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2025-05-22 10:47

#50 ロケ地巡り|ネザフィールドの舞踏会はどこで撮った?『高慢と偏見』映画とドラマの舞台裏

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今回は、「高慢と偏見」ロケ地めぐり第3弾として、ミスター・ビングリーが住む仮の邸宅「ネザーフィールド・パーク」をご紹介します。

実はこの“借家”という設定、彼のキャラクターを語るうえでとても大事なポイント。


新興の富豪 vs 由緒ある名家。
ダーシーとの対比から見えてくる、イギリス階級社会のリアルとは?

 

登場するロケ地は…
・BBCドラマ版:エッジコート・ハウス(&舞踏室はブロケット・ホール)
・映画版:バジルドン・パーク(ナショナル・トラスト管理で見学できる!)

 

華やかな舞踏会、泥だらけのリジー、そしてシノワズリの壁紙まで──


物語の世界をリアルに感じる“ロケ地の旅”、ぜひご一緒にどうぞ。


▶「高慢と偏見」ロケ地4邸の写真と詳しい紹介はこちら
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サマリー

このエピソードでは、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』に登場するネザフィールドパークについて、映画とドラマのロケ地を巡ります。特に1995年のBBCドラマ版と2005年の映画版で使われたロケーションや、ビングリーのキャラクターと彼の背景に焦点を当てています。

