CRA出しRADIOは、さまざまな手法で物を変わらせるコレクティブ、ConCRAのメンバーが工芸を軸に、物と人との関係、物を作ることについて、皆さんと一緒に考えていく番組です。
ConCRAの四方です。
海です。
岩田です。
よろしくお願いします。
今の、オーケーテイクで。
え?
これはオーケーでしょ。
ちょっと噛んだよ。
オーケーです。
オーケーテイクです。
僕もそのくらい噛んで、そのままやったりしてます。
はい。
夏休み会の2回目です。
ちょっとこんなに適当な話でいいんでしょうかっていう感じ。
学生時代思い出しますね。
たまにはいい。
夏明けて久しぶりのクラスメイトとダメっていう感じがして。
そうですね。
基本的な人が休み中に何をしてるかっていうことが全く想像つかないから。
想像つかないよね。
みんな何やってるんだろうって思ってるんだけどね。
バイトしてたり、いろいろ、実家帰ったり。
学生の時でしょ。
会社で働いてて、まとまったお休みが取れる人が、
そういう時って何もしたくない子はどっか行きたいとかなるじゃん。
それが広いレンジで8月の中で日にちが選べるタイプと、
お盆にも固定されてる人でまた感覚違うと思うんですよ。
そうだよね。
やっぱりお盆のハイシーズンに強制お休みだと、
わざわざ外に出る気力がない人もいると思うんですよ。
混んでるからね。
新幹線もあれだし、高速も混んでるしとかね。
そうだよね。
そんなことで、前回は岩田さんが。
高速混んでました?
いや、どこでも渋滞にはかかってないですね。
だってお盆じゃないからじゃん。外したから。
今年のお盆の広めのお休みの中には入ってるんですよね、日程の取り方。
うん、そうですよ。
3員穴ばすよ、やっぱ。
そうなの?
いや、わかんないですけど。
そうなの?
3員はいいんじゃないですか。
時期的にそうなのかもね。
逆に伊豆大社のイベントとか。
まあ、そうですね。
時期にぶつかっちゃうと人がドドッと行きそうなイベントとか。
神有月には。
そうそう、神有月のイベントがやんやんやんやん。
神有月は何?
神有月は、カンナ月っていう風に10月のことを昔の言い方で言うんですよ。
神がいない月って書くんですよね。
その月があんの?
古い言い方、古文とかで習いませんでした。単格。
勉強全くしてないからその辺全くわからないんですよね。
そうですね、10月はカンナ月って言うんですけど。
それを聞いたことがあるけど、神がいない月なんだって意味を知らなかった。
出雲に神様がその月だけ全国から集まってるんですよ。
そういう意味なの?逆に今来るんじゃない?
今来るから出雲は神有月なんですよ。出雲では10月のこと。
出張しちゃうってこと?
産金交代かしれないけど、そういうノリで来てるんですよ。
なんで出雲は神有月っていう話を先週もしました。
そっか。さっきそれ聞いたことあんなと思った。
それが10月だと、でも休みじゃないもんね、10月。
10月休みないんじゃない?
いや、ありますよ。国民の休日が多分体育の日みたいなのがあったから。
その時はちょっと怖いですよね。
前々回くらいに600万部を出した時の複製本のジャンプを岩田さんから見せてもらったんですけど、顔面越しに。
僕的にはあれが神有月みたいな感じですね。漫画家みたいな。
そういう伝わるかな。
ドイツも神クラスの漫画家が毎週連載してる時代だぞみたいな。
まあいいや。そんな神有月って言われる出雲の話を今週もしていく感じでしょうか。
神様とジャンプの話で若干脱線するんですよ。
今日話そうと思ってたのとずれるんですけど。
夏休みの間に出雲以外に、実家が僕岐阜の橋間ってところなんで。
実家帰ったついでに高山に行ってきたんですよ。
高山の千甲寺っていうお寺に行ったんですけど。
このお寺がですね。
安倍のハルカスで大阪のちょっと前に円空展っていうのをやってて。
それ見に行ったら、全国に円空物があるので。
全国から集められてたんですね。
安倍のハルカスに。
その中で千甲寺ってお寺から異様に大量の円空物が出てるなと思って。
その時見てたら、どうもある時期円空がそこに滞在してたらしいんですね。
だから大量に円空物が残ってるんですけど。
それで見たいなと思ってたんですけど。
それと全然別軸で。
ちょっと前からジャンプの呪術回戦って漫画に。
アニメ一気に見して、その後漫画全巻買って。
やってますね。
ガーッと読むという感じで。
やってますな。
ハマってまして。
呪術回戦ご存知ですか?
