プレハブのそば屋の紹介
真夜中、コンビニの駐車場で。このポッドキャストは、1つの場所を72時間にわたって定点観測する、
某公共放送局のドキュメンタリーを大好きな2人が、番組についての感想や愛を語ります。
今回は、津軽プレハブのそば屋で、ということで、場所はですね、青森県の五生川原市にあるプレハブのそば屋になっています。
本当に営業はですね、まあ今回72時間なんですけど、本当に営業するのは夜の数時間だけ。
なおかつプレハブなので、店が狭いというですね、結構なんかストロングな場所になります。
で、経営するのはですね、親子で、またそれもいい味を出している親子がやってるんですけども、そこに訪れる人々に密着した3日間となっております。
ということで、本田さんいかがでしょうか。
はい、まだこんなとこあった?
どういうリサーチ力ですか、これ本当に。
しかもだって途中出てきますけど、店の名前を誰一人知らないっていう。
工業のそば。
工業高校の近くにあったからね。しかも今は変わっちゃってるんで、場所が。
変わっちゃってるから、ビッグエコーの近くのそば屋っていう、すごい匿名性の高い名前で呼ばれているっていう。
グーグルマップとかすべて無視するような、いい意味で中指立つって本当にいいなと思って、なんかやっぱ東北すごいっすね、やっぱり。
山が深いっすね。
まだここまでいける。最初に秋田の真冬の自販機、そばの自販機ね、あって、すごいなと思ってて。
最近も秋田でまた真夜中のそば屋さんみたいなのあったじゃないですか。
意外と繁華街での秋田のそば屋さんみたいな感じで。
お化けですよね。
このパターンもいいね、みたいな思ってたら、まだあった?
青森でプレイハブ小屋で本当にそばをみんながかき込んでいく、そして熱々のおでんみたいな。
72時間のために存在してるかのようなスタイルでしたけど。
これはすごい良い場所ですよね。
しかもこのプレイハブもやっぱいい味出してるじゃないですか。
いい味出してる。いい味出してるけど、最近なんですよね、出来てるの。
それまではね、一昨年まで車でやってたっていう。
お菓子って東北で屋台は寒いでしょ。
すごいだって、プレイハブのそば屋でってね、皆さんなかなか番組見てない方イメージしにくいと思うんですけど、プレイハブがあった時に半分が家みたいになってるんですよ、ほとんど。
ほとんども家ですよ、半分が。
半分を区切るところにカウンターとおでんの台があって、残りの部分にはお客さんがいて、半分はもうおばあちゃんたちがくつろいでるんですよね、お店のね。
家っつうか何ていうか、作業場みたいな感じ?
そうそう。
農家さんとかで、出荷のために作業するようなプレイハブみたいな、あのイメージですよね。
テレビとか置いてあってね。
なんかね、で、なんかこう、提灯みたいなの。
毎日、その夜、オープンもね、8時半っていうその遅さ。
その、青森五所川らしい、年々人口は減っているらしい、みたいなナレーションが流れるのに、8時半からやるという、やっぱあるとこにはあるんだなーっていう感じの。
すごいですよね、8時半からやって、で、26時とかね、ぐらいに締めるっていう。
そうそうそう。
いやーすごいですよね。
最近はもう年だからって言って、お母さんの方が先にタクシーで帰っちゃうっていうね。
ちょっとなんかどこまで帰るのか知らないですけど、タクシー代、タクシー代って思いながら。
いやいやでもタクシー代もやっぱ、タクシーのウンちゃんもお客さんじゃないですか。
そうそう、もはやね。
すごいですよね、ウンちゃんが休みに、ただ休憩で食べに来て、食べて帰るタイミングで、あ、私も帰るって言って帰る、一緒に乗って帰るっていうね。
最高ですよね、フサエさんね。
フサエさんの最高ですよ。
ごめんなさい、もうこれ先に言っちゃうんですけど、最初ら辺の方で81歳の天主のフサエさんが、そばを振る舞って頑張ってるじゃないですか。
そのね、そばを振る舞ってるあのいい光景の後ろで、それこそテレビ流れてて、ちょうど金曜日の8時半オープンなんで、金曜ロードショーが流れてるわけですよ。
金曜ロードショーが、君たちはどう生きるかのわけですよ。
分かります?君たちはどう生きるかちょっと見たことがない人はピンとこないかもしれないですけど、昭和ノスタルジー満載みたいなところで、その映像が流れる中、いやいや、どう生きるかとかじゃなくて、マジでこう生きてるんでみたいな、現役バリバリのフサエさんがそば出してるっていうあの構図。
もうなんか絶対狙ってないと思うんですけど、もうこれだみたいな本当に思ってしまったんですよね。
あまりにも本当の生活ですよね。
そうそう。
なんかね、つらいんじゃないですかみたいな、これよく続けてながられますねみたいなね、そういうこと言うと、もうね、そういうことじゃないんだと。
普通に辞めれば生活ができないんだと。本当の生活なんだっていう。
いやーもうそりゃそう、やっぱりどう生きるかとか悩んでる場合じゃないですよね。本当ね。
そうそう。君たちはどう生きるかじゃないし、君たちはどう生きるかにもなんかすごい頑張ってるあの元気なおばあちゃんたちが出てくるじゃないですか。
はいはいはい。
なんかもうあの辺となんかもう全部相まってる。
いや本当ですよ。
こっちが本物だからみたいな。
何十年?30歳ぐらいの時からやってて、だから50年ぐらい?
