Voicyを始めた理由
おはようございます。英語の歴史を研究しています、堀田隆一です。 7月19日火曜日、三連休明けの週始めということになりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
学校関係者は、今週あたりから修行式、そして夏休みという、そんなタイミングなんではないかと思います。私の勤めています大学もですね、試験期間がおよそ終わりつつあってですね、これから本格的に夏休みに入っていくということです。
夏本番、暑さもひどくなってくるかと思うんですけれども、皆さん暑さに負けずに暑さを吹き飛ばすぐらいの勢いで元気に過ごしていきましょう。私も辛いものを食べて精を出して頑張って夏を乗り切りたいと思います。
本日の話題ですけれども、今週のVoicyのハッシュタグ企画の一つ、私にとっての声、こちらのお題に参加する形でお話ししたいと思います。タイトルは、声でも英語史の話題を広く長くお届けしたい。私がVoicyを始めた理由です。
7月13日にVoicy代表の尾形健太郎さんが、声で未来を変えると決意表明されました。Voicyが27億3000万円の資金調達を実施したということで、この盛り上がっている音声メディアをですね、さらに盛り上げていこうという意気込みですね。
私も小さいチャンネルながらも、Voicyに参加させていただいていますし、このメディアの力、音声メディアの力というのを非常に期待していますし、信じているということで、この力強いコメントに完全に賛同するものなんですけれども、
ここで今週のハッシュタグ企画として、私にとっての声という、こういうお題が選ばれたのだろうと理解しています。
そこで私も今日はですね、英語詞であるとか、英語の語源そのものの話題と言いますよりも、メタ的な話ですね。どうしてこのVoicyのチャンネルを私が始めたか。
1年1ヶ月半ぐらいが経つんですけれども、おかげさまで多くの皆さんに、リスナーの皆さんに聞いていただきまして、フォロワーも順調に増えてきております。
その感謝の意味も込めまして、そして今後もですね、広く長くこの英語詞の話題、英語の語源の話題っていうのをお届けしていきたいと思っているんですが、それに当たってどのような経緯でこのVoicyにたどり着いて、そして今この放送を行っているかということですね。
これについて、素敵な話ではありますが、申し上げたいと思います。
ぜひお付き合いいただければと思います。
私がこのVoicyを始めたのは、昨年2021年の6月2日のことなんですね。
1年と1ヶ月半ぐらい前っていうことになりますかね。
初回は、なぜa penなのにan appleなの?という不定関心の話題って言いますか、これ私の持ちネタなんですね。
いろんなところで喋ったり書いたりしているっていうものからスタートしたんですけれども、ここから毎朝6時に公開しているんですけれども、順調に回数を重ねまして、今回で414回目になるんですかね。
皆さんのおかげで続けることができました。ありがとうございます。
このVoicyを始めたきっかけは、実はコロナ禍なんです。
コロナ禍が起きなければですね、このVoicyチャンネルも始めていなかったっていう可能性があるんですね。
発端は言うまでもなく、皆さんご承知の通りですけれども、2年半前になりますかね、コロナ禍が世界を襲いました。日本も巻き込まれました。
私は慶応義塾大学で大学の教員をしているわけなんですけれども、2年半前、2月、3月ということで年度の変わり目だったんですよね。
そして4月に新年度になりました。そしてご記憶に新しいかと思うんですが、世界各地が、そして日本の社会も大混乱に巻き込まれました。
大学も例外ではなくてですね、一気にオンライン化という、普通数年かけてですね、ゆっくりと移行していくはずのシステムが、一気にですね、1ヶ月、2ヶ月という準備期間で、すべてオンライン化しなければいけなくなったんですね。
そして私の大学では、5月から、4月は置いておいて、ある意味模索期間ということで、大学も動けなかったっていう感じですかね。そして5月からイレギュラーでありますが、新年度が始まることになりました。
その1ヶ月間、私ももう悩みに悩みまして、やったことのないオンライン授業、対面ということがもうありえなくなったということで、何とかですね、オンラインリソースを使って、そしてオンラインツールですか、ZoomであるとかWebExであるとか、そのようなものを使ってですね、何とかかんとか授業を行わなければいけないということで、1ヶ月だけは猶予を与えられたんですが、
その間、悩みに悩みました。結果的に、本当にすべての同業者の先生方が同じ経験をされたかと思うんですけれども、本当に自転車創業で日々の授業準備をし、オンラインでですね、オンラインのための授業準備っていうことですね。
