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2025-08-14 15:25

#17【アーティスト・イン・レジデンス】イベントの合間で制作

【内容】

印象に残っている作品/ブラジルの作家との会話/ヴォルフガングのスケッチ/人々の願いがヴォルフガングを通して描かれている/忙しいスケジュール/朝酒の会にピーターパン/イベントの合間で制作


補足:会話に出てきた佐部利さんは画家の佐部利典彦さんです。https://www.tuins.ac.jp/academics/child/teacher/saburi/


【作家】

朝比奈賢

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レポートReport 1/13

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【聴き手】

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サマリー

このエピソードでは、DEアートのアーティスト・イン・レジデンスでの経験や、ゴルフガングと悪魔に関する作品制作の過程が語られています。アーティストとの対話を通じて、作品が持つ不安感や村の人々の期待とイメージについて深く掘り下げる内容です。また、主にアーティスト・イン・レジデンスの経験とイベントの合間での制作活動についても触れられています。ゲストが参加した伝統的な行事やザルツブルグでの展覧会についても言及されています。

アーティスト・イン・レジデンスの経験
ART×ROOMへようこそ。この番組では、部屋に描けたいアートを紹介している、DE アートの活動の一つとしてお届けしています。
前回からの続きをお送りします。
印象に残っている作品は、
うんうん。
うーん、そうだな。
ブラジルから来た作家さんの作品で、ちょっとグラフィティをやっている方なんですけれど、
島模様をうまく組み合わせて表現していたんですよね。
島模様をじっくり眺めていたら、島模様と島模様が出会うタイミングが、ちょっと変なズレ方をしている部分があったんですよ。
それが、なんでズレているのかなというのが気になったので、本人に質問してみたら、島模様のタイミングがぴったり合っているところがほとんどだったんですけど、一部分だけズレてたんですよね。
それで、なんでここだけズレているのって聞いたら、これは僕の不安感とか、そういうことなんだよみたいなふうに答えてくれて、
ここまで僕の絵を見てくれた人いないよみたいな、すごい喜んでくれて、
なんか音楽で言うと和音じゃなくて不協和音っていうんですかね。
なんかちょっと和音の中にズレた音が入ってて、変なちょっと不安定な響きの場所が絵の中にあったんですよ。
その響きがすごく僕は気になって、本人は音楽もやってるっていうから、ちょっと音楽的な感覚なのかなとは思ったんですけれど、
なかなかちょっとしたズレに気づいてくれる人がいないんだみたいな話をしてくれたんで、結構その対話はね、印象的でしたね。
最終的にあさひさんができた作品はどんな感じのになったんですか。
僕の作品はさっき言った2つと、あともう2点ぐらい描いて、
ゴルフガングの伝説の中に悪魔と契約をして、
ゴルフガングは悪魔と契約して、騙して教会を建てさせるみたいな、そういうストーリーがあるんですけれど、
その時に交わした契約をテーマにした絵と。
あともう1個なんだったっけな。そんな感じで思い出したら話しますけれど。
4点ぐらい描いてきたってことですか。
そうですね。スケッチはね、結構100枚以上はしたのかな。
100枚以上描いてってこと?スケッチを。
はい。制作の前に教会の中のゴルフガングをピックアップして、
ずっと絵の中のゴルフガングをスケッチしてたんですよね。悪魔とね。
なんでそんなことをしたかって言ったら、ゴルフガングの人柄を知りたかったんですけど、文献がそんなに残ってる時代じゃなかったんですよね。
割とヨーロッパの活字っていうのは宗教改革ぐらいの時に発明されてるんで、
それ以前の情報っていうのは全部手書きだから、何ていうのかな、識字率も低かったし、そんなに書き記された詳細情報っていうのはないらしくて、
結局、たくさん調べはしたんだけれど、そこにたどり着けなかったんですよね。
