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こんにちは、常蔵です。
デザイン・リビューFM第66回目始めていきます。
このデザイン・リビューFMは、世の中の様々なもの、主に工業製品について、
私の主観で勝手にデザイン・リビューをしていこうという番組です。
今回はですね、JIMTOF直前増刊号ということで、
あのブースはココの機械に注目してねという話をちょっとしてみようかなと思います。
あのブースとはですね、M機のフライスです。
今回はですね、8台の工作機械を出展します。
それぞれちょっと見どころをね、紹介していければなと思っています。
まずはエントリーナンバー1、A500IR。
これは新製品の横型5軸マシニングセンターですね。
信頼性のある横型4軸のA1NXシリーズの機械構造を採用し、
そのテーブル部分に2軸のロータリーオンロータリーテーブルを搭載した5軸機となっています。
現行機でA61NX5Eという5軸機があるんですけども、
これがほぼ同じ形態をしていて、これのワークサイズを拡大して、
直径900ミリ×高さ600ミリ、400キロまでのワークを乗せられるようになったという機械です。
そしてですね、水平段取りできるパレットチェンジャーもついていますので、
ワークをセットするのが非常に楽な機械になっています。
このパレットチェンジャーの機構がですね、なかなか面白い機構をしていると思いますので、
ちょっとそこらへん注目してみてもらえればなと思います。
この機械はですね、今年のIMTS2024とAMB2024で既に公開されていますけれども、
日本ではこのジムトフが初公開になると思います。
そしてエントリーナンバー2はですね、DA500。
これは縦型の5軸マシニングセンターで、
昨年のMECT2023で初公開されました。
関東の皆さんはですね、このジムトフで初めましてという感じでしょうか。
これもですね、DA300という5軸の縦型マシニングセンターが既にありまして、
それの兄貴分的な一回り大きいサイズの機械で、
ワークはですね、直径800ミリ×高さが500ミリまで乗せられます。
DA500という縦型の5軸マシニングセンターが既にありますけれども、
スミ分け的なところは、
DA500はどちらかというと金型向き、高精度な部品向きというイメージで、
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このDA500は部品加工に特化したような、
特化じゃないですね、部品加工に向けた、そういうイメージの機械になっています。
なので、切りくず処理が強化されていたり、
パレットチェンジャー周りの柔軟なレイアウトが可能だったり、
そういうところが違いますね。
そしてその専作仕様、専作テーブルというのもオプションとして用意されています。
そしてエントリーナンバー3、DA300、
先ほど紹介したDA500の弟分の縦型の5軸マシニングセンターです。
こちらはね、部品加工に最適な自動化パッケージという、
パレットマガジンが付いた携帯で出展されます。
ただ今回の自動化パッケージはちょっと今まで、
何回か展示会に出している自動化パッケージの形とは、
ひと味違う形で出ているはずです。
どこが違うかちょっと会場でぜひ確認してみてください。
さらにね、さらに自動化を意識したような形になっているはずです。
そしてエントリーナンバー4は、
横型マシニングセンターのA51NX、
そしてパレット搬送システムのPZ1の組み合わせの出展です。
A51NXは400角パレットサイズの横型四軸機で、
今回その部品加工をもっと効率化させるための
ソフト的な進化をしています。
そのソフト的な進化いくつかあるんですけども、
それをご紹介できると思うので、ぜひそこに注目してください。
またパレット搬送システムPZ1も、
今回次世代バージョンということで、
一般的な今までのパレット搬送システムにはなかった、
新たな特徴を持った、新たな取り組みをしている、
そういったものになっていますので、
そこも注目してほしいなと思っています。
そしてエントリーナンバー5は、
マキノJのJ5です。
マキノJというのは、ライン対応型、
自動車工場とかのライン対応型の
マシニングセンターを作っている子会社なんですけども、
そこの横型マシニングセンターのJ5。
J5は横軸のX軸ですね。
標準は主軸が横に動くのが800ミリなんですけれども、
今回出展するのが、
X軸のストロークが1500ミリと、
かなり拡大されている仕様になります。
5軸のテーブルも付属していまして、
かなり大きな枠が載せられます。
これですね、最近話題のギガキャスト、メガキャストで作った、
大きいアルミダイキャスト部品、
そういった加工に対応した機械となっています。
ティムトフ会場でその大きい部品をブンブン振り回す、
その迫力ある展示ができると思いますので、
ぜひそこ注目してください。
そしてエントリーナンバー6はですね、
EDBV-3。
これは細穴の加工用の放電加工機ですね。
マキノフレスはですね、放電加工機も作っているんですよ。
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なかなか視野的なところはいろいろありますけれども、
マキノフレスも放電加工機を作っています。
これですね、航空機のジェットエンジンなどで使われているタービンブレードの翼ですね。
この翼には冷却用の小さな穴がたくさん開いているんですけれども、
その冷却用の小さい穴を効率よくたくさん開けるのに特化した放電加工機です。
電極としてそのパイプ材を電極として使うので、
そこらへんも特徴なんですけれども、
今回ですね、ジムトフ2024ではアイアシストというマキノフレス製のAMRと、
それに乗ったロボットアーム等の組み合わせで自動化の提案をします。
詳細は知らないんですけれども、
多分その電極を交換するのか、
