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2025-01-11 10:00

heldio #175. of a Sunday 「日曜日などに」?

#英語史 #英語学習 #英語教育 #前置詞 #属格 #副詞句
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おはようございます。英語の歴史を研究しています、慶応義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも、受証も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
今回取り上げる素朴な疑問は、of a Sunday 日曜日などに、ってどういうこと?というものです。
この of a Sunday のような、日曜日などにと訳すことになっているこの表現なんですが、私自身もですね、おそらく受験英語のリディオムとしてですね、こういう表現を覚えたっていう記憶があるんですけれども、
その訳の日曜日などに、っていうふうに訳すことが多いわけなんですが、このなどにって何?とずっと思ってたんですね。
日曜日にじゃないんだと。日曜日などにって日本語でもどういう違いかよくわからないというような英語のリディオムとして、of a Sunday っていう非常に違和感のある表現ですね。
英語としても、on Sunday だったらわかる。だけど of っていうのはどういうことかと。しかもあがついている。
よくわからないっていうのはずっと思っていたことなんですね。
例文としてはですね、例えば I go shopping of a Sunday のような言い方ですね。日曜日などにショッピングに出かけるということなんですけれども、
on Sunday では駄目なのかということですね。間違ってないと思うんですね。あるいは every Sunday とかですね。
こういった類義表現っていうのがあるわけなんですが、その中で of a Sunday っていうのはどういう位置づけなのか、どういう意味なのかということを考えたいと思うんですね。
言ってしまうとですね、これは頻度はですね、every Sunday と実情近いのかもしれませんし、あるいは many Sundays っていうかですね。
regularly on Sunday であるとか usually on Sunday とか、あるいは sometimes on Sunday のような言い方。
どれにも相当する、いわば厳密に毎日曜日にということではなくても、この repetition っていうんですかね。繰り返しとかあるいは regularity といいますか、規則的にという。
例外があっても、つまりショッピングに行かない日曜日があっても別に使えるっていうことで、そういうニュアンスを出すために日本語では日曜日などにといってぼかすということなんですね。
ぼかし表現のなどなので、結局意味はよくわからないっていうのは、意味がぼけてしまうっていうのは当然のことで、それぐらいの意味なんですね。
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つまり usually on Sunday とか every Sunday とか、あるいは sometimes on Sunday のような、それぐらいの意味で使われるんだと思っておけば良いっていうことですね。
それが日曜日などにという言い方になっているわけです。
of a Sunday ですね。
of a Sunday という、曜日を例に挙げましたけれども、他にも時間を表す単語ですね、名詞が続いて of a の後に続くというのは一般的にありまして、例えばですね。
we enjoy a walk of a morning っていう時、これ朝よく散歩をするっていうことですね。
we enjoy a walk of a morning っていうことで、決して a walk of a morning っていうことではないんですね。
walk で一回切れて of a morning 朝よく散歩をするということになります。
つまり often とか usually とか、それぐらい補うと分かりやすいと思うんですね。
夜には散歩しないと、朝に散歩するんだっていうことで、we enjoy a walk of a morning のような言い方です。
他にはですね、例えば sometimes of an evening, we sat around a fire and sang.
夜には時々火を囲んで座り歌を歌ったのような文ですね。
この場合、sometimes って始まっていますが、of an evening っていうことの中に、ある程度その頻度的なものですね、sometimes だったわけですが、今回の場合は、
この意味も部分的に内包されているっていうような言い方です。
sometimes of an evening, we sat around a fire and sang っていうことですね。
他には of a night であるとか、of an afternoon であるとか、そういう言い方ですね。
of a ついて、その後にサンデーなりモーニング、ナイトなり、そういう時間表現が来るっていう表現です。
では、なぜ of なの?ということが気になってきますね。
on とか、in とか、at このあたりが時間表現なんかでよく使われる全知識なわけですが、of っていうのはちょっと唐突感、違和感がある感じがしませんかね。
歴史的には、この of に相当する表現ですね。
これは、副詞句を作る、いわば全知識ですね。
副詞的な働きをする、全知識を作る、of というのが用法としてありまして、それの名残と考えていいんですね。
of と聞きますと何々の、という所有の意味が思い浮かぶと思うんですね。
この of の所有っていうのは、実は後からできたもので、元々はですね、現在でも残ってますが、名詞にそのまま apostrophe s ですね。
名詞の語尾を変えることによって、実は何々のっていう所有を表していたんですね。
この s の表現の代替表現として、of による全知識というのが発達してきたという経緯があるんですけれども、
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この大元の apostrophe s ですね。
これ自体に何々の、という所有の意味の他に、実は時間表現なんかによくついて、副詞句を作るというですね、こういう機能があったんです。
これはもう小英語の時期からありました。
なので、例えば of a Sunday っていう言い方は、ある意味ではサンデイズと apostrophe s ですね。
この所有格の s をつけて言うような表現だったものが、所有格ではなく、無限的に of を使って言い換えようということで、of a Sunday ということですね。
単数形は単数形なので、of a Sunday っていうことになります。
なので、大元はサンデイズという形だったんですね。
この s は複数形ではなくて、あくまで apostrophe s っていうことですね。
同じように mornings とか nights というのもですね、この s は複数形ではなくて、所有格のいわば s なわけですが、副詞的に機能したっていうことです。
実はこの所有格を用いた表現っていうのは、ちゃんと残っていまして、アメリカ英語なんかでは今でもよく使うと思うんですが、つまり of a Sunday の代わりにサンデイズっていうですね。
つまり、I go shopping of a Sunday っていう例文を挙げましたが、アメリカではですね、I go shopping Sundays って言い方をします。
このサンデイズっていうのは、起源としては複数形ではないわけです。
所有格の s ですね。
これで、副詞的に機能したっていうことで、だから前置なんかがつかないのは当然なんです。
この I go shopping Sundays っていう時の図ですね。
ですが、表示的な感覚としては、これは複数形の s だというふうに解釈されています。
なので、アポストロフィーもつかないようになっているんですが、実はこちらの表現の方が歴史的には古いっていうことですね。
語彙語からあるっていうことです。
同じように nights とか mornings っていう表現もあります。
例えば、I work nights っていうと、これ私は夜働いていますって意味なんですね。
毎晩かもしれませんし、しばしばかもしれないですが、
I work nights っていうと、言い換えとしては I work of a night という言い方になりますね。
このように、本来、所有格、つまり書き方としてはアポストロフィー s になるべきところがですね、
その起源が忘れ去られて、あくまで複数形の s なんだと解釈されて、
nights, mornings, sundays となっているわけなんですが、
この無限的な言い換えですね、of a sunday, of a night, of a morning のような言い方と比較すると、
あくまでこれは単数形なんだと。
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そして、この mornings, nights などの s っていうのは起源的には所有格なんだということがわかるかと思うんですね。
さあ、もう一度整理しますと、この sundays, mornings, nights のような表現、
これがまず先にあったということです。小英語から事例があります。
それが後に、この s ですね、アポストロフィー s に相当する所有格の使い方がですね、
of を使って用いるという句の表現になる。
それが of a sunday であり、of a night っていう形で、
これがはっきりした形で現れるのは、実は中英語から、主に近代英語のことだと考えられます。
後から生じた表現ということですね。
大元は s がつく、所有格の s がつく表現だったというところが今日のポイントです。
それではまた。
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