人類だけが言葉を話せる秘密がですね、あるタンパク質にあったというお話をね、したいと思います。
言葉を話す、私もね、今ね、言葉でね、音声配信をして皆さんにこうね、
科学の楽しさとかね、そういったものを伝えているわけなんですけども、
こういったね、複雑な言葉を伝える、言葉を話すという能力はですね、
地球上で人間だけが持つ特別なスキルですよね。
イルカとかも超音波とかでコミュニケーションをしている、
あと昆虫とかもね、フェロモンとかでコミュニケーションをとっているわけなんですけども、
言語で相手に自分の考えを伝えたりとか、そういったものってね、やっぱり人間特有のね、スキルですよね。
でもね、なんでこの人間だけがこんなにもですね、複雑な言葉を使えるのかということなんですけども、
そのね、謎を解く鍵が、言語タンパク質と呼ばれるですね、タンパク質が持っているんだよということがですね、
最新の研究でわかってきたので、皆さんとね、シェアしたいなと思うんですけども、
人間だけが、ホモサピエンスが特有に持つ言語タンパク質というものをね、研究して発表したのは、
アメリカのロックフェラー大学を中心とする研究チームなんですね。
この研究チームが発見したのは、先ほども言ったように、人間だけが持つ言語タンパク質と呼ばれるものなんですね。
この言語タンパク質は、我々ホモサピエンス特有の遺伝子変異によって作られるもので、
ネアンデルタールジンとかデニソワジンといったですね、人類の親戚と呼ばれるものには存在しなかったと。
なので、デニソワジンやネアンデルタールジンにも持っていない。
ホモエレクトスとかパラントロプスロブストスとかですね、アウストララピテックスもおそらく持っていなかったんじゃないかというふうにね、
我々特有の言語タンパク質というところなんですね。
この言語タンパク質、特定したものがあって、特定した言語タンパク質をマウスに移植すると、
マウスの鳴き声が変わったという驚きの実験結果が得られたということなんですね。
ネアンデルタールジンとかデニソワジン、人類の親戚、ホモセピエンスの親戚と呼ばれるネアンデルタールジンとかデニソワジンはですね、
私たちと同じように声を出せる喉の構造を持っていたということがわかっています。
なので、喋らなかったというわけじゃなくて、彼らは彼らなりに言語を話し、複雑ではないけど、
言葉を話してコミュニケーションをとっていたという記録も残っております。
でもですね、言葉を発していて、ある程度のコミュニケーションをとっていたんだけども、我々特有の言語タンパク質はなかったということなんですね。
この変化はですね、進化の過程で大きな影響を与えた可能性があるというふうに、
研究者たち、研究チームは指摘しているということで、
これをね、NOVA1を移植したらですね、鳴き声が変わったということで、
やっぱり言語に司るタンパク質であるし、これを我々が持っているからこそ、
こういった今の喋っているみたいに複雑な言語が操れるのは、
このタンパク質のおかげということが、マウスの実験からも分かるということなんですね。
この言語タンパク質、NOVA1というタンパク質は、
約7年万年前にアフリカで暮らしていた我々ホモサーピエンスの祖先に現れたというふうに考えられているんですね。
この遺伝子変異がですね、彼らのコミュニケーション能力を飛躍的に向上させて、
他の人類との競争で優位に立つことを可能にしたのかもしれませんということを、
この実験から言っているので、ちょうどネアンデルタル人というのは4万年前に絶滅しているんですね。
その頃というのは氷河期が結構末期というかね、
氷河期が非常に地球の井戸の高いところからですね、凍っていって氷河期だったんですね。
その氷河期で食べ物も少なくなるし、狩りとかしていてもですね、
やっぱり寒いとですね、なかなか獲物を捕らえることができない。
この複雑な言語を操れた我々はですね、コミュニケーションを取って、
次こういった季節が来るよとか、こういった生き物たちがここに現れるよというように、
コミュニケーションをしっかり取ることによって生き残ったんじゃないかと。
要はコミュニケーション、言葉を操れることによって、我々が生き残ったんじゃないかというふうにも言われていて、
なのでネアンデルタル人とかデリンソワ人というのは、
ノバワーのタンパク質が現れていない、言語タンパク質がないということは複雑なコミュニケーションをすることができなかったので、
うまくコミュニケーションを取れない、狩りできない。
コミュニケーションをあれと取ってたけども、複雑な言葉を操られなかったので、
氷河期を乗り越えられなかったんじゃないかということで、
ひっそり4万年前に絶滅してしまったということが言われてはいるんですけども、
我々にしかないということが一つのヒントなのかなと。
こういった複雑な言葉を操られるからこそ、コミュニケーションをすることによって、
言語の進化によって、さらに身体的な進化もあると思うんだけど、
言語を操れるということが学力とか学ぶことにもつながるし、
それが結果的に生き残るための術として、
複雑な言語を操れるということが大きな要因じゃなかったのかということが言われているということなんですね。
この研究チームは、ノバワンという言語タンパク質の発見が、
将来的に言語障害や自閉症の治療に役立つ可能性があるというふうに期待していると。
ノバワン遺伝子は自閉症スペクトラム障害との関連も指摘されているので、
医療分野での応用が注目されているということなんですね。
なので、今回の研究は、なぜ人間だけが複雑な言葉を話せるのかという長年の謎に一石を投じるものだということと、
言語タンパク質の発見は人類の進化やコミュニケーションの起源を解明するための大きな一歩となるんじゃないかということですね。