47年前とかって言ってましたね。
だってそんな本当になんかおっさんとかが高校の時食ってたんだみたいな。
いやいやそうですよ。
そんなやってんの?みたいな。
しかもね、工業高校のそばでやり、しかもそこの後にまた車になり、車の後にプレハブになりって結構店も変わってますからね。
そうそうそう。ずっと続けてるんだっていうのもあるし、なんかおでんも熱々で美味しそうだし。
いやそう。美味しそうなんですよね。
ね。あんな3歳そばもなんであんなに美味しそうに見えるんだろう。
でさ、なんかこう書き込む人たちもまたいいじゃないですか。
いやいいですね。
なんかこう農家の方とか、本当に他で青森出ちゃったけど、この期間がねゴールデンウィークっていうのもあって、
なんか意外と帰省のタイミングみたいなところもあって、たぶんいつもより混んでる3日間だったと思うんですよね。
本当に久々の高校の同級生みたいなのがここで久々にたまたま会うとか、なんかそういうのもあって。
しかもそばっ子とかうどん子とかつりっ子とか言ってたじゃないですかね。
本当に言うのっていう感じで、でもなんか本当に言うんですよって感じで結構みんないい感じに黙ってて。
なんか僕が思う理想の青森ここにありみたいな。
いやーね、こんななんかちゃんと青森弁がすごい出てる映像ってなかなかないですからね。こんなちゃんとね、かなり出てますからね。
いやーやっぱ青森がいいですよね。なんか聴いててリズム感もあるし。
いやー面白いですよね。なんかやっぱ途中ね、いろんな方出てきますけど、やっぱ僕がよかったのはやっぱり焼き鳥店の店主ですかね。
あれはいいですね。もともとね、すごいなんか結構派手めな焼き鳥のキッチンカーみたいなやつで乗ってくるんですよね。
で、なんかどんな人乗ってんだろうと思って話聞いてると、もともと東京でね、建築関係のサブコンの商品販売みたいなのをやってて。
で、それでまた奥さんがこっちの出身でこっち来て、でもいろいろあって、こういう焼き鳥店の店主やっててみたいな。
その人がね、2日連続とかで来るんですよね。別に正月とか恒例日とかなくて、ずっと売ってるんだと。やっぱ染みますよね。
染みる。
なんか一人だけ普通の東京弁でね。
そうそうそうそう。それも染みるじゃないですか。
なんかそのみんなが青森で、なんかそういうこう、なんていうんだろうな、やっぱ距離を埋めきれない感じ。
そうそう。なんかね、本当に大学生とかがネプタ祭りとかハマってて、もう祭りと共にあるんですみたいなことを言ってる中で、
いやーなんか、生まれの東京なんでみたいな感じで来て、冬は怖いところですよここはみたいな。気を抜いたら死にますからみたいな。
それはそうだけどというか、本当によそからやってくるとやっぱそういうことになるよなみたいなことだけど、淡々と蕎麦を食う。
いやーいいですよね。蕎麦ともうね、蕎麦とうどん食べてる人とかもいましたからね。
そうそう、蕎麦食べた後にうどんなんだけど、なんかどっちもほぼ同じに見えちゃうという。
そうそうそうそう。なんか、やっぱこういうこう、なんていうんだろうな、渋いですよね。渋くて、あとは、やっぱ生活もあるし、
何なんでしょうね、労働と結びついてる感じしません?なんかこういうのって。
僕はなんか逆に労働というか、本当に生活って感じでしたよね。
なんかそう働くとか、そういう暮らすっていうこと?なんか何て言うんだろうな。
暮らすとかの方がしっくりきますね。
そうそう、そういう感じとすごい結びついてる。なんか不思議ですよね。うどんとか蕎麦とかって別に主食なわけ、すごいご飯とかじゃないじゃないですか。
常に何食食べてるってわけでもないんだけど、なんかこういうところって、プレハブこういう蕎麦屋さんとか、他の蕎麦屋さんとかもそうですけど、なんかやっぱ暮らすっていうか、本当に日常って感じしますよね。
だから逆にあれなんじゃないですか、主食じゃないって山口さん言いましたけど、たぶん三食みたいなのがそこそこ結構固定概念というか、すごい近代的なリズム感の中である食事なのかもしれず、
なんか結構いたじゃないですか、なんかもうご飯食べたのに働いてたらここもうお腹減っちゃってきたんだよとか、そういうその実際の本当に働いて暮らすというリズム感の中では、必ずしもその夕食っていうものがどーんとあってみたいなものではない。