だからその人隣っていうのは浮かんでこなかったんだけれど、教会の中にたくさんゴルフガングについての絵が飾られていたので、
じゃあ人柄はわかんないけれど、そのゴルフガングっていう人が現地の人々の心の中にどういうふうに描かれてたのかっていうことが、
イメージとして受け継がれてきたのかっていうことが、制作のヒントになるのかなっていう気がしたので、
その姿をずっと体に染み込ませたいっていう思いで、ほとんどの時間をスケッチに充ててスケッチしましたね。
その人柄を知りたいっていう意味で、ゴルフガングをスケッチする上で、悪魔とゴルフガングをスケッチしたってことは、
作品制作の対話
なんで悪魔もスケッチしたんですか?
さっき契約を悪魔と契約をしたっていう話をしましたけれど、教会を建設するにあたって、
必要な登場人物っていうか、結構大事な登場人物なんで、その対比で描かれていることが多かったので、
それで両方の姿をスケッチしましたね。
人柄を知りたくてスケッチしたじゃないですか、どういう人柄でした?
人柄っていうのは文献で迫っていかなければちょっとわかんない部分だと思うんですけれど、
人柄というよりはスケッチした理由は、ゴルフガングの村に住んでいる人々がゴルフガングをどんなイメージで思い描いてたのかっていうことがスケッチの理由ですね。
人々の心の中にあるゴルフガングが現れているっていうこと?
そうです。その時代その時代の村に住んでた人たちが思い浮かべたゴルフガングが教会の中の絵に描かれているわけだと思ったんですよ。
結構いろんな顔をしてたりとか、シチュエーションもいろいろあって、雲の上にいたりとか、地上にいたりとかね、いろんなゴルフガングが描かれていて。
村の人たちは会ってないというか伝説の人だから、直接知っているわけじゃないっていうことですよね。
そうです。
こういう人で会ってほしいとか、こういう人であろうっていうものを絵に描かれているんですか?
はい、おっしゃる通りですね。願望も入ってるし、期待も入ってると思うし、っていうことですよね。
すごい偉大な人だったんだっていう尊敬の念とか、この町を作ってくれたっていう根拠にしたりとかね。
そういう村の人たちの何だろうな、有意所ある場所っていうことの位置づけみたいな、そんな思いも入ってると思うんですよね。
スケッチ100枚描く中で、この村の人たちの思いっていうのはこういうものなのかなっていうのは、例えば言葉にするとどんな感じを受け取ったんですか?
なんかね、雲の上からお告げを告げてくるような絵とか、光を届けるような絵とか、そういう絵が結構描かれてたんで、
やっぱり神様に対する救いを求めてたのかな。
あとは巡礼地になってたんで、ヨーロッパで何番目ぐらいだったのかな、当時。
4番目とか3番目とか4番目とか、結構大きい巡礼地だったんで、巡礼してくる人々の行列が描かれている絵もあったので、
その場所に行くことで得られるご利益って言ったらいいのかな、そういうことを期待して行ってたんだと思うんですよね。
我々が神社行ったりとかしますけれど、お正月にね、行ったらご利益があるんじゃないかみたいな、そんな気持ちだったりじゃないかなっていうのは想像しましたけど。
その4点描く中の一つが悪魔とウォルフガンクの契約っていう絵だったんですか?
はい、そうです。
なんかこう、朝日奈さんの描いた絵を見て、今度はいろんな方からどんなフィードバックがありました?
そうですね、ちょっとその作家さんから直接フィードバックっていうのは、いただける機会があんまりなくてっていうのは、結構忙しいスケジュールだったんで、
そうなんだ。
みんなそれぞれがいっぱいいっぱいで、バーッと描いて、バーッと展示して、はい、みなさん解散みたいな、そんなペースだったんで、
ちょっと深くね、入り込んでお話しする機会はなかったんですけれど、一応その同宿してたオランダ人のペパインさんとは自分のコンセプトについて話したりしたので、
みんなそれ聞いてもらうことはできたんですけれど、自分がやりたいことは、本当にできるなら本当にウォルフガンクになりきりたいんだっていうような話をしたら、
アーティスト・イン・レジデンスの活動
それはちょっと役者っぽいところに似てるよね、みたいなね、そんなコメントとかもらったりしましたけれど、完成してからの時間があまりにも短かったんで。
どんなスケジュール感なんですか?行ってから。