ということで、めちゃくちゃな年度のスタートを切ったっていうことなんですね。しかもですね、私の所属している大学はリアルタイムはダメ、つまりZoomであるとかWebExなどでのリアルタイムでの授業っていうのは原則ダメっていうことになったんですね。
当時2年前ですけれども、ギガ問題っていうのがあって、学生がですね、大容量の動画であるとか、あるいはさらにリアルタイムの動画といいますか、参加っていうのができない、そういう環境にないっていう学生のことも配慮して、リアルタイムではダメだということになったんですね。
そうすると、ギリギリオンデマンドで、それでも動画なんかが非常に容量食うわけで、あまり進められないっていうような雰囲気の中で始まったということなんですね。
大方は、私も授業ではオンデマンドで動画で講義形式のものを撮ってですね、それを学生に見てもらうというような形だったんですが、これだけだとですね、単調ということもあって、一つぐらいはちょっと挑戦といいますか、冒険的に新しいといいますか、全て新しいんですけれども、動画じゃない、変わった方式で授業するということを考えたんです。
音声メディアの可能性
ある授業で、いわばラジオ講座のような講義を一つ用意したんですね。テキストは学生に買ってもらう、先に指示してですね。そのテキスト、教科書を見ながら、講義自体は動画、画像はなくて、あくまで声だけ、いわばラジオ講座ですよね、テキストだけはあって、後は講師の話す講義を聞いてくださいっていうスタイル。
これをやってみようというふうに思い立ったんですね。これは他にも多くはないですけれども、そういうやり方でやろう。これはギガ問題、要領の問題というのが、動画に比べてやはり音声だけでグッと縮小されますし、準備する側もですね、顔が映らないで済むであるとか、いろいろ気を使わないで済むということで、この方法もあるだろうという選択肢はあったんですね。
そこで、これに乗っかってみようということで、初めてある授業で実施してみました。結果はですね、学期が終わってからのアンケートって言いますか、学生からの反響を聞いてみますと、動画に比べてとりわけすごく良かったということでもないんですけれども、いくつかちらほらとですね、面白い意見が出てきまして。
一つはですね、今でもそうですけれども、オンライン授業を受ける学生って、1日に何コマも、つまり何時間もずっと画面見っぱなしなんですよ、パソコンの。さらに課題っていうのが出るので、課題をワードで作るわけですね、夜中まで。
つまり、本当に四六時中パソコンの画面を見ているということで、目がやられてしまった学生であるとか、おかしくなってしまった。脂神経から脳のほうに行って、どんどん本当に疲れやすいとか、健康上に問題があるなっていう議論も1学期過ぎたあたりからどんどん話題として出てきたんですね。
これかわいそうだな、確かそうだよなと思っていたところに、学期末のアンケートで、ほっちゃ先生の授業は珍しくラジオ形式の音だけの授業だった。
これは本当に助かった。目が休まるって言い方なんですよね。これは私も予想していない反応だったので、面白いなと思ったんですけれども、本当のことを学生に言って、授業と授業の合間に、この授業、音声の授業のときは、本当にベッドに横になってテキストを片手に、耳だけイヤホンで聞いて、目が休まる授業ということで、
良かったっていうようなことが出たんですね。この寝ながら授業聞くっていうのはどうなのかと、ツッコミもしたいなと思ったところなんですが、一方で確かにあるよなっていうふうに思ったんですよね。
なので、学生の健康上ちょっとだけいいことをしたかもしれないみたいな印象を持ったんですけれども、それはさておきですね。もう一つ、何人かからのコメントだったんですけれども、耳から聞いたほうがよく入るっていうことがある。
これ逆も実はいまして、やっぱり講義という形で、ビジュアル的な資料がないと不安という人もいるんですね。これはいわば学ぶときのオーディオ型、ビジュアル型っていうんですかね。ラジオ型、テレビ型、どっちが自分にとって快適かっていうようなところあると思うんですね。
文字であるとか、ビジュアル資料があるととても助かるとか、安心するっていうタイプと、むしろそうした資格資料なしで耳だけで聞いてると入ってくることがある。しかも語学系の授業ではあったんです。語学系といっても現代英語ではなくて古い英語なんですけど、それでもやはり耳から入ってくると分かりやすいってこともあるということですね。
このあたりは、いわは耳学問と目での学問というような、昔からこの対立があったり、私も受験時代には深夜ラジオ族だったので、ひたすらラジオを聞いて、ラジオに対して親近感がとてもあるっていうことなので、この耳から入るっていうことですね。
他にラジオ英会話とか語学なんかもよく聞いてたので、耳から入る情報であるとか、耳から入るっていうことに対して必ずしも抵抗がない、そういう措置があったからこそ、こんな授業形態をやってみようと思ったわけなんですけれども。
