1. コース管理の現場
  2. 第5回|ルーティンを壊す。芝..
2025-11-05

第5回|ルーティンを壊す。芝と向き合うと言う仕事

spotify apple_podcasts
畑
Co-host

コース管理の仕事は、季節ごとに決まった作業の積み重ね。

けれど、ただ同じことを繰り返すだけでは、本当の面白さには辿り着けません

芝のわずかな変化を感じ取り、自分の技術と知識と工夫をそこに投入する。

同じ作業でも結果が変わる、その瞬間こそがコース管理の醍醐味です。

第5回は、「ルーティンにしない」コース管理の仕事の向き合い方について話しました。

 

⁠お問い合わせフォーム⁠⁠⁠番組へのご感想やご質問、取り上げてほしいテーマなどをお寄せください。

サマリー

このエピソードでは、コース管理におけるルーティンの重要性について考察され、芝生の管理や季節ごとの変化に焦点が当てられています。特に、キーパーが柔軟に対応し、変化を管理する方法が具体的に説明されています。また、芝の品質やコース管理におけるルーティンの重要性が強調され、グリーンキーパーに求められる技術や表現力、コミュニケーションの必要性が述べられ、新たな視点が提供されています。

コース管理の現場
コース管理の現場。この番組は、トーナメントコースをはじめ、様々なコースを渡り歩いた元キーパーの畑さんと、現場を支える事務員の田村が、管理の現場で起きていることを率直に語り合い、コース管理の基礎から課題への向き合い方や改善のヒントを共有する番組です。
言えた。言えたー。
うまい!いいね。
私、昨日思ったんだけど、私がやってるSNSって、Xとインスタグラムが主なんだけど、そこでコース管理って調べると結構発信してるキーパーの人とかコース管理の従業員の方とかがいて、やっぱりそこに対してちょっと宣伝っていうかさ、してかなきゃいけないのかなと思って。
番組公式インスタグラムとか作ったらどうなんだろうと思うんだけど。
でも私、SNSってほんと更新できないのよ。
できる?やってくれる?
いや、誰に言ってるの、それ。
言う相手が間違ってるで。
身体値で生きてる人間なのに。
第2回を配信しましたとか宣伝はできるけど、それ以上のことって私に何も言えることないなと思って。
うん。
なんか考えられる?
分からん。まだちょっとピンときてないから。
考えといて。アカウントはすぐ取れる。
よりそうやっていろんな人と交われれば一番いい。
そうだね。あんまり手広げちゃうとあちこち確認しなきゃいけなくてさ。
ちょっと私の脳みそ的には無理なのよ。
考えといてね。どんなことが配信できるかなって。
よりゴルフ界の発展のために。
私あんまりその、あれはないけど。
でもそうね、そうね、畑さんはそうだもんね。
そう、そうです。
私は畑さんの考え方が面白いからそれをみんなに知ってもらいたいだけ。
それがゴルフ界の発展につながった。
そう、全て小さいことから大きいことまで。
ルーティン化の考察
いろいろやってみましょう。
で、私今日お話したいことがある。
なんかこの前さ、コース管理の作業をルーティン化しないみたいな話をしてたじゃない。
なんかコース管理って私難しいなと思うのがさ、
例えば春のコアリングをしましたって言ったら、
そこでいろいろ反省点とかが出ても次の作業ができるのってまた次の春だったりとかするから、
なんかそれを覚えておくのが大変。
でも大きく見ればそれもルーティンの一つだし、
あと毎日グリーンを買うとかっていうのはもうルーティンじゃない、結局。
でもコース管理の作業をルーティン化しないって言ってて、
なんかその考え方面白いなって思ったからもうちょっと詳しく聞きたい。
要はコース管理の作業っていろいろあって今言うように、
グリーンガリであれば毎日毎日ね、こうぐるぐる回してるからルーティン化してる。
朝来てこうモアをチェックして軽トラックに乗して現場に行って、
借り込んで帰ってきて、ラッピングをして洗浄して戻すみたいな。
そういった一つ一つのルーティンってある。
やっぱりコース管理って一番何が大事かっていうと、
やっぱりそういう一つ一つのものをくっつけていくことが一番大事だよね。
その季節季節によって全然くっつけるものも変わってくるし、
季節によって全くしない仕事もあるし、いろいろあるとは言うものの、
ここで見るとそれだけのものなんだけど、
やっぱり全体をつなげないとコース管理ってやっていけない。
その芝生が季節が流れていくから、それに合わせた動きっていうのを芝生がしていくから、
それに合わせた作業っていうのが当然出てくる。
そこには何かクラブが考えているトーナメントであったり、
クラブ競技だったり、いろんなものが発生してくるよね。
全体的な一年の流れを知った上で、
