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スピーカー 1
え?って思って。
え?って思ったけど、そんな簡単に入るとこじゃないから。
ほっといたわけ。別に。
ほっといたら、自分でそういう事件スクールを探してきて、
あれって親と一緒に行かなきゃいけないんだよ、面接みたいな。
だから土曜日、まあ仕事してるから、
この土曜日とこの土曜日行ってほしいみたいな感じで。
で、ついて行って、3つぐらい行ったかな。
で、1つ目決めて、で行くようになった。
それ中学3年の時だよね。
で、あそこって中3卒業から高卒まで4回チャンスがあるんだよね。
人生のうちで。
で、私はでも中高一環だったから、
高校受験ないからまあいいかとか思いながら、
でも中学では、あ、高校行ってほしかったのちょっと。
だから中卒で受けるのは、ちょっと1年我慢してねって言ってたの。
そしたら周りの稽古してるみんな受ける受験モードなのに、
自分だけ受験できないっていうのはちょっとこう、
なんていうのかな、嫌だったのかもしれないけど、
先生から、絶対受からないと思うから受けさせてやってくれって言われて、
そうだ、絶対受からないですよ。
大丈夫、多分受かりませんみたいな。
で、まあ受けたの。
まあまあ、受からなかったんだけど、
それでどうするのかなと思ったら、
あと1年だけやるって言って、
あと1年やって、だめだったらもう、
大学受験に向けて勉強するからって言うから、
まあいいんじゃないと思う。
それで納得いけばと思って、
で、まあそこ続けて1年間。
で、高一が卒業した2回目のチャレンジで、
よかったです。びっくり。
スピーカー 2
あの、その宝塚向けの予備校ってどんなことするんですか?
スピーカー 1
もともと行ってらっしゃったおじいさんがされてた学校なんだけど、
もちろん歌とかバレエとか、日風とかもあったかな。
あと面接の練習とか、
全部受験に向けてのことを教えてくれる。
スピーカー 2
宝塚音楽学校って競争率ってどれくらいなんですか?
スピーカー 1
あの頃の時は、20倍くらいじゃないかな。
調味20倍だけど、
男役さんと娘役っていうのがあって、
うちの子はちっちゃいのね。
160ないぐらいだから、
まあどっちにしろ娘役なんだけど、
背の高い女の子ってそんなに受験生の中の半々じゃない。
スピーカー 2
だから娘役の方がどっちかというと競争率。
スピーカー 1
それでも高くなる。
うちの子ピアノもやってなかったでしょ。
スピーカー 2
受験科目はピアノもあるんですか?
スピーカー 1
ピアノはないんですけど、
面接とバレエと歌。
歌も交流文芸みたいなのをその場で渡されて歌うみたいな。
1年間で音符読めるようになったんですよ。
どれが出てくるかわからないんだけど、
これパッてやったら、
それをその場で歌わない。
音符の師匠といって歌わなきゃいけなかったりとか、
前でお姉さんたちがやるバレエを見て踊るみたいな。
スピーカー 2
先生方の前での面接だったと思う。
なんか独特じゃないですか。
結構発声の仕方とか。
あれは学校に行って、
実際音楽学校入ってから身につけるものもあるんでしょうけど、
たぶん受験する段階でも、
ある程度それっぽい子っていうか。
スピーカー 1
そうそう。
スピーカー 2
それっぽくなかった。
本当ですか。
でも姿勢がね、
音楽学校の子ってものすごく姿勢が良くて、
なんかもう佇まいが違う感じじゃないですか。
スピーカー 1
空気が違う。
スピーカー 2
まとってる空気が。
全然違いますよね。
スピーカー 1
どんだけ私たち穢れてるんだろう。
スピーカー 2
澄んでる。
スピーカー 1
厳しそう。厳しいですよね。
スピーカー 2
厳しかったよ。
スピーカー 1
寮に全員入るんですか。
