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2024-10-06 20:45

令和六年神無月の回『古典のさわり2』1

ガチャを回して出てきたお題について語る「文ガチャ」

今月のお題は「古典文学のさわり」です。


2ヶ月間のお休みをいただきました文ガチャ

ようやく配信の今回は『とりかへばやものがたり』について取り上げております。

1週目はとりかへばやものがたりとはどんなお話なのかの概要をお話しています。

秋の夜長にゆるりとお楽しみください。


【参考文献】

KADOKAWAソフィア文庫『ビギナーズ・クラシックス とりかへばや物語』鈴木裕子編

サマリー

ポッドキャスト『古典文学のさわり』では、取り替え早物語の概要や歴史について語られています。この作品は平安時代末期に成立し、その内容や評価、特に古本と今本の違いが深掘りされています。また、エピソードでは兄弟の物語の構造や登場人物の役職の変遷が考察されています。兄妹の性別に関する曖昧さやその後の出世についても詳しく掘り下げられています。

ポッドキャストの紹介
文ガチャは、ガチャを回して出てきた番組についてのんびりおしゃべりするポッドキャストです。
文ガチャ、令和六年神無月の回、椿雷道です。
咲夜です。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
遥か昔な気もしますが、ガチャを回して出ましたのが、古典文学のさわりというタイトルの番組というやつで、前にやった時にも説明はしてるんですけれども。
まあ、近代文学の夢があるから、古典文学ってやったっていうのと、さわりっていう言葉のこと的なところで言うと、冒頭みたいなイメージで、ちょっと触った感じみたいなイメージがあるんだと思うんで。
冒頭の意味っていう誤解をされがちなんだけど、本当はあらすじっていう意味ですよっていうのを知ってもらう意味も込めて、さわりって言葉をわざと使ってるんですっていう話があります。
今回選んできた作品が、取り替え早物語という作品になります。
実は前回竹取物語やった時に、あらすじを、さわりを前後編、前後編で2本やろうかなと思ってて。
それでその竹取物語と取り替え早物語でいこうかなと思ってたんですけど、竹取物語が掘れば掘るほど話すことがいっぱいあったっていう感じで、取り替え早物語が一旦先送りになって。
今回また、その頃も一回読んでるんですけど、改めて読みましたという流れですね。
取り替え早物語のあらすじに関しては、前回も使った門川のシリーズで、門川ソフィア文庫というシリーズで出ている、鈴木裕子編。
ビギナーズクラシック日本の古典、取り替え早物語という文庫本を使って、自分なりにまとめたりしながらで、さわりを話していこうとは思っているわけなんですけれども。
これがメインなんですが、その前に概要的な話をしようと思っていて。取り替え早物語ってそもそも何?っていうのがあるんですよ。
これを調べたのが、ジャパンナレッジっていうサイトがあるの知ってます?
いえ、知らないです。
僕もこれで使っただけなんで、本体がどういうものなのかよくわかってないんだけど。
いろんな時点の情報が網羅できるような形になってるサイトみたいなやつで。
で、取り替え早物語って検索したら、そのサイトが開いて、そこに国史大辞典とか、日本大百科全書とか、世界百科辞典とかっていうようなものに記載されている内容がバーって羅列されていて。
これを自分なりに、同じ話をしてるわけ、その各時点がね。なので自分なりにまとめ直したような形で、概要を話していこうと思います。
とりあえずまず、作者不詳ですね。
おー、不詳なんですね。
不詳というか不明というか。
ざっくりで見ると、成立時期が平安時代末期って書いてある場合も多いんですけれども。そもそもですね、取り替え早物語って、この場合は古本という読み方でいいのかな?古本と今本っていうのがあるんですよ。
おー、はいはい。
で、もしくは古取り替え早とか、今取り替え早という言い方もするんですけど。
あー、はいはい。
昔、最初に作られたやつは、だいたい1072年から1107年くらいっていうので、35年くらいの幅があるんですけど。
はい。
まさにそういう時代ですよね。平安末期くらい。
そうですね。末期、後期、はい。
じゃあ、今取り替え早。今取り替え早の方を単に取り替え早とか取り替え早物語とも言うんですけど。
はいはい。