ちょっと待って、今のはちょっと頭がまとまらなくなってきたわ。
一つ一つはルーティン。
あるよね。
それを全体をつなげる。
でもただつなげただけだったら、それはルーティン。
だからルーティン化しないということは、ただそれの集合体っていうわけじゃなくて、
何かもっとダイナミックな何かを考えるとかそういうこと?
要は3月の5日になれば景地室っていう小読み場で虫がざわついて、
大体そのあたりから芝生の動きっていうのは多少なりとも出てくる状態にある。
そこからゴルフ場が1年間計画をしてる入場者であったりイベントであったり、
1年間通して計画を立ててる。
そこに対して4月になって芝生が動けばコアリングをしたり、
刈り込みをしたりっていうのがどんどん始まってくる。
5月になったらより芝生が活性化するから、
どうとかこうとかいろんな季節の流れによって芝生の動きって当然変わってくるんだけど、
それだけを考えてやってると、ただその月に対する作業のルーティンをこなしていけば、
なんとなくメンテナンスって1年通してやっていける。
去年殺虫剤巻いたから今年も殺虫剤巻きますみたいな。
本当に殺虫剤が必要なのかどうかを判断しないで、
ただルーティンとして去年もやったから今年もやりますみたいなんじゃダメですよっていうことか。
去年をベースに言ってるだけの話で、今やりたいんだよねって思ってやるんではなくて、
去年の実績を見てただやるだけ。ある程度季節的にはそんなに狂ってるわけではなくて、
そんなに芝生がダメになったり極端に良くなったりっていうことはないかもしれないけど、
ところがやっぱりキーパーをやっていく以上は、
基本的な月別のベースっていうのは当然知っておかないとダメなんだけど、
変化への柔軟な対応
それを知った上で自分ならどうするっていうことを想像して一つのベースを決める。
まず長期ビジョンに沿って大きな目標を一つ決めた方が、
月々に取り組むメンテナンスの手法っていうのはおのずと変わってくると思う。
そうだよね。トーナメントするような芝を作るのか。
ただ育てるだけで、何もイベントもなくて、枯らさないでくれたらいいよ、みたいな一年間。
普通って何なんだっていうことをキーパーは考えた上で、
普通の計画を立てる必要がある。
それをまず長期で立てて、個に落としていく。
その目標がある中で、毎月毎月の個に対して、
まださらに深く個に迫る。
舞台の部分を探っていく。
その舞台の部分を探るのはどういうことを言うのかっていうと、
今の芝の状態。
感じることになってくる。
だろうと思うよね、自分はね。
長口で言うのは難しいんだけど。
でもわかる。
コース管理の仕事ってルーティンだから、
去年のことを踏襲して計画を立てて、
その通りにやる。
日々観察して変えていくっていうのは、
大きな目で見ればルーティンなんだけど、
でもその日々のところで見ると、
やっぱり今の芝の状態とか、
目標とかを加味して、
日々観察して変えていくっていうのは、
大きな目で見ればルーティンなんだけど、
でもその日々のところで見ると、
ルーティンじゃない。
いつだってそれは変更されることだし。
変更ありき。
変更ありきだよね、本当に。
だからまずベースとなる骨となるものがあるんだけど、
例えば3月の20日ぐらいに見たときに、
4月の1日こう決めてたけど、
やっぱりちょっと難しそうだよね。
その理由って今こうだから、
たぶん4月の1日にはそれって不可能だよね。
っていう時点でまた想像が変わる。
カピタルベースっていうのはあるけど変更になっちゃう。
じゃあ4月の1日の作業に対して、
今3月の20日で台地なんか変更したけど、
21日の日に見たときに、
1日経ってるよね。
まだ変更になるんだね。
それがどんどん繰り返していく。
結局4月1日になったときに、
当初決めた計画とは全く真逆のことをすることも考えられる。
それって何なのかって言ったら、
キーパーの考えとか経験だけを芝生に押し付けるんではなくて、
当然芝生ありきの話だよね。
自分がこうやったからじゃなくて、
芝生が何を要求してるかっていうのを日々観察して、
感じて変えていく必要がある。
毎年気候ってこういう異常気象が続く時代になってきてるから、
去年のあったこと柄とか気温とかっていうのは全く参考にはならないよね。
当てにもならないし。
だから何かって言ったら、
頭の片隅には置いてある程度は参考にはしてるんだけど、
今年を見ないとだめ。
今をね、今の芝生ね。
芝の品質と技術者の役目
それはもう会話でしかないから。
なんかさ、それってさ、日々観察して計画を変えてっていうのはさ、
良くなるためにやってるわけじゃない。
でもさ、なんかその私、
その支配人とかが求めてる芝の品質、
例えばパブリックのところとかだったら、
