1. 文ガチャ
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2021-09-26 23:47

長月の回「朔人一首」4

ガチャを回して出てきたお題について語る「文ガチャ」 
今月のお題は「百人一首」を朔夜が語る「朔人一首」です。
3回目の今回は、「秋」「冬」の2首についてご紹介しています
00:16
では、一番多い秋の歌。
はい、秋の歌。
心当てに、おらばやおらむ初霜の、
おきまどわせる白菊の花。
という歌です。
今朝は特別肌寒い、
空気がさすように冷たく、
吐く息が白く濁る。
けれど庭に出てみると、
白菊の上に鈍く、
初霜が降りている。と。
白い菊の上に白い初霜が降りているので、
さあ菊の花をおろうと思っても、
どれが白菊だかわからないなあ。
あてずっぽうにおろうかなあ。
という感じの歌です。
ほう。ちょっとまた分解させてください。
心当てにというのが。
はい、心当てに。
適当にではないですけど。
ああ、なるほど。
直感的にみたいな。
あてずっぽうにという感じですね。
おらばやおらむ。
おるならばおってみようか。
初霜の。
おきまどわせる。
おくというのは霜が降りるという意味ですね。
まどわすは紛らわしくするという意味で、
白菊の上に白い霜が降りて、
見分けにくくなっているなあという意味です。
初霜のせいで分かりづらくなっている白菊の花という感じですかね。
そうですね。はい。
おらばやに続く東地方の白菊の花が最後に来ます。
そうですよね。これも東地方ですね。
で、あとあれですよね。
やっぱり聞いて最初に思ったのは、
心当てにが字余りなんですよね。
そうですね。はい。
やっぱり慣れがあるから、
字余り、字足らずは、
日本人の感性として国語詳しくなくても、
和歌とか詳しくなくても、
ぴったり来ていないとちょっと気づきますよね。
そうですね。
字足らず、字余りは。
字余りの歌はほとんど百人詩の中にはなくて、
ほんともう一首ぐらいですね。
へえ。
だからとても覚えやすいというか印象に深い歌でもあると思います。
今度は雨って変わって初霜降りちゃって、
もうそろそろ冬なんじゃないって感じもしますね。
そうですね。
感覚がね、季節とか気温の感じが今とは全然違うだろうから。
ええ。
霜が降りたからそろそろ冬かなって感じだけど、
今だとね、霜が降りる前に、
もう冬が来てから霜が降りるようなイメージあるけど。
03:01
で、この歌、
あの、政岡四季が告表してまして。
ほう、すげえな。
初霜が降りたぐらいで白木区が見えなくなるわけがないじゃないかと。
まあまあ、そりゃそうだね。
というのもあるんですけど、
まあ、政岡四季は割とリアリストっていうか、
リアリティの大切さを説きたかった人なので、
例えば、恋に悲しめば誰もが一晩中、
袖が濡れ続けるほど泣いているのかとか、
そういう言い方をする方だったそうで。
まあ、告表はされてますけど。
そういうこともありますよね。
最近の現役の小説家さんでも、
心はとても沈んでいるが、
天気は快晴だったみたいなことをわざと書く人とかもいますからね。
いや、そんなもの関係ないからって。
だから、僕が沈んでるからといって、
今朝が雨であるわけはなかったとか、
そういう感じのことを書いてる方がいて、
そういうところが思いっきり置くんだなと思って。
それはそれで面白かったですけど。
そういう表現の仕方の時代だったということですね。
でも、なかなか極端な表現ですけど、
極端な表現としてそれは面白みはあるじゃないですか。
わずかに霜が降りただけで、白菊さえ見失うという、
この感覚が良いものとされたっていうことを感じることも大切ですよね。
そうですね。
だって、これをかの藤原邦華がいい歌だと思ったってことでしょ。
政岡主席が告表するけど、後に。
面白いですね。
大志幸治の三つ根っていう人が作ったんですけど、
この人も三十六河川の一人で、
木の面行きのライバルとして、
当時世間を賑わせていた人なんです。
だから当時は本当に代表的歌人として、
宮廷の宴に呼ばれたり、
福岡の家に招かれたりしています。
当時から彼のことを評して、