これがいつ成立したかっていうと、1168年から1180年頃ということで、やはりギリギリ鎌倉時代に入ってないので平安末期なんですね。
ええええ。
なので、古本とか今本とかね、古取り替え早とか今取り替え早とか言ってるけど、古い本も新しい本も平安末期に出てきてるっていう意味では、そんなに実は時代的なタイムラグがあるわけでもないんですよ。
ええええ。
ただ内容的にはまあまあいろいろあったみたいで、非現実的な怪奇性の濃い作品だったらしいとか言われていて。
これ無名蔵詩っていうものかな。ない名前の草詩、草の神って書くね。無名蔵詩にも、言葉続きも悪く物恐ろしというふうに表現されている。
近代における評価の変化
ああ、なるほど。
これが古い古本の方ね。で、どうも古本の方はもう失われてしまっているようだっていう話があったり。
で、今本に比して格段に怪奇や猟奇趣味が濃厚だったらしいとか。
で、その特異性のため一般女性読者に広く歓迎されることはなかったようで、平安祭末期の有明の別れっていう作品があるらしいんですけど。
この有明の別れなどに多少影響を与えている跡が見られる程度で、他に古本の方の取り替え版の物語が古典として影響を与えた例っていうのはかなり少ないと言われているようで。
金製写本のみはあるみたいだけども、版本っていうのは板の本って書き寄せに印刷みたいなものはないよっていうのは他のところでも言われています。
今取替え版の方は古本に勝りっていうところで、これがまたムミオ造詞の表現で言うと、糸を肉からずお菓子という表現になっています。
かなり変わりますね、評価が。
比較もあるから余計なのかもしれないですけど。
これが3巻3冊または4巻4冊という構成だと言われていて。
僕が読んだカドカワ・ソフィア文庫のやつも、一応4の巻4まではあるんですけれども。
ただ、えっとね、何巻だ?
巻2。これ巻2って読み方でいいんですかね?
巻の2ですね、たぶん。
巻の2。巻の2だけめちゃめちゃ少ないんですよ。
だからバランスがめちゃめちゃ悪くて、この巻の2を1か3に入れちゃって、3にする解釈があるのかもしれないって感じがしました。
古い方、原作本古い方では筋立てに少し異なった点がある描写も露骨な節があったらしい。
源氏物語や浜松中南郷物語の影響を受けていると。
男装女装の問題は義子物語の有明の別れや室町物語の玉水物語っていうのかな。
あとシンクロード物語などに継承されているという風になっています。
さらにですね、この辺本当に本質的なところに触れますけど、
正当作が主材、主な材料って意味ね、主材物語の骨格に規定みたいな。
で、同性愛異性愛が交錯しセクシャルな局面が多出するが目立つような露骨な描写はなく、
暗示的な王朝物語の節度を守っている。
また、肉親や家族愛も強調され、映画立心の筋立てや仏教的宿命感も強い。
倫理的な家族愛描写にも力を入れているというようなことが書かれていますね。
これはさっきの百科辞典とかの方とは別口のところですけれども、
古くから読み続けられてきた作品であるが近代の一時期に批判的に扱われていたと。
明治期の藤岡作太郎による評では、怪奇であるとか、読者の心を欺くとか、小説になっていないとか、
最後はもっと辛辣ですけど、王と思用すなどと評されることもあったと。
おそらく近代に入って、中世とか近世よりかむしろ男尊女卑が強くなったりとか、
軍国主義化したみたいな傾向とかもあって、特にこういうものが嫌われた時代だったのかもしれないなとは思う。
京都大学の心理学者教育学博士で、兄弟と国際日本文化研究センターの名誉教授などを務めていらっしゃったかな。
河合駿さんという方がいるんですけれども、この方がエラノス会議っていうのに、この取り替え早物語を紹介しているそうです。
このエラノス会議っていうのは世界的な会議なんですけれども、会議というか、もうこの言葉は知らなかったんですけどね。
学際的会議っていう言葉が出てきていて、学問の学に学ぶに際ですね。国際とかの際ですよね。
だから国際って、国がそれぞれあるところを横断してっていう意味じゃないですか。だから学際っていうのは、いろんなジャンルの学問が横断的にっていう意味の言葉みたいで。
このエラノス会議でいうと、宗教学、神話学、真相心理学、神秘主義などをめぐり、東西の研究者が参集して開いた会議だと。
いうふうに言われていて。ここでこれを紹介したときには、わりと欧米の人たちにも好印象だったらしいというようなことも書かれていました。こんなアプローチ。
だから平安末期ぐらいにできていて、作者は不明で、最初作られたやつはちょっと良機的とかそういうのも含めて、おどろおどろしいとかね。
