はい、皆さんこんばんは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。ちょぼっとサイエンスのお時間となりました。ちょぼっとサイエンスでは、皆さんにちょこっと、ちょぼっとサイエンスに触れていただいて、科学的思考力を身につけて理系頭になっていこうということを目的に配信しております。ということで、突然ですが、皆さんは毎日何時間くらい寝ていますか?という質問なんですが、
私はあまりショートスリーパーではないですが、夜の方が元気出てくるので、寝る時間がいつも遅いんですが、毎日5時間、6時間くらいの睡眠時間なんですが、
今日のお話につながるんですが、あなたの最適な睡眠時間は何時間?これは文化で変わるというお話なんですが、日本人はあまり寝ていないんですよね。
短い睡眠時間なのに、世界有数の長寿の国と、長生きの国なんですが、睡眠時間と健康というか、長寿は関係しているのかどうか、しっかり寝ているからこそ長生きなのかというと、そうでもないというお話をしたいと思います。
一般的に、1日7時間から8時間、8時間睡眠が健康に良いよ、とよく言われていますが、世界を見渡すと、この常識が必ずしも当てはまらないという、興味深い研究結果が出てきたんですね。
特に私たち日本人は、平均睡眠時間が短いのにも関わらず、世界トップクラスの長寿国として知られているんですが、これが一体どういうことなのかということなんですね。
カナダのブリティッシュコロンビア大学UBCの研究チームが、この疑問に真っ向から挑んだということなんですね。
彼らが世界20カ国を比較調査した結果、健康に最適な睡眠時間は、国や文化によって大きく異なる可能性があることが示されたということなんですね。
これまでの常識は、睡眠は人類共通の生理現象なので、必要な時間は誰でも同じはずというふうに考えられていたということなんですね。
いろんな国に70億人近くいますが、みんな同じホモサピエンスなので、みんな人間だから最適な睡眠時間は決まっていて、その睡眠時間を取ると長生きできるというか、健康に過ごせるというふうに思われてきたんだけども、実はそうじゃないよということなんですね。
確かに、極端な睡眠不足が健康を損なうのは事実ですし、肥満とか心疾患とかメンタル不調など様々なリスクを高めることも多くの研究で示唆されているし言われているんですけども、文化や国によって最適な睡眠時間はそれぞれ違うということなんですね。
世界の平均睡眠時間を見てみると、日本が約6時間18分と極端に短いんですよね。その一方でフランスは7時間52分と、日本人とフランス人とで平均睡眠時間は90分も違うんですね。
それなのにも関わらず、日本は世界有数の長寿国で、2023年のWHOの統計では平均寿命83.3歳、84.3歳で世界一なんですね。この事実をもってしてみても、必要な睡眠時間って国民性や文化によって違うんじゃないかということが疑問が投げかけられるわけですよね。
日本人ってあまり寝てないのに、世界一の長寿国だから、睡眠時間が長かったら長生きできるってわけでもないよねということがその結果からわかりますよね。さっきのブリティッシュコロンビア大学UBCの研究チームは、この謎を解き明かすために2つの調査を実施したんですね。
まず1つ目が、国ごとの睡眠時間と健康を比較したということなんですね。まず、71カ国の平均睡眠時間と健康統計、心疾患を発症する割合とか平均寿命、肥満率などを分析したんですね。
所得水準などの要因も考慮したんですけども、国全体の平均睡眠時間が長いほど健康指標が良い、あるいは短いほど悪いといった単純な関係は見られなかったということなんですね。
いっぱい寝た方が健康に良い、体を休める上で良いというふうに思いがちだけども、必ずしもそうじゃないし、めちゃくちゃ短かったら健康に悪いというわけでもないということなんですね。
むしろ意外なことに、平均睡眠時間が長い国ほど肥満率が高い傾向が見られたということなんですね。なので、睡眠不足だと太りやすいという従来の常識とは逆の効果で、
単民傾向の国だからといって必ずしも国民全体の健康状態が劣るわけではないことということを示唆しているということなんですね。さらに約5000人の個人データを分析しております。
世界20カ国に住む25歳から60歳の成人約5000人を対象にアンケート調査を実施したところ、前夜前の日の睡眠時間や普段の平均的な睡眠時間、自分自身の健康状態、そして自分の国ではどれくらい眠るのが理想的だと思うかという意識調査もして自己報告してもらったんですね。