皆のものづくりバイブルの背景
こんにちは、常蔵です。Design Review.fm第65回目、始めていきます。 このDesign Review.fmは、世の中の様々なもの、主に工業製品について、私の主観で勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
今回はですね、エックス、旧ツイッターで支部長さんが企画されていた、ハッシュタグ、「皆のものづくりバイブル」で紹介されていた本の中で、私がこれはいいなと思って購入した本、いくつかありますので、そちらについて話してみようと思います。
まずはこの、「皆のものづくりバイブル」というハッシュタグについて、どういうものか説明させてください。 このポッドキャストを聞いてくださっている方たちであれば、知らない人はいないと思いますけれども、技術ブロガーであり、ポッドキャスターでもあり、
あさゆ2階のエックスの情報発信も欠かさない。そして、ユーチューバーにもなろうとしているとかしないとかっていう話も聞きます。技術系ナンバーワンインフルエンサーである支部長さんが、9月の末ぐらいですかね、にやられていた企画で、
その支部長さんが広報大使をやっている岐阜県のテクノプラザものづくり支援センターというものづくり産業の総合支援施設というものがあって、そこには産業用ロボットだったりAMR、AGVみたいなものですね、そういう設備があって立派なところなんですけれども、
そこに併設されている図書館、こちらもその大きな図書館があるそうなんですけれども、そこにある書籍がですね、ちょっと古いらしいんですよ。ちょっとではないですね、Windows98入門みたいなちょっと化石級の書籍が並んでいるそうで、それを見た支部長さんがですね、このままではいかんと、新しい本を買いましょうというところで、
本をですね、その先章を支部長さんが任されたというところです。そこでそのツイッターの皆様にもそのおすすめの本を紹介してもらおうと企画したのが、このハッシュタグ、みんなのものづくりバイブルというわけです。
このハッシュタグで皆さんから紹介されていた本が面白そうな本ばかりで、私もそこを見てですね、5冊ぐらい買ってしまいました。なのでちょっとそれを今回は紹介していこうかなと思っております。ちなみにちょっと買ったばかりで、買っただけでまだ読めていません。積んどく状態ですね。
まず1冊目、これですね、技術屋と書いてエンジニアと読むんですけども、エンジニアの心眼、平凡者さんですね。著者がES Fergusonというアメリカで技術士、この技術士っていうのは歴史ですね。技術の歴史を研究している、教えているような教授の方が書いた本です。それを日本語に翻訳したものですね。
さらっとこの序章を読んでみると、技術っていうのはすべて科学的に説明できると思われがち思っているけれども、言葉ではうまく表現できないような感覚的な心の目、すなわち心眼で見ているようなものもあるよねと。
その非言語的な知識、直感というものについてちょっと考えてみましょうという本かなと思います。
これはですね、Xのアカウント名がコマコマヘナチョコ技術屋さんがですね、紹介してくれてた本で、そのポストの紹介を読んでみますと、物、現象、製造物、そして図面に向き合うことの本質を教えてくれる理由書、この本の教訓が結構自分を助けてくれたと思うと書かれていました。
どうです?読みたくなったでしょう?このポストを見てね、読みたくなってこれ買いました。
2冊目もコマコマヘナチョコ技術屋さんが紹介していた本で、タイトルがですね、精密絵の果てなき道、早川書房。調査がですね、サイモン・ウィンチェスターさんで、ノンフィクション作家ですかね。
この副題がですね、シリンダーからナノメートルEVチップというところで、自動車のフォードだったり、半導体のインテル、そして時計の成功など、その近代工業推進の原動力である精密に欠けた企業や個人の偉業を物語る傑作技術師というものらしいです。
実はこの本はですね、このみなのものづくりバイブルの企画の前に私実は買って読んでありました。読んでないですね。買って積んでありました。
この企画のちょっと前ですね、ツンドクチャンネルというゆる言語学ラジオの堀本さんとバリューブックスの飯田さんがやっているYouTubeがあるんですけども、そちらの方で紹介されてたんですね。
その精密さというのには始まりがあるよと、その精密さには誕生日があるらしい著者の試験かと思いきやほぼ異論の余地がないと、そのキャプチャーが紹介とともに貼られていまして、このね、精密さの誕生日というところに私は気になって買ってました。
