほど。
スピーカー 1
でも田塚さんがマーケティング専門家されている間に一覧し、
スピーカー 2
すごいいろんな成果というか、
日南市のIT企業誘致
スピーカー 1
新しいことを佐木田さんがもたらしたことがたくさんあったと思うんですけど、
いくつかこんなことができたみたいな事例をご紹介いただきたいなと思うんですけど。
スピーカー 2
そうですね。
僕はマーケティング専門家のミッションが外貨の獲得ということで始まったんですけど、
初めは農家さんが作ったものを売ってたんですけど、
それができると何が起こったかというと、
農家さんのお孫さん、東京に住むお孫さんにお小遣いになって行っちゃうんですよね。
農家さんはすごい喜んでるからいいんですけど、
まちで全体の経済を考えたときに、経済のつながりを見ずに、
目の前の外貨の獲得の部分だけやっていても、
大きなインパクトならないなってことを2年ぐらいやってて気がついて、
そこでやっぱり人工動態が肝だなって思いまして、
そこに手をつけないと大きなインパクトを出せないと思いました。
それでやったのが、IT企業の誘致を本格的に始めたんですけど、
結果15社の誘致が出現して、
170名の雇用が生まれたと。
そのうち150人ぐらいが地元の20代、30代の若手だったんで、
今までまさに流出してたところですね。
それがちゃんと地元に定住してくれるようになったんで、
スピーカー 1
そこはすごくよかったなと思っています。
15社ってすごい。
スピーカー 2
すごいですよね。
そうですね。
それはどんなふうにアプローチを各社に押されてたんですか?
基本的には将来上場を目指したいと思っている会社さんで、
当時VCからの資金もベンチャー界隈に入ってて、
上場ブームみたいなときがあって、
それでベンチャーさんに多く接点をいただいてたんですけど、
売上はどんどん伸びてるけど、人手が採用できないと。
仮に人手採用したとしても、成長したら大手のIT企業に行っちゃうみたいな、
そういうジレンマを抱えてらっしゃって。
門谷日南市としては、事務職を希望する人はたくさんいるんだけども、
事務職の募集がないっていう。
この事務職を募集する人たちで地元に就職できない人が、
福岡とか東京に行ってるってことがわかったんで、
であれば、東京の事務職をそのまま持ってくれば、
東京の会社としては安定的に採用ができるし、上場に目指して進めるし、
地元の人たちはやりたい仕事が地元にあるから残ってくれるだろうと。
そういったところでマッチングをやって、
結果それを加え15社170人の雇用につながったかなと思いますね。
地方創生の成功事例
スピーカー 2
人口動態もかなり良くなって、
転出超過もそれで6割ぐらい。
若い世代、20代、30代の転出超過が6割ぐらい抑えられたんで。
スピーカー 1
えーすごい。
スピーカー 2
そうですね、そこはすごく良かったと。
去年はまだギリギリダメだったんですけど、
ひょっとしたら今年はもう転入超過になりそうなぐらいまで来ているので、
これからも頑張りたいなと。
スピーカー 2
この15社は、今も継続的に日南市で雇用を維持している状態っていうことですか。
何社かは撤退してしまってはいますね。
何社かは廃業してしまったんですけど、
でもその廃業したり、撤退しますってなっても、
他の会社がすぐ雇ってくれるんですね。
パソコンスケールが一定数あって、オフィスもあるから。
そこの6人全員ちょうだいよ、みたいな。
スピーカー 1
じゃあその15社の間で融通し合うみたいな。
なるほど、えーすごい。
これはさらに新規でも年々増えてるんですか。
スピーカー 2
そうですね、最近までは増えてましたね。
コロナのときにやっぱり少し落ちてしまったのと、
去年ぐらいからAIってできるじゃんっていう流れが来たって言って、
スピーカー 1
新規の採用が少し止まってる感じはありますね、全体的に。
でも採用しようって言ったときに、スキルの面とかでギャップとかはなかったんですか。
スピーカー 2
結構あったみたいですね、やっぱり初め。
スピーカー 1
それは教育も含めて、雇用する企業が教育して採用するっていう、
スピーカー 2
そうですね、即戦力までは東京で採用するよりか日南のほうが長いって、
どの企業さんもおっしゃってましたね。
スピーカー 1
企業側のメリットは、やっぱりそこで確保できたら、
あんまり東京みたいにすぐ転職したりみたいなことはないから、
結構長く安定した労働力というか、人材になるっていうことが一番のメリットなんですかね。
スピーカー 2
まさにそこですね。
スピーカー 1