そういうテイストが強かったものが、もう少し綺麗な感じで。今風に言うとポップな感じでまとめ直したみたいなことなのかなとは思うんですけどね。
もうちょっとお話しすると、登場人物がそんなに多くはないんですけど、いっぱい出てくるはいっぱい出てきて、わかんなくなっちゃいそうな感じなんですよね。
物語の構造と人物紹介
というのは、この物語って固有名詞が出てこないんですよ。役職名とかで呼ばれるばっかり。しかもその役職が変わっていくんですよ。
ざっくり言うと、まず男の子と女の子が生まれるところから話が始まるんだけど、それが男の子の方は女の子っぽくて、女の子の方は男の子っぽいよっていう話なんですけど。
そもそもこの兄弟は異謀兄弟なんですけど、お母さんが違うのね。なんだけど、どっちが先に生まれたかすら明確じゃない。
物によっては、兄弟にしているものもあるし、解釈としてね。兄妹にしている。要するにわかりやすくするためにそう書いているものもある。どっちのバージョンもある。
で、これ本編のあらすじにも関わってくるところだけど、女の子の方が男として生きていく。最初はジジュの君って言われたのが、その後サンミの中将になって、その後ゴンのチューナゴン兼サモンノスケかな。で、チューナゴン、ウダイショウとかになっていくみたいな感じなんですよ。
すごい出世ですね。で、男の子の方は女の子として出てくるので、ナイシ。オショウさんのショウっていうナオっていう字にサムライと書くナイシですね。という職に就いています。
で、他にもね、ちょっとこれ、ミヤの中将って人は本編で話すことにはなるんですけど、この人は兄弟とかと深く関わってくる貴族の男の人なんですけど、最初はミヤの中将で、次はサイショウの中将で、最後ゴンのチューナゴンになるんですね。だからね、結構わかりづらいんです。
ただストーリー的にはこの兄弟の一生ぐらいなんで、今バーって言っちゃうとめちゃめちゃ早い感じになっちゃうけど、一生かけて出世するって意味ではあるんですけどね。で、一応男の子と女の子がいるんだけど、この二人のことは女気味、男気味ってこの2回目以降では言ってこうと思います。
で、この二人のお父さんが最初ゴンのダイナゴンなんですけど、かなりスタートから結構上にいるんですけど。この人のことは、もう面倒くさいのでお父さんとかそういう言い方をしちゃおうと思います。さっき言ったミヤの中将は、変わったりしたら都度都度ちょっと説明を入れたりするようにしようかなと思ってます。
あとは、右大臣の四女の四の君っていうものかな。四の君。あと、帝は当然出てくるし。いわゆる皇太子にあたるポジションの人のことを東宮って言うんですけど。
これ、東宮は東宮って書く場合もあるんですけど、これ読んだやつでは春宮って書く方で、東宮ってなっておりまして。この物語のメインの部分での東宮は女性なんですよ。なので、そこもちょっと留意点かなっていうのと。
あとは、吉野の宮っていう人が出てくるんですけど、この人が帝の弟にあたるらしいんだけど、ここもちょっとよくわかんない。曖昧な表現なんで。よくわかんなくて。これの娘が3人いるらしいんですけど、メインで出てくるのが2人なので、姉気味妹気味っていう読み方で進めようかなと思ってます。
で、この女気味男気味宮の中女、東宮、姉気味妹気味あたりが大体同じぐらいの年なんですよ。大体ね。ざっくり同世代っていうイメージなんですけど。
で、その人たちはどんどん大人になっていくので、子供もいっぱい生まれてて、最終的に5人ぐらい子供生まれてくるんですけど。そんな話も出てくるかなというような話です。あと、注意点も最後に1つだけ。1回目、第1回の注意点で言っておく。2回以降のための注意点です。
さっきのね説明あったじゃないですか。概要的なやつ。でも言ってた通り、そこまで露骨じゃないにしてもセクシャルな局面も多出するし、同性愛だ異性愛だも出てくるしみたいなのがあるので、あまり下品にならないように気をつけますけれども、まあまあ露骨な表現は出る可能性がありますということ。そういう話が苦手だなって思う人は無理に聞かない方がいいかなっていうのもあります。
分かりました。
はい、心して咲夜さんもお聞きいただければと思います。
私は大好物です。
そうですね、そういう話も出てくるかな。
はい。
はい、じゃあそんな感じで、この後ね、第2回と第3回で、さわり物語のあらすじの話をしていこうと思います。
はーい。
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