もちろんその精密さ、精度の裏側にですね、裏側には工作機械がありますので、工作機械関係者もまあ必続ですね。
3冊目は新機械製図学という本で、日刊工業新聞社さんですね、こちらは技術士のすすめ、今回の技術士は師行の士の技術士ですね。
技術士のすすめさん、別名技術牛さん、どっちが狩りの姿かちょっとわかんないんですけれども、その技術士のすすめさんの方で紹介されていました。
その紹介のコメントっていうのが、先人たちが我が国での製図を整えていく苦労が垣間見えるということらしいです。
初版が昭和32年、私が買ったのはですね、昭和39年の6番でした。
ちょっとパラパラとしかまだこれも読んでないんですけれども、ただ図面の書き方、作法的なものを書いているだけではなくて、なぜそう書かなければいけないのか。
そう書くことでどのような効果があるのかとちょっと一歩踏み込んだ感じですね。
現在はですね、その2D図面もCADのソフトで書くのがほとんどだと思います。
なのでその書き方とか図紙の仕方っていうのはある程度そのCADが自動的にサポートしてくれる部分がありますので、自動的にその技術に従った書き方にある程度なると思います。
なのでそのあまり逸脱した書き方はよっぽどやろうと思わなければできないと思うんですけれども、もちろんその技術も変わっていますので、
現在の書き方、決まりごとと、昭和32年の決まりごとというのは当然違う部分もありますよね。
表面粗さの指示の仕方だったりとか、ちょっと前もとはね、1発2発3発って言って三角形を1個2個3個並べて書いたりしてましたけれども、
若手エンジニアへの提言
それが今変わっていたりとか、そういう書き方は違う部分は当然あるんですけれども、考え方っていうところは当然参考になると思いますね。
あとはそのなぜ昔と今で変わってしまったのかなと、なぜ変えたのかなと、そういうところも考えてみると面白いんじゃないかなと思います。
次4冊目ですね。技術ブロガーのリビーさんが紹介していた機械設計におけるタブーガイドブックというものを探している途中で見つけた本なんですけれども、
機械設計におけるタブーガイドブックはですね、プレミアがついちゃって本当にもう1冊3万円とかって今アマゾンでなっちゃってるんですよね。
ちょっとこれは買えないなぁと思っているときに見つけた本で、機械設計心得ノート、ベテラン設計者になる道とその続編ですね、
続機械設計心得ノート、ベテラン設計者のノウハウ集という2冊です。
どちらもですね渡辺秀典さんという方が専門誌である機械設計の方で連載していたものを本にまとめたものとなっています。
まだこの1つ目を読んでいる途中なんですけれども、タイトルの心得ノートとあるように具体的な設計の方法、寸法とかそういう詳しい設計の具体的な内容というよりかは本当に考え方とか
心構えとかそういうその暗黙地的なところを言語化してくれているようなそういう本ですね。非常に良い本だなと思っています。
ぜひその若手の設計者とかね、駆け出しのエンジニアの方に読んでほしい本だなと思っています。私もねその後輩の指導をする時にですね、使いたいバズワードみたいなものがたくさんありますね。
5冊目はですね、誰のためのデザイン?信用者さんですね。
DAノーマンというその認知科学者が書いたデザイン論的な本です。
これもみなのものづくりバイブルで紹介された本だなと思っていたんですけども、ちょっと今そのハッシュタグをね、遡って見ているんですけども、これを紹介しているのが見つからなくて、
ちょっともしかすると違うかもしれないです。ちょっと同じところに積んであったんで、てっきりこれもそのみなのものづくりバイブルのハッシュタグで紹介された本かなと思っていたんですけれども違うかもしれませんが、良さそうな本なんでついでに紹介しようかなと思います。
自動車とか家電のような多くの人が使うB2C製品はヒューマンインターフェース、人が触って操作したり、何か情報を人間に与える画面とかインジケーターみたいなところはちゃんとデザイナーさんがいて、人間工学的なところも考えられたものになっていると思います。
デザインと設計の本
ただ一方その産業機械、工作機械というところでは多分そこまでできていないのが現状だと思います。もちろんその弊社の中にもデザイナーさんがいて、その機械の外観とか、実際操作するNCの操作盤みたいなところはですね、ちゃんとデザイナーさんが入ってきっちりとデザインをしているんですけれども、その他の部分ですね、もっと泥臭い部分。
