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難病外来指導管理料2を新設|小児の成人移行期医療を評価【令和8年度改定】
2026-07-06 06:34

難病外来指導管理料2を新設|小児の成人移行期医療を評価【令和8年度改定】

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慢性疾患を抱えた小児は、成人になっても継続的な医学管理を必要とします。しかし従来の診療報酬は、小児科から成人の診療科へ移った患者の医学管理を、十分に評価してきませんでした。本メルマガは、この課題に対応した令和8年度改定の「難病外来指導管理料」の見直しを解説します。

今回の改定は、難病外来指導管理料を2つの区分に再編し、成人移行期の患者を新たに評価しました。従来の難病外来指導管理料は「難病外来指導管理料1」となり、点数は270点で変わりません。新設の「難病外来指導管理料2」は、小児科以外の診療科が270点を算定できる区分です。難病外来指導管理料2は、小児科から紹介された患者について、紹介後5年以内に限り算定できます。

改定の背景 ── 成人移行期医療の「管理料の壁」

今回の見直しは、成人移行期医療をめぐる「管理料の壁」を解消するものです。この壁は、小児科療養指導料と難病外来指導管理料が対象とする疾患の範囲が違うことから生じていました。

成人移行期医療とは、小児期に発症した慢性疾患の患者を、小児科から成人の診療科へ引き継ぐ医療をいいます。医療の進歩により、長期の経過をたどる小児患者は増えています。そのため、成人医療へ円滑に移行する体制の整備が求められてきました。

小児期の患者は、小児科で「小児科療養指導料」により管理されてきました。小児科療養指導料は、慢性疾患で生活指導が特に必要な15歳未満の患者を対象とし、270点を月1回算定できます。対象疾患には、脳性麻痺や先天性心疾患、小児慢性特定疾病などが含まれます。

一方、成人の診療科では、慢性疾患の患者を「難病外来指導管理料」により管理します。難病外来指導管理料は、指定難病などを対象とし、270点を月1回算定できます。しかし対象疾患は指定難病などに限られ、小児科療養指導料より範囲が狭くなっています。

この対象疾患の差は、疾病の数にはっきり表れています。令和7年4月1日時点で、小児慢性特定疾病は801疾病、指定難病は348疾病が指定されています。そのため小児科療養指導料で管理されていた患者が成人の診療科へ移ると、難病外来指導管理料の対象でない限り、紹介先は同等の管理料を算定できませんでした。

改定の内容 ── 難病外来指導管理料の2区分化

改定では、難病外来指導管理料を2つの区分に分けました。この2区分化により、成人移行期の患者が新たに算定対象へ加わりました。

1つ目の区分は、従来の内容を引き継ぐ「難病外来指導管理料1」です。難病外来指導管理料1は、指定難病などを主病とする患者を対象とし、270点を月1回算定できます。この区分の要件は、従来の難病外来指導管理料から変わっていません。

2つ目の区分は、今回新設された「難病外来指導管理料2」です。難病外来指導管理料2は、小児科以外の保険医療機関が算定でき、点数は1と同じ270点です。この区分により、成人移行期の患者を受け入れた診療科も、継続的な生活指導を評価されるようになりました。

難病外来指導管理料2の算定要件

難病外来指導管理料2の算定には、4つの要件を満たす必要があります。この4要件は、算定できる医療機関、対象となる患者、紹介の経路、算定できる期間を定めています。

* 第1に、算定できる医療機関は、小児科を標榜する保険医療機関以外です。

* 第2に、対象となる患者は、慢性疾患で生活指導が特に必要なものを主病とする、入院中以外の患者です。

* 第3に、その患者は、小児科を標榜する他の保険医療機関から紹介を受けた患者に限られます。

* 第4に、算定できる期間は、紹介を受けて初診を行った日から5年以内です。

なお、難病外来指導管理料2も、必要な生活指導を継続して行った場合に、月1回に限り算定します。この5年以内という期間の限定は、成人の診療科への移行が定着するまでの継続を支えるものと考えられます。

まとめ

令和8年度改定は、難病外来指導管理料を2つの区分に再編しました。従来の内容は「難病外来指導管理料1」に引き継がれ、270点のまま変わりません。新設の「難病外来指導管理料2」は、小児科以外の診療科が、紹介後5年以内の患者について270点を算定できます。この見直しにより、成人移行期の小児は、良質な医療を切れ目なく受けられるようになります。

用語メモ

* 診療報酬:医療サービスに対して医療機関に支払われる対価。

* 難病外来指導管理料:指定難病などを主病とする外来患者に、計画的な医学管理と療養上の指導を行った場合の評価(270点/月1回)。

* 小児科療養指導料:小児科で、慢性疾患で生活指導が特に必要な15歳未満の患者に、必要な生活指導を継続して行った場合の評価(270点/月1回)。



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サマリー

令和8年度診療報酬改定により、小児から成人への移行期医療における「管理料の壁」が解消されます。新設された「難病外来指導管理料2」は、小児科以外の診療科が慢性疾患を持つ移行期の患者に対し、紹介後5年間に限り270点を算定可能とします。これにより、慢性疾患を持つ若者が成人になっても切れ目なく良質な医療を受けられるよう、移行期間の継続的なサポートが強化されます。