確かにそこは賛否両論と言いますが、どちらのほうが好き、視覚型か聴覚型かっていうのがあるっていう両方の意見は聞いたんですけれども、この耳から入るのがとても自分には合っているっていう意見も確かにあったんですね。
こんなことが学期末のアンケートで出てきたんですが、実際にはその学期末のアンケートを待たずして、学期中からなんとなくそのあたりのことを感じていたんですね。そこでもうワンプッシュトライしてみようっていうことで、授業とは別枠で、英語詞に関する一口ネタっていうんですかね、数分程度のものを音声で収録して、
それを私のブログ上にアップすると。それを学生にもぜひ聞いてね、みたいな形で公開するということを始めました。文章としてのブログは、私はヘログという名前で、英語詞ブログ、これを2009年から、これも毎日欠かさず現在まで続けているんですけれども、このネタとしてのストックっていうのはたくさんすでにあったんですね。
なので、これを文章ではなく耳で聞こえる形に、声のブログという形で、自分で音声を吹き込んで、それを公開する。学生に聞いてねっていう形で提供するということを、授業とは別枠で授業のプラスアルファということで始めたんですね。
それが、もう学期中の6月23日が初回でした。なぜ大文字と小文字があるのですかといったような素朴な疑問ですね。ここから始めて。それがですね、定期的に割と週1、2ぐらいのペースで起動に乗ってきまして、最終回は62回までいったんですかね。年度末です。
2月7日まで続いたということで、いわば声のブログというのを自分で収録し、そして自分のホームページブログ上に上げていったという、こういう経験を重ねていました。
そして、冬休みに入りまして、新たに2021年度が4月に幕開きしたということですね。その際に、再び同じような形で声のブログをやろうかなと思っていたところに、最近は音声メディア、音声プラットフォームっていうのもWeb上でだいぶ充実してきたという話を聞きまして、いろいろ調べた結果、
このVoicyに行き当たったんですね。審査制ということですので、Voicyに思いとやる気ということをですね、文章にしたためて応募したわけなんですけれども、ありがたいことにこちらにパスすることができました。
ちょうど5月の連休あたりだったと思うんですね。そしてパスしたのはいいんですけれども、そして話題、ネタもありますし、やる気は満々なんですけれども、やはり今まで個人でやって、勝手に撮って収録して、自分のホームページに上げるっていう形で、みんな聞いてねと言っていたんですけれども、今回プラットフォームの上に乗っかるということで、ちょっと身構えたところはありまして、
Voicyの始まり
始めるまでに1ヶ月ぐらい俊々していると言いますか、考えすぎてたんだと思うんですけどね、今思いますと。ただ結果的には6月2日ですね、ちょうど1年1ヶ月前ですか、6月2日に第1回を放送するということで、ここでスタートしたことになります。
今聞いてもですね、紹介はかなり硬くて、実はスクリプトを読んでたんです。この紹介だけです。2回以降はスクリプトとか台本みたいなのを用意せずに、そのまま話しているんですけれども、最初やっぱり緊張していたんですかね。プラットフォーム変わるということで、この第1回を始めました。
それ以降を毎日、毎朝6時に新しい話題をですね、提供するということで続きまして、現在まで続いていると。そんな流れですので、結局ですね、この私のVoicy、今まで続いているっていうのは、コロナ禍で大学の授業がオンライン化した。
その際に動画という方法もあったけれども、ある授業でたまたまラジオ風にこの音声だけでやってみるという試み、これを始めてみた。そのあたりがきっかけになって、最初は自分で収録して、自分のホームページに音声をアップするということだったのが、Voicy Mediaに乗っかる形でですね。
1年1ヶ月前から現状の形、現行の形で始めていると。そんな次第なんですね。この音声で英語詞について届けるという2年間、特にVoicyとして始めたのは1年前ということで1年間になりますが、この間に相当多くのことを私自身が学ぶことができました。
これまでブログという形では毎日のように13年間ですかね、文章で情報を発信してきたんですけれども、単にこれを声に置き換える声のブログといってもやはりメディアがだいぶ違うということですね。
それからおそらく読者層ならぬリスナー層というのもどうも違うということもわかってきました。
ブログにせよ、このVoicyにせよ、私の思いとしては1つで、メディアが変わっただけで基本は変わってないんです。
英語詞という非常に一般的には学術的なレベルの高い、専門性の高いと一般には思われがちな話題ですね。英語でしかも詩、歴史ですから、これ普通に考えれば惹かれるんですね。
ただこれをやはり少しでも広く皆さんに知ってもらいたい。そしてこちらとしては英語詞の話題を本当に広く長くお届けしたいという、その点では全く変わらずに、
