2025-06-23 11:27

heldio #338. fine と finish は同語源

#英語史 #英語教育 #英語学習 #語源 #派生語 #ラテン語
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サマリー

エピソードでは、英語の「fine」と「finish」の語源が同じであることが解説され、共通の語根「fid」が「切り裂く」という意味を持つことが紹介されます。また、この語根から派生するさまざまな単語の意味や関連性についても触れられています。

語源の探求
おはようございます。英語の歴史を研究しています堀田隆一です。 このチャンネル英語の語源が身につくラジオheldioでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。 今回の話題は、fine と finish は同語源、
鍵は切り裂く。 何のことかと言いますと、fine、素晴らしいとか天気だとか、いろんな意味がありますね。形容詞です。
と finish、終える、終了するっていうことですね。
確かにこれは、finっていう部分が一緒ですし、関係はあると言われればあるのかもしれないということなんですが、これ意味上の接点って普通見出せないと思うんですね。
ところがこれ、いずれも同語根に遡ります。 そしてこのfineの部分ですね。これが様々に展開したり、語尾に色々付いたりして、発声語群を作り出して、一大ファミリーを作るんですね。
fineに関する一大ファミリーということなんですが、この大元語源を探りますと、
引用祖語のfidという語根にたどり着きます。 これはですね、切り裂くというような意味なんですね。
で、これfineともfinishともどうも直接繋がらないっていう感じがするんですけれども、 意味の変化をたどっていくと、最終的にはこのfine、finish、そして非常に多数のfinを持つ他の単語ですね。
これにも結びつくということがわかるんですね。 今日はこのfine語の語源の話です。
引用祖語のfidという語根ですね。 これが切り裂くを意味するんだと言ったんですが、例えばですね、割と直接的に関係するのがfissureなんて単語があります。
fissure、これ裂け目ってことです。 つまり切り裂いたその裂け目のことをfissureなんて言いますね。
さあこの大元の意味、切り裂くからですね、様々な意味が派生することになりますね。 まず切り裂くことによって、当然ものがですね細かく切り刻まれることになりますね。
なので細かいって意味が出るんですね。 そして今回の表題に挙がっているfineですね。
これ元々の意味は実は細かいっていうところなんですね。 ここから出発している。現代でも実は細かいの意味はちゃんと残っていまして、例えば
fine rainというと、これ素晴らしい雨ではなくて細かい雨、小ぬか雨、濡れる小雨のことですね。
あれのことはfine rainと言います。 それから細かな埃ということでfine dustというふうに、このfineっていうのは元々細かいという意味で
fine rainであるとかfine dustという句の中にですね、この原義、元の意味が生きてるっていうことになります。
さあ細かいっていうことなんですが、これがですね、正確描写に用いられますと、
誰々細かい人だということで、これ良い意味に出れば繊細だと、よく気がつくっていうことになりますね。
鋭敏だであるとか、なので非常に研ぎ澄まされた目を持っているということで洗練しているとか、非常に上品なという、どんどん良い意味になっていくんですよ。
細かいというところが良い方に出ると、繊細で、鋭敏で、洗練で、精巧で、上品ということですね。
この方向で発達したのが結局fineっていうのは立派な素晴らしい、全体として良い意味の方につながっているっていうことなんですね。
これがfineっていうことです。 さあこれは切り裂くことによって細かくなっていく。
そして細かい性格っていうのが良い方に発展して現在のfineになっているっていうことなんですけれども、
さあ一方切り裂くとですね、何が起こるかというと、例えば土地を切り裂く、切り分けるっていうことですと境界ができますよね。
境界ってことは範囲です。範囲ってことは限度です。限度、限界、端っこ、終点ということになり、
ついに終わりという意味が出てくるんですね。 これがフィニッシュにつながりますし、ファイナル、最後のという意味にもつながりますね。
そして終わりにする、このフィニッシュ終了する、終わりにするということから始末をつける、全てを解決する、終わりに持っていくという意味で、始末解決という意味が出てくるんです。
さあここまでだいぶ遠くに来たような気がしますが、大元は切り裂くなんですね。
切り裂くと細かくなる。そして細かいという正確描写から良い意味にどんどんなっていくっていうのが一つですね。
もう一つは切り裂くと土地をどんどん切り分けていくとですね、境界ができる。