そんなにびっかびっかにトーナメント級の芝とかは必要ないわけでしょ。
自分の良さというか、自分が思う良いっていうのを出すっていうのとさ、
クラブの意向の品質っていうのはどうやって考えてる?
折り合いをつけるっていうかさ。
自分たち技術者って、ある意味芸術家ではあるから、
自分の思うものを作り出すっていうのが本当は醍醐味であって、
それをしたいからやっぱり表現者でありたいと思ってるんだと思うよね。
ところが自分たちは、今グリーンキーパーの立場っていうと、
やっぱり雇われた状態で働いてるっていうのがほとんどだったから、
キーパーのあり方ってどうなのって考えたときに、
会社に属してる以上は会社が思うことが最優先だと思うよね。
最優先事項に対してその技術者のキーパーとして、
どう技術を出してその希望に沿うようなものを作り出せるかっていうのが、
やっぱり技術者の役目になってくる。
自分の技術をどう反映させられるか。
オーナーの作りたいもの、メンバーがおられたらメンバーの作りたいもの、
やって欲しいものにその技術をどう活用できるか。
っていうところを問われてるんだろうなと思ってね。
何か思ったのは、支配人の方なのかメンバーさんなのか分かんないけど、
その人たちとコミュニケーションをとって、
その人たちが本当は何を望んでるのかなっていうのをキャッチして、
それに向かって工夫するのって楽しそうだなと思ってさ。
その工夫で自分の技術を出すみたいなのって楽しそうだなって今思った。
自分が思う通りにやらせてもらえるなら別だけど、
やっぱり会社がメンバーさんがどういうものを望んでるのかっていうのを、
自分が知ることっていうのはまず大事だし、
やっぱり偏ったメンテナンスになってしまって、
例えばシーパーがプロ級のシングルプレイヤーでね、ゴルフが。
自分の好みでフェアウェイの長さとか硬さとかいうものを、
例えば仮高を6ミリにします。
その長さを本当に硬い状態を保ちます。
それが一般受けするかって言ったときに決してそんなことはない。
そういう技術下げたり固くしたりする技術をキーパーっていうのは持ってるから、
その持ってる技術を会社がやってほしいこと、
メンバーがやってほしいこと、
全体的なゴールプレイヤーがやってほしいことに投じられたら、
それってキーパーみようにつけるよね。
そうだね。
ルーティンでやってても多分、そんなにめちゃくちゃ悪くなったりとかはそうそうないと思う。
それで、いつも通りっていうか、いつも通りいいねみたいなので褒められても、
ありがとうございますぐらいだけど、
なんかいろいろ考えて工夫して、自分なりのものを作って、
それが分かる人に分かったら嬉しいもんね。
それがルーティン化しないで楽しむっていうことなのかな。
だから自分の技術をいかに自分のやりたいことに使うんじゃなくて、
人のために使ってあげることが大事なんじゃないかなって。
そのために経験もしてきてるし、技術も必要だし、
理論も当然必要だし、
創造性も当然必要だし、
コミュニケーションも必要。
コミュニケーションも必要だし、
全てが必要になってくる。
なるほど。分かりました。
本当?
ルーティンに込める思い
なんかね、いっぱい言ってあげてよく言おうかなって思うと、
なんかこう言葉に詰まるよね。
でも分かった。だからコース管理の仕事って本当ルーティンはルーティンなんだけど、
ルーティンにしちゃうとただのルーティンにしかならない。
でもそこに人の思いとか、
自分の観察とかそういうのを加えていくと、
ただのルーティンじゃなくなって、
それは楽しいことだ。
ちょっと最後違うかな。でもなんかそんな感じ?
そうそう。
例えばトーナメントとか、全然イベントやらないコースでもね、
何か目標を決めた方が、
本当によりそこに向かって仕上げるっていうことの、
仕上げたときに得られる喜びっていうのをより感じられるから。
仕上げるの意味が分からないかな。
でももう時間がないから今日はそれはいい。
分かった。
また今度にしましょう。
この番組は元キーパーの畑さんの経験をもとにお話ししています。
そのため芝草学的には誤りや異なる解釈があるかもしれませんが、
こういう考え方もあるんだなって聞いていただければ幸いです。
質問や感想は、Xやインスタグラムで
ハッシュタグコース管理の現場をつけて投稿していただければ
探して読ませてもらいます。
概要欄にはお問い合わせフォームも用意していますので、
ぜひそちらもご活用ください。
今日もなかなかのカオスな回だった。
ちょっともやもやしてるけど。
ちょっともやもやする。
でも分かった。
私はなんとなく分かりました。
やる場所を本当はゴルフ場のグリーンの上でやりたい。
なるほどね。風の音が入っちゃうから難しい。
ありがとうございました。

コメント

スクロール