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バイオ後続品使用体制加算の見直し|令和8年度改定の変更点4つを解説
2026-09-01 05:41

バイオ後続品使用体制加算の見直し|令和8年度改定の変更点4つを解説

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バイオ後続品使用体制加算は、バイオ後続品の使用を促進する体制を整備した医療機関を評価する入院基本料等加算です。この加算には、算定日と実績要件の2点で運用上の課題がありました。中医協では、入院初日の時点ではバイオ医薬品を使用するかどうかが確定しないケースがあると指摘されています。令和8年度診療報酬改定は、この課題に対応するため、加算の要件を全面的に見直します。本稿では、個別改定項目「Ⅳ-1-② バイオ後続品使用体制加算の見直し」の内容を、現行との対比で解説します。

今回の見直しは、算定日の変更、実績要件の再編、対象成分の追加、掲示要件の拡充という4点で構成されます。第1に、算定日が入院初日から退院日に変更されます。第2に、直近1年間の使用回数100回超という要件が廃止され、少なくとも1成分で規格単位数量50以上という要件に置き換わります。第3に、置換率を判定する対象成分の区分に8項目が加わり、うち7成分が新たに判定の対象となります。第4に、掲示要件にバイオ後続品の導入に関する説明の実施が加わります。あわせて、新たに追加された成分には令和9年5月31日までの経過措置が設けられます。

1. 算定日は入院初日から退院日に変更される

バイオ後続品使用体制加算の算定日は、入院初日から退院日に変更されます。この変更は、入院初日以降にバイオ医薬品を使用する場合の算定方法を明確にすることが目的です。あわせて、告示・通知上の用語が「先発バイオ医薬品」から「先行バイオ医薬品」に改められます。

現行の算定日である入院初日には、バイオ医薬品を使用するかどうかが確定していない場合があります。中医協の議論では、入院初日の時点でバイオ医薬品の使用が明確になっていないケースが現場の実態として示されました。バイオ後続品を最初から使用するか、途中で切り替えるかは、患者の意向にも左右されます。その結果、入院2日目以降に先行バイオ医薬品やバイオ後続品を使用した患者について、算定の可否や算定日の扱いが判然としませんでした。

改定後の算定日である退院日には、入院期間中の使用実績がすでに確定しています。退院日を算定日とすることで、入院初日以降に使用を開始した患者も、加算の対象として整理されます。加算は、退院の日に1回に限り所定点数に加算します。

算定日の変更は、レセプト実務の運用にも影響します。月をまたぐ入院では、加算を計上する月が入院月から退院月に移ります。長期入院の患者では、算定の時期が従来より後ろにずれます。医事課と薬剤部は、この時点のずれを前提に算定漏れの確認手順を組み直す必要があります。

2. 使用回数100回超の要件は規格単位数量50以上の要件に置き換わる

実績要件は、使用回数の合計を問う形から、成分ごとの取扱量を問う形に再編されます。現行の「直近1年間の使用回数の合計が100回を超えること」という施設基準は廃止されます。かわりに、対象成分のうち少なくとも1つ以上の成分で、直近1年間に調剤した規格単位数量の合計が50以上であることが求められます。

現行の施設基準は、使用回数の要件と置換率の要件の2階建てでした。使用回数の要件は、直近1年間の先発バイオ医薬品とバイオ後続品の使用回数の合計が100回を超えることを求めます。置換率の要件は、対象成分ごとにバイオ後続品の規格単位数量の割合が80%以上または50%以上であることを求めます。ただし、直近1年間の規格単位数量が50未満の成分は、置換率の判定から除外されていました。

この2階建ての構造では、置換率の判定が働かない場合が理論上ありえました。すべての対象成分の規格単位数量が50未満であれば、置換率を判定する成分が1つも残りません。それでも使用回数が100回を超えていれば、加算の算定は可能でした。改定資料は要件見直しの理由を明示していませんが、今回の変更はこの点を整理するものと読めます。

改定後の施設基準は、成分ごとの取扱量を必ず問う形に整理されます。告示では、使用回数を問う規定が削除されます。かわりに、実績要件は「バイオ後続品のある先行バイオ医薬品及びバイオ後続品の使用について、十分な実績を有すること」という包括的な規定に改められます。成分ごとの割合の基準も告示から削除され、通知に集約されます。通知では、規格単位数量が50未満の成分について基準未満でも差し支えないとしたうえで、少なくとも1つ以上の成分で規格単位数量の合計が50以上であることを求めます。この結果、置換率の判定は必ず1成分以上で行われます。

3. 対象成分に7成分が加わり、ラニビズマブは80%区分に移る

置換率を判定する対象成分には、80%以上の区分に4項目、50%以上の区分に4項目が加わります。この8項目のうち、ラニビズマブは50%以上の区分から80%以上の区分への移動です。したがって、新たに判定の対象となる成分は7成分です。追加の考え方は、バイオ後続品のある先行バイオ医薬品として新たに収載された医薬品等を、その使用状況に応じて対象に加えるというものです。

