2025-11-23 15:18

116:板金設計で最低限気をつけること3つ

お便りで質問いただいた、板金設計で最低限気をつけることについて、私の考えを話してます


■参考URL

note 板金設計で最低限気をつけること3つ

https://note.com/kikaiya/n/na2c3012ea02c


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つねぞう

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サマリー

板金設計において、最小曲げ高さ、穴と曲げの最小距離、金型との干渉についての重要なポイントが話されています。これらは設計時に配慮が必要な要素であり、特に曲げ加工における寸法に影響を与える点について詳しく説明されています。また、最低限留意すべき3つのポイントが紹介されており、具体的には最小曲げ高さ、穴と曲げの最小距離、金型との干渉について解説されています。

00:01
こんにちは、つねぞうです。
デザイン・リビューFM第116回目。
このデザイン・リビューFMは、
世の中の様々なもの、主に工業製品について、
私の主観で勝手にデザイン・リビューをしていこうという番組です。
今回、Googleフォームの方にお便りをいただきました。
ヤマヤマさんですね。
板金の設計について、上げる箇所、注意するポイントなどがあれば教えてほしいです。
どうしても経験という言葉で集約されることが多いのですが、
このポイントだけは、始めに注意した方がいいという点を知りたいです。
ということで、ありがとうございます。
お便り、あまりいただけないので嬉しいですね。
今回はですね、こちらの質問に答えていこうと思います。
板金の設計で、始めに気をつけることというところなんですけれども、
最低限、これだけは気をつけようで、これだけは最初に考えようでということを3つ話してみようかなと思います。
最小曲げ高さの重要性
まず一つ目はですね、最小曲げ高さですね。
板金部品というのは、だいたい曲げますよね。
直角に90度に曲げることがほとんどだと思います。
直角以外にもね、45度に曲げたりとか、30度に曲げたりとか、
微妙な角度にしたりということもあるんですけれども、
まずはこの直角に曲げるというところで考えたいと思うんですけれども、
設計していると、曲げた板の折り返した部分というところの高さというものを小さくしたいという場合がよくあります。
剛性確保のために曲げたいんだけど、ちょっと他のところと干渉しちゃいそうとか、
配線配管が当たり底なのであまりエッジを立てたくないとか、そういう時ですね。
そういう時に曲げる部分を最小に、最低限にしたいという要求があると思うんですけれども、
そこはですね、ベンダー、板金を曲げる機械の金型ですね。
台と呼びますけれども、その金型で決まります。
そしてその板厚によっても最小曲げ高さというものは変わりますので、
そこはその都度確認しましょう。
というところで、最小曲げ高さ。
じゃあ一体いくつなんだよという話になると思うんですけれども、
その機械によって多少変わってくるとは思うんですけれども、
例えばミスミのページにリンクがありますので、
そこを参考に見てもらえればなと思っています。
もし社内にもそういう資料があれば見てもらえばいいと思うんですけれども、
例えばそのミスミの資料を今見てみると、
その最小の曲げ高さ、
普通の板金で使うSPCC、SPHCであれば、
1.6mmであれば6.8mm、
2.3mmであれば9.4mm、
3.2mmであれば13.3mm、
4.5mmであれば17.4mmと、
それぐらいの寸法になってきますね。
なので、私設計するときは逆にですね、
最小曲げ高さから板厚を決めることがありますね。
どうしてもこの最小曲げ高さを10mmぐらいしか取れないということになってしまえば、
3.2mmだと13.3mm必要になってしまいますので、
1個落として2.3mm、
2.3mmであればこのミスミの資料によると9.4mmなので、
一応その10mmに抑えられるなというところで、
じゃあ板厚は2.3mmを使って成立するようにしようかと、