なるほど。
若い方がちゃんと残ってくれるっていうのは、街全体にとってすごい嬉しいですよね。
スピーカー 2
そうですね、そこはやっぱり若い人が残ることで、
経済的消費も生まれるっていうのもありますし、
そこで結婚して、そこから出産とか子育てに入っていくので、
街がちゃんと次世代につながっていく感じがありますよね。
スピーカー 1
これ細かい話ですけど、高卒で働く方と大学卒業で働く方と、
両方とも採用されるような感じなんですか。
です、両方とも。
結構大学で一旦出ると、そこからなかなか戻ってこないみたいなのも結構あるかなと思うんですけど、
スピーカー 2
特に九州だと、大学で福岡に出てそのまま帰ってこないみたいな。
多いですね。
スピーカー 1
多いですよね。
例えばそういうのとかは、地元に戻ってくるように、
福岡の大学生とかにも働きかけたりとかもしたんですか、企業だけじゃなくて。
スピーカー 2
そうですね、福岡での採用説明会とかもやってたりしますね。
福岡に出て帰ってこない人とかがどういう状況かっていうと、
絶対帰らないって思ってる人はもちろんいるんですけど、
絶対帰らないって思ってるところから明日でも帰りたいって思ってる人の間のグラディエーションがあって。
いそう。
タイミングがあれば帰りたいけど今じゃないかなとか、
いい仕事が、自分のやりたい仕事とか活かせる仕事があれば帰ろうかなって思ってる間の
スピーカー 1
グラディエーションをいかに取ってくるか。
スピーカー 2
事務職とかは、いつ帰ってもいいかもねって思ってるところに刺さったっていうのはすごく多くて、
スピーカー 1
そこが帰ってきたんですね。
なるほどなるほど。
そうすると採用も各企業任せだけではなく、日南市としても支援するっていうような。
スピーカー 2
そうですね。そこはいろいろやってましたね。
スピーカー 1
ちょうど時期的に、私たちが日南市と一緒にさせていただいたときも、
地方創生っていうのが、国全体の流行りと言いますか、予算も結構ついて、
地方創生の事例を増やすし、そのための予算を各自治体に。
地方創生予算を、国の予算をどうやって取ってくるかみたいなことが各自治体さんいろいろ企画を練ろうとしていて、
その文脈で、クラウドワークスも日南市とさせていただいた取り組みを、
他の自治体は知らんでやって、テレビにも出てて、うまくいってるならうちもやりたいんだけど、みたいなお話をいただいて、
それも予算がついてるんで、他の自治体では予算をいただきながらやるみたいなのがその後増えたんですけど、
視察と民間委託
スピーカー 1
日南の成功事例を、視察が相当来てましたよね。
そうですね、はい。
どうやって誘致したんですかとか、商店街に活性化したんですかとか、
スピーカー 2
そういう横野自治体からの関心とか反響みたいなのもあったかなと思うんですけど。
おかげさまでそういった視察が来られるんですけど、
宮崎県内からほぼゼロで。
え、そうなんですか。
やっぱり来たいと行きにくいというか。
スピーカー 1
ライバル意識?
スピーカー 2
ライバル意識ですね。
なぜかっていうと、日南の取り組みが県内のメディアでよく取り上げられると、
何が起こるかというと、他の自治体の議会市民が日南はあんだけやってるのに、
なんでうちの市役所が動かねえんだーみたいに言われちゃう。
だから他の自治体からすると、日南市はなんもやらんでくれって思っていて、
視察なんか絶対行かないみたいな。
そういう感じですね。
スピーカー 1
じゃあ県外から。
スピーカー 2
県外から、はい。ほぼ県外。
スピーカー 1
大臣とかも来てましたよね。
スピーカー 2
大臣とかも来てましたね。
視察は来られますけど、意味合いが違って、
他の自治体さんの場合は、大体、全てじゃないんですけど、
多くは、視察行きたいけどどこにしようと。
倫理が通しやすい。
なんで日南かって財政家から言われたときに、
すごい説明しやすいということでいる。
そういう自治体さんは、本当来るだけですね。
話しするだけ。
なるほどなるほど。
あと、国の人たちが来るときは、
たとえば補助金のメニューを作ることがほぼ決定していて、
現地も見ずにそういうメニュー作ったのかって言われるのが嫌で、
スピーカー 1
なるほど。
スピーカー 2
そういう使い方なんで。
そこで日南に来ていただいて、いろいろディスカッションして、
そこから生まれたみたいな事例は、
スピーカー 1
一例だけしかないんじゃないかな。
スピーカー 2
なるほど。
2つの闇ですね。
スピーカー 1
闇ですね。