そうなんですよね。
完食というか、本当にその蕎麦を食べて、じゃあこっからとか、締めの蕎麦みたいなのもあるでしょうし、っていうのとつながっている感じがするから、だからあえて蕎麦なんですよね。
結構それ思うんですよ、今回の蕎麦屋もそうだし、前の沖縄かな、お弁当でしたっけ。
ちょっとした一品で出てくるお弁当屋でしたもんね、あそこも。
そうですし、シーサイルドライビングとかもそうですけど、真夜中の蕎麦屋さんとかもそうですし、秋と真冬の自販機とかもそうですけど、みんなメインの食事じゃないっていうか、意外と完食取りがちというか、
そうそうそう、働かせば働くほどね。
地域の課題と人々のつながり
そうそうそう、あんだなみたいなことを思いましたね。
一方でというか、やっぱりどうしてもちらついてしまう東北の厳しさ、やっぱそこ一番は人口減みたいなところで、ちょいちょい寂しげな五所川原市内の様子を引きで撮るじゃないですか。
うわーなんかこういう感じかーみたいなものを見せておきながら、でももちろんそこでも息づく人もいるし、逆に言うとなんかそのいろいろな理由で外に出て、ゴールデンウィークだから帰ってきてるみたいな人もいるし、
なんかこうかと思えば、やたら長男だから長女だからみたいな理由で地元に残ってくれとか、家をついでくれとか、なんかそういう話がやっぱり普通に出てくるというか、普通の会話の中でやっぱりそういうのが今出てくるっていうところ、なんかやっぱりちょっとそのほの暗さも感じたんですよね。
やっぱね、長男は家にいないとみたいなね。いやーそれもね、鬼滅の刃じゃないんだからみたいな感じしますけどね。
鬼滅の刃じゃないんだからって思いますよね。
思いますけど、まあでもそういうのはね、あるとこは全然ありますよね。
もちろん実態としてあるだろうし、なんかそれをもってしてもなんかもうちょっとその歯止めの効かなさみたいなのもなんかなんとなく感じつつ、ただちょっとした光としてはやっぱそのね、さっきも言ったように、まあ五所川原といえばネプターのまたここも有名な場所があって、お祭りに燃える、そこを誇りに思う若者たちみたいなのもあったりしながらというところで、
なんか全部が全部絶望ではなく、もちろんそういう明るさみたいなところもありながら、いやどうなっていくのかなとか、まさにその深井さん自身もちょっといくつまでここがやれるのかなとかっていう、本当になんか終わらない日常の真逆というか、いつこの理想郷がなくなっちゃうんだろうみたいな怖さがありましたしね。
いやちょっとここはもうあれじゃないですか、近日中に行かないとまずいところじゃないですか。
もうこのプレハブ蕎麦屋自体も本当にそうですよね、たぶん深井さんのね、タイムマシン装備でしたもんね。
もうやっぱね、あのホースで出汁を入れて。
あれ、豆油タンクみたいな。
そう、豆油タンク出汁を入れ、ホースで出汁を入れ、もうね、それでもなお美味しそうっていうね、どういうことなんだよみたいなね。
衛生とはみたいな。
素晴らしいですよね、やっぱね。
この回は、あえてちょっとその真冬じゃないんだろうなと思ったしな。
やっぱ結構、元々やってる時間が短いっていうのもありますけど、やっぱ知る人ぞ知るっていう感じと、あとは工業高校のそばでやってたっていうのがかなり大きいんでしょうね。
多分ね。
そこでやっぱ卒業生っていうか、そこすごいみんな買い食いっていうか立ち寄る場所だったんでしょうね、ここがね絶対に。
そこでの、たぶんね、おそらくブランディングがめっちゃでかかったんでしょうね。
だから大人になってみんな来て、子供連れてきて、子供また来るようになってみたいなね。
その流れになってましたよね。
いやでもね、やっぱ結構予想以上に、青森の感じからすると、みんな都会に出るみたいなのはやっぱ東京なんですね、基本。
なんかそれもありました。なんか本当に工業高校出て、転職をつけて、東京に行って、そのままいていた人もいれば、帰ってきた人もいてみたいな。
なんかそのお久しぶり感みたいなのもすごいあったんで、なんか本当に旅情を誘うというか。
いやーやっぱね、前もそれこそ本にしたエピソードとかでも話をしたけど、やっぱ平成感ですよね。
そうそう、平成感ね。