そういうふうに逆算した設計をすることもあります。
そこはミスミの資料には書いてありますけれども、
他にね、車内にある資料とか板金屋さんから出ている資料とかによって、
値が微妙に異なる場合がありますので、
あまり攻めすぎないほうがいいですね。
ミスミの資料で9.4って書いてるんだから、
10mmでいけるだろうってやってしまうと、
違うところに持っていくとダメっていう場合があったりしますので、
あそこはあまり攻めすぎない方がいいと思います。
ちなみにこれを守らないと、
曲げた後に追加工で、機械加工でそこを落とすとか、
曲げのつもりだったのに、
別に切ってあった板を貼り付けて、
溶接して形を作るとか、
そういうふうに、そういう作業、
そういう対策が必要になってしまったりしますので、
そこはね、まず最小曲げ高さっていうのは、
一番最初に気をつけることだと私は思っています。
穴と曲げの距離
2番目として、穴と曲げの最小距離ですね。
板金はだいたい曲げますねって話をしたんですけども、
曲げてだいたい穴を開けますね。
タップだったり、爆穴だったり、
穴をだいたい開けると思います。
穴はベンダーで曲げる前、レーザー加工機、
レーザーの板取りする機械でカットする工程で、
穴も開けられることが多いです。
なので、曲げに穴が近いと、
ベンダーで曲げた時に穴が歪んでしまうんですね。
爆穴、長穴であれば多少歪んでもいいかもしれませんけども、
タップの場合、最悪そのタップのネジ山が歪んでしまって、
ボルトが入らないということが起きてしまいます。
こちらも、穴と曲げの最小距離というものが目安としてあります。
こちらもその見積みのページ、
ちょっと参考にご紹介しますけれども、
例えば、SBCC、SBHCで3.2ミリの板厚であれば、
通し穴であれば、爆穴であれば最低6.5ミリ開けましょう。
この6.5ミリというのは、
6.5ミリというのは、
穴の下までですね、穴の下まで。
板の底面から、曲げる底面から、曲げた後の穴の下側まで。
穴の中心じゃないですよ。穴の下側までの距離がそれぐらい必要だよね。
タップ穴であれば、板厚3.2ミリで、
さっき6.5ミリだったのが11.7ミリ、
12ミリぐらいは離してあげないとタップが歪んじゃうよということですね。
これも最初に気をつけましょう。
どうしても曲げに近い部分に穴を開けたいという場合も、
時としてあると思います。
その場合は、曲げの部分にスリットというか、
開口を設けてあげて、タップのところまで歪まないように。
そういった工夫もできます。
これもミスミのページに解説がありますので、ちょっと見てみてください。
ベンディング金型の確認
3つ目。3つ目はですね、ベンディングの金型。
パンチと呼ばれるものと、干渉しないかですね。
曲げるときにですね、曲げるときに干渉しないかというのを確認するというのが3つ目です。
これは小文字曲げするときですけれども、
ちょっと深い小文字に曲げたいというときに、
このパンチと干渉しないかというのを確認します。
この干渉を確認する、どうやって確認するのというときは、
そのベンディング金型をよく見るんですけれども、
私はアマダのリターンベンド限界グラフというものをよく使います。
これもリンク貼ってありますというか、
ちょっと後で話そうと思ったんですけど、これノートの記事に書いてありますので、
そのノートの記事にリンクが貼ってあるんですけれども、
アマダのリターンベンド限界グラフというPDFに、
あの金型がこう一個一個書いてあるのがあるんですけども、
この金型の図面を見ながら、
例えば標準金型、
A、グリップ、M、パンチ、
いろんな金型の形があるんですけども、
それをちょっと見てみると、金型があって、
そこに金型の先端から、それぞれX方向、Y方向、
これあれがW方向、横がWで、
上がLで寸法が書いてあるんですけれども、
これを見ながら、この事情にどのくらい曲げれるか。
板金設計の重要ポイント
例えば、このA、グリップ、Mという金型であれば、
この事情、短い方のこの字の縦は20mmぐらい、
横も20mmで、20mm、20mmで、
長い方が、これ関係ないのかな、
20mm、20mmのこの字ができますよと。
これが金型の図面からわかるわけですね。
あとは普通に曲げられない深いこの字の場合、一度Wに曲げてから、