本当にその潤滑油を給油するところとか、切りくず、コンベアの排出口のメンテナンスする部分とか、はたまた消耗品の部品を交換する部分とか、そういう泥臭いところの使いやすさっていうところは本当に機械設計者に委ねられている部分が多くてですね、本当にお客様、使う人のことを考えられたデザインになっているかというと、必ずしもそうでない部分が、
多いって言ったらですね、そういう部分もあるんじゃないかなと思っています。もちろんそのデザインレビューの時に、その設計者の上司とか、あと他の部署の人とかね、そういう人にも見ていただいて、使いやすさとか、ちゃんと安全な構成になっているかとか、そういう評価はもちろんするんですけども、評価する側もね、メカ設計者だったり製造側の人間で、
本当にその人間攻撃的なところとか、人の心理、精神的なところ、人の心の動きまで考えた使いやすさみたいな、間違いにくい、ヒューマンエラーの発生しにくいような設計ができているかというと、そうではない、疑問不なわけです。
なので、そういうその人間の認知科学的なところから、そういうデザインについて学べたら面白いだろうなと思って、この本を買いました。これもね、ちょっとまだ読んでないんですけども、パラパラめくってみると、結構図だったり写真が多くてですね、読みやすそうですね。
他にもそのたくさん良い本がありまして、その中にはね、すでに私が持っていて、読み終わっている本もいくつかあります。それも軽く紹介してみようと思います。まずはね、ヨヘさんが紹介されていた、実用メカニズム辞典、機構101線。これ面白い本ですよね。これも持っていたんですけども、今は後輩にあげちゃいましたね。
はい。次は鉄砲ドンさんが紹介されていた、形状設計ノウハウ集。これもね、面白い本です。これ、Kindleで買いましたね。同じく鉄砲ドンさんが紹介されていた、実際の設計。これは定番の良い本ですね。
以前にツイッターの方で、最近FARADIOというポッドキャストを始めた高橋さんが、この実際の設計の改訂される前のものが泥臭くて好きだとポストしているのを見て、私もその改訂前のものを買ってきまして、改訂前と改訂後、それぞれね、どういう違いがあるのかっていうのを読み比べてみるという回を、このデザインデビューFMの、
第16回から第18回で話していますので、ちょっと興味がある方はそちらも聞いてみてください。結構ね、その承立の仕方とか内容とか違うところが多くて、面白かったと思います。
そして次はね、なんて読むのかな。ハル・メイ・サットさんかな。ハル・メイ・サットさん紹介の、ハヤブサ2のプロジェクトマネージャーはなぜ無駄を大切にしたのか。これはね、ハヤブサ2プロジェクトの津田祐一PMの本で、まあ内容的にもね、熱い思いが入っている本で良かったと思います。
あとはね、吉安さん紹介の要求仕様の探検学。これはポッドキャスト、尊内理科の時間の中で確か紹介されていた本だと思うんですけれども、この要求仕様の探検学っていうのは、設計に先立つ品質の作り込みっていう副題があるように、
その設計を始める前の仕様作りのところ、その製品をどういう仕様にするべきかっていうところ、そういうところをですね、お客様の要望、お客様が本当に欲しいものをどうやって仕様に落とし込むかと、そういう本ですね。
次はこちらも同じく余平さんが紹介していたもやしもん。これも私前回持ってます。またね、もやしもん連載が始まるそうですね。楽しみです。
次はこれも先ほど出てきた技術士のすすめさんが紹介の機械工学瓶なんですね。これDVDで私持ってます。これぞバイブルっていう感じですよね。
あとは翔佐さん紹介の工作機械のメカニズム。これもねちょっと古い本なんですけども、写真がたくさんあって面白い本です。これも持ってます。
あとはね、これもFAレイディを最近始めたクリスさん紹介のファナックとインテルの戦略。これも本棚にあります。
という感じで本当に良い本だらけでしたね。このみなのものづくりバイブルで紹介された本はすべてその岐阜県のテクノプラザものづくり支援センターさんの図書館の方にすべて購入しておいてくれるそうなので、ぜひお近くの方はその併設の図書館の方に行ってみてはいかがでしょうか。
読書と購入情報
ちょっとまだその企画が終わってから、実際その本を購入するまで時間があると思いますので、また支部長さんの方からきっと準備ができたらアナウンスがあると思いますので、それを楽しみに待ちましょう。
ということで今週はここまでとします。
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