視察受ければそれなりに高数かかりますよね。
スピーカー 2
高数がかかる途中から有料化しました。
スピーカー 1
有料化。素晴らしい。外貨獲得。
スピーカー 2
外貨獲得。
行政職員が有料化できないんですけど、
僕は一応民間の立場もあるんで、
これ民間としてやるんで、
スピーカー 1
ちょっと視察をいただきます、みたいな感じで。
それいいですね。
たしかさんそれ、副業って感じだったんですか。
スピーカー 2
一応ですね。
一応業務委託なんですよね、契約上は。
なので、日南市からの業務はもちろん、
マーケティング専門家としてやるけど、
視察は個人で受けるんで、
なのでちゃんとお金いただきますと。
スピーカー 1
なるほどなるほど。
スピーカー 2
そういう感じでやってましたね。
スピーカー 1
なるほどねー。
それはなんかいいですね。
スピーカー 2
都合のいいときだけ民間人になるんで。
スピーカー 1
でもね、向こうもせっかく来るなら、
ただだから行くとかじゃなくてね、
それなりにお金払ってでも行きたいっていう人だけを受け入れたほうが、
スピーカー 2
対応するのもコストだからね。
スピーカー 1
いいと思います。
自治体の職員さんとかも人数限られてる中で、
いろんな取り組みもやりたいのに、
メディアに取り上げられるほど負担も来てとかってなると、
タンクしちゃうじゃないですか。
スピーカー 2
そうなんです。通常業務が回れなくなるんですよね。
って断れないし。
スピーカー 1
そうですよね。そこのジレンマって、
うまくいけばいくほど生まれるジレンマな気がするので、
民間委託で有料稼ぐっていうのは、
スピーカー 2
かなりいいアイデアですよね。
スピーカー 1
いいアイデアです。
なるほど。
やっぱり人工動態だなってことで、共有地って話もありましたけど、
そのほかに、これはかなりうまくいったなとか有効だなみたいな取り組みって。
スピーカー 2
うーん、そうですね。
やっぱりやってて、僕がうまくいったと思ってても、
他の人はうまく失敗したって思ってるとか、
逆ももちろんあるし。
学校のテストとかだと、100点取ったら誰が見ても成功だけど、
商店街に企業誘致して170人の若い子を産みましたっていうと、
外から見るとすごい成功じゃんって見られるけど、
地元からすると、170人のうちの100人ぐらいは地元からの転職なんですよね。
よりいい待遇を求めて転職をしてきている人たち。
転職元は製造業だったり、介護・福祉関係だったりするんです。
そうすると彼らからすると、人を引き抜かれたって思うし、
大失敗だって彼らからすると思いますよね。
なるほど。難しいんだね。
スピーカー 1
何をもって成功かっていうのは、もう300年後ぐらいの人が評価してくれればいいんじゃないかなって思っています。
それぐらいの着物の着せ方が重要なのかもしれないですね。
スピーカー 2
試験会って、たしかさん自身が楽しかった取り組み。
みたいなのでいくといかがですか。
楽しかった2つあって、
一つは、地元のおばあさんがいらっしゃって。
お子さんは当時小学2年生だったんですけど、
白血病を患っていらっしゃって、小学生で車いすだったんですね。
お母さんも頑張って稼がなきゃってことで、
ちょっと画像修正とかができる人だったんですけど、
宮崎市まで1時間半かけて通って、また帰ってくると。
でもお子さん病気なんで、小学校とか病院から連絡があったらすぐ帰らなきゃいけないみたいな。
田塚倫基さんの影響
スピーカー 2
そういった結構バタバタした生徒で、シングルマザーでやってらっしゃったんですけど、
そんなときに、ちょうど画像編集ができる企業を誘致したことで、
そのお母さんもそこに転職できて、徒歩2分のところに働けると。
安心して子育てもできるようになったし。
結果、小学6年生ぐらいのときにその病気もだいぶよくなって、
普通に歩いて生活できるようになって、
彼女もこの前短大を卒業して、今地元のコンビニにアルバイトで働いてるんですけど、
そういう何気ない一つの人生に携われた。
自分がもし企業を誘致してなかったら、ひょっとしたら1時間半かけて多忙でやってると、
ひょっとしたら事故に遭ってて、お母さんもひょっとしたら何かあったかもしれないし、
病気も治って、コンビニのバイト。
コンビニのバイトではあるんですけど、本人はすごく楽しく品出しとかやってるのを見て、
いや、なんか良かったなって思ったりしますよね。
スピーカー 1
その方はあれですよ。
クラウドワークスが取り組みをやるときにも、
一番最初、その会計企業の誘致でそこに就職される前の段階で、