80%以上の区分には、ラニビズマブ、インスリングラルギン、ダルベポエチン、フィルグラスチムの4項目が加わります。この区分は、成分全体の規格単位数量に占めるバイオ後続品の割合が80%以上であることを求めます。改定後の対象は、従来の4成分とあわせて8成分になります。

50%以上の区分には、アフリベルセプト、ウステキヌマブ、ペグフィルグラスチム、トシリズマブの4項目が加わります。この区分は、成分全体の規格単位数量に占めるバイオ後続品の割合が50%以上であることを求めます。改定後の対象は、ラニビズマブが抜けたうえで4項目が加わるため、現行の9成分から12成分になります。

改定後の対象成分は、次のとおり整理されます。

■ 80%以上の区分(改定後:8成分)

* 現行から継続:エポエチン/リツキシマブ/トラスツズマブ/テリパラチド

* 今回加わる4項目:ラニビズマブ(50%区分からの移動)/インスリングラルギン/ダルベポエチン/フィルグラスチム

■ 50%以上の区分(改定後:12成分)

* 現行から継続:ソマトロピン/インフリキシマブ/エタネルセプト/アガルシダーゼベータ/ベバシズマブ/インスリンリスプロ/インスリンアスパルト/アダリムマブ

* 今回加わる4項目:アフリベルセプト/ウステキヌマブ/ペグフィルグラスチム/トシリズマブ

対象成分の拡大は、政府のバイオ後続品の数値目標を背景としています。以下の数値は、中医協および社会保障審議会医療保険部会の資料によるものです。政府は、2029年度末までに、バイオ後続品が80%以上を占める成分数を全体の成分数の60%以上とする目標を設定しました。2024年度時点で80%以上置き換わった成分数は、18成分中4成分の22.2%にとどまります。バイオ後続品への置換え率も、金額ベースで33.7%(令和6年薬価調査)です。対象成分の追加は、この目標と実績の差を縮める施策の一つと位置づけられます。

4. 掲示要件が拡充され、追加成分には経過措置が設けられる

施設基準の掲示要件は、説明の実施状況を含む内容に拡充されます。あわせて、今回追加された成分の割合基準には、令和9年5月31日までの経過措置が設けられます。この2点は、届出済みの医療機関が改定時に確認すべき実務上の要点です。

掲示要件は、現行の1項目から2項目に増えます。現行の掲示事項は、入院及び外来においてバイオ後続品の使用に積極的に取り組んでいる旨です。改定後は、これに加えて、バイオ後続品の導入に関する説明を積極的に行っている旨を掲示します。院内の掲示物は、改定に合わせて記載を差し替える必要があります。

経過措置は、令和8年3月31日時点でバイオ後続品使用体制加算を届け出ている医療機関が対象です。対象の医療機関は、令和9年5月31日までの間に限り、今回加わった8項目について、割合の基準を満たしているものとみなされます。この8項目には、50%以上の区分から80%以上の区分に移るラニビズマブも含まれます。この猶予により、新たに対象となった成分の置換えが進んでいない場合でも、届出を継続できます。

ただし、経過措置の適用には条件が付きます。経過措置により基準を満たす医療機関は、従来から対象であった成分のうち少なくとも1つ以上で、直近1年間の先行バイオ医薬品及びバイオ後続品の規格単位数量の合計が50以上である必要があります。従来の対象成分の取扱量が乏しい医療機関は、経過措置を利用できません。届出の継続を見込む医療機関は、まず従来成分の規格単位数量を確認してください。

改定に向けた準備は、次の4点に整理できます。第1に、直近1年間の成分別の規格単位数量を集計します。第2に、新たに対象となった成分の置換状況を確認します。第3に、院内の掲示物の記載を見直します。第4に、退院日算定への変更に合わせてレセプト運用を見直します。

まとめ:4つの変更点を押さえて改定に備える

令和8年度診療報酬改定は、バイオ後続品使用体制加算の要件を4点で見直します。算定日は、入院初日から退院日に変更されます。実績要件は、使用回数100回超の基準が廃止され、少なくとも1成分で規格単位数量50以上という基準に置き換わります。対象成分は、80%以上の区分と50%以上の区分にそれぞれ4項目が加わり、うち7成分が新たに判定の対象となります。掲示要件は、バイオ後続品の導入に関する説明の実施を含む内容に拡充されます。届出済みの医療機関は、令和9年5月31日までの経過措置の適用条件をあわせて確認してください。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定におけるバイオ後続品使用体制加算の見直しは、国の医療費削減目標達成に向けた強力な施策です。算定日を退院日に変更し、実績要件を成分ごとの使用量で厳格化することで、バイオ後続品の利用促進を確実にします。さらに、対象成分の拡大と患者への説明義務化を含む掲示要件の拡充により、バイオ後続品への置き換えを包括的に推進する狙いがあります。

