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2024-10-27 10:04

heldio #99. いかにもイギリス英語、いかにもアメリカ英語の単語は?

#英語史 #英語学習 #英語教育 #英米差 #コーパス
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おはようございます。英語の歴史を研究しています。慶應義塾大学のほったりゅです。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしてきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
今回取り上げる話題は、いかにもイギリス英語、いかにもアメリカ英語の単語は?、という話題です。
現代世界では、英語が非常に広い地域で使われています。ただ、その中でも、やはり英語のお膝元といえばイギリス英語ですし、そこからもともとは植民地として始まったアメリカなわけですが、
これが独立して、非常に大きな政治的な力を持つようになって、そこで話される英語、つまりアメリカ英語というのが、世界的に非常に影響力を持つようになった。
その他にも、なんとか英語というものは、世界中にあって、ワールドイングリッシーズという複数形で呼ばれることになりましたが、
やはりまだまだ、現時点では、イギリス英語というものとアメリカ英語というものの、ある種ブランド力といいますか、権威があるということは、これは否定できない事実なんではないかと思うんですね。
今後変わるかもしれませんが、今のところ、やはりこの二大変種というものが幅を引かせている。
このイギリス英語、そしてアメリカ英語ということなんですが、この二つにはいろいろと違いがあるということがよく言われていますね。
綴り字がまずそうです。だから発音ももちろんそうです。語彙に関しても違うものがあります。
それから、あまり多くはありませんが、文法的な違いというのも多少はありますね。
もちろんこれらを集めても大した違いはない。ちょっとした鉛だということなので、お互い、アメリカ英語母語話者とイギリス英語母語話者が話して、コミュニケーションが成り立たないということにはならないというわけですね。
お互い鉛、鉛った英語を話しているというふうに考えていますので、こういった鉛とか方言の話題というのは、実はネタになるのでお互いよく知っているんです、実は。
なので、余計にお互い全くわからないというような状況はあまりないということになります。
ただ違いがあるということを、これは事実なんですが、これを楽しんでいるという側面もないではないと思うんですね。
さて、英語のAベースはいろいろあるわけなんですけれども、今回は語彙、語、単語に限りたいと思うんですね。
これ、例えばアメリカ人に聞いて、イギリス英語の特殊な点は何かとか、イギリス人に聞いて逆にアメリカ英語の特殊な点は何かというと、それぞれ個人的な答えが返ってくると思うんですけれども、主観的ですよね。
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そこで、これを客観的に何がイギリス英語っぽい単語で、あるいはアメリカ英語っぽい単語なのかということを知りたいときに、
コーパスという客観的なものを使うといいんですね。
コーパスというのは、簡単に言えばイギリス英語コーパスと言ったら、イギリス英語だけを集めた例文集みたいなものです。
アメリカ英語と言えば、アメリカ英語だけを集めた例文集みたいなものですね。
言語研究のために変算された一種の言葉の集合体というふうに考えればいいと思うんですけれども、これを比べてみる。
そして今はコンピューターの時代ですから、それぞれコーパス、電子化されています。
それを各単語の頻度みたいなのを割り出して、それをイギリス英語版、アメリカ英語版ということでやって掛け合わせるんですね。
そしてその頻度の統計的指標に則って、もちろん共通する単語のほうが多いわけですよ、イギリス英語、アメリカ英語といっても。
だけれども、とりわけイギリス英語のほうにぐっと偏っている頻度が、出現頻度が偏っている単語というのが浮かび上がってくるんですね。
逆にアメリカ英語のほうにやたらよく出るなという単語が集まってくる。
こういうのを頻度の計算で統計的に処理することによって、簡単に今キーワードと言いますが、イギリス英語のキーワード、アメリカ英語のキーワード。
これが客観的な指標、頻度という数の指標によって割り出せるという時代になってきているわけですね。
そこで今回は、いかにも鼻持ちにならないぐらいイギリス英語っぽい単語、鼻持ちにならないぐらいアメリカ英語っぽい単語というのを、客観的なコーパスを用いた統計によってキーワードを割り出してみるということをやってみました。
用いたコーパスは、ちょっと古いんですが、1990年代前半のそれぞれの英語のコーパスです。しかも書き言葉英語なので、話し言葉が入っていないので、少し偏っているかなと。
例えばニュースとか政治の問題であるとか、ちょっと硬い話題が多く含まれているので、そういったバイアスはあるかもしれませんが、ただそれぞれの英語の上位に来るキーワードを見ると非常に面白いんですね。
これを紹介してみたいと思います。
まずイギリス英語、鼻持ちにならないぐらいイギリス英語的な単語は何かという基準で、このキーワードを割り出してみますと、なかなか味わい深いものがいろいろあるんですけれども、まずはあまり味わい深くないものからいきますと、
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当たり前なんですが、アメリカ英語ではあまり使わないけれども、イギリス英語ではやたらと、比較すると、やたらと使うという単語が出てきます。これはUKとか、当たり前と言えば当たり前なので面白くないですね。
ブリティッシュであるとか、ちょっと面白いのはロイヤル、これはアメリカでは使わないでしょうねということで、なかなか良いところが出ていると思うんですが、BBCとかですね、時は1990年代前半ということを考えると、サッチャーという単語、有名誌ですけれどもね、出てくると。
他にですね、スコットランドとかスコッティッシュというのも出てきます。それからパーラメントというのもなかなかイギリス英語っぽい感じがしますね。
次にアメリカ英語の方を見てみますと、これもやっぱりですね、らしいものが出てきますね、上位に上がっています。ただ当時、1990年代前半ということですが、クリントンという単語が出ますね。
それからブッシュというのが出ますね。それからプレジデント、まあ分かりますね。アメリカン、ステイツ、ワシントン、フェデラル、ユナイテッド、ステイト、アメリカンズ、キャリフォルニア、プレジデンシャルということで、まあ分かりますね。
この辺は非常に文化的、政治的、社会的な違い、制度の違いみたいなものが反映されていると。あるいはこういう名詞、大統領の名前というものが出てくるので分かりやすいと思うんですね。
今挙げたものは大体分かりやすいんですけれども、なんでこれがっていうものもですね、上位に出てくるんですね。これ分かりますでしょうか。
例えばイギリス英語のキーワードの中から、なんでこれがイギリス英語なのというふうに思うかもしれないものをちょっと挙げてみますね。
Labor, Torts, Program, Behavior, Defense, Favor, Round, Favorite, Recognized, Theater。
さあ分かりますかね。これ勘のいい人はですね、書き言葉のコーパスということを思い出してください。
つまりイギリス英語とアメリカ英語で綴り字が違うものということなんですね。若干。
例えば最初に挙げたLaborというのは、イギリス英語ではLaborということですが、アメリカ英語ではこのUが消えてLaborということです。
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なので書き言葉のコーパスなので、コンピューターに計算させると、どうしてもこういった違いが浮き出て、その違いがはっきりしているものがキーワードの上位に現れてくるということで、そういうものが来るということなんですね。
逆にアメリカ英語のほうを見ても同じなんです。
ただですね、何ともよくわからないものがあってですね、例えばイギリス英語のキーワード上位に集まってくるのがですね、Whichというのがあるんですね。
W-H-I-C-Hです。
なんで?と思いますよね。それからWasというのもあるんです。B同士の過去形。
なんで?だからIt、Beなんてのもありますね。There、Beenなんてのもあって、もう意味不明です。
我々の直感と違ってですね、やっぱりコンピューターで統計的に処理させると、いろんなよくわからないものが出るっていう例だと思うんですね。
これはこれで面白い。では。
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