1. ART×ROOM ー作品のある部屋の裏側ー
  2. #09 個展タイトルの背景
2025-04-09 18:39

#09 個展タイトルの背景

【内容】

写真と実物/彫刻サイズのギャップ/個展のお知らせ/ギャラリーNEW新九郎の空間/個展タイトルの背景/内心の声/ロマン ロランの言葉/自分を模倣しない/


朝比奈賢 個展

「彫刻と絵画の声」

2025年4月30日〜5月12日

ギャラリーNEW新九郎

▪️詳細

https://de-art-de-art.com/asahinaken-exhibition-info2025/


▪️紹介作家:朝比奈賢

⁠https://de-art-de-art.com/artistken-asahina-japan/⁠

展覧会動画(2024年)

⁠https://www.youtube.com/watch?v=UfKxdzzx2LM&t=10s


▪️制作:DEアート

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サマリー

朝比奈賢さんは、個展「彫刻と絵画の声」に向けての心境や作品制作について語ります。展覧会のタイトルには、彫刻と絵画を対等に扱いたいという思いが込められています。また、内心の声とアートの関係についても深く考察されています。このエピソードでは、アートの価値や制作に対する思いについて掘り下げられ、特に自身の作品に込められた内心の声とロマン・ロランの影響が強調されています。

