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2023-04-23 26:00

令和五年卯月の回「朔人一首5」3

ガチャを回して出てきたお題について語る「文ガチャ」 今月のお題は(も?)「朔人一首」です。  今月ご紹介する百人一首のテーマは『坊主たちのうた』としてみました。 百人一首に選ばれているお坊さんの歌を集めてご紹介しています。 ドタバタしている時期に収録しましたので、分かりづらい点やミスが多くあるかもしれません。 ゆるっとふわっと、お聴き逃しいただけると助かります。 お時間のあるときに、のんびりお聴きくださいませ。

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はい、では、今週から4首ほど、恋の歌を紹介していきます。
はい。 まず1首目ですが、蘇生豊氏という方の歌です。
はい、また漢字が思い浮かびませんね。 そうですね、なんとかのもととかの素、水素とか塩素とかの素ですね。
はい。2、性格の性で、蘇生です。 性格の性?
はい。 で、男性女性の性? はい、そうですそうです。
これってもしかして素性って読みます? 読みますね。 あ、そうなんですね。
ですが、お名前としては蘇生豊氏です。 平安時代の前期から中期にかけての方です。
はいはいはい。 蝉丸から凝素の間ぐらいですね。
そうですね。そして、関武天皇の暇子にあたります。 おー、大物出てきた。
はい。 そして、以前にご紹介した六花仙の
辺城さんの息子です。 おー、まあまあ、そりゃそうか。
家柄はとんでもなくいいからね。 本人は三十六花仙の一人に選ばれています。
なるほどね。六花仙の息子で、三十六花仙には自分も選ばれているわけだから、100人以上だったら入っても、自然といえば自然というぐらいの。
そうですね。お父さん、辺城がまだ原族、お坊さんになってなかった頃のお子さん。
お兄さんと一緒に出家させられてしまったようです。 なるほど。
はい。お父さんと一緒に宮廷に近いお坊さん、僧侶として、和歌の道で活躍した方です。
お父さんが出家するタイミングと一緒とかってわけでもないんですかね? それがね、ちょっとまだよくわからないんですけど。
変な感じがしますね。 そうですね。
お父さんはお父さんでね、別に普通に結婚して子供も作ってから出家して。
子供は出家させて、無理矢理出家させてるから、恋の歌なんかを歌うかもねって気がちょっとしますね。
そうですね。
天上人であったんです、その前は。 出家する前はちゃんと宮廷に出身してて。
ああ、そうなんですね。じゃあそこそこ大人になるまでは、子供の頃からお寺でとかっていうわけではないんだ。
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だけど、若いうちに出家しています。 ただ和歌とか漢詩の会の催しの場で結構有名だった方のようで、
宇田天皇の歌合わせにしばしばと招かれて歌を読んでいます。
古今和歌集中心に、直線和歌集に61種も入っていて、和歌は得意な方だったようです。
やっぱり文化人系とか、感覚的には芸能人なんだろうなって気がしますね。今の時代の感じで。 そうですね。
はい、では、そんな方が読んだ、恋の歌です。
今今と、言いしばかりに長月の、有明けの月を待ちいでつるかな。
今来るかと? そう、今今と、今すぐに
行くよーと。そういうことか。はい、という感じですね。
言いしばかりに、和訳としては、言ってよこしたばっかりに、という感じでしょうか。
だから、今行くよーってあなたが言ったばっかりに、という感じになります。
長月なので、隠歴の9月ですね。 なんだけど、夜が長い頃なのに、有明けの月、
夜明けまで残っている月のことで、満月以降の16日、17日ぐらいの月のことです。
待ちいでつるかな。待っていて出会ってしまった。 そんな夜明けの月に出会ってしまったよ。
夜明けに昇るような月ってことですか? はい。
だから時期的に、そんな明け方まで起きていてしまったよということですね。
そうですね。 なるほど。長月、隠歴9月ということなので、
今ので言うと、10月後半ぐらいとかかな?
そうですね。10月中旬から後半ぐらいでしょうね。 なるほどね。
だからこれも言ってみれば、前回同様、秋の歌とも言えるのかな?