読み口深く思い入りたる方はまた類いなき者なり、
と言われていたそうですね。
読んでいる様子がとても資料深くて、
歌が上手で類いないと、
とても高く評価されていた方です。
木の面行きに比べると、
現代に名前が残っていない感がすごいですね。
そうですね。
まあまあ下級役人だったのでね、この人も。
あまり生物名も不明だったりしますね。
06:05
そうか、そういうところでね、
割とそのなんたら物語とかが一つでも残っていれば、
全然違ったりするんでしょうけど。
なんちゃら日記とか。
そういうのは作ってはいない。
代表的過人ではあったようですが。
ベスト36に選ばれたわけですから、相当な人なんでしょうけど。
そういうところがすごいですよね。
下級役人でも選ぶ側の姿勢もいいと思うし、
下級役人だからっていうところでへこんだり、
いい加減になったりしないでちゃんといい歌を作る方も、
それはそれで立派だろうし。
なんかいい話な気がしますね。
菊の花は当時とても長生きの象徴とされていまして、
9月9日が朝陽の節句といって、
菊の花をお酒に浮かべて飲んだり、
あと菊の花を綿で覆っておいて、
それに含まれた梅雨で体を拭くと風邪をひかないって言われたりしていたそうです。
菊の花は今どうしても物価っていうイメージがあるので、
印象が良くないことが多いですけど。
そもそも天皇家の家紋であったりもするわけなので、
決してそういう意味嫌われるようなものではもともとはないはずなんですけど。
そういう意味で、菊ね。なるほどね。
あんまり風流の話として並べていいかどうかわかりませんけど、
好きってほど詳しくはないですけど、雑学的に好きなので。
花札とかも多少知識があるんですけど、
花札でも菊って9月かなの花として出てきていて、
日本人には馴染みの深い花なんだなっていうふうに思いますね。
そうですね。はい、じゃあ秋の歌がこんな感じです。
はい、じゃあ最後、冬の歌ですね。
これは先ほど言った六字ぎまりの歌です。
朝ぼらけ、宇治の川切り絶え絶えに、
あらわれわたる、せぜのあじろぎ。
またいっぱい。
朝ぼらけは枕言葉ですか?
枕言葉ではないですね。
ではないんですね。
夜明けあたりがほのぼのと明るくなる頃を表す言葉です。
ちょっと言いづらい要素があるのと、
実際にうろ覚えの要素があるので、かなり曖昧な話をしますけど、
09:03
中学か高校の校歌の中に朝ぼらけって出てきます。
中学だったか高校だったか覚えてないのは本当に覚えてないけど、
そこを明確にしていくと、
素情がばれかねないので、このぐらいにしておきますけど。
おしゃれな校歌ですね。
そうですね。
宇治の川切り、宇治川、京都南部を流れている川ですね。
川に霧が浮かんでいると、
絶え絶えに、途切れ途切れに、
川切りがギリギリに薄れていってだんだん晴れてきているな、
という感じですね。
あらわれ渡る、あちこちにあらわれてくるという意味です。
瀬は川の浅いところのことですね。
アジロギっていうのが一番聞きなじみがないと思うんですけど、
魚を取る仕掛けのことです。
ああ、なるほど。網ですね。
川の浅瀬に杭を打って、竹とか木で編んだザルを仕掛けているもので、
当時の宇治川の風物詩であったそうです。
なるほど。
宇治川の浅瀬にはそういう仕掛けがあったりして、
それが川切り、霧で見えなかったのがだんだん見えてきているような感じなのかな。
そうですね。
明け方、早朝早くの時間帯に。
明け方あたりが徐々に明るくなってくる頃、
宇治川の川面にかかる浅切りも薄らいできた。
その霧が切れてきたところにあらわれてきたのが、
川瀬に打ち込まれたアジロギだよ。
という感じですね。
冬の歌で早朝の話ってなるとね、
冬は勤めて始まりそうな感じになるんですね。
そうですね。
やっぱりそういう感覚が共通認識みたいなのがあるんでしょうね、きっとね。
朝、冬の早朝みたいな共通点が、
こんなポロッと僕が知ってるところでも出てくるなんていうのは意外な気もするんだけど。
現代人的に言うとね、冬寒いので、
早朝なんて絶対起きたくないな、みたいな話なんですけど。
そうですね。
この時代の人はね、一番いいのが早朝ですよとか言ったり、