なんかね、やっぱこう、だって2025年の映像ですって言われて本当に良いって思いますもんね。
そうそう。
合ってない感じ。
そうそう。でもね、まだなんか、ねむろのほっこり弁当の時の平成感は、なんか明るい平成があったんですよ。
そうですね。
今回はね、なんか別にその出てる人が暗いとかそういうことでもなくて、なんか僕がもうその平成を信じられないっていう方が近いだと思うんですけど、
別に繰り広げられてる光景がすごい後ろ向きかとかってそういうことではなく、この光景が当たり前にあるなとはやっぱりもう思えないことへのなんかその失望じゃないけど、いうのを感じて、あの平成感はもうないんだなーっていうのが。
まあもう蜃気楼ですよね、本当にね。あるのはわかるけど届かないみたいなね。
そうそうそう。
感じはね、めっちゃわかります。だからこそ憧れるんですよね、こういうのにね。
そう。
でもなんかこういうのに憧れるけど、じゃあなんかいざこういうのが本当に成り立つようなものってどんぐらい経済的なものも含めてあるの?って言われると、もうだってこのお店がやっぱり成り立ってるのは、ふさえさんとか親子が頑張ってるからじゃないですか。
もう正直それ以上でも以下でもないですよ、本当に。
そうですね。
なんか企業努力とかっていうことよりも、だって1本60円からおでん出して、で、粒買いがあってみたいなことをやってる中で。
そうですね。
で、もう夜やって、で、その蕎麦もいっぱい550円から出し、で、なんかね赤地の月もあってみたいな。
あるんかいって感じでしたね。
そうそう、あるんかいって感じです。たぶんこのプレハブの場所代かかってないから、ほんとすぐやばいんだろうなと思いながら。でもそれでもやっぱ、本当の生活のために頑張ってるわけじゃないですか。それはもう危うすぎるバランスなわけですよね。
そうそうそう。いや、なんかね、ちょっとなんか話はなんかずれちゃうかもしれないですけど、これ、やっぱこういう危うさとか、これじゃあどうすんのとか、でもとはいえ本当に蜃気楼じゃないけど素晴らしいよねっていうのを、なんかうまく描き出したのが、僕はやっぱりスズメのとじまりだと思っていて。
なんかスズメのとじまりってなんか結構その本筋の方のなんか、あのよくわかんないその自信を頑張って止めるぞみたいなとかの話の流れの方がすごく行きがちですけど、僕がすごいこう評価してるポイントはどっちかというと最初のロードムービー的ななんか椅子になった男の子と旅しながら、なんかいろんな土地で息づく人たちに助けてもらうみたいな。
あったじゃないですか、なんか旅館で寝泊まりするとか、なんかスナックで寝泊まりするとか、なんかあの感じの中でなんかこうここ行っててもおかしくないなみたいな。
うん。 深井さんのところでスズメがなんかそば湯がいててもおかしくないなみたいな。なんかそれを感じさせるのがあって、でそこがその山口さんが言った通りなんかもうこれが本当にギリギリ本人のあれだけで残っていて、で町自体はなかなかもう厳しくなっていってるっていう状況が本当にスズメのとじまりとかでも描かれてたなと思って。
やっぱなんか結構その直視しないといけない現実なんだよなっていうのはすごい思わされてますよね。 いやーね、なんかこれがしかもテーマパーク的にあるわけじゃないじゃないですか。ちゃんと実があるというか、そこですよね。
日々の暮らしがあるってことに戻ってきますけど。 そうそうそう。 まあ本当にその深井さんたちだけじゃなくて、そこで働いている人たちとかもお客さんで来てる人たちもそうだし、なんかやっぱなんか序盤に来てた農家の方とかが今田植えというかその時期で一番忙しいんですって言って田植えて水入れてみたいなことをなんか本当にね、
その頑張ってる状況の中かつその方自体のそのなんかいい感じのなんかぶっきらぼうでたくさん喋んないけどなんか実は優しいみたいなあの感じとかもすごいこうしみじみと一人一人のその背中から語られるみたいなのがあって、なんか一個一個にパンチ食らったんですよね。
なんかね染み入る回ですよね。 うん。
染み入る良い回の時は本当に二人ここがいいんですよだけど、そこから話が進まないというそんな回ですかね。
過去と現在のギャップ
はい。
はい、ということで今回は以上となります。
はい。
ありがとうございました。
ありがとうございました。