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2024-12-15 10:00

heldio #148. 古英語期ってどんな時代?

#英語史 #英語教育 #英語学習 #古英語
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サマリー

古英語期は、アングロサクソン人がブリテン島に言語を持ち込んだ時代であり、449年から1100年まで続いています。この時期、ゲルマン人の大移動により、英語の祖先となる言語が根付くきっかけが生まれています。

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おはようございます。英語の歴史を研究しています、慶応義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。毎朝6時更新です。
ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
古英語期の背景
今回取り上げる話題は、古英語期ってどんな時代、という話題です。
英語の歴史を勉強していますと、古英語という時代ですね。これがよく出てきます。英語でいうとold englishっていうことですね。
その次の時代が中英語、中期英語ということでmiddle englishって言いますね。
それから近代英語、modern english、そして現代英語、present day englishという風に、英語の歴史は大抵ですね、この4つの時期に分かれているんですね。
一般的な時代区分で言いますと、古英語期old englishというのはですね、449年から1066年、あるいは丸めてですね、大体450年くらいから1100年くらいまでという風に丸める場合もありますね。
1100年としましょうね、終わりは。そうすると、そこから今度は中英語期middle englishの始まりで、400年英語の1500年まで続きます。
そしてその次がmodern english、これは近代英語という風に訳しますけれども、それがやはり400年間ありまして、1500年から1900年までということになっています。
そしてその1900年から現在までですね、これを現代英語期present day englishという風に言い習わせています。
このような時代区分というのは、研究者によっても多少違ったりしますが、大きくですね、このように分かれます。
改めて言いますと、449年から1100年くらいですね、これがold englishと言います。そして1100年から1500年、これがmiddle english。
そして1500年から1900年まで、これがmodern english。そして1900年以降、現在までがpresent day english、現代英語というわけですね。
ではこの英語史の一番最初の時期であるold english、古英語、古英語の時代というのはどんな時代だったんだろうか。これを導入したいと思います。
今回はですね、古英語ってどんな言語ということではなくて、あくまで古時代、古英語期というのはどんな時代だったんだろうかと。
社会的背景ということですね。ですので言語そのものを扱うというよりは、その時代の背景みたいなことをお話したいと思うんですね。
古英語期は先ほど449年から1100年くらいまでという言い方をしたんですね。
重要な歴史的出来事
じゃあこの449年、ちょっと中途半端な年代ですけれども、これ何が起こった年なんだろうかと気になりますよね。449年。
これは一種伝説なんですけれども、ヨーロッパ大陸にいたアングロサクソン人と今言い習わされる民族ですね。
これはゲルマン民族の中の西の方の派閥です。西に位置していた民族で、今で言うところのドイツ北部とかデンマーク南部あたりですね。
このあたりにいた西ゲルマンの一派ですね。これもまあ民族細かく分かれていまして、アングル人、サクソン人、ジュート人、この辺がメインなんですけれども、
この三部族ですね。これがいわばゲルマン民族の大移動という例のあの動きですね。東から圧迫がありまして、西に逃れるということで、この三民族がですね、海峡を渡ってイギリス、いわゆるブリテン島にですね、進行したという事件ですね。
すでにその時代までにですね、ブリテン島は、いわゆるケルト人と言われる人々によって住まわれていたんですね。
それがゲルマン人の大移動によって、このアングル人、サクソン人、ジュート人、この三民族プラスアルファをひっくるめて、後の時代にアングルとサクソンの名前を取ってアングロサクソン人と言っているわけなんですが、
彼らこそがまさに後に英語と呼ばれる言語をすでに喋っていた人々なんですね。
この西ゲルマンの三部族が、ケルト人のすでに住んでいたブリテン島に攻め入ったってことなんですね。
これが449年っていうことです。
結果、ゲルマン人が勝ちました。ケルト人は一掃された、あるいは周辺地域に追いやられたっていう形で、この島の大半の部分、いわゆる今のイングランドと呼ばれる部分ですが、これはアングロサクソン人によって占拠されることになりました。
こうしてこの島に英語という言語が根付く、最初のきっかけができたっていうことです。これが伝説によりますと449年ということで、ここをもって英語の歴史の開始としようというのが共通の了解ということになっています。
アングロサクソン時代の展開
ただ、大陸にいた時代の英語と、この449年にブリテン島に持ち込まれた英語っていうのは別に何も違いはありません。あくまで象徴的な意味で449年を英語の歴史の始めとしようということで、本当のことを言えば英語という言語の歴史はその前からずっとあるわけですけれどもね。
どこかで区切りをつけて、そこからを英語という言語の歴史の開始としようということで、449年があくまで象徴的に、シンボリックに選ばれているということなんですね。
さあ、こうして5世紀半ばくらいからこの島にブリテン島に英語という言語が根付いてきたわけなんですけれども、当初から方言はありました。アングル、サクソン、ジュートというのも三部族で、旗から見れば同じ英語、同じ言語を喋っているというふうに見えますが、内部的にはやはり多少違くてすでに方言なんです。
この3つが少なくとも持ち込まれたということなんで、ブリテン島に持ち込まれた、いわゆる英語史の最初から英語というのは一枚岩ではなくて、複数の方言に分かれていたということですね。
その後、結局1500年、600年近くの歴史がありますが、ずっと方言というのはあり続けて、しかも多様化して現代に至っていますので、当時から今まで英語が一つになったという試しは実はないんですね。
あくまで標準英語というのは、その多数、無数ある方言の中の一つを選び出して、あるいは複数をまとめ上げて標準という一種架空の人工的なものとして、一番普通のものだよというふうに見せているだけで、実態としては常に多様な状態で英語は存在してきたということなんですけれどもね。
これは歴史の最初からそうなわけです。449年から、あるいはそれ以前から。
さあ、彼ら英語を喋る人々はひっくるめて、後にアングロサクソン人と呼ばれて、この時代はアングロサクソン時代とも呼ばれるんですね。
小英語記というのは、事実上イコールアングロサクソン時代と言い換えてもいいわけなんですけれども、この後、いくつかのアングロサクソン人の内部で構想がありましたけれども、そして7世紀、8世紀くらいには、七王国、ヘプター記というふうに、7つの小王国が隣立するという時代になりますね。
その中で比較的覇権を握るのは時代によっても違うんですけれども、ケント南東部だったり、マーシア中部だったり、さらにノーサンブリア北部だったり、そして最終的には旧石くらいから、ウエストサクソンという今のイングランドの南西部ですね。
この辺りが勢力を持つようになってきたんですね。
そんな折に、ちょうどバイキングの時代になりまして、北欧の海賊たちがヨーロッパ中を荒らし回ります。
イングランドも攻められました。
そこで交戦したのが、バイキングに対して、8世紀後半あたりからバイキングがやってきたわけですが、それに対して9世紀後半ですね。
アレフレッド大王、アルフレッド・ザ・グレイトという王が出まして、このバイキングに対して徹底交戦して、何とか国が滅びるのを抑えたということで、大王、名君と呼ばれています。
こうしてアングロ・サクソンを守ったわけなんですけれども、10世紀後半から11世紀にかけて再びバイキングに襲われて、最終的には政治的権力を奪われることになります。これがコエゴキの概略です。
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