セカンダリ売却の背景
BOOTUP RADIO、ポッドキャスターの伊藤です。
この番組は、ペライティ創業者で、エンジェル投資家改め、
オアシスファンドの橋田一秀さんと、スタートアップを立ち上げる上での疑問や、
企業に関するトピックを取り上げ、
SEED 企業家や、企業外務員の方に役立つ情報をお届けします。
橋田です。日本一オープンな企業家カフェ、
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おはようございます。
おはようございます。
ちょっと声がカサカサでして、
昨日飲みすぎてしまい、ちょっと声がカサカサです。
ポッドキャスターとしては、あまり良いコンディションではない状況でお送りしております。
あんまり深酒すること、僕ないんですけど、
昨日は年1回ぐらいですかね、非常に飲みすぎてしまい、
ちょっとあることがあり、非常に飲みすぎてしまい、
すごい楽しい会だったんですけど、全体的に。
節分とかですか?
全然そういうのじゃないです。
そういうのじゃない?
そういうのではないですけど、全然そういうのじゃないですけど、
ちょっと飲みすぎてしまい、
これ午前中に撮ってるんですけど、ちょっと声がカサっております。
はい、ということで。
ということで、本日なんですけど、
本日はまた知っても福山太郎さんのポスト演読をさせていただきまして、話していこうかなというふうに思っています。
今日のテーマはセカンダリ取引、売却に対する柱さんのお考えを聞くという話になっています。
創業者セカンダリについてですね。
どっからこれ話していくのがいいですか?
僕話しますね。
最近、福山太郎さんがXで、ライスキャピターの福山さんがですね、創業者セカンダリについての話をガーッと書かれていまして、
かいつまんでお伝えすると、太郎さんとしては、私は創業者によるセカンダリ売却に賛成の立場ですと。
賛成の立場
いろいろ考えが書いてありますと。
ちょっと解説すると、創業者セカンダリって何かという話で言うと、
まずそもそも資金調達、スタートアップが資金調達をトントントンとしていくと思うんですけれども、
通常だから、わかりやすくシード、シリーズA、B、Cとかって調達をしていくと思うんですね。
通常は新しく株式を新規発行して、新しく発行した株式を投資家さんに引き受けてもらう、いわゆる第三者割り当て増資ってやつなんですけど、
それをするのが普通ですと、通常ですと。
一方でセカンダリというのは、例えば創業者、もしくは株主の誰かの持ち分を別の人にそのまま譲るというやつですね。
例えば外部、VCの持ち分をシリーズAで入ったVCの、シードで入ったVCの持ち分をシリーズAとかBとかのときに新規発行ではなく、その一部を新しいVCに買ってもらいましょうみたいな。
これをセカンダリと呼びますと。
今回話しているのは創業者セカンダリという話で、つまり創業者の持ち分を誰かに譲るという話ですね。
創業者セカンダリっていうのは結構議論があって、要はこの議論の背景にあるのは、スタートアップの創業者って基本的にExitのイベントが発生する。
つまり上場をするとか、MAで売却するとか、そういうタイミングが来ない限り株を手放さないという、暗黙の了解じゃないけど。
そうですよね。会社のシェアが減っちゃうので、基本的には手放さないっていうのが定説なんですけど、今回話しているのは、シリーズAとかBぐらいで、社長の持ち分を一部手放す。
手放して社長が現金を得るということについて、何かありなのかなしなのかみたいな議論がちょいちょいXとか見てても怒られてるよねっていうふうに思っています。
その背景において、太郎さんは創業者によるセカンダリの売却は賛成の立場ですと言っていますと。ちなみに僕も結論から言うと賛成です。
っていうのと、僕自身もやったことがありますという話ですね。
ちょっと解説すると、ツイート長いんで全部読めないので簡単に言うと、各社各人のシチュエーションによって異なるかと思いますが、あくまで一般論として私、いかが私、太郎さんの考えです。
ステージはシリーズBより後。PMFを達成してスケールフェーズに入った後、創業者がキャッシュニーズ、家庭の需要や家族の需要や奨学金の閉催などにより、目先のM&Aに必要以上に魅力を感じて判断を誤ることなく中長期的な意思決定を行うため。
タイミング。資金調達との最当初の目標枠を超えて投資家の投資欲が強かった場合。そもそも会社がキャッシュを必要としているのであれば会社に優先的にキャッシュを回すべきですと。
一方でオーバーサブスクライブ、つまりその1億円集めたいですって投資家が思っていて、投資家からの希望金額全部合わせると1億1000万円になった時みたいな、支援が発生した時に、じゃあ1億円は新規発行で会社に入れて、この残りの1000万円は社長の分とかをセカンダリで売却して1000万円投資家さんに持ってもらいましょうみたいなことができると。
そうするとそういうタイミングだと、株主の賛成も得やすいですと。あとは金額については数千万円ぐらいがいいんじゃないか。
田野さんは1000から5000万円ぐらいが目安って書いてますけど、あんまり大きい額を数億円みたいな額入ってきちゃうと、逆に会社へのコミットとか下がるみたいなケースもあるんじゃないかなということで、数千万円ぐらいがいいんじゃないかなっていう話です。
僕も同意で数千万円ぐらい、これもちょっと人によると思うんですけど、ケースバイケースなんですけど、生活に困らないとか一旦家族のこととか生活のこととかは、本当に困らないレベルで現金持ってるといいんじゃないかなって思います。
これはスタートアップの社長とか役員の給与って低く設定されてることが多いので、僕個人の話で言うとシリーズAとかBとかぐらいまでは最初シードとか給与なしでやってましたし、
シード調達の後もどんぐらいあったかね。あれか、月給35万円とかでしたね。その後プレAの時に50万にして、シリーズAの時に60万にして、その後80万ぐらいにしたんですけど、
でもなんか、もっと僕とか例えば子供も小さかったんであれですけど、さっき書いてあったような家族の事情や奨学金の返済などとか色々事情があった時に給与を上げすぎると結構大変なんですよね。
でも株式を一部セカンダリで売却したお金を使って生活を安定させるみたいなことはいいんじゃないかなっていうふうに思ってます。
引き受け先の重要性
僕なんかからすると、いいんじゃないかって思ってしまうことがすごく多くあるんですけど、反対する人っていうのもいらっしゃるんですか?懸念があるのでコミットが減るみたいな理由で、もしくは他の理由で反対しますみたいなことって多くあったりするんですか?
