2025-04-16 09:58

hellog-radio #42. x の不思議あれこれ

#英語史 #英語学習 #英語教育 #文字論 #アルファベット
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サマリー

今回のヘログラジオでは、文字Xに関する疑問や歴史的背景が語られています。特に、Xがどのように英語に取り入れられ、未知のものを表すシンボルとして使われるようになったかに焦点が当てられています。

文字Xの歴史と使用
今回のヘログラジオ版は、Xという文字について語りたいと思います。 素朴な疑問というわけではありませんが、このXにまつわる疑問といいますか、
質問というのは結構多いんですね。 このXという文字、英語アルファベットの第24文字目ということになりますが、これ日陰もののイメージが
つきまとっています。 まず、1文字であるのに、Xという2つの親血語ですね、これに対応するっていうのが、そもそも怪しいということになります。
しかもですね、これは頻度が大して高くないということがありますね。 実は、現代語の単語で考えますと、一番使われない文字が何かというと、
Zですね。Z、Q、Jというのがあります。 その次に、稀な文字なんですね。このXというのは。
つまり、あまり使われない第4文字目ということになります。 使われないといっても、もちろん出ることは出ますので、我々なじみは深いんですけれども、
何かですね、あまり出てこないし、日陰もののイメージがついているということですね。 これについて考えてみたいと思います。
まず、歴史的に見ますと、この文字は確かに古英語、一番古い段階からXという音を表すのに、よく使われてはいるんです。
主に語末において表れますね。例えば、Xであるとか、Fox、Ox、Six、Wax、このような非近な、現代語でも非近な単語ですが、これは古英語の当時からXが使われています。
しかしですね、大した数ではないんです。 あまりないということになりますね。
これが増えてくるのが、中英語、そして近代英語にかけてなんですね。 なぜこのXというのが徐々に増えてくるかというと、実はこれはですね、ラテン語であるとかギリシャ語であるとか、
そのような釈用語ですね、に主に含まれるものであって、元々の英語にはそんなになかったんです。
それが、釈用語をどんどん受け入れる中英語、そして、主に近代語記になって、どんどん増えてくるということなんですね。
例えばですね、発音しますけれども、 数字を思い浮かべてもらいたいと思うんですね。
Anxious, Approximate, Auxiliary, Axis, Maximum, Nexus, Nexious, Toxic
他には、語末ではApex, Appendix, Crux, Indexであるとかですね。 他に語中ではComplexion, Crucifixion, Connection, Inflection
この最後に挙げたような単語は、このXという部分をですね、CFであるとか、別の続きで表すこともあるんですが、Xで表すこともあります。
このように、釈用語の影響ですね。つまり、Xを割と英語よりも多用するラテン語であるとか、ギリシャ語であるとか、そのような言語からたくさん単語を借り入れたことによって、英語もXを割と使うようになってきたというのが現実なんですね。
ただ、ほとんどが語中であるとか、語末のXという発音に対応します。
非常に稀なケースとして、語頭に現れるXって感じですね。 これはあまりないんですけれども、本来語ではありません。
釈用語でたまにある程度なんですけども、例えば、これはZで発音、Zの発音になるんですね。
Xenophobiaであるとか、Xerox, Xylophoneのように発音するわけですね。
これ、Xで実は綴っているというような、非常に稀なタイプのものがあります。
このように、歴史的にはXは日陰ものなんですが、少しずつですね、釈用語の力で出るようにはなってきたということはあります。
Xの多様な表現
ですが、全体として見るとですね、やはりあまり冴えない文字であることは確かです。
なぜかというと、多分語頭に現れることがないということが大きいと思うんですね。
先ほどのXylophoneであるとか、Xeroxとか、Xenophobiaというのはありますけれども、これは先ほど述べたように、ギリシャ語由来の非常に特殊な読み方なんですね。
これはなぜZと読むかというと、実はXですよね。 一方でこれが濁ったGZという発音もありまして、
例えばAnxiousに対してAnxietyという読み方がありますよね。
このようにXが濁ってGZとなる場合があるんですね。
このGZとなるもののGというのが消えてしまって、Zだけ残ってしまったというのが、
このXylophoneであるとか、Xenophobiaであるとか、XeroxというZで書いた方がふさわしいような場合のケースですね。
これXと書いてZと読む場合がある、非常に少ないケースですけれども、こういうことがあります。
ただやはりこれは本当に例外で、英語にはですね、そもそもXで始まる単語というのは基本的にはないんです。
なぜかというとXというのは語頭に現れる音のつながりとして、英語では認められていないからなんですね。
これはなぜかというとなかなか難しいんですけれども、日本語でもNで始まる単語はない。
だからこそしりとりというゲームが成り立つわけなんですが、こういうふうに各言語にこれで始まってはいけないとか、これで語を終えてはいけないみたいな規則ってあるもんなんですね。
英語の場合、このXで始まるということは許されないという言語なんですね。
なので語頭に現れないということが、ある意味このXという文字をあるいは音をひかげものにしている一つの理由ということになるかと思います。
このようになかなか面白い存在としてこのXというのがあるんですが、さらに面白いことにですね、この未知のものを表すXというのがありますよね。
いわゆる方程式のXです。あるいはMr.Xというのもありますね。
何かわからないものをXに託すというのがあるわけなんですが、これはどういう理由かということなんですね。
これいくつか理由が由来があるんですけれども、一つはですね、これは皆さん数学を勉強するとABCというのが方程式で出る。
一方でわからないものはXYZと、いわゆるアルファレットの最後の方からお尻から取った3文字ですよね。
というような役割があるんだという考え方があります。
もう一つの由来説はですね、実はこれイスラムのいわゆる数学の伝統ということに関わるんですけれども、
イスラム数学においてはですね、このモノ、THINGぐらいの意味を表すシャイという単語があるんですね。
これがいわゆる代数、いわゆる方程式のXで表されていたと。
これが西洋世界にもたらされるに及んで、スペイン語でX、XAY、これでシャイというか、XAYと本字されたということなんですね。
この最初の文字を取ってXというのが、いわゆる未知数を表すという伝統になったという、そういうような説もあります。
他にもですね、この代数、方程式における未知数Xという使い方のほかにも、この形、形状的にですね、単純といえば単純、クロスですよね。
これいろいろな使い方がありまして、例えばローマ数字は10という数字を表すのに使ったりしますね。
他にはキスマークの印にもなります。
それからチェックボックスに記入するチェックマークとしても用いられます。
○×の×でもあります。
地図上にここだよと示す印として×をつけるところがあって、これもXと言いますね。
このように、比較的に単純な形で非常に目立つ形なので、いろんなものに流用されるようになったということです。
ただ、文字そのものとしては、最初から最後まで日陰ものというのがなかなかかわいそうなところでもあり、なかなか愛すべき文字でもあるということになるのではないかと思います。
このXに関わる問題につきましては、
エログの記事2280、3654、2918番の記事をご覧ください。
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