中央の山を平らにしてこの字にするというテクニックもあったりします。
この辺は板金屋さんと相談してください。
あまり深いこの字だとWも使えなくて、
結局L字に曲げたものを2つ組み合わせて、
真ん中を溶接で繋いでこの字にするとか、
そういう場合もありますね。
この3つをおさらいしましょう。
板金の最小曲げ高さ、
穴と曲げの最小距離、
そしてその便利な金型と干渉しないか、
この3つは最低限設計するときに
気をつけておいてもらえればいいかなと思います。
設計の実践と注意点
あとは板金屋さんがなんとかしてくれると思いますよ。
図面を出した後に、こうなっていれば作りやすいんだけどなと、
そういう呼吸が来ると思います。
レベルアップのチャンスですので、
こうなっていれば作りやすいんだけどなというのを
自分の中で覚えておいて、
次新しい板金部品を設計するときにはそこも気をつける。
最初に質問の中にもありましたけれども、
経験という言葉になってしまうかもしれませんけれども、
しまうかもしれませんけれどもまあそこは当然あの経験という部分がありますので まあそういうところでレベルアップしていけばいいかなと思うんですけども
まあその3つね最小曲げ高さ 穴と曲げの最小距離そしてベンディング金型と干渉しないかと
いうところ最低限気をつけてもらえればいいかなと思います あと番外編大きい板金部品の場合その1枚の板から取れるサイズがどうかというのが
重要になってきます サブ6、4、8、5等なんていうその定着のサイズがあるんですけれども
それぞれそのどれくらいの大きさかというとサブ6であれば914mm×1829mm
4、8であれば1219mm×2438mm 5等であれば1524mm×3048mm
という差別になります なのでその板金の板取りをするときにこの中に収まるように
部品を設計しましょうというのも一つポイントなんですけれども 例えばサブ6の914mm×1829mmこれが全て使えるかというとそういうわけではなくて
最初その板取りする機械レーザーでビーッとね材料を切るときにどうしてもその板を抑えない といけない部分があるんですね
なのでその外周部分っていうのはどれくらいだっけな多分外周部分その 50mmとかは
あのその板金の板を抑えるためにクランプしなきゃいけないので 外周50mmぐらいぐるーっとは
50mmは言い過ぎかな30mmぐらいかなそこもね確認してほしいんですけども あの使えない部分があります
なのでサブ6の914mm×1829mmだからといってそれは使えなくて実際はこう 30mm×2ですね60mmずつぐらい小さくなる
914mmじゃなくて850mm×1829mmじゃなくて1770mmとかそれぐらいの寸法に収めないと実際は作れませんよという話になる場合がありますのでご注意ください
まあその板金の板取りのサイズはね 気をつけることにはこうしたことがないんですけども最悪こう
つなげちゃうという手もありますのでどうしても1枚から取れないという場合もね ありますからね結局そのつなぎ合わせて作るということもできますのでここは最悪
はみ出でもいいかなと思っています 設計はですね板金に始まり板金に終わるといっても過言ではないほど奥が深い
ものだと思っています私もまだまだまだまだだと思っています 一緒に頑張っていきましょうというところで質問の答えとさせていただきます
8ちょっとさっきもお話ししたんですけども実は今回のお話ですね ちょっとポッドキャスト撮る前に一度ノートの記事にして公開してありますので
そちら概要欄にリンク貼っておきます 今回お話ししたその各注意すること3つですね
の参考になるページ見済みのページなど貼ってありますのでそちらご覧いただければと思います 文字で読みたいという方はそちらご覧ください
ということで今回はここまでですこのポッドキャストへの質問お便りは 概要欄の google フォームからお待ちしております
今回のようにあのポッドキャストで回答していければなと思っておりますのでぜひぜひ お願い致しますまた x でハッシュラグでザレ fm をつけてポストしていただけると探しに
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