導入と改定の背景
あのちょっと想像してみて欲しいんですけどはい国がですねまあ 医療費を大きく削るためにある目標60%に設定したとしますよね
はいあかがり高い目標ですねでも蓋を開けてみたらなんとたったの22%しか達成できていなかったと したらどうでしょうそれはちょっとあの絶望的なギャップですよねですよね
今日はですねいつも聞いてくれている知識よく旺盛なあなたに向けてこのギャップを 埋めるために国が仕掛けたかなり強力なルール変更の裏側を深掘りしていこうと思います
8今回のテーマは令和8年度つまり2026年のバイオ高俗品使用体制加算の見直しですね 漢字ばっかりでちょっと身構えちゃいますけど
まあ要するに高くて複雑なバイオ医薬品をもっと安いバイオ高俗品 つまりシミラーに置き換えさせようっていう
国の本気度を示す改定ですよねそうなんですよ そのために国がまず手を入れたのがお金の発生するタイミングなんです
算定日の変更とその影響
これまでは入院初日に加算されていたのが退院日になったんですよね これレストランで例えると席に座った瞬間にまだ食べるかもわからないデザートの代金を払わ
されるみたいな状態だったってことですよねああまさにその通りです ここで非常に興味深いのはですね
入院初日の算定っていうのは現場の実態に全然合っていなかったんですよ途中で薬 が変わることもありますし
a 患者さんの移行でやっぱり高俗品は使わないってケースも多いですからね 退院時にずらすことで本当に使ったのかっていう確実な実績を評価できるようになります
なるほど理にかなってますねただこれによって病院側ですね 月をまたぐ入院が発生した場合なんかはいじかと薬剤部でレセプトつまり診療報酬明細書の
確認手順を根本から組み直す必要が出てくるんです 現場はてんやわんやですねでもタイミングを厳格にして正確な実績を求めるなら
実績要件の厳格化と抜け穴の解消
そもそもその実績の基準自体が甘かったら意味ないじゃないですか おっしゃる通りですそこに切り込んだのが今回の改定の2つ目のポイントですね
資料を見ると前は年間100回使えば ok みたいなざっくりしたルールだったみたいですけど これって素人考えですけどなんか一つの使いやすい簡単な薬だけ大量に出して回数
稼ぐみたいな裏技ができちゃいませんか 鋭いですね実はそれが旧ルールの最大の抜け穴だったんですよ
やっぱりそうですよね以前の2階建て構造のルールだと個別の成分ごとの利用率が 低くても病院全体でとにかく年間100回っていう絶対数さえクリアしていれば
国からの加算を受け取れていたんですそれってつまり 複雑で高い薬の置き換えはサボっていても扱いやすい薬で数を稼げば
制度上はクリアできちゃってたってことですかそうなんです 国からしたらちょっとそれはずるいよってなりますよね
いやー完全に理論上の抜け穴ですね だから今回成分ごとの使用量を細かく投与にルールを変えたわけだ
少なくとも1成分で企画単位数量が50以上とかですね はいさらに成分ごとの置き換え率もきっちり判定させるようにしました
これで国は抜け穴を完全に塞ぎに来たわけですそういうことです 抜け穴を塞いだ上でさらに国は対象となる成分のハードルも上げています
対象成分の拡大と掲示要件の拡充
ラニビズマブが80%区分に移動したりとかですね 新たに7つの成分も追加されましたしね
さらに重要なのが院内掲示の要件なんです あーポスターとかの掲示要件に培養後続品の導入説明の実施っていう項目が追加された
件ですね 令和9年5月までの経過措置に関する実務的な注意点なんかもあるみたいですが
これをですね全体像と結びつけて考えてみてください 冒頭であなたがお話しした60%の目標に対して現状22%という数字が
ありましたよね はいありました2024年時点での数字ですよね 国は2029年度末までにこの乖離を何としても埋めたいんです
だから対象を広げてごまかしを許さず さらには患者への説明まで義務付けるっていう強力な包囲門を敷いたわけです
いやー単なる事務的なルールの変更かと思いきや 国の医療費削減っていうものすごくマクロな目標を動かすためのかなり戦略的な
言ってたんですねはい医療従事者でなくてもこういう緻密なルール変更が国全体の 経済をどう動かしているかが見えてくると面白いですよね
ほんとですね 算定日の変更実績要件の厳格化対象成分の拡大そして刑事要件と経過措置
これら4つの変更点をひもといてきましたけどではこれらはすべて何を意味するの でしょうか
改定の全体像と今後の課題
病院側は今後加算という利益を確実にするために入院時の患者さんへのバイオ 後続品の導入説明を必須要件としてこなしていくことになりますね
そこで最後にいつも聞いてくれているあなたに一つ考えてみてほしいんです 今回の改定で病院側には後続品を進める明確な経済的インセンティブが生まれました
経営を考えれば当然そうなりますね
でも一方で私たち患者には純粋で偏りのない治療の自己決定権がありますよね
病院側の経済的なインセンティブと患者のフラットな選択権 この2つは今後の医療現場でどうバランスをとっていくべきなのでしょうか
制度が完璧に整備されていく中で最後に問われるのは私たち自身の選択なのかもしれませんね
まさにそこが今後の最大の課題になりそうです
それでは今回の深掘りはこの辺でまた次回お会いしましょう
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