はい。秋に読んでいる歌ではあるのですが。 秋を歌っているわけではないってことか。
はい。そうです。 現代語訳すると、今すぐに行きますよとあなたが言ったばっかりに、
9月の夜長をひたすら眠らずに待っていると、 夜明けに出る有明けの月が出てきてしまいました。という感じです。
06:05
はい。 情緒的にはわかるんですけど。
はい。
まあこの現代のこのご時世にこういう言い方はちょっとあれですが、 ちょっと女性的かなっていう気はしますね。
そうですね。女性の立場の歌だと思います。 やっぱりそうなんだ。
はい。そしてこの現代語訳から行くと、我々にちょうどいい、そうですね、1990年ぐらいのトレンディードラマの匂いがちょっとします。
なるほど。はいはいはい。
だから、あの人はすぐに行くから待っててねなんて言ったのに、私は待ちぼうけで、夜遅くになっても来ないし、
結局月を見ちゃった。私って一体何なんだろうな、という感じでしょうか。
ちょっとさくやさんが出してくれた90年ぐらいのトレンディードラマって言われると、
はい。 あれですね、その有明けの月は、
待ちながら深夜のテレビを見ていたら、もうそのテレビの放送も終わっちゃって砂嵐になってる感じですね。
そうですね。
90年代なんでね、私で自家してないんで砂嵐が出て、そんなイメージしましたね。
まあそうですよね、だいたいこの今コムコントっていうのが、今から行きますっていうのは普通男性っていうイメージがありますよね。
そうですね。当時はかよいコンですからね。
なのでどうしてもね、そうなると必然女性側の立場というふうに読める。
で、女性目線の恋の歌を歌っているということは、割と創作感が強い。
あ、そうですね。 だからこの人自身が僧侶でありながらというようなことというよりかは、その文化人として
秋元康氏がAKBとか坂道たちに歌う歌詞を作詞してるっていうのに近いかもしれないですね。
あーそうですね。
まあでも、歌の意味合いとしては非常にわかりやすいですよね。
長月っていう季節の説明があったとおり、
夜が長いのにそれでも夜が明けてしまうほど真っ黒という感じがわかりやすく出てて。
まあ別にそんなに珍しいことじゃないかもしれないけど、
長月で月が出てきて、有明の月で月が出てきて、作られていたりとかってのもあるし。
09:05
有明の明けっていう字にも月って入ってるし。
そうですね。漢字で表すと、長月っていう文字の形が3回も出てくるんだみたいな感じになりますね。
百人称を選んだ定価が、これ一夜を待っていただけではなく、
何ヶ月も待った逆に9月の有明の月を見てしまったよっていう解釈を1を付けたんだそうです。
そうするとちょっとね内容がグッと重くなって。
重くなるし、今行くって言って何ヶ月も待たせて相当ですよね。
そうなんですよね。
今行く音があるので、一夜すっぽかされちゃったかなっていう軽い感じが出てるんですけどね。
今っていう時間の間隔が、当時どのぐらいねとかその環境とかが。
今って一時で表してるから今でnowだから、今日の何時何分みたいな印象があるけど、
これが今だけで表してるけど、今月とかだとまた雰囲気が変わりますよね。
そうですね。
今月中にはいけるよって言ってて、半年待たせたって言うと、今日今から行きますって言って半年待たせたのじゃ意味が違うので。
そうですね。
なかなか解釈面白いですね。
そういう解釈の広げ方、遊びとして楽しい。
そうですね。
そういうのも歌会で楽しんでいたのかもしれません。
なるほど。評価をね、評価というか、この歌はこうだねって言い合うところまで込みの歌会なんだろうから。
そこそこね、その解釈、斬新な解釈を出すみたいなのも面白いし。
ちょっとまた余談が過ぎますけど、
流行ったカリスマ性の高いミュージシャンの歌詞って深読みされる傾向にある。
それがまた、例えば歌の歌詞もそうなんですけど、
インストルメンタルの曲のタイトルとかで深読みするぐらいになってくると、もうかなりわけわかんないと思うんですけど。
YMOのJAMっていう曲があるんですけど、
トラフィックジャムとかって言って、交通渋滞のこともジャムって言葉を使うんで、
そういう現代の不都合というか、技術が発展してるからこそ不都合みたいなことを表してるんじゃないかみたいな深読みをする人も出たり。
海外で出てたのかな、どうしよう。
みたいなのもあったらしいけど、本人たちはそんなこと考えてないですって明言したらしい。
12:06
聞きがじりなんで間違いがあったんで申し訳ないんですけれども。
そんな話も聞いた、噂話程度に聞いたことがありましたね。
面白いですね。
曲界も遊びとしてリスペクトがないとか、そういうのはよくないけれども、
遊びとしてそういう曲界みたいな、僕がさっき言った今今の今って実は今月かもよ、みたいなぐらい極端な広げ方をするのも遊びとしては楽しいかなと思いましたね。
はい、では次に行きます。
次は道院法師という方の歌です。
道に、さっきの院。
ああ、やっぱ院はこの字なんだ、原因の院なんだ。
はい、この字なんですね。
1090年から1180年ぐらいというので、もう本当に平安後期から鎌倉初期ぐらいの方です。
1100?
