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2024-08-27 09:55

heldio#38. なぜ Edward の愛称が Ned なの?


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おはようございます。英語の歴史を研究しています。慶応義塾大学の堀田隆一です。
このチャンネルでは、英語の先生もネイティブスピーカーも辞書も答えてくれなかった英語に関する素朴な疑問に、英語史の観点からお答えしていきます。
毎朝6時更新です。ぜひフォローして、新しい英語の見方を養っていただければと思います。
今回取り上げる素朴な疑問ですけれども、
なぜ Edward の愛称が Ned なの、という話題です。
英語の人名の愛称ですね。省略形ですけれども、これ非常に面白いものがありますね。
例えば Edward であれば Ed というのもありますが、これになぜか N をつけて Ned というのもあれば、T をつけて Ted というものもあります。
つまり陰を踏んでいればですね、省略形の Ed に対して陰を踏んでいれば、前にどんな真をつけてもですね、どんなってことでもないんですけれども、
対応する愛称というのがあったりするものなんですね。
例えば Robert でいえば Rob と、このように省略するのはわかるんですけれども、その他にもですね、例えば Bob っていうのがありますね。
B になったりするわけです。陰を踏んでいれば良いというようなところがありますね。
他にですが、 William が Will ならわかるんですが、これが Bill とか Billy になったりですね。
Richard が Rick ならまだわかりそうなんですが、これが Dick になったりというふうに、最初の死因というのは色々変わって、陰の部分ですね、この死因以外の死因の部分があっていればですね、そこそこ許されるというような、かなり自由な愛称の作り方というのがあるんですね。
ただその中でもですね、一際目立っているのが Edward の Ed に対して N が付いて Ned のタイプであるとか、それから例えば Elizabeth に対して Elle とか Ellie っていうのはわかるんですが、これに N を付けてですね、 Nell とか Nelly って言ってみたり、あるいは Anne に対して N を付けて Nan とか Nancy と展開してみたりっていうふうに、
ごとにこの N を付けるというものが割と多いんですね。どうもこの愛称にはこの N が付きやすいということがあるんですが、これはなぜかということなんですね。
これは実は非常に面白い事情がありまして、以前にですね、この英語の語源が身につくラジオでも取り上げたことがあるんですが、A と ANN の違いですね。
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これは不定関心で、次に母音が来るときには N になって、そうではない子音が来るときに A となるという、あの問題と実は非常に深い関係にあるんです。この N が出てくるかどうかっていう話ですよね。
さあ、ここで英語史、歴史を振り返ってみたいと思うんですね。この愛称、人の名前っていうのは、ちょうど自分がですね、愛する人に対して、つまり自分の子供であったり恋人であったり配偶者であったりっていうことですよね。
典型的に英語ではこれ、私の ED とか、私の Ellie であるとかですね。こんなふうに私のに相当する前をつけるっていうのが多いわけですね。これはこう想像できると思うんですね。非常に英語的な私の誰々ちゃんというような言い方ですね。
その時にですね、今でこそ私のっていうのは my 一変と一つの形しかありませんが、実はこれはですね、不定関詞の a, an と同じ関係で、実は my だけではなくて、次に母音で始まるものが来る場合にはですね、my ではなく mine っていうのがあったんですね。
つまり my, mine っていう関係と現在の不定関詞 a, an っていう漢字が全く同じパラレルに使い分けられていたんです。他に言うとですね、実は古くは no に対して non っていうふうに使い分けてたんですね。
つまり次に母音が来るときは non というふうに n をさらに付け加えるということです。これ実は no に対して non っていう単語がありますけれども、それに相当しますが、このように次に母音が来るかどうかによって、この n がですね、その前に来る単語の n が現れたり現れなかったりっていうのは、いくつか系列があったんです。
改めてまとめますと、現在では実は a, an という関係にしかそれは残っていません。しかしこれは my, mine というのにもあったし no, non という形にも実は同じ関係があったんですね。
さあここで相性との関係です。相性は先ほど述べたように my っていうのが前に付きやすいわけですよね。私の誰々ちゃんということです。そこで例えば Edward これを省略して ed とするとですね、my に続く形は e と母音で始まるので mine ed になるわけですよ。
my ed ではなく、古くは my ned となったわけですね。ed が母音で始まるから。ところがですね、この my ned っていうのが、実際には mine プラス ed なんですが、そうではなく my プラス ned というふうに異分析、異なる分析の仕方をされたということなんですね。
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そこで Edward ed なんだけれども my ned と分析されたわけなので、これ相性としては ned なんだという、一種の誤解といえば誤解ですが、ただ信用をつけることで言いやすくするということでですね。
例えば Ted なんかもあるわけです。これなんか別に my mine の関係では説明できないわけなので、ある意味陰を踏んでいればその真の部分はですね、最初の誤答の部分は何でもいいとは言いませんが、ちょっとした飾り付け、アクセサリーみたいなもので少し変えてですね、バリエーションを楽しむというところももちろんあったと思います。
その結果ですね、異分析というふうに言いましたがつまり my ned というふうに分析してしまったということなんですが、これが同じように n にも言えますね。
mine n だったものが my nen になったから nen とか、さらにちょっと付けて Nancy となったりするわけですね。
mine elizabeth っていうところから my nelizabeth、my nelly とか my nel っていう形になったわけですよね。
こういうふうに n が誤答に付くようになったこの相性、短縮形、省略形っていうのが多いのは、この my mine という現在の an に相当するような、次に母音が来るかどうかで変わった n の um ですね。
これが効いているということになります。
さて、この n に関わる異分析の例として3つ挙げました。
a に対して n という関係ですね。
それが mine に対して mine。
no に対して no に n を付けて known で、発音的には none というふうに言うわけなんですが、
これが一貫してこういうものがあったんですが、
mine と none に対してはどうも使い方を分けることで生き残ったということなんですね。
つまり現在 mine っていうのは例えば my napple とかいう言い方では使わないわけなんですが、
その代わり this pen is mine みたいに私のものだという、同じ所有の意味でもですね。
それ自身で述語になる、そういうような使い方に分化していったということになりますね。
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同じように no に対して none っていうのも同じです。
ただ古くから昔ながらの母音があるかどうかでのみで変えてですね、
a か an っていうのを変えて、用法としては使い方としては変わらないというふうに残ったのは、
古くから残ったのはこの不定関詞 a だけだということです。
実際には歴史的には a, an の関係、my, mine の関係、no, none の関係は全く同じように次に来る単語が、
頭が母音かどうかと、それだけで実はですね、どっちを使うかってのが決まっていたということなんです。
なのでこれらは全て仲間ということになります。
それではまた。
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