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はい、みなさんこんばんは。こんにちは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。ちょぼっとサイエンスのお時間となりました。皆様いかがお過ごしでしょうかということで、非常に暖かくなりましてね。
こんだけ暖かくなるとですね、生き物もですね活発に動き出しますよね。桜も咲きましたしね。私は学生時代ですね、魚の研究をしておりましたので、ちょっとだけ魚に詳しいんですけども、
この春、春が春、春の春の魚と言えばですね、皆さん何が思いつきますかね。
マダイとかサワラとかね、メバルとかマージとかサヨリなんかが思いつくと思うんですけども、魚を食べる時にですね、皆さん鮮度が命とかね、よく言いますよね。
生きのいい魚、鮮度が一番なんだと。鮮度を見分けるところでですね、よく言われるのがですね、目が透き通っているとかですね、エラが綺麗な色をしている。
体に弾力があって、嫌な生臭さがない。体の色や紋様が鮮明である。魚体にぬめりがあるというのがですね、鮮度を見分けるところでよく注目するポイントなんですけども、
このね、鮮度を追い求めることをですね、しすぎるとですね、魚が一番おいしい状態で食べることはちょっと難しいよというかですね、追い求めすぎるとそれは一番おいしい、魚がおいしい状態じゃないよというね、お話をちょっとしたいなと思うんですけども、
このね、鮮度を追い求めていく、追求するあまりに一番おいしい状態は何なのだというとですね、例えばですね、お皿の上にまだ動いている息づくりなんかね、よくね、なんか、
カッポー料理屋とかね、息づくりって書いてあるけど、またお皿の上でまだ動いている、ピクピクしてるみたいなね、状態で提供される場合があると思うんですけども、これがですね、最高においしいんだっていうですね、ちょっと勘違いをですね、してしまうということと、そんなその体のね、その魚体の頭部と尻尾が残った状態で真ん中が刺身にされてたらなんかすごいね、豪華だし、見た目もね、非常においしいかもしれないけども、
それはですね、鮮度を追求しすぎて、それは一番魚のおいしい状態ではないよということで、じゃあどういった状態がですね、おいしい状態なのかっていうのは、科学的に考えていくと、ちょっとわかりやすくなっていく、理解しやすいっていうところがありますのでね、そういったところをご紹介したいなと思います。
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このね、魚のね、おいしいなと思うね、旨味成分は何かというとですね、核酸系の旨味成分、核酸の核はね、DNAが入っている核ね、酸は酸性の酸ね、核酸系の旨味成分の一種であるイノシン酸なんですね。
このイノシン酸なんですけども、じゃあ元々はどんな物質なのかということですけども、それはATPと呼ばれる物質なんですね。このATPはですね、我々も作っておりまして、呼吸をするたびにミトコンドリアでATPを作って、いろんな生命活動に利用されるんですね。
例えば筋肉が収縮するときにも使われるのもATPで、ATPが作られないと筋肉収縮されないので、要は動けないとか運動できないとか、体の生命活動ができないんですね。
よくね、魚のすぐ死んだときに、すぐ死んだ後ですね、死後硬直という言葉を聞いたことがあると思います。それは別に魚に限らず、動物だったら怒るんですけども、要はATPを分解して筋肉の繊維をキュッと収縮させるわけなんですね。
それで死感して、またATP分解して、また収縮するという連続運動ができるんだけど、死んでしまうと呼吸しないですよね。なので酸素の供給がなくなるから、ATP分解して筋肉が収縮した状態のままで固まっちゃうんですね。
なので、それを死後硬直って言うんですね。たまにですね、お魚屋さんで氷に、塩氷につけられた魚がですね、なんかありえない形で曲がってた状態で固まってるみたいなね、ことを見たことある方もいらっしゃると思うんですけど、あれがもう死後硬直で固まっちゃうんですね。
ATPの供給がないから硬直した状態になってしまうと。それで時間が経つにつれてですね、その硬直が溶けていきます。溶けていくことを解凍って言うんですけど、溶けるに公式野球の凍で解凍って言うんですけど、それが死感していった状態になっておけますね。
なんで解凍していくか、解けていくかって言うと、ATPが違う物質に分解されていくから、ATPが分解されていくんですね。そうするとですね、筋肉の収縮、固まってるやつ、硬直して溶けていくわけなんですね。
そのATPがですね、次に分解されていくとADPになります。アデノシン、ニリン酸ということで、マリン酸が1個無くなるんだけど、分解されるんだけど、ADPになってアデニル酸になって時間が経っていくとね、イノシン酸になっていくわけなんですよ。
イノシン酸がもっとどんどん放置していくとイノシンになり、さらにヒポキサンチンになり、それで腐敗と腐っていくという状態になっていくわけなんですね。イノシン酸が分解されていくとイノシンになってヒポキサンチンという物質に、元はATPですからね、なっていくと腐敗間近という状態なんですね。
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なので、こういった化学物質とかを利用して鮮度を数値化することは経知って言うんですけど、なのでそのイノシン酸からイノシンとかヒポキサンチンがどれだけ含まれてないのか、要はこのイノシン酸とかヒポキサンチンがあまり含まれてないものが要は鮮度が高いというわけなんですけども、そのイノシン酸が出てくるときね、出てくるとうま味成分がそれがね、なので
鮮度を追い求めるあたまりですね、息づくりにするとですね、すぐこう締めてですね、さばいて提供するということだから、まだイノシン酸ができてない状態なんですね。
なので、その鮮度を追求するあまりですね、生きている状態や死んだ直後、あるいはこの死んで硬直が始まった時点では、まだイノシン酸は作られていないんですね。ということはですね、鮮度が一番かもしれないけど、魚のうま味成分というものはまだないですから、息づくりが一番魚を食べる最高の状態ではないということなんですね。
鮮度がいいからね、美味しいんだけど、魚本来のうま味成分はまだその状態では出てないよということなんですね。なのでですね、魚が最高の状態、美味しい状態で食べるためにはですね、息づくりよりもですね、死んでから数時間から置いて刺身にした方が美味しいということなんですね。
魚の種類とか外気の気温、外気の温度などによって異なるんですけども、早くて数十分から数時間ほどですね、この開口、要は死後硬直が溶けてイノシン酸が出てくるのはそれぐらいですので、すぐ捌いて提供するのではなくて、閉めてからですね、置いておいた方がいいよと。なんでかって言ったらイノシン酸が出るからということなんですね。
なので実際ですね、レオシさんとかね、魚を提供するお店屋さんとかではですね、魚を冷蔵庫で一晩寝かせておいてから刺身にするところが多いので、それはなぜかというとイノシン酸ができるから、魚のうま味成分が出るから、最高の状態で提供できるから一晩寝かすということなんでございますね。
ということでね、確かに鮮度は一番なんだけど、鮮度を追い求めるあまり、魚が一番おいしい状態ではないよということなんですね。なので一晩置いてイノシン酸をしっかり出しておいて、なかなかそのイノシン酸出てるとかね、見た目では分かんないけども、物質の変化の様子、分解の様子を考えていくと、イノシン酸が出るのはやっぱり死後硬直から溶けてからですね、開口してから数時間経った方がいいので、すぐ食べたい気持ちも分かるけど、一晩寝かしておいて、
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寝かした方が最高にいい状態、一番おいしい状態でお魚を食べることができますよということでございますね。ということでね、こんなことを話しているとね、刺身食べたくなってくるので、久しぶりに釣りでも出かけようかなと思っております。ということで、今日はこの辺にしたいと思います。それではみなさん、さようなら。バイバイ。