『柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年』の話題を軸に民藝とは何かを考えてきた前回。その話もちょっと引き継ぎつつ今回から3エピソード連続でお送りするテーマは「印刷」
機械的に全く同じものを複製することを目指す印刷技術と工芸にどんな繋がりが見出せるのか?シリーズ初回は印刷の歴史とその仕組みを駆け足で追っていきます。
今回の話題:
岩田が2019年1月『世紀末ウィーンのグラフィック デザインそして生活の刷新にむけて』@京都国立近代美術館で出会った絵画のレプリカに衝撃を受ける/コロタイプ印刷によるグスタフ・クリムトの絵画/19世紀末のウィーン分離派/オーストリア王政のオーセンティシティに対するカウンター的な運動/岩田の職業は印刷業/和紙印刷/3枚の和紙を合紙した扇子用和紙の特殊性/繊維が長い和紙は湿度の影響を受けやすい/印刷方式の大分類:凸版印刷、凹版印刷、平板印刷、孔版印刷、無版印刷/現在主流のオフセット印刷は平板印刷/18世紀末〜20世紀初頭に多くの印刷技術が登場/15世紀のグーテンベルクの活版印刷発明/産業革命と写真の発明の影響で19世紀前後に複製技術が発達/オフセットの先祖はリトグラフ(石板印刷)/オフセット印刷よりも50年早く発明されたコロタイプ印刷/CMYKの原理/パラダイムシフトとしての網点の発明/複製技術は再現のクオリティよりも生産性を選んだ/RGBに対応して生まれたCMYKどちらも人間の可視光線を効率良く再現するための技術/網点をデフォルメして表現したロイ・リキテンスタイン/3色の点を並べて疑似的にカラー再現する仕組みは印刷もモニターも同じ/線数(lpi)が上がっていくことで解像度を高める印刷、映像メディアも点を細かくすることでフルHD→4K→8Kに/今後どれだけオフセット印刷が進化しても辿り着けない地平に100年以上前のコロタイプ印刷は到達していた?
コロタイプ印刷によるクリムトのレプリカに衝撃を受けた岩田が当時書いたnote
https://note.com/mesco/n/n85fc025165ce
Wikipedia | ウィーン分離派
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%88%86%E9%9B%A2%E6%B4%BE
ポップアート作家 ロイ・リキテンスタインの代表作を解説
https://media.and-art.jp/art-studies/popart/about-roy-lichtenstein/
ConCraプロジェクトの詳しいコンセプトは公式サイトへ。
https://concra.jp
そしてここに掲げているコンセプトのもと、実際にモノを作っていこう人が集まるオンラインコミュニティであり実験場 ConCra Collective(コンクラコレクティブ)が2022年3月1日にオープンしました!
興味のある方はぜひお気軽に参加してください。
https://basic.motion-gallery.net/community/concra/
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パーソナリティ:岩田篤 蔡海 福原志保