ただメディアの違い、文章なのかそれとも声なのかということによって届く層も違うと思いますし、伝える熱意であるとかそういったものの伝えるノウハウ、技術というのもまた少し違うものがあるということで、私にとっても挑戦ではありました。
ただやはり人に伝えるっていうことはですね、文章にしても声にしても思考がまとまってないと簡単には伝えられないんですね。
考えたことであっても一度言語化しないといけない。そして言語化した上でそれを書き言葉のメディアに載せるのか音声のメディアに載せるのかっていうのもこれもだいぶ違う話ですね。
今私自身は両方で練習させていただいているっていう、そういう思いなんですね。言語化するっていうそれ自体もなかなかエネルギーがいることですが、文章の場合はこういう書き方で、そして声でVoiceでお届けする場合はこういう言い方でというような、そのような訓練を日々行っている、行わせていただいているという感じなんですね。
これがまさに私がVoiceを始めた理由、やめられない理由です。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
今日はVoiceのハッシュタグ企画、私にとっての声というお題に参加する形で、なぜ私がVoiceを始めたのか、そして今まで続いているのかというお話をしました。
やはり声、音声っていうのはいいですね。
私も言語学をやっていますので、言葉の基本っていうのは音である、声であるという基本的なところから始まっているわけなんですけれども、改めてこのように声のメディアで情報をお届けする、そしてそれに対してリスナーさんから反応があるということで、やはり文章とは違った心の通い合うといいますかね。
特殊なメディア、特殊といいますか、最も人間にとって基本的な言語の媒介ということなんですけれどもね、音っていうのは。ただ改めてその特質ということをこの1年か2年間ですかね、考えさせられているという次第です。
私自身が学生時代はラジオリスナーということで、非常にラジオ、音声メディアというものが身近な存在だったところが、しばらく少し遠ざかっていたかなというわけなんですけれども。
この変なことにといいますか、コロナ禍をきっかけにして、先ほどお話したような経緯で、再び音の世界に非常に関心を寄せるようになってきたと。とりわけ聞くというよりも、むしろ発信する側になるっていう、こんなことになるとは全く思っていなかったんですけれども。
こうしたプラットフォームの技術的な発達であるとか、あるいはスマホとイヤホンというような、こういったハードウェアの方の発達なんかもあって、今、声のメディア、音声メディアっていうのは非常にカーブが上がってきているということなんですけれども。
発信する側もですね、動画とか、例えばYouTubeなんかだと作るのは大変なんですよね。撮ったほうがいいけれども、その後編集してきれいに見せなければ、なかなかアピールしないっていうこともありますね。
一方、文書というのは非常に効率的、多くの情報を伝えられるというところがありますが、熱意であるとか、怖い色というようなね、感情的な部分を伝えるのが笛手であるという、この両方を補う、中間といえば中間なんですけれども、なかなかいい位置取りにつけているメディアとして、音、声っていうのはあると思うんですね。
作るのも容易です。例えば10分の放送を作るのに、前後のちょっとした準備とか作業っていうのも加えても、早ければ15分ぐらいで全て終わってしまうんですよね。なので、発信する側にとってもですね、非常に効率の良い、コスパの良いメディアということになるかと思います。
私自身本当に期待をしているメディアって言いますかね、このVoicyもリーディングカンパニーだと思うんですね。日本の中で声のメディアとして大変頑張っているということで、私も魅力ながらその1パーソナリティとして、そして英語字を伝えるためにもですね、この番組なるべく長く続けていきたいなとは思っています。
リスナーとの関わり
ただ、これもやはりリスナーの皆さん、聞いていただいている皆さんの応援であったりコメントだったりですね、寄せていただけるものがあるからこそ、続けるモチベーションが保てるということもありますので、ぜひ皆さんからのご意見、ご感想、ご質問等もお待ちしております。
チャンネルで取り上げてほしいトピックなどもお寄せいただければ幸いです。Voicyのコメント機能、あるいはチャンネルプロフィールにリンクを貼っています。専用フォームを通じて、何なりと意見をお寄せいただければと思います。
本日は英語の語源であるとか、英語字に関する話題そのものではありませんでしたが、Voicy社長の決意表明ならぬ1パーソナリティ、私のちょっとした決意表明として受け取っていただければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
それでは本日も元気にいきましょう。
ほったりうちがお届けしました。また明日。