寮にほとんど入るんですけど、
うちは近かったから、見かけだから、
通えるから、家から通ったのね。
それが寮外生って言うんだけど、
スピーカー 2
そういう子たちが5人くらいいたかな。
スピーカー 1
あとはみんないろんなところから来てるから、
みんな寮暮らし。
もちろん厳しいことはいっぱいあったけど、
やっぱりあの人数が舞台に出て、
お客さんに対して感動を与えるって、
ある意味のプロフェッショナルだし、
エンターテイメントの形だから、
普通の社会とはちょっと違うっていうのは分かるから、
スポーツでもしかり、歌舞伎とか、
そういうのでもあると思うんだよね。
そこの差事加減なのかなと思うけど、
やっぱりいろんな、なんでこんなことしなきゃいけないの
っていうことの中に必ず意味があった、私はそう思う。
入ってから、だからこういうことをやってたんだっていうのは
スピーカー 2
必ずあった。
スピーカー 1
やっぱり危険を防止するためだったりとか、
ファンの人を大切にするためだったりとか、
そのための練習を学校でやるっていうのが
スピーカー 2
あったんだなっていうのは、後から分かった。
宝塚音楽学校、受験は4回チャンスがあって、
15歳から何歳までいるんですか?
スピーカー 1
中学。
15歳から18歳?
18歳まで。
だから同じ時に、同じ期の人でも、
4つ違う子がいるわけ。
スピーカー 2
何年間なんですか?カリキュラムは。
2年。
4日と5日。
早い子は17歳で、劇団に入れる。
それも全員入れるわけじゃないんですか?
大体入る。
スピーカー 1
大体入れるけど。
スピーカー 2
そしたら、日本の高校卒業みたいなのはない?
スピーカー 1
ないですよ。
だからうちの子は高校1年で辞めたんやん。
そしたら中卒になるわけだけど、
でも宝塚でも、今時中卒ってあれだから、
通信制の高校と提携してくれてて、
学校が終わった後に勉強したり。
だから高校卒業の資格は持ってる。
あと希望者はね。
希望者はそれもできるっていうのはあった。
スピーカー 2
でも基本は学校で教えるのは、
スピーカー 1
芸語とだけなんですね。
勉強っぽいのは音楽の音楽史とか、
そういうのはあったかもしれないけど、
スピーカー 2
数学とかそういうのはあんまなかったんじゃない?
基本はお嬢さんの自主性に任せるっていうのが、
ポリシーでもあるから、
とはいえ、その世界行っちゃったら、
基本も高校も普通の高校を卒業するわけでもないし、
大学に行くってわけでもないし、
それなりに、しかも宝塚舞台立っても、
それで一生やっていける人って一部じゃないですか。
っていう中で、本人がやりたいならやりなさいみたいな感じですか。
迷いとか心配とか。
スピーカー 1
まず、そんな簡単に受からないっていうのがあったから。
受かっちゃったって。
どうしようみたいな。
でもそれってすごいことじゃないですか。
だからこの子は運命だなと思った。
運命で選ばれたんだなと思ったから、
もちろんすごく行きたくて頑張ってたわけだから、
それをやっぱりやめときなさいということは言えなかったし、
私も全然知らない世界だからチンポンカンポンだけど、
へーって二人こそ波に流されるような感じでいたかな。
でもそのおかげで、いろんな人とも、
だからお母さんたちとか、
全国ずつ裏々からみんな来てる、
同じような娘を持った人たちとの関係性とかもできたし、
それも今でもつながってるし、いろんな経験ができた。
ステージママっていうのもそんなに大したこともないんだけど、
ちょっとサポートはしなきゃいけないけど、
それも今まで全然自分と関係なかった世界で、
スピーカー 2
何かと関われるのが楽しいっていうのがあった。
スピーカー 1
知らない世界。
だからいろんな意味で、
スピーカー 2
そんな娘の将来とかあんまり考えてなかったね。