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2025-08-28 11:09

#63 BBCドラマ『サンディトン』シーズン1の魅力──未完小説から生まれた恋と社交劇

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ジェーン・オースティンが、1817年12章までで未完のまま残した小説『Sanditon (サンディトン)』。


BBCドラマ版では、その冒頭30分で原作部分を描ききり、残りはまったく新しいオリジナルの物語として広がっていきます。

 

舞台は建設途中の架空の海辺のリゾート地。
シドニーとシャーロットの恋、煌びやかな舞踏会、大成功を収めるレガッタ、そして町の未来を左右するお金やスキャンダル……。
恋と欲望が交錯する社交ドラマの面白さが詰まっています。

 

今回は、ドラマ版ならではの見どころ3ポイントと、胸が高鳴るシーンや俳優についてもご紹介します。
 

 

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サマリー

BBCドラマ『サンディトン』は、未完の小説を基にした恋や社交を描いています。このドラマでは、架空のリゾート地での人生や人間関係が描かれ、特にトマス・パーカーと主人公シャーロットの物語が中心です。また、海辺の舞台設定を通して、その時代の社会や健康観も反映されています。

ドラマの背景と原作
英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマが大好きな私が、ドラマや映画のおすすめ、ロケ地の秘密、当時の暮らしまで深掘りしてご紹介しています。物語の背景を知ると、作品がもっと楽しくなります。
今日は、BBCジェン・オースティン原作ドラマ、サンディトンをご紹介します。
え?ジェン・オースティンにそんな小説があったの?って思われる方もいるかもしれませんね。実は私も最初はそうだったんですが、この小説はオースティンが執筆途中で亡くなってしまった未完の作品なんです。
今日はまず、この原作小説について触れてから、ドラマ版の魅力をお話ししていきたいと思います。
ドラマはイギリスで2019年に放送が始まって、現在シーズン3まで制作されています。
とはいえ、私はまだシーズン1しか見ていないので、今日はそのシーズン1を中心にご紹介します。
日本ではシーズン1を今、ユーネクスト、プール、アマゾンプライムで見ることができるようです。
では早速、原作についてです。
サン・ディトンは1817年に12章で途絶えてしまった、ジェン・オースティンの最後の小説です。
傲慢と偏見とか、分別と多感など、これまでの6作品とはかなり趣が違う作品なんですよね。
静かな田舎の村を舞台にした物語ではなくて、海辺の新興リゾート地を舞台にした社交ドラマなんです。
波の音やカモメの声が聞こえてきそうな舞台設定に、ちょっとワクワクしませんか。
ではここからはあらすじをご紹介します。
舞台となっているのが、イギリス南部の海辺にある架空の漁村、サン・ディトンです。
地主のトマス・パーカーは、このサン・ディトンを上流階級が集まるオシャレな保養地にしようと、必死に開発中なんですね。
イギリスの海辺の保養地といえば、ブライトンが有名ですけど、トマス・パーカーはサン・ディトンをブライトンみたいな街にしようとしているというわけですね。
彼は図書館やホテル、住宅までも次々と計画を進めていますが、まだ街は建設半ばといったところです。
ある日、トマス・パーカーはサン・ディトンに戻る途中で馬車が転倒してしまいます。
その彼を助けたのが農夫のヘイウッド氏なんですが、助けたお礼にパーカーはヘイウッド氏の娘シャーロットを自宅に招待することになります。
ここから22歳の若くて美しいシャーロットの物語が始まります。
シャーロットはサン・ディトンに滞在する中で様々な個性的な人々と出会います。
トマス・パーカーの兄弟で食いしん坊で自分に甘いアーサー、病気だと思い込んで危なっかしい自家製療法に夢中のスーザンとダイアナ、
そしてシャレた馬車でさっそく登場するのがパーカー家の次男シドニーパーカー、
さらに西インド諸島からやってきた繊細な今月の相続人ラム、
さらに地元の名詞で裕福な未傍人レディーデナム、彼女の財産を狙う相続候補の人たちが取り巻きます。
サン・ディトンはそんな人間模様を描いた物語なんです。
オースティンは本の中でこんな風に書いています。
人は誰しも毎年少なくとも6週間を海辺で過ごさなければ本当に健やかではいられない。
この言葉が表しているように、当時は海水浴は療養として一般に広まって、
潮風や海の水に体を浸すことが健康を回復させると信じられていたんですね。
そんな海の力が信じられていたことが、そのまま物語の舞台やテーマにつながっています。