はじめに:医療における「VIPカード没収」の課題
あの今回のひかぶりへようこそ。いきなりですが、あなたがもし長年愛用してきた何でもソルーVIPメンバーズカードをある日突然没収されたらどう感じますか?
いやーそれはちょっとかなりパニックになりますよね。困ります。 ですよね。実はこれ医療の世界で実際に起きていることなんです。
今回のミッションは令和8年度の診療報酬改定で新設された難病外来指導管理料2という資料から小児医療から大人の医療への移行に潜む課題とその解決策を読み解くことです。
はい。非常に重要なテーマですね。
「管理料の壁」:小児から成人への移行期の課題
さてこれをひも解いていきましょうか。子供の頃から通っていた小児科から大人の診療科に移るときにいわゆる管理料の壁という問題が起きているんですよね。
ええ。まさにその壁がスムーズな移行を妨げていたんです。
これって例えるなら小児科という801種類の病気がカバーされるVIPクラブから大人の診療科というわずか348種類しかカバーされないクラブに突然移されるようなものですよね。
はい。おっしゃる通りです。
今まで使えていた最強の簡易症が大人の世界では突然通用しなくなってしまう。これなんでこんなことが起きるんでしょうか。
えーとですね。精度の仕組みを見るとその理由がよくわかるんです。小児期に発症した慢性疾患の患者さんは小児科では小児科療養指導療という枠組みで医学管理を受けています。
ふむふむ。小児科独自の枠組みですね。
そうなんです。ここで重要なのが月1回270点という点数なんですね。
270点。これって具体的にはどういう意味合いがあるんですか。
これは単なる数字ではなくて病院側が患者さんの生活指導とか複雑なケアに時間を割くための非常に重要な財政的サポートなんです。
なるほど。手厚く見るための資金援助みたいなものですね。
その通りです。ところが医療が進歩して大人になっても治療が必要な患者さんは大人の診療科に移ると今度は難病外来指導管理療という全く別の枠組みに変わってしまうんです。
ああ、そこで大人のルールが適応されるわけですね。
はい。で、こちらも同じ270点なんですが対象となる指定難病が一気に348疾病に激減してしまうんです。
え?ということは小児科特有の珍しい病気なんかだとその大人のリストから漏れてしまうってことですか。
まさにそこが問題なんです。大人の診療科に移った途端、対象外になれば病院側はその270点分の資金援助を受けられなくなってしまいます。
それはきついですね。大人の診療科の先生たちにしてみれば、これまでと同じように時間のかかる生活指導を引き継いでもその分の評価が全くされないってことですよね。
ええ。これでは受け入れが難航するのも当然ですよね。病院側もボランティアではないですから。
確かに。それで受け入れ先が見つからない、いわゆる移行期医療の難民が生まれてしまうわけですね。これどうやって解決したんですか。
解決策:難病外来指導管理料2の新設
そこで、その資金的な断絶をつなぐために、今回の令和8年度改定で解決策が打ち出されました。成人の管理料を2つに分けたんです。
2つに分けた。具体的にはどう変わったんでしょうか。
従来の指定難病向けのものを1として残して、新たに難病外来指導管理料2というのを作ったんです。これでリストから漏れていた患者さんを引き受けても、病院側は引き続き270点のサポートを受けられるようになりました。
それは朗報ですね。じゃあこれで万事解決というわけですか。
難病外来指導管理料2の算定要件と5年間の意味
まあそう単純でもなくてですね、この新しい枠組みを使うにはいくつか条件があるんです。小児科から大人の診療会紹介された生活指導が必要な慢性疾患の患者さんであることなどが求められます。
なるほど。一応縛りはあると。
そしてここで非常に興味深いのは、この制度が使えるのは、小児科から紹介されて発診を行った日から5年以内という期限が設けられていることです。
ちょっと待ってください。5年以内。慢性疾患って5年経ったら魔法のように治るわけじゃないですよね。
はい。もちろん治るわけではありません。
一生付き合っていく病気なのに、なんで国はわざわざ5年という有効期限をつけたんですか。これって単に医療費を削りたいだけなんじゃないかって鑑みますけど。
そうですよね。期限で打ち切られると聞くとやっぱりそう見えてしまいます。でもこの制度が設計されたメカニズムをよく見ると少し見方が変わるんですよ。
と言いますと。
小児科のその家族ぐるみで手厚く守られた環境から、自分で自分の体を管理する大人の医療環境への移行って患者さんにとっても病院にとっても非常にストレスのかかる大きな変化なんです。
確かに急に大人扱いされても戸惑いますよね。
ええ。だからこの5年間というのは新しい診療科での治療や自己管理のスタイルが患者さんの日常として完全に定着するまでの期間と位置づけられているんです。
なるほど。放り出すための期間じゃなくて、大人の環境で独り立ちするまで病院側がしっかりサポートできるよう国が意図的に用意した、いわば補助輪の期間ってことですか。
まさにその通りです。補助輪が外れるまでしっかり伴奏するための5年間なんですよ。
なるほどな。つまりこれはどういう意味を持つのでしょうか。一見すると単なる病院の事務的な点数ルールの変更に見えますよね。
改定の意義と今後の展望
ええ。最初はそう感じるかもしれません。
でもその根底には慢性疾患を持つ若者が大人になっても良質な医療を切れ目なく受け続けるためのしっかりとしたシステムづくりがあったんですね。
はい。非常に大きな一歩だと思います。
医療制度って患者の人生の連続性を社会としてどう支えるかという私たちの生活に直結するメッセージでもあるんですね。そう考えると今回の改定はこれを聞いているあなたにとっても決して他人事ではないはずです。
そうですね。いつ自分があるいは家族が当事者になるか分かりませんから。
最後に一つぜひ考えてみてください。もし小児から成人への5年間の橋渡しが制度としてこれほど有効に機能するんだとすれば、例えば成人医療から高齢者医療への移行など私たちの人生の他のステージでもこうした移行期間の特別なサポートって必要になるのではないでしょうか。
それは非常に鋭い視点ですね。
人生は途切れることなく続いていくわけですからね。ぜひあなた自身も考えてみてください。今回の深掘りはここまでです。
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