早朝の川霧が晴れてるところを見てるってことは、
外に出てるってことですからね。
そうですね。
朝、早朝に日が出てこないかみたいな時間から朝散歩に出かけたんですかね。
そうですね。
ちょっと歩いて行ってみたら、
ふわーっと川のところから霧が晴れてきて、
仕掛けが見えてきたなという感じの歌です。
12:03
風流っちゃ風流ですね、言われてみれば。
そうですね。
藤原の定よりという人が作ったんですけれど、
歓迎とか音楽とか書道がとても上手だったとも言われている方です。
藤原ときて佐田とついてますけど、定家とは直接は関係ないんですかね。
そうですね、直接は。
藤原氏はいっぱいいるからね。
それだけじゃなんとも言えないんでしょうけど。
さすがに藤原四家のどれかなんてわかんないので。
少なくとも直親子とかそういう近さではないってことですね。
ではないですね。
64番とかだからまだちょっと世代も少し上なのかな。
すごく風流の方で歌も上手なんですけれど、
実は変なところで有名になってしまった人で、
セクハラをしたことで有名になってしまってます。
これ64番の歌なんですが、
60番を作った古式部の内司というお嬢様がいらっしゃいまして、
歌が上手いと有名だったんですね、若くて。
とても才女であったという、
泉式部という人の娘だったんです。
古式部の内司が歌合わせに呼ばれたときに、
この佐田よりが、
お母さんはお父さんと一緒に単語の国に仕事に行っちゃったけど、
歌はどうする?お母さんに手紙出した。
なんてからかったわけですね。
これに返答したのが120、60番の歌。
大山、幾野の道の遠ければ、
まだ踏みも見ず天の橋立て。
意味としては、
大山を越えて幾野を通る単語の国への道は遠すぎて、
まだ天の橋立ての地を踏んだこともありませんし、
母からの手紙も見ていません。
という歌なんですけど、
これ、ふんだんに掛け言葉が使ってありまして、
わかる人が聞いたら、これ天才って、
それを即座に出したっていうのが、
もう素晴らしいっていう歌なんですけれど、
現代でいうとこのセクハラパワハラ親父を撃退したと、
いう話になってるんですが、
セクハラした方がこの人です。
なるほど。
この時代だから、そんなのいっぱいいたんだろうなと思うし、
そういうのに対してたくましく応えてるなというのが立派だなと思うし、
せっかくこの歌を誉め、64番を誉めたら、
なんてことしやがるって感じになっちゃいましたけど。
紹介せずに終わろうかなと思ったんですけど、
それはそれでね。
まあまあ、でもさっきの彼女の方がね、
15:04
はい、古式部の内司ですね。
古式部の内司さんはかっこいいなって感じで、
それはそれでよかったのかなって気もしますけど。
本当にこの人も、古式部の内司も才能があったんですけど、
この子は和楽して亡くなってしまった。
こういう時代はね、なかなか平均寿命も本当に短い時代ですからね。
そうですね。
ただまあ、そんなパワハラって言われてますけど、
ちょっと悪い評判で悩んでいた古式部の内司を救うために、
定よりが芝居を一つ売ったのではないかっていう説もありまして。
なんかありそうな話ですね。
何が本当かっていうのは分かりませんけれど。
分かんないですけどね。
いろんな説があります。
冬の歌そのものはとても美しい。
除景歌、景色を歌った歌なのでね、ぜひ。
いいですね。分かりやすかったですね。
言葉がね、知らない言葉が出てくるのはあるんですけど、
アジロギとかはね、知らないから分かんないとちょっとってところはあるけど、
その一個一個の言葉の意味が分かっちゃうと、
本当に分かりやすい歌詞、歌で。
職地決まりなので、
虚偽カルタをやる上でも重要な歌になります。
これ割と僕は好きですね。
本当ですか。
言いたいことがよく分かる。
冬とかが入って分かりづらいものも、
それはそれで良い部分もあるんだと思うんですけど、
ストレートで分かりやすいことを言ってる気はして、
その意味で好感が持てるというか。
見てる風景もいいしね、早朝の霧が晴れてくる川辺っていうのもいいですよね。
宇治のあたりはそれこそ、
源氏物語の最後の方に宇治住所って物語の舞台になっていますので、