朝比奈賢の個展紹介
ART×ROOMへようこそ。この番組では、部屋に掛けたいアートを紹介している、DE アートの活動の一つとして、作家紹介や展覧会情報をお届けしています。
今回は、作家の朝比奈賢さんに、グループ展である第27回小田原もあ展が終わり、個展へ向けての心境や作品を作る上で考えていることをお聞きしました。
もあ展、お疲れ様でした。 ありがとうございました。ご来場いただいてありがとうございます。
はい、できました。DMの作品、私初めて見たんですけど、あれ、手のひらサイズでした。 あ、そうそうそうそう。みんなびっくりしちゃって。
大きいと思ってて。 鍋式ぐらいの大きさみたいな。
でもよく考えたら、寄せ木細工なんだから、あのぐらいだよなって納得した。 そうなんです。みんなびっくりして。
そう、びっくりしちゃった。 あーと思って。写真で見るとすごく大きく見えるんですよね。
そうですね。だからサイズ書かないと勘違いしちゃうなと思って、うっすら下に書いたんですけど、でもそんなのみんな見ないですもんね。
そう、お花のように手のひらのようになっている、もう一つの彫刻。 あ、このサイズ感なんだと思って。
あー、確かに。小っちゃいものだったんですけどね。
神代かつらの作品は手に持って作業しているのを映像で見てるから、大体の大きさは、あーこのぐらいっていうのが分かったんですけど、
でも穴の開いた感じとか、皮の感じとか、あと鋭角に内側に彫られている感じが思ったより深く彫ってあって、
あ、これ指が入るぐらいの深さだなっていうのを見てきました。
そうですね。かなり彫り込んで、ずいぶん時間かかりましたね。ちょっとずつ彫っていくんだ。
山縣有朋別邸の玄関にあった『こだま』っていう作品、あれはもう完成してるんですか?
いや、未完成ですね。あれ、個展にも出すんですけどね、結局多分手入れられないでそのままになっちゃいそうで、まだ平面がね、全然終わってなくて。
そっか、うんうん。あれは思ったより大きかった。
あ、そうですか。
これ改めて読み上げようと思うんですけど、私が読み上げていいかな?それとも朝比奈さんが読み上げます?
読み上げていただいちゃっていいですか?
はい、じゃあ読み上げてしまいますね。朝比奈賢さんの個展のお知らせです。
朝比奈賢個展  彫刻と絵画の声
2025年4月30日から5月12日時間は10時から午後の6時まで、最終日は午後4時までとなっております。
なお5月6日の火曜日は休廊になっています。
アーティストトークと朗読・聴く絵画鑑賞
5月5日月曜日祝日の午後3時から午後4時まで行われます。
こちらでは朝比奈賢さんによるアーティストトークと
御幸菜穂子さんによる朗読・聴く絵画鑑賞をお楽しみいただけます。
絵から生まれた物語をぜひお聞きください。
場所は小田原ダイナシティウエスト4階にあるギャラリーNEW新九郎にて行われます。ぜひお越しください。
あと第19回丹沢アートフェスティバルに参加しています。
これはあれなんですか?その期間中に行われる?
そうみたいなんです。
これ田中隆さんがやってる?
田中隆さんも参加してるし、地元屋さんというフランス料理屋さんのご夫妻が中心になって
それで結構ね、19年もやってるのか。
あと多分『ぎゃらりーぜん』さん。
あー。
僕も一回大磯アートハウスで参加したことあるし。
結構広範囲なんですね。
かなり広いですね。大磯入っちゃってますね。丹沢だけど。
それ結構回ってこられるんですか?皆さん。
毎年けっこう冊子を作られてて、それがスタンプラリーになってて巡回して皆さん回ってきますね。
そうなんだ。いいですね。
だからすごくいい時期に個展の期間を当ててくださって。
ここ新九郎さんでは初めてですか?
はい。全くの初めてですね。
そうなんだ。結構広いですよね。
結構広くて、ちょっと今ビビっちゃってます。
えー。一番大きい作品でどのくらいですか?
80号やってるんですけど、ちょっと終わるのか終わんないのかみたいな。
あそこの引きがいいんですよね。
そうなんです。部屋の形もいいし、入り口からの引きもすごいあるから、奥の作品のね、やっぱりすごくいい形で見れる空間だと思いますね。
そうですよね。私、利根川さんの時初めて行ったんです。
はいはいはい。あれは良かったですよね。
良かったです。すごく。
じゃあちょっとコンセプトというか彫刻と絵画の声のタイトルこれにした背景から聞いてもいいですか?
そうですね。この彫刻と絵画の声っていうことなんですけど、まず彫刻と絵画ってしたのはこちらのね、ポッドキャストでもお話ししてきたんですけど、
ずっと絵を描いてきてるんですけど、小田原もあっていう小田原の職人さんとのコラボ展に出品しているうちに彫刻をやり始めて、
それでその彫刻の方が楽しくなってきちゃったっていうか、制作のボリュームがだんだんだんだん彫刻の作品も溜まってきて、
ある程度の数になってきたんで、自分の中で絵だけっていうこだわりは捨てて、彫刻と絵画を今回は同じぐらいのボリュームで展示したいなっていう気持ちに初めてなったというか。
小田原もあでずっと彫刻の制作してたんで、彫刻も全面に出しちゃっていいんじゃないかなということで、
対等に扱う展覧会を今回初めてやってみようって思ったのが、彫刻と絵画っていうタイトルの理由なんですね。
それで問題はその後の声っていうところなんですけど、この声が何の声なのかっていうことなんですよ。
この声っていうのが、僕にとっては内心、内側の心、内心の声っていう意味があって、心を静かに落ち着けて、自分が何を望んでるのか、自分が何を欲してるのかっていうことは、自分でも答えを持ってるんじゃないかなって僕は考えてるんです。
だから静かに心落ち着けて、自分に対して自分に問いを投げかければ、時間はかかるかもしれないけれど、自分の中で声が答えてくれるっていうようなね、そういう内心の声のことなんですよね。
いろんなところで僕はお話してるんですけれど、大学を卒業するときにちょっと進路に悩んで、どうしたらいいか分からなくなってしまって、苦しくなってしまって、もうこんなに苦しいんだったら死んでしまいたいぐらいのすごく落ち込んで苦しかった時期があったんですけれど、
その時に読んだ本の中に、去年小田原駅の東口図書館で個展をやった時に扱った本でもあるんですけれど、ロマン・ロランっていう人のジャン・クリストフっていう文学作品があって、それを読んでいく中で、それがどういう話かっていうと、
天才音楽家が生まれる前の家系の話から、それから三途の川を渡るまでのすごく広大なストーリーなんですけれど、音楽を扱う文学作品なので、その中で音楽についてちょっと定義するような言葉があって、
その音楽の定義っていうのが、音楽は魂の自然な言葉である、っていうロマン・ロランの定義があったんですね。