反対、結局さっきの状況、例えば会社がキャッシュを必要としてるんだったらキャッシュを会社に回すべきってのは優先度としてはそっちだと思ってて、でもオーバーサブスクライブしてない状態だとすると、それで一部社長が売却しますみたいなちょっと違うかもしれないねとは思ってます。
だからさっきの例、1億円集めます。会社として1億円必要なので1億円集めますって言ったときに、極端な話、5000万しか集まってないのにその一部をセカンダリで売却しますみたいな、その社長の持ち分を5000万のうち、じゃあ4000万円を新規発行、で1000万円を社長のセカンダリで売却して社長に1000万円入るみたいなのはちょっと違うんじゃないの?とは思いますけどね。
みたいな話かなぁとは思ってて、で僕これ、田野さんのポストで一番なんか目から鱗だったのがこの引き受け先についてっていうところなんですけど、ちょっと読みますね。
引き受け先。直近のラウンドでは時価総額的にヒットしなかったものの、もし過去に戻れるなら株主として応援してほしかった投資家。過去特にいなければ直近のラウンドで投資を希望していた投資家の誰か。
とても応援してほしい投資家に出会ったものの、時価総額が高くなりすぎてしまい、一つ前のラウンドで出会えていればと思うことがあります。普通株のセカンダリは一般的に優先株よりも割引されることが多いため、そうした投資家に株主になってもらうチャンスになります。
これなんですけど、これも解説すると、よくラウンド、さっきシード、シリーズA、B、Cとかって説明してたと思うんですけど、いわゆる普通株と優先株の話で、最初のほうって普通株とかJXとかで日本だったら調達することが多いんですね。
普通株、みなし優先JXみたいなあたりが結構メジャーなやり方なんですけど。シリーズA、シリーズA、B、Cっていうものの由来がそもそも優先株のA種優先株式、B種優先株式みたいなところからシリーズA、B、Cっていうのの名前がついてるんですけど、厳密に言うと別に何かそういう何か会社のフェーズによってA、B、Cと今は呼んでいるだけなんで、
それと実際にその会社が発行している株式の種類がA種、B種、C種っていうのが一致しないことも多いんですけど、ただシリーズAラウンドぐらいになってくると通常優先株を使って調達しますと。
普通株優先株の話については別の回でもちょっとしゃべってるんで、あと普通にググって調べてほしいんですけど、聞いたりしてほしいんですけど、ここで重要なのは普通株だったら基本的に優先株よりも低い株価に設定していることが多い、もしくはできることが多いという話ですね。
だから例えば例を挙げると、最初のラウンドで普通株でバリエーション3億円で調達しました。次シリーズAラウンドで優先株で10億円で調達しました。じゃあこの普通株、社長は大体その創業時からやっている人が多いから社長とかその創業メンバー役員とかですね。
なので持っているのは普通株なんですよ、ほとんどのケース。社長とかその創業メンバーとかですね。一方で、さっき言ったように増資をして新しく株式を発行して引き受けてもらうっていうのをやるんですけど、増資をするときは、例えばシリーズAラウンドでA種優先株式を増資するために発行しました。
で、それを引き受けてもらいますと。だから後から入ってくるシリーズAの株主っていうのはそのA種優先株式というのを持っていますと。さてここで問題です。じゃあ10億円のバリエーションで優先株で資金調達をしました。だから一応時価総額は10億円ということになってますが、最初から持っている普通株の株価というか時価総額っていくらになるんでしたっけ。
セカンダリー売却の議論
シード期は3億円