読んだことないけど、存在は知ってる。
それ読んでないってことですけど。
僕もあの辺ってジャンプすごいいっぱいヒット作があって。
鬼滅とかチェンソーマンが地味に笑いながらその間ぐらいに呪術回戦があったんですけど。
ちょうど谷間に入っちゃって僕の触手が伸びなかったですね。忙しくて。
呪術回戦の話はしないですけど。
両面スクナっていう敵役というか。
呪術っていうものが日本の中で暗躍し続けてる。
日本の昔から呪術っていうものがある中で呪いの王みたいな感じで。
ものすごく強い呪術師っていうのがいるんですね。
それが主人公がスクナの指を取り込んで一体化しちゃうみたいなところで話が始まって。
すごく悪役なんですよ。
かっこいい悪役なんですね。両面スクナっていうのは。
両面スクナっていうのが手足が4本ずつあって目が4つあって怪物だっていうことで恐れられたっていうことが日本初期に載ってるんですけど。
それ何かっていうと高山地方の豪族なんですね。
豪族っていうのは富を蓄えたその周辺の一体の主みたいな人。
山戸政権がそこを制定するのは結構苦労して。
両面スクナっていう支配者が結構強かったんですね。そこの土地で。
政治家みたいな。
政治家というよりはもうちょっと権力者というか武力で支配するのかわからないですけど。
言ってみれば古墳が作られるタイプの立ち位置にいる人ですよ。
地方豪族で。
地方の偉い人。
多分強かったからそういう化け物みたいな形で描かれてると。
日本初期とかだと異民族のことを土雲って書いたりとか結構人間じゃないものとして書いたりして。
実際それはそこに土着でもともと住んでた人のことだったりするんですけど。
両面スクナもそういう人なんですね。
なんで高山の地域に行くと両面スクナってすごく尊敬されてるというか。
悪者じゃない人。
民を助けてきた偉い人っていう感じであがめられてるんですね。
全然知らずに最初行ったんですけど。
千甲寺っていうお寺は空海の弟子の神女って人が開いたんですけど。
その前に両面スクナが霊山として開いたのがその千甲寺の山で。
創建で両面スクナから数えると1600円とかなんですよ。
なるほど。
そこで初めて御神廠を作ったんですけど。
最初第1ページ目が両面スクナなんですよね。
スタートと同じ。
仏でもないし神道でもないっていうすごいアウトローな。
なるほど。
神あり好きに集まる神様でもないしその後徒来してきた仏でもない。
両面スクナから始まるのはこれはいいなと思って。
岩田さんのツボついたですね。
しかも呪術回線の話からそう来るとはなっていう話ですね。
今もう読もうと思ってます。
でもそれなりのボリューム感ですよね。
今月末で連載で終了するんで。
ちゃんと完結するので。
関数で言うと30巻ぐらいで終わる感じかな。
多いよ。
そうですね。
というすみません。
その場所からスタートしたっていうお話なんだ。
スタート?
スタートというよりは。
そこはその悪役が違うところで登場してきたの?
それとも場所が岐阜県になったの?
呪術回線の中では高山のご属とは全くないですよ。
完全にフィクション、漫画のキャラクターとして出てくるので。
僕もその両面スクナっていうのが普通に呪術回線の登場人物として見てたんですけど。
いろいろ調べてたら日本書紀にも書かれてて、高山のご属でっていうのは後から知った話なんで。
作者の意図としても別にそこまでは背景として。
今連載中のところではそういう両面スクナの過去の話が出てるのかもしれないけど。
岩田さんみたいに深読みする人が生地巡礼で。
いると思いますよ。
そっかそっか、中には。
昔ゲロ温泉とかああいうところに行っても周辺のところに遠空のお寺がちょいちょいあったような気がするんですよね。
実は僕の故郷の羽島市も遠空生誕の地って自称してる市の人って言われますけど。
ゆかりだらけですね。
なんていうの?
かなり怪しい。
一人じゃないっていうのももはや。
出自が若干よくわからんところがあるので、うちが生誕の地だって言ってるところがいくつかあるみたいな感じです。
そもそもえんくんはいつ頃の人なんですか?
江戸時代初期ですね。
割と最近やん。
あれですね、結構のみをバーンといって木が割れた感じのテクスチャーをまんま残してたりとか、
そういうちょっと荒々しい掘り筋とかそういうので結構知られてるって感じですかね。
一生で何万体とかっていう仏像を掘ってるんで。
えんくんはそんな感じですか?
アベノハルカスの話は別にしない?