1090年。
あ、1090年か。
1180年から1182年、かなり長生きされた方のようです。
ああ、長いですね。90年ぐらい生きてるのか。
鎌倉直前ですね、本当に直前ですね、亡くなった時点で言うと。
今ね、よく言いますけど、1185年、いい箱、いい国がいい箱になったねなんて言われる。
1185年の直前ですもんね。
なるほど。だからもうあれですよね、そういう意味で言えばもう元平の遭難とかが始まっている頃まだ生きていたっていう感じになるんですね、きっとね。
そうですね。
藤原家の出身の方のようです。
本人も下院を持っていて、15位上。
おお、そうか、5位だからさっき言った上下の上がつくんですね。
馬之助なので、馬を管理していたところで勤めていた方。
馬之助って右に馬って書くの?
そうです、右に馬に助けるで馬之助ですね。
はいはいはい、なるほど。
だからお坊さんだけど、官位としてそういう宮中の役職も持っていたということ?
ずっと長く勤めていたようですね。
出家したのは1172年とあるので、亡くなる10年くらい前。
年だってもう70、80っていう年ですよね。
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そうですね。
へぇ、よく出家したなぁ、もしくはよくそこまでしなかったなぁって。
そうですね。
いろんな歌合わせにも参加して、自分も歌合わせを催していた方のようで、
そして歌に大変執着していたという逸話があります。
70、80ぐらいになっても、どうかいい歌を読ませてくださいと祈るために、
大阪の住吉大社までわざわざ徒歩で毎月参勤していたと。
へぇー。
そして歌会の時にも、講師の席の近くに座って、
歌の好評を一言も聞き漏らすまいとするような感じで聴いていたそうです。
仏翼ではないんですけども、結構な欲深さですね。
お坊さんらしからぬ。だから出家したのかもしれないですけども。
ある意味いいことなんですけど、どんよくさんみたいな意味で言えばね。
なるほど。そういう人。
やっぱりその世界で生きる人ってことですもんね。
やっぱりお坊さんであるとか、クゲであるとか。
馬之助でもあったんですけども、
役職がどうとか出世がどうというよりも、
たぶん文化人として生きていきたい人なのかなって思いますね、皆さんね。
彼が亡くなった後に、潜在和歌集という歌集ができまして、
それを選んだ藤原俊成という方が、
動員がとても熱心に歌を読んでいたということで、
18首の歌を入れたんだそうです。
そうすると、俊成の夢の中に動員が現れて涙を流して喜んだ。
いいっすね。
それをまた哀れに思った俊成が、
さらに2首加えて20首にしたという偽話があります。
という20首の中の1つが選ばれています。
思い詫び、さても命はあるものを。
憂きに絶えぬは涙なりけり。
恋の歌っていうところなので、自然と言えば自然ですけど、
情景描写みたいなワードは出てこないんですね。
そうですね、情景は全くないです。
思い詫びる、つれない相手に悩む気持ちを表す心情の言葉で、
よく恋の歌に使われる言葉です。
思い詫びの詫びって、ちょっと見馴染みもないんですけど、
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感覚っていうか、設備字っていうか、
待ち詫びるとかいうところで詫びが出てくるので、
それと同じイメージだなって思うとわかりやすいかもしれないですね。
さてもはそうであってもという意味で、
命はあるものにつながるので、
そうであっても命が残っているのにという感じの意味になります。
憂きに、憂鬱の鬱を使います。
思いが叶わないという憂鬱に、
絶えぬ、絶えるはこらえる、我慢するになってて、