当時とてもリゾート地として有名な場所でもありましたね。
落宇宙としてはだいぶ南の方だから、
日常的にいるところではなさそう。
まだそういうところに左遷されていってんだったら話は違うけど、
通常であればそういう秘書地とか、
遊びに行くようなところみたいな印象ですよね、距離感的に。
そうですね、別荘がたくさんあって、
今でいうリゾート地みたいな扱いだったようです。
冬だからいつもより南の方に行って、
別荘地で早起きしたから散歩行きましたみたいな。
すごいいいですよね。
景色が浮かんできますね。
18:03
という四季の歌と恋の歌、全部で6首でした。
6首って結構なもんですよね。100分の6って意外と多いですよ。
そうですね。そんなに詳しく、
古語の言葉のことについて説明するのも難しいので、
エピソードなんかを含めてお話ししてみたんですけど。
でも全然わかりやすかったと思うけどな。
本当ですか。よかった。
なんか手探りですのでね、私も。
そうですね。僕も先に聞いてもよかったんですけど、
取り上げる歌が何なのか知らないで聞いてるんで。
なるほどと思ったりも。
僕はね、素人ですよっていうのを全面に出していこうと思ってるので、
思ったまんまのことを言うので。
わかる人からしたらバカじゃねえのって思うこともあるかもしれないですけど、
それが素人の感覚ですよってことでいいのかなと思ってますけど。
いやーでも面白いですね、聞いてみると。
ハードルが若干高くて、個号が多いというか、個号で構成されてるので、
意味がぱっとは入ってきづらいので、
当時の文化とかそういう知識がいっぱいあればあるほどよくわかるんで、
逆に言うとないとちょっとわかりづらかったりもする部分もあるのでね。
ちょっとなんかハードル高いけど、今みたいに教えてもらうと、
普通にわかる話だったみたいなこともあるなと思いましたね。
それならよかったです。
難しいって結構避けられちゃう部分でもあるので、
ちょっとでもへーそんな世界があったんだねとか、そんな話もあるんだねとか。
なかなか今日はね、今回の4回の中で歌合わせの話とかも面白かったり、
なんか結構幅広く、全然知らないところからだと意外と結構、
そういうこともあるのかっていう要素を多く聞けたように思います。
じゃあよかったです。ちょっとでも楽しんでいただければ。
じゃあよろしいですか。
ということで、これで4週分ですね。
4週間にわたってお話ししてきた作人一種が一段落しましたので、
来月のガチャを回していこうと思いますが、よろしいですか。
はい、お願いします。
カメラというか、三脚を用意してないのでカメラがありませんけれども。
いえいえ、大丈夫です。
はい、じゃあコインをですね、入れます。
おー音が。
おー出てきた。出ました!
昭和がたりです。
ちゃんと、さくやさんの番の次は僕の番が来ましたね。
素晴らしい。
21:01
昭和がたりか。昭和がたりの話をちょっとしておきますと、
昭和の最後の10年ぐらい。
ニアリーイコール1980年代という時代のことについて、
何かある程度テーマを絞ってね。
例えばスポーツとかね。
80年代だと、80年、84年、88年ってオリンピックがあったので、
例えばオリンピック、3大会の話をするみたいな意味でくぐることもできると思うし、
あとは全然違う、例えばアイドル。
男性女性問わずでアイドルみたいなくくりで話すとかもできるしっていうところは、
来月、来月は何ですか?
かんなづき。
かんなづきですね。
かんなづきの会で、昭和がたりとして何を話すのか、
昭和の何の話をするのかっていうのは、その時のお楽しみにしていただくとして、
昭和の最後の10年間ごろの話をしていきたいと思います。
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朝や夕方、次第に涼しさを感じる頃になりました。
皆さま、温度差でお風邪を召されないようにしてくださいね。
それでは、さようなら。
さようなら。
23:47

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