ビングリーのキャラクターとネザフィールドパーク
英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマが大好きな私が、ドラマや映画のおすすめ、ロケ地の秘密、当時の暮らしまで深掘りしてご紹介しています。物語の背景を知ると作品がもっと楽しくなります。
今日のテーマは、ジェーン・オースティンの名作、高慢と偏見のロケ地巡りの第三端。取り上げるのは、ミスター・ビングリーの狩りの住まい、ネザフィールドパークです。
実は、このビングリーの釈也こそが、彼のキャラクターを語る狩りだったんです。どういうことか、ちょっと気になりませんか。では早速、物語と現実が交差するロケ地の旅へご案内します。
その前に、今回のロケ地、ネザフィールドパークを語るには、この人物を先に語らないで進めません。ミスター・ビングリーです。
ミスター・ビングリーは、ミスター・ダーシーの親友ですね。ダーシーが28歳なので、同じくらいか少し年下だと言われています。
お金持ちの独身男性ということで、2人の登場は、ベネット店の人たちにとっても大ニュースでしたよね。でも実は、この2人はかなり立場が違うんです。
ビングリーは、お父さんが商売で財を成した新しいお金持ちです。でも土地は持っていない。貴族でもない。つまり、お金はあっても家がまだないという人なんですね。
だから、ネザフィールドも自分の屋敷ではなくて、借屋なんです。とりあえずカントリーハウスに住んでみて、気に入ったら定住しようかなみたいな、そんな状態なんですけど。
このお金持ちなのになぜ借屋とちょっと不思議に思われるかもしれませんが、18世紀から19世紀のイギリスでは、彼らのようなジェントリー階級、貴族ではないけれども、それに近い立場の人たちが人のお屋敷を借りて住むというのは割と普通だったんですね。
ドラマダウントンアビーでも、資産家のシンダビー卿がブランカスター城を借りているというご設定でしたし、グランサム伯爵自身もダウントンアビーとは別に思っている邸宅を誰かに貸していました。
財産を相続したばかりで、まだ土地を持っていない信仰のお金持ちがどこに定住するかを考えるお試しい住として、屋敷を借りるという、まさにビングリーはそういう立場なんです。
ではミスターダーシーはどうかというと、彼が暮らすベンバリーは代々受け継がれた本拠地です。
そして彼のお母さんは伯爵家出身の女性、財産だけではない地位も品格も備わっているベンバリーに住むことに誇りと責任を持つダーシーという人柄でした。
つまりダーシーとビングリーの人物像の違いは建物にも出ているんですね。
ビングリーの明るくて人懐っこくて、でもちょっと流されやすい、いろんな人から好かれるけれど少しふわっとしている、彼が住んでいたネザフィールの雰囲気そのものという気がしませんか。
ダーシーに助言されて、好きだったジェーンを忘れようとしてロンドンにさっさと帰ってしまうところなんてね、まさにその通りなんですけど、
その軽やかさ、どこか流されやすいところが狩妻の男としての立ち位置と重なってくるんです。
では早速、ロケ地の話へ。
1995年版のロケ地エッチコートハウス
そんな狩妻ネザフィールドのロケ地は、今回も1995年のBBCドラマ版と2005年の映画版でご紹介します。
まず1995年のドラマ版で使われたのがエッジコートハウスです。
18世紀に建てられたカントリーハウスで、地元産の鉄分を含んだアイアンストーンという石で作られていて、
壁にツタが絡んだ外観がとても美しい邸宅です。
ドラマでは、ビングリーとダーシーが馬に乗って、この屋敷を遠くから眺めているところから始まります。
いい眺めだろう、君の屋敷には負けるけど、ビングリーがダーシーに語っているんですね。
僕もそろそろ落ち着かないと、弁護士に早速手続けをさせようって、この屋敷を借りることを決めていました。
まず最初にこの邸宅を訪問するのが、雨に濡れて、びしょ濡れになって到着するジェインです。
彼女は風邪をひいて数日間休んでいた寝室とか、ジェインを心配してやってきた理事が本を読んでいた大節間もこちらで撮影されています。
そしてこのエッチコートハウスは、庭園から建物の中に入るための美しい階段がすごく印象的なんです。
ビングリーは大規模な舞踏会を開催するのですが、ベネット家の人たちが馬車で到着して、この階段を上がって屋敷に入っていく場面はとても美しかったです。
ただし、この舞踏会の中のシーンだけは別の場所で撮影されています。
舞踏会の場面が撮られたのは、ブロケットホールという別の邸宅です。
18メートルの長さがある広い大広間が特徴で、そのブロケットホールは現在はゴルフ場や結婚式場として使われている場所です。
ちなみに最初に紹介したエッチコートハウスは、残念ながら個人所有の非公開の邸宅で見学することができません。
2005年に現在の所有者に売却されたのですが、その金額がおよそ60億円でした。
イギリスの建築文化財の中でも最上級にあたるグレード1指定の歴史的建造物であるお屋敷と、1700エーカーの広大な敷地がついているのです。
60億円という金額はものすごく高いと思うのですが、こんな価値のあるものが60億円かと思って、安いのではないかと思ったのです。
2005年版のロケ地バジルトンパーク
私の感覚はちょっとおかしくなっているでしょうか。
さて次に2005年の映画版プライドと偏見で使われたのがバジルトンパークです。
ここはドラマ版よりもさらに豪華で堂々とした大邸宅です。
ナショナルトラストが管理している物件なので、こちらは見学することができます。
これは嬉しいですよね。
建てられたのは18世紀、一度荒れ果てた時期もあったようですが、1950年代に購入したご夫妻が見事に修復して今の姿になったようです。
その後ナショナルトラストに寄贈されて一般公開されたんですね。
さてここからは映画に登場する順番にご紹介します。
ビングリーの妹にネザフィールドに間抜かれたジェインは道中雨に濡れて風邪をひいて寝込んでしまいました。
心配したリジーがなんと歩いてネザフィールドへ向かってベチコートが泥だらけになって到着します。
その時ビングリーの妹とダーシーが優雅に朝食をとっている最中で、
リジーはその部屋に案内されるんですが、その時代理席の柱の間から姿を表します。
この柱が本当に美しいんですね。
当時のインテリアの流行でパステル調の優しい色使いが印象的なダイニングルームです。
その後リジーはジェインの寝室へ行くんですが、
この寝室も壁紙が青地に植物や鳥が描かれたシノワズリで中国趣味のデザインが使われています。
こちらもこの時代の流行だったので、こうした壁紙のある部屋は実際にカントリーハウスにもたくさんあったんですね。
リジーがビングリー姉妹とおしゃべりする場面では、八角形の形の美しい大刹那も登場していました。
数日寝込んでジェインが元気になって屋敷を去る場面では、4本の大きな円柱が並ぶ、とても壮麗な正面玄関が映し出されています。
そして見どころはビングリー主催の武道会です。
ジェインとビングリーの優しくて不器用な距離感、そしてエリザベスとダーシーのかなりぎこちないダンス、
華やかな場面なのに二人の心の距離が縮まらない感じがちょっとおかしくて切なかったですね。
このバジルトンパークはダウントンアビーでもグランサム伯爵のロンドンの邸宅のロゲッジとしても使われています。
ちょっと比較して見てみると面白いかもしれません。
さて今日ご紹介したMr.ビングリーの邸宅ネザフィールドのロゲッジは、
ドラマ版はエッチコートハウス、武道会はブロケットホールが使われています。
そして映画版はバジルトンパークでした。
さて楽しんでいただけたでしょうか。
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では次回は高慢と偏見、ロゲッジ巡りの最終回。
ベネット家の邸宅ロングボーンです。楽しみに。
10:47

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