海辺の町サン・ディトンには、療養や保養を目的に様々な人々が集まってきます。
そこで健康と病気、理想と現実、そして社交改善の見栄とか欲望が交わっていきます。
さらに砂の上の町という設定なので、人々の立場とか関係はどうか不安定なんですね。
そのために恵ま苦しい変化とか予想外の展開が生み出されていきます。
2巻の作品なんですが、ウォースティンがここで新しい物語世界に挑もうとしたことが感じられる一冊です。
ここまでが原作の話です。
ドラマ版の魅力
では、ドラマ版ではこの2巻の物語がどんなように広がって、人物像や関係性を描き出しているのか、
具体的なキャラクターとか場面を挙げながら、その見どころをご紹介していきたいと思います。
BBCドラマサンディトンシーズン1は全8話で構成されています。
ではここからは見どころを3つのポイントでご紹介していきたいと思います。
見どころ1、2巻小説の続きを描くドラマ。
サンディトンはジェン・オッセンが描きかけるまま残した物語ということはご紹介してきましたが、
ドラマ版では最初の30分で原作部分を一気に描き切ってしまって、
そこからはドラマ版オリジナルストーリーになっているんですね。
ということで、まだ建設途中の街に新しい建物が次々と立ち上がって、人々の夢とか野心が交差していきます。
見ている私たちも、成長していく街の息吹を隣で見守っているようなワクワク感があるんです。
見どころ2、会話の駆け引きから体でぶつかるドラマへ。
オースティンの小説は手紙やおしゃべりの中で気持ちを探り合うというのが定番ですよね。
でも、ドラマサンディトンでは海で泳いだりとか、クリケット大会があったり、レガッタレースがあったりなど体を動かすシーンが盛りだくさんです。
そこで登場人物の気持ちが一気に溢れ出すんですね。
主人公のシャーロットと彼女が恋に落ちるシドニーがぶつかり合いながらも惹かれていく場面は見ていてドキドキします。
特にレガッタの練習中に2人が見つめ合いながらボートを漕ぐシーンがあるんですけど、
そこが本当に風景も美しいですし、2人の衣装も素敵で、ぜひぜひこの場面を見ていただきたいです。
さらにこのドラマを見ていて、やはり武道会というのは結婚相手探しにぴったりだったんだなって感じたんですね。
手を握って見つめ合って息を合わせて踊るっていう、普段はなかなか2人っきりになれない、そんな時代だからこそ、
ダンスっていうのは恋をするのにも大切なイベントだったんだろうなと思いました。
サンリトンは導入されている曲もとても素敵なので、シャーロットとシドニーのダンス場面も見どころの一つです。
見どころ3 豪華さの裏にはお金とスキャンダル
ドラマでとても印象的なのが大富豪の相続人のミス・ラムの存在です。
彼女は今月の若い女性で莫大な財産を受け継ぐ立場にあるんですね。
そのためにみんなから注目されていて、そこから人種問題や植民地の話、そして富の問題が絡んできます。
さらにこの物語の中には、皇太子の愛人という社交界の有力者までもが登場して、彼女がサンリトンを訪問するんですね。
そんな彼女が顔を出したことで、パーカー家が主催した町の一大イベントの船のレース・レガッタが大成功して、一気に華やかになります。
サンリトンはただの恋物語ではなくて、お金や権力が社交界をどう動かしていくのかといったスリリングな裏側も描かれています。
恋の行く末
このドラマの主演のシャーロットを演じるのがローズ・ウィリアムズ、そして彼女と恋に落ちるシドニー役のテオ・ジェームスです。
オースティンの小説といえば、最後は恋が実ってハッピーエンドというのがお決まりですよね。
でもサンリトンは違います。シーズン1の結末は衝撃でしたね。
なんでそうなっちゃうの?という涙のお別れでした。
なぜ2人が別れてしまったのか、ぜひドラマを見て確かめてみてください。
さて今日は、J.オースティンの未完成小説を原作にしたBBCドラマサンリトンをご紹介しました。
恋と社交、海辺のきらめきと資本主義の世界の現実を織り混ぜた新しい物語でした。
この放送を気に入っていただけましたら、星5つの評価で応援していただけるととても励みになります。
またコメントで感想を寄せていただいたり、こんなドラマを取り上げてほしいというリクエストも大歓迎です。
それから、映画やドラマを見る前にこの講座を受けてよかったというお声もいただいている
私の旅するイギリス文化講座についてもご紹介します。
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映像で見るイギリスの背景がもっと楽しくなる内容です。
詳しくは概要欄のリンクからぜひチェックしてみてください。
さて次回はサンリトンのロケ地をご紹介します。
海辺の景色や歴史ある建物など物語の舞台となった実際の場所を一緒に旅したいと思います。
お楽しみに。
11:09

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