またまたそのテーブルに乗っているタービンブレードをロボットアームで交換するのか、
そんな展示になるんじゃないかなと思います。
エントリーナンバー7は縦型マシニングセンターのV900。
3軸のマシニングセンターの新製品です。
5軸のマシニングセンターが最近だいぶ当たり前になってきましたが、
今さら3軸ではないんですよ。
今だからこそ3軸なんです。
ストロークが2000×1300×800と、
機能フライスの縦型3軸機の中では最大のストロークを持つ機械となります。
この機械はこのサイズでありながら、
送り軸の最大速度は40mphという高速ですね。
でも高速に動くけれども精度は犠牲にしないと。
高速切削送りで高い面比が特徴となっています。
そしてそのテーブルには、
正面のオペレーターのドアからはもちろんですけれども、
左右にもドアがあって、
テーブルに対して3方向からアプローチできる。
そういう使いやすさも良いです。
そして最後、エントリーナンバー8のV300。
これですね、一番最近発表されたものになっていて、
こちらも新製品の縦型の3軸マシニングセンターです。
ファインモールドさんから出ているプラモデルV33iですね。
プラモデルにもなっているV33iの順当進化と言っていいんですかね。
もともとその精度、加工精度の安定性には定評があったV33iですけれども、
それをさらに進化させて、
いつでも、どこでも、誰でもというコンセプトで、
V33i以上の加工精度の安定性を実現しているということです。
その実現のためにはですね、
いろいろな工夫をもしていまして、
最近、最近でもないけどな、
標準的に搭載され始めているE-STABILIZERという機械が置かれている環境温度の変化による、
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機械の変形というものを自動で抑制する機能が搭載されていたり、
ベッドとコラムの中に冷却液を循環させることで、
機械本体の温度を安定させる機能というものも用意されています。
あとはですね、V33iといえば金型加工というイメージがあると思うんですよね。
先ほど言ったように、ファインモールドさんでも、
プラモデルの金型を加工するのにV33iを使っていただいているということで、
プラモデルになったという経緯がありますが、
その精度の安定性の高さから、
金型じゃなくて、高精度な部品加工にも使っていただくことが多いんですけれども、
ただその部品加工をする機械としては正直その切りくず処理への対応というのが、
十分じゃなかった部分がありました、実は。
ただこのV300ではその切りくず処理というところも大幅に改善されていますので、
そのあたりも注目してほしいなと思っています。
そして今、昨今当たり前となっている自動化対応ですね。
自動化対応としてロボットシャッターというロボットが、
ロボットアームですね。ロボットアームがテーブルの上にアプローチできるような
ロボットシャッターというのも搭載されています。
今回のジムトフ2024の展示では、ロボットと組み合わせた展示ではなってないんですけれども、
ちょっとロボットになった気持ちで、そのロボットシャッターからテーブルの方を覗いてみてください。
ということで、以上8台ですね。
マキノフライス製作所のジムトフ2024出展機8台を紹介してみました。
あとはそのマキノフライスの機械に限らずですけれども、
ジムトフで工作機械を見る時のポイント、個人的なね、私の個人的なポイントかもしれないですけれども、
ぜひそのカバーがない機械の状態っていうのを想像しながら見てほしいんですよね。
展示されている機械っていうのは大体その外装カバーだったり、加工室内もですね、
可動カバーがついている状態ですので、なかなかその裸の状態を想像するっていうのは難しいかもしれません。
例えばそのどうやって想像するかですけれども、
その主軸だったりテーブルが動けますよね。
例えばその主軸側が上下と左右動く構造だったとして、
その加工室内のカバー、ジャバラカバーだったりテレスコカバーっていうものがあるんですけれども、
主軸が左右に動く時に一緒に動くカバーと動かないカバーが多分あると思います。
同じようにその上下に動く時に一緒に動くカバーと動かないカバーがあると思います。
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それを見ればですね、例えば主軸縦型の三軸機だとすると、
カバーの動き方を見て、X軸の上にZ軸があるのか、
またまた逆にですね、Z軸の上にX軸があるのか、そういった想像ができるんですね。
あとはそのサーボモーターの位置ですね。
機械の上の方を見ると多分ちょこんとモーターが飛び出ているのが見えたり、
あとはカバーの隙間かな。
ちょっとカバーの隙間を覗いてみたりすると、サーボモーターが見えることがあると思います。
で、そのサーボモーターの先には10丁ハック、ボールネジがありますね。
そのボールネジが、例えば主軸とかテーブルのセンターに対して、
右にあるのか、左にあるのか、またまた2本ですね。
2本で、左右に1本ずつね、2本で動かしているのか、
というところでも機械の構造が想像できます。
あと重要なのはアンカーですね。
アンカー、3点指示の機械なのか、多点指示、4点だったり6点だったり、
もっと多いのだと10何点指示している機械もあると思うんですけども、
そういう指示ですね。
アンカーの指示のところも下を覗いてみると見えますので、
そういったところを観察しながら機械の裸の状態というのを想像してみると、
だんだんね、カバーが透けて見えますから。
非常に面白いと思います。
その後にね、その機械のカタログを見てみると、
カバーがない状態、裸の状態の構造が書かれていたりもしますので、
そこで答え合わせをしてみると面白いと思います。
ということで、今週はここまでです。
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