行ってからとにかく忙しくて、滞在期間は10日間はあったんですけれど、実質制作できたのが、そのうち4日か4日半ぐらいですかね。
それぐらいしかなくて、あとは全部イベントでしたね。
イベントがあるんですね。制作が4日か4日半ぐらい。
この4日か4日半ぐらいの制作の中に入ってます、スケッチも。
4日半の中の2日半を調査にやってたって感じなので、2日で4枚かいったんですけど。
そうなんだ。
イベントはどんなことやるんですか?
イベントは隣村に連れて行ってもらって、朝酒の会っていう、不流ショッペンっていうのかな、そういう伝統的な行事があって、
それがどういう会かっていうと、ちょっと親しい人でね、休日の午前中に集まって、ちょっと休日の午前中からお酒飲みながら交流を楽しむみたいなイベントがあるんですけど、
その隣村で行われたイベントに連れて行ってもらったんですけれど、そのイベントが500人以上ぐらいの参加者がいたのかな。
みんなピーターパンみたいな伝統衣装を着て参加してるんですよね。
最初その姿がテーマパークみたいに見えちゃって、ディズニーランドみたいなピーターパンみたいな格好してるんで、
なんでこんな格好してるのかなって思って、不思議に思ってたんですけれど、
主催者の、向こうの現地のホテルのオーナーの方に聞いたら、
この衣装を着るのがこっちの伝統で、伝統衣装を着るのが結構日常なんだよ、みたいな話をしてくれて、
それですごくびっくりしちゃったんですけど、オーストリアって音楽の国だから、
ブラスバンドみたいなのがすごいたくさんあって、
街ごとにいくつもあるような感じだったんですけど、ずっとブラスバンドが演奏し続けてて、
それでワイン、ビール飲んで食事を楽しむみたいな会に、最初は連れてってもらったりとかね。
あとは、ウォルフガングっていう湖にクルーズ船をチャーターしてくれて、
2時間くらい3人の生演奏をつけて、周遊してくれたりとか。
あとは、サウンド・オブ・ミュージックの映画の1シーンに出てきたんですけど、
登山列車があって、アルプスの山の山頂の方に登ってくる列車があるんですけど、
それに乗せてもらって、近くの一番高い山の山頂まで行ったりとか。
そんな感じでしたね。
あとは、ザルツブルグまで行って、その前の年のレジデンスの参加者の展覧会を見に行ったりとか。
そこにね、日本人のサブリさんも出品してたんですけど。
サブリさんとどっから合流してましたよね?
ザルツブルグで会いました。
その時で会ったんですね?
はい、そうです。
サブリさんはサブリさんでレジデンスに行ってたんですか?
前の年のレジデンスに出てて。
前の年のレジデンスに出てて、その時にも来てたんですか?
そうですね。前の年のレジデンスの選ばれたメンバー4人がザルツブルグで同時期に展覧会をやるっていう。
展覧会って言ってたんですね。
はい。
じゃあ、それレジデンスではなくて、前の年のレジデンスのセレクションで。
同窓会みたいな。
そうなんだ。あれ、なんでここで2人は会ってるんだろうってフェイスブック見て思ってた。
そうなんだ。
まあ、そういう理由だったんです。
そっか、そっか。
なんかショー撮ってたのかな?なんかピーチして。
それはね、また別ですね。
またそれ別なんだ。
それはスロベニアの方ですね。
それはスロベニアの方か。混ざっちゃう。
そっか、だからそこで展覧会をザルツブルグに見に行ったっていう感じなんですね。
はい、そうですね。
で、そこからまた戻って、イベントがこうやって合間合間にあるんですか?連続であるんですか?
合間合間にこうギュギュギュッと入ってくるんです。
そっかそっか。じゃあその合間合間の4日半ぐらいで制作をするんですね。
ザルツブルグでの展覧会
そうです。
そっか、確かに忙しいですね。
はい、参加者がアーティスト何人だったかな?
26、3人ぐらいだったかな。
いたんで、自己紹介の時間とかもあった。
そういう導入の時間とかもあったし。
あとはね、また他のお祭り見たりとか。
あとは夜はジャズの演奏会のライブがあったりとか。
うんうんうん。
そんな感じで。
そうなんだ。
最後はちょっと、行った後の感想を聞きたかった。
次回は続きをお送りします。
最後まで聞いていただきありがとうございました。
作品とのいい出会いを。
15:25

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