境界、範囲、限度、端っこ、終点、始末、解決というふうに意味がどんどん広がっていくということになります。
そしてこのような原理から派生した第2、第3の語彙ですね。 これが元になって様々な派生語を生み出すという流れにつながっていくわけですね。
それではこのFinですね。大元を言えばFidという引用語根なわけですが、ここから派生した数々の単語。
主にこれがラテン語、フランス語を経由して英語に入ってきたっていうものになるわけなんですが、
境界と終わり
これをですね、この意味を追いながらたくさん挙げていきたいと思いますね。
まず終わり、終点という意味ですね。これがフィニッシュとかファイナルという単語に直接的に如実に現れているということがわかったかと思うんですけれども、
他にはですね、終わりがあるということは有限のということになりますが、これがファイナイトという単語がありますね。
そしてこれを否定したのがインフィネット、無限のという意味になります。
それからこれは文法用語ですが、インフィネティブというのが不停止のことをインフィネティブと言いますね。
これは限定されていないというのが本来の意味で、つまり認証によって限定されていない形ということで、理想の形、つまりまだ活用する前の辞書に乗っかっている見出しの形、
理想的なイデアの形みたいな、そういう意味なんですね。限定されていない、自由だということです。これがインフィネティブということの実は意味なんですね。
それから、終わらせるという意味がありますので、物事、問題なんかに始末をつける、解決するという意味から、解決のための手段がお金ということが多いわけですが、これがファイン、罰金の意味のファインです。
罰金というのは、物事に始末をつけるための手段という考え方なんですね。なのでこれ、終わりにするという、フィニッシュとの関連が考えられる単語なわけですね。
ファインということです。そこから、ファイナンスというと、財政、財源という、結局お金の問題にもなっていくわけですね。
それから、もともと土地を切り刻んで境界ができる、範囲ができる、限度が生じるというような意味でしたから、ここから制限するという意味で、コンファインですね。
コンというのは強めの接頭詞です。これにファイン、そもそもは制限すると言いますか、範囲を定めるという意味ですから、コンファインで制限するということになります。
同じように強めの接頭詞DEですね。DEというのを付け加えると、ディファインになります。
ディファインというのは、一般的には定義するという意味ですが、定義するというのは何かというと、はっきりと限度を定めるということなんですね。
境界を作るということです。つまり、自分の土地と相手の土地をはっきり分けるために境界線を作る。
この内側がまさに自分の境界だというふうに定義する、限定するという意味で、これまさにディファインというのはファイン、限定するという意味を強めたものに過ぎないですね。
そして改めて切り刻んで細かくなった。細かいというのが良い方向に発展したのが、現在の立派なとか素敵なというファインなわけですが、これ関係もいくつか他に単語があります。
例えば、ファイネリーというと装飾、これ美しいもの、素晴らしいものということで、どちらかというと過度な装飾ということで、ちょっとケバケバしいという雰囲気を持ったファイネリーというのもありますが、
関連してフィネスというのもありますね。フィネス、これ技巧とか優雅という意味でファインの系列になりますね。
そしてリファインというのは精錬するということですけれども、精錬する、洗練するということですね。
リを付けて再びということなんですけれども、優れたものにするという動的な意味が出てくるわけですね。
そして細やかなのはいいんですけれども、あまりに性格が細やかすぎると、これ行き過ぎは何でもまずいですね。
ということで、フィネイカル、懲り性の気難しい、細かすぎてちょっと悪い方に出ちゃったというのが、このフィネイカルという単語になるわけですね。
さあ他にもたくさんの派生語であるとか、このフィンの関連語というのは出てくると思うんですね。
ですが基本となるのは今回取り上げたファイン、そしてフィニッシュあたりだと思うんですね。
改めておさらいしておきますと、これはいずれも引用語根のフィッド、切り裂くという意味のフィッドに遡ります。
そして切り裂くということは、物事が細かくなるということで、これ性格が細かいということは繊細で良いことだ、上品なことだということで、どんどん良い意味になり、ファインにたどり着くということです。
一方、切り裂いて切り刻むと土地が境界線で区切られることになる。この境界という発想です。
限度であるとか短点、終点ということですね。そこから終わらせるとか解決するという意味になっていくということですね。
この系列の最もそれを代表する選手がフィニッシュということなわけですね。
それではまた。
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