布が打ち消すので我慢できないのは、といった感じになりますかね。
涙なりけり。けりは永短、嘆きを表す終助詞なので、
涙だったんだなという和訳になるでしょうか。
合わせてみると、つれない人のことを思い嘆きながら、
耐えてしまうかと思った命はまだあるというのに、
辛さに耐えきれずに流れてくるのは、涙だったのだな。
あー、なるほど。
ここもだから、
年代語訳は、やっぱり当地というかね。
あ、はいはい。
語順が変わっている感じにはなってますよね。
はい。
だから、「うっきに耐えぬわ」って、
ぬとかわとかの使い方があるから、涙なりけりに繋がるから、
うっきに耐えぬわは涙なりけりになってるけど、
意味合いとしては、
うっきに耐えながら生きる人生がまだ残り幾らかあるっていう風に、
文章の話の筋道としては、そうなる感じですかね。
そうですね。
年代語訳にはそんなイメージ?
もうちょっと分かりやすく、文章にすると、
こんなに好きなのに、どうしてあの人への思いは通じないのだろうか。
つれない人を思い続けて、考える気力もなくなってしまった。
そんなに疲れ果ててしまったけれど、
命はなくならず、まだ耐えているというのに、
耐え切れずに落ちてくるのは涙である。
涙が流れるのは、わからなくはないというか、
自然といえば自然なんだろうけど、
ずっと泣いてるんだろうなっていう感じになりますよね。
前が長そうな感じがするので、
21:03
まあね、余言なのか何なのか分からないですけど、
結構頻度で泣いてる感じがするし、その期間が長い感じがする。
ええ。
ですね。
そうですね。かなりおじいちゃんで読んだ歌なので。
若い時の辛かった恋の思い出が、もしね、
この時まで残っていたのだとすると。
なるほど。当事者目線の歌だとすれば、その年数はすごいですね。
この時代にこの年齢まで生きてた人の思いとしてみると。
ちょっと好きな人に聞かれたら誤解を生むかもしれない浅はかな発言をしますが、
ちょっと瀬戸内弱調さんを思い出しましたね。
もちろん性別は違うしとかもあるんですけど、
恋愛のことをめっちゃ考えて、そっちの方向で悟りを開いたみたいな感じがする。
そうですね。
そんな感じのする人なのかななんて気もしました。
まあこういう思いを歌にするのが当時のアイドルというか流行りというかだったんでしょう。
この歌自体の国語的な話で言うと、すごい古典の勉強になりそうな文章だなと思いました。
古典的?
古語的表現が多いですよね。
そうですね。
命とか涙みたいな名詞はさすがにそのまんまなんですけど、
その2つ以外は全部古典の要素を含んでる感じがしました。
確かに。
1個1個、古典って中学生からやるんですっけ?高校生からやるんですっけ?
そうです。
小学生は全部、高校時点を引くのかなっていうくらい、結構出てきてますね。
パッと意味がわからないので。
そうですね。
まあ思い、命とかね、浮き、涙みたいなところでなんとなくの雰囲気は出ますけどね。
ああ、そうです。確かに。
文脈っていうか、ストーリーっていうか、文章につなげられない気がしますね。
ああ、そうですね。
雰囲気だけわかるみたいな。
はいはい。
カルタを取る人は、思いでも取れるので、
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最初は取る方の札が浮きで始まるので、思いから浮かないみたいな感じで覚えちゃう。
ああ、思いと浮くね。なるほどね。
覚え方があるんだ。
情緒がない覚え方ですけどね。
そうですね。
はい。
余計なこと思い出したけど、あまりに関係ないので、ちょっとよしときます。
はい。
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