僕は今まで、音楽についてどういうふうに考えてたかというと、リズム感とか音色とかの美しさとか、表面的な音の質が音楽なのかなっていう気がしていて、それまではですよ。
それで演奏が上手な人がやっぱり音楽が上手い人みたいな考え方だったんですけれど、そのロマン・ロランの言葉を聞いて、そんな表面的なことではなくて、音の背後にある魂。
僕が先ほどね、内心の声っていう話をしましたけれど、僕はその内心の声っていうこととロマン・ロランの魂っていうのは同じような内容なのかなっていうふうに考えていて、内心の語りかけが音になって流れ出すような、そういうジャン・クリストフっていうのが主人公がそういう作曲をだんだん成長するようになってしだすんですね。
自分の心が歌うような作曲、そういうものが音楽なんだっていうようなことを言っていたので、僕はそれが音楽だけでなく芸術についても当てはまるんじゃないかなっていうふうに思うようになったんです。
だから絵も色の綺麗さとか、質感の美しさとか、世間的にもてはやされる絵だとか、いろんな種類のアートってあると思うんですけれど、僕は数多な種類のアートの中で自分の見る基準っていうのが何かっていうと、その心の声が自分に届くかどうか、アート作品を通して。
内心の声とアート
音楽もそうですけどね。音楽を通して心の声が、魂の自然な言葉が伝わるかどうかっていうことが自分の評価基準になってるんですね。
その言葉を聞いてすごく安心したっていうのがあって、それはなぜかというと、例えばアートって何億円で取引されたりとか、それをお金持ちの人が持ってステータスになったりだとか、なんとなく純粋じゃない境外の大きな歯車の一つになっちゃってて、
そういうたくさんお金を稼いでいる人たちのステータスシンボルみたいな扱いを受けちゃってたりするようなところに、なんとなく僕はそれがアートだったら、僕はアートなんかいらないんじゃないかなって思っちゃうぐらい、ちょっと僕はそういうところに不信感を持ってるんですね。
いくらで取り扱われてるとか、投資の対象になるとか、投機の対象になるとか、そういうことじゃなくて、純粋にその心の内心の魂の自然な言葉として伝わるかどうかっていうことを基準にしてみれば、
自分の中でそれが伝わるものは自分の人生を豊かにしてくれるし、伝わらないものは、いくら高額で扱われようと自分の人生を豊かにしてくれるわけではないので、
自分の価値観の外に置いてしまって、あまり関わらないというか、関わりを持たないで済むっていう安心感が、その言葉で自分は得られるようになったので、
今回は自分の作っている作品というのは、そのロマン・ロランの言葉をいつも支えにして制作してきたので、いつも自分の内心に問い合わせるようにして、自分は何をしたいのかどうしたいのかということを、
時間をかけて自分に向き合って、ずっと画面にじっとぼーっと眺めて、浮かんでくるまで待つっていうような姿勢で制作をしてきているので、
自分の作品の中にそういう声が封じ込められてればなという思いでやってきているので、
今回展示する彫刻と絵画の作品の中に、僕の内心の声が封じ込められているんですよという意味の声ということなんです。
なので、魂とかいう言葉が出てきちゃうと、幽体離脱だとかね、そういうオカルト系の方に行っちゃうんだけれど、
ここで魂っていう言葉っていうのは、自分の心を落ち着けて、自分の心に問い合わせた時に静かに、かすかに語りかけてくれる、自分のどこかの直感、かすかな直感力って言ったらいいのかな、そういうことを指して言っています。
今、私手元にDMがあるんですけど、絵の方、絵画の方も3つ、でも表紙入れると4つ、4つの作品が載ってるんですよ。
はいはいはい。
全部雰囲気が違う。
あー、そうですね。
なんか全部雰囲気が違うんですよ。
そうなんですよね。
そう。
言ってみればバラバラっていう感じもあるんですけれど、僕の中では、シリーズものにしたくないっていう気持ちがいつも強くて。
それは初めて聞いた。
例えば、ある作品を作ったら、そのバリエーションっていうのは何個も何個も展開させて、その一つのアイデアを展開させて作っていくことはできるんですよね。
でも、僕にとってそのバリエーションを作ることは、同じ平面上に留まって、展開を横にしていくようなイメージっていうのかな、印象なんですよね。
うん。
だけど、僕がしていきたいのは、平面上で何かをアイデアを展開させていくんじゃなくて、ステージを変えたいんです。
ステージを変える。
段差を上るって言ったらいいのか、降りるって言ったらいいのかわかんないんだけど、同じ平面上じゃない別のステージに乗っかりたいんですよ。
へー。段差を変えるっていうことは縦なんだ。縦とまた上とか下とかに行くっていうことか。
縦ですね。そうするには自分を確信していく必要があると思っていて。
なんでそういうことを言うかっていうと、さっきお話ししたロマン・ロランのジャン・クリストフっていう音楽天才作曲家の主人公が、そういう生き方をしてたんですよね。
そのジャン・クリストフっていうのは、ベートーベンがモデルになってるんですけれど、
うん。
ベートーベンの曲を、本を読んだ後、ここ最近なんですけどね、ベートーベンをよく聞くようになったのは。
ベートーベンの曲を聞いてると、例えばピアノ・ソナタっていうのが生涯のうちに32曲作ってるんですけれど、
それが今お話しした同じ平面上でバリエーションとして作曲を展開してるわけでは全然なくて、
32曲がまるでバラバラなんだけど、全部ベートーベンの曲だってわかる、そういう内容になってるんですよね。
僕の好きなピアニストにアンドラーシュ・シフっていうハンガリーの人がいて、
その人がYouTubeでベートーベンのピアノ・ソナタ32曲を1曲1曲解説してる動画があって、
それを聞いてたんですけど、シフっていうピアニストの解説によると、ベートーベンは自分を模倣しないっていうようなことを言ってるんですね。
二度と同じ自分の模倣をしない、そういう革新的な精神の持ち主だっていうような話をしていて、
なので自分もできるかどうかは全然別の問題だけれど、一作品一作品、いつも須藤館長も言ってるけど、
白紙のキャンバスに向かう気持ちで制作してくださいって言ってるけど、
一個一個の作品に対しても自分のアイデアありきじゃなくて、
一個一個本当に真っ白な気持ちで自分を塗り替える気持ちで挑みたいっていう気持ちは持ってるので、
それでバラバラになっていくっていうかね、そんな感じがします。
次回は続きをお送りします。
制作過程はYouTubeやブログで見ることができます。
そして実物を見にぜひ会場にお越しください。
作品とのいい出会いを。
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