仕事やめちゃったんですよね、そのお子さんのために。
収入がないんですみたいな状態のときに、
田塚さんが、この人をクラウドソーシングで稼げるようにしたいって言って、
僕が全部サポートしますから、みたいな感じのことをおっしゃって、
それでクラウドワークスがその方にお仕事をご紹介するっていうか、
そういうことをやったんですよね。
それででも、最初の段階ではそんなにITスキルがあるっていう状態ではなかったところを、
すごい田塚さんが励まして、いろいろサポートをされて、
それで実際にはその後、その誘致された企業に就職したんですけど、
その後、私その方から、そこで働いていらっしゃったんだけれども、
副業で実はクラウドワークスを受けてるんですっていう。
それで結構自分もクラウドワークスでも稼げるようになってきまして、
認定クラウドワーカーになって、結構その収入が増えてきたんでっていうお話をメッセージでいただいたんですよ。
それでそうなんですかって言って、最初の段階ではもう結構くじけてたじゃないですか。
私には無理ですみたいな感じだったんですよ。
私はこんなITの仕事なんてみたいなのを、
田塚さんがめっちゃ最初の初期段階のくじけそうなときに励ましてらっしゃって、
そこまでやるっていうのが、普通の自治体の職員の方はきっとそんなことは個人の方のためにサポートできないけど、
ここも民間だから。
エコヒーキー。
でもそういうことが結構大事なのかなっていうふうに思うし、
そこまでするだからこっちも何とかしたいみたいな気持ち。
私もメッセージ実はいただいたんですよ。
スピーカー 2
嬉しいなあ。
スピーカー 1
すごい時間をかけて、長い時間をかけて、本当にクラウドワークスで稼げる方になってたんです。
すごい。
スピーカー 2
いい話だなあ。
スピーカー 1
鳥肌が立ちましたね。
すごいですね。
誰かの人生に深く影響する。
なんか嬉しいですね。
スピーカー 2
これはやっぱ地方で働いてる醍醐味ですね。
スピーカー 1
確かに。
しかもそれが見える。
スピーカー 2
そう、目の前で。
スピーカー 1
生でリアルに見えるっていう。
確かに。
スピーカー 2
世代を越えてみれますからね。
お子さんがコンビネーションと接客してるのを見るとめちゃくちゃ嬉しい。
スピーカー 1
本当ですね。
お母さんにそのお子さんまで見えちゃうかもしれないですね。
スピーカー 2
そうですね。
スピーカー 1
いいなあ。いい人生だなあ。
なるほど。
田塚さんはそうやっていろんな半分民間、半分公務員みたいな立場でマーケティング専門家を結局何年やられたんですか?
スピーカー 2
結局9年ですね。
スピーカー 1
9年やってらっしゃったんですね。
じゃあ9年やって、佐紀田さんは市長ではその後2期やられて。
スピーカー 2
2期で8年。
スピーカー 1
それよりも長く田塚さんはやってらっしゃったってことですよね。
スピーカー 2
そうです。
スピーカー 1
9年勤められて、また今は日南市の職員という形ではなくなって、完全に民間として町づくりに関わってらっしゃるっていうことなのかなと思うんですけど、
そこって9年頑張って、次のフェーズが来たなっていうような感覚があったっていう感じなんですか。
スピーカー 2
そうですね。それはありました。
行政で9年やっていると、僕の場合は半分民間もあったのでできることは多かったんですけど、
一般的な行政の仕事の勧め方からすると、いい民間がいないとどうしようもないみたいなことがあって、
市役所の仕事って三つあって、
一つは日々の運営ができるように総務機能みたいな、ちゃんと税金を取ってきて、予算化をして、窓口対応をやって、日々の業務ですね。
二つ目が困ってる人を支援するっていう仕事ですね。
三つ目が頑張ってる人を応援するっていう。
三つあるんですけど、地域に頑張ってる人がいないと、市役所として困ってる人のサポートと日々の運用しかすることがなくなって、
未来に投資みたいなことができなくなっちゃうんですね。
そう思ったときに、やっぱり地域に行政のこともちゃんとわかった上で、
街の未来を考えて、民間の基金でしっかり経営をしていくような事業体があることが大事だなと思って。
スピーカー 1
9年行政やったんで、次の10年ぐらいは民間でちゃんと大きくしてやっていこうというふうに思ってる。
3本目は実際にピュア民間になって、田塚さんが今何をしてらっしゃるのかっていう話を詳しく聞きたいなと思います。
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