しないです。
えんくんは繋がりがあるのかないのかわからないところなんですけど、
ちょっとね、アウトオブミンゲーっていうところで言うと、
言うとっていきなりあれなんですけど、今回のシーズンで話した話で言うと、
ミンゲーの外みたいなことで言うと、
柳宗吉が木敷っていう、えんくんよりもう少し後の時代の物資の仏像を結構集めてるんですよね。
そうなんですね。
すごいにこにこした木に、口に食べるって書いて木敷っていう人の仏像を結構集めてるんですけど、
えんくんには微妙に興味がなさそうな感じなんですよね、柳宗吉。
そのえんくんと木敷の、えんくんの方がちょっとアウトオブミンゲーな感じはなんだろうっていうのはあるんですけど。
僕は、どうぞどうぞ。
アウトオブミンゲー売ってる本屋さんあるじゃないですか、京都の。
成功者?
成功者さん。
なんか品切れだったんですね。
品切れってことがあるんだ。
そうそうそう。なのでまたちょっと増撮を検討してるんですけどっていう、ちょっと目がギョロッとしてる店主の方に言われました。
堀辺さん。
自分もギョロッとしてる。
知らんけど。
それで行って、私がなんか8冊くらい他の本買っちゃったんだよね。
まずみんな。
じゃあそのつんどく話はまた次週でもしますか。
しおさんのつんどく日記みたいな。
それちょっと面白そうやな。
本当に危ないから心していかないといけない。
バンバカ買っちゃう。
バンバカ買っちゃう。
ついね、わかるっちゃわかるけど。
ちょっと今日はアウトオブミンゲーな話なんですけど。
この2日間の僕、出雲行った旅庭で、宿泊したのが南部町っていう鳥取県と茂島根県の県境くらいのところにある街で。
別に観光スポットというか、そんな目立ったものは何もないようなところなんですけど。
夜中からちょっと南に下ったくらいのところで。
ここの民泊みたいなところに、そこに2日間泊まって、そこを拠点にして移動するみたいなことをやったんですよね。
楽しそう。
真ん中だから。
いつもまでも行けそうだし、そこから最終日帰るにも段取り良さそうだし、みたいなことでそこにしたんですけど。
そこで宿を2日泊まって、帰る時に近くになんか喫茶店があって、朝早くからやってる。
ご飯とかも何もない巣泊まりのところだったんで、近所の喫茶店でご飯食べようって入ったら、
もう本当に自宅を改装したというよりは、自宅を自宅のまま喫茶店でやってるみたいなおばちゃんが一人で。
自宅を自宅のまま。
普通に玄関から入って、今でモーニング食べるみたいな感じの。
結構入るのに勇気いる。
でも外にはちゃんと看板があって、キーコーヒーって出てて。
見た目は本当に喫茶店にはしてあるんですけど、入ったらいいえっていう。
勇気があるとかっていう以前に俺の予想だけど、多分何もないんですよ、この辺り。
わかんないですけど。
安いっすね。平均値が300円なんだね。
で、わりと朝早く行ったんで、一番ノリで行ってきたんですけど、板雄生っていう方ご存知ですか?
知らない。
僕も知らなかったんですけど、家帰って、このアウトオブミンゲーの前ちょっとお話した帯を広げたら、人物相関図になってるっていう。
この雄生出会いの館でいろいろ話し聞いて、これもしかしたらどっかには名前載ってるんじゃないかと思って、この相関図みたいなの載ってました。
載ってんすね。欲しいな、やっぱりそのマップ。
しかもね、ちょっとよくわからないところに入ってるんですけど、漢字が読めない。
なんとかの会の会員ガングコレクターとだけある。
本文では、たぶん僕の記憶の限りでは本文の中では全く言及されてなかったんですけど、この相関図には載ってました。
ガングコレクター?
いや、というとも言い切れないんですよね。非常に説明が難しいんですけど、ここもぜひ現地に行ってほしいんですけど、副館長さんがいいんですよ。
副館長。
雄生愛がすごくて。
特々と語られるんですね。
特々とというか、バババンって机叩いて話すみたいな、講談師みたいな感じで、そらそらそらーっと説明してくれるんですけど。
ギャラリー2人しか、僕と妻しかいないのに、講談師だけで説明してくれるんですけど。
よくやってるんでしょうね。
伊田雄生っていう人がね、コレクターなんですよ、多分。
この人はどういう人ですかって一言で言ったら。コレクターなんですけど、作品も残してる人なんですね。
自分も作家。
そういう風に説明ができるんですけど。
そうなった過程が独特で、そういうパターンってあるんやなっていう感じなんですけど。
ちょうど僕が行った時は、いろいろ感動ポイントが多いんですけどね。
伊田雄生って人のプロフィールから、多分説明をした方がいいんですよね。
小学校の先生です。
1889年、明治22年生まれ。
この南部町、地元の生まれで、そんなに別に裕福な家でもなかったみたいなんですけど。
地元で小学校の先生をやっていたという方なんですね。
木ハガキとかね、そういうのを集めるのが趣味だったんですよ。
割と早い時期から。
とにかく、集められるものを集めるみたいな感じで。
僕が行ったタイミングでは、企画展でセンスと内輪のコレクションをやってたんですけど。
僕、ちなみに職業的にすごくドンピシャなところで。
京都のセンスとか内輪とかも、いっぱい印刷で関わっているので。
そういう意味でも、かなり資料性の高いものを見れたんですけど。
今こういう作り方は、たぶんやろうと思ってもできる人いるのかな、みたいな。
内輪とかって、千葉県の方の坊主内輪とか、高知県の丸垣内輪とか、京都の京内輪とかって、内輪の仕立て方がそれぞれの土地で違うんですけど。
竹の割り方とか、仕立て方とか。
それのどれにも属さないような内輪とか。
たぶん見る人が見ればすごく資料性の高いものがずらっと並んでいるんですけど。
集めるものが、たぶん最初は絵はがきみたいなところから始まったと思うんですけど。
絵はがき、たぶん切手とか、センスとか内輪。
あと郷土玩具で、こけしとか、手ぬぐいとか、ポスターとか、とにかく万物を集めたいって感じの人で。
何者、コレクターはだんだんわかってきたんですけど。
小学校の先生です。
たぶんですけど。
小学校の先生、そんなの?
司法さんには本当にアホな説明をするとすると、別に百貨店で何でも手に入るわけでもないし、
Amazonで何でも来る時代でもないし、物自体が手が届くものにアクセスできる範囲も限られている時代だと思うんですけど。
その中で大抵のものを集めちゃったんじゃないですか、その方は、たぶんですけど。
集めるにもお金がいるじゃないですか。
そうですよね。
例えばこのぐらいの時代だと、この間一番印刷が変わりましたけど、
渋沢圭一の孫の渋沢慶雄って人とかが、
結構いろんな土地のミングとかを集めて、アタチックミュージアムとかって古いミングを集めるコレクションとかをやったりしてるんですけど、
言ったら財閥のお坊ちゃんなんでできることなんですね、そういうことって。
この人はただの南部町の小学校の学校の先生なんですよ。
家も別にお金あるわけでもないし。
この人はどうやってそんなに大量のものをコレクションしてたかっていう話が副官庁の話なんですけど、
手紙を書いてお願いをした。
基本的にそれだけです。
いろんな全国のネットワークを地味に作って、
私はこれこれこういうものでっていう、非常にそこら辺の文章が上手くて、
この人には譲ろうみたいな気持ちにさせる手紙をたくさん書いて、
ものを集めるということをし続けてきた。
あと多分ですけど、今よりも、今よりもっていうこと自体が僕も言いながら悲しいんですけど、
学校の先生がすごい尊敬されてた時代なんじゃないですか。
多分わからないけど。
まあいいや。
でもそういうのもあるかもしれない。
とにかく相手を信用させるその手紙によって、
こういう方からもコレクションをいただいておりみたいなこととか、
そのコレクションに加えさせていただきたいみたいなことを、
いろいろうまく書いてっていうことで、コレクションを集めてきたんですね。
で、そのやり方がちょっと限界が来るんですよ。
やっぱりね。
奇想ですよね、いかにも。
あらすべ長者みたいな。
いかにも壁にぶち当たりそうですけど。
で、これはちゃんと交換できるものがないといけないっていうことで、
自分で持っているコレクションの複製画をガリ版で書くっていうことを始めるんですね。
おもろっ。
ガリ版って何なんでしょう。
印刷の種類ですね。
ガリ版の話もしていただきたい。
というのは、有生出会いの館に行ったらガリ版の体験ができます。
自分で立ちでできるの?
僕初めてやりました、ガリ版。
それが300円?
300円というか、もう副館長さんに、これってできるんですかって聞いて、ちょっと出しましょうかって書かせてもらったんですけど。
ガリ版の説明していくと、印刷の手法でいうと、原理的にはシルクスクリーンと同じ。
後半印刷で、穴から印記を落とす印刷なんですね。
薄紙に片面にローを塗布してある紙が、専用の紙があって、その紙をヤスリが付いた下敷きの上に置いて、そこに鉄のペンで文字を書く。
そうするとローの部分がヤスリに当たって削れるんですね。
削れたところに細かい穴が開いている。紙の繊維の穴があるので、そこに印記が通る。
ということで、書いた部分だけが、印記が紙に転写されるっていうのがガリ版。
学生運動のアジテーションのビラとかを書く時に登場する。
まさに、確か安彦さんの展示にもあった気がしますけど。
ガリ版で。
それってさ、何枚くらい?
100枚が限界です。
意外と持つんだね、紙でも。ローが塗っているから。
そうですね。たぶん100枚とか吸っていると、紙の穴が開いた部分が、印記が詰まって出なくなるんだと思うんですけど。
ガリ版は小学校でいうと、生徒に配るプリントとかを先生がガリ版で書いてとかやってた時代ですよね。
だから一番身近な複製技術というか。
なるほど。
今で言ったらコピー、全然そこで価値は違いますけど、コレクションをしているもののコピーを取ったくらいの感じですよ。
手で。
とはいえ、欲しいものを交換するためにそれを使って複製画を書くという動機がやばいって感じです。
その複製をもらった人たちもどんな気持ちで受け取ったの?
福官庁さんも板雄生という人にすごく愛着を感じながら、おそらく当時の他のコレクター仲間っていうのは基本的にお金持ちですよ。
お金持ってるからコレクターなんですよね。
だから哀れみの気持ちもあったんじゃないかなってことは言ってたんですけど。
ここまでしてこの人は集めようとしてるから、ちょっと施してあげようという。
言ったら板雄生が集めてたもので、それこそマッチ箱とか、百貨店でおまけでもらえる、当時で言えば別にお金出してもらうものでもないようなものとか、そういうものまでコレクションしてたので。
ティッシュの広告みたいな。
レベル的にはだからそうですよね。
当時の感覚からしたらそのぐらいのものだったかもしれない。
今から見たら当時のそういうものがいい状態に残ってるってすごく資料性があると思うんですけど。
塩さんすればあれ、給食の牛乳瓶の栓とか集めてた人でした?牛栓とか。
そういうノリなんじゃないですか、わかんないですけど。
その気持ちのまま大人になっちゃったんじゃないかと思うんですけど。
コレクションを集めたいという動機でガリ版で複製画を始めたという。
ところから、またこの手法も行き詰まってくるんですよね。
クオリティが行き詰まるんですよね。
言うてもそれ複製画みたいなことになるわけじゃないですか。
それ何の価値があるの?みたいなことになってくるわけですよね。
描いてるうちに上手くなっていってこれが?みたいな話でもないわけですね、行き詰まるというのは。
そこからオリジナルの作品を作り出したわけです。
いろんなものを複製してきたんで、技術も上がってるし。
それでちゃんと板油性としての作品を作るということをやっていくということで。
最初から作家を目指してたんじゃなくて仕方なく?
二次的ですよ。集めたいものがあって、それを交換するものがないためにその作品を作るというモチベーションですもんね。
モチベーションもすごいけどさ、聞いててふと思ったんだけど。
そもそもなんでその人がそれを持ってるって知ってんの?っていう情報集め。
コレクター、何々この人だったらこのコレクション持ってるに違いないと思って手紙を書いてるわけでしょ?
そうですね。
その調べるエネルギーもすごい。
確かに。
だから学校の先生らにながらどういう時間の使い方でこんなにガリ板書いて。
今だってプライベート時間がないので有名なのが学校の先生ですね。今現代では。
そんなに今ほど事務作業とかしなかったんじゃ分かんないけど。
そうか。部活の顧問やってとか。
そういうのもない。
確かに。
安定した職業だったの。
すごいっすね、その方は。
だから説明書きのとこに後半画家、後は穴ですね、ガリ板のことです。
後半画家スラッシュコレクター板優勢って書いてあってなんのこっちゃって思ったんですけど。
副官庁の話聞いて、なるほどっていう感じだったんですけど。
とにかく片っ端からいろんなものを集めているので、結構だから1年中企画展やってもちゃんと回っていくんですよね、板優勢のコレクションだけで。
ちなみに僕が行ったのが、8月3日から10月7日までの線数打ち和展っていうのを行ってきて、
次の企画展が10月12日からで、朝鮮半島資料展。
12月2日まで。
植民地時代からだから手に入ったんでしょうね。
その後家計軸展があったりポスター展があったりみたいな感じなんですけど。
ちょっと面白いところでは、過去のコレクション展の図録を買ってきたんですけど。
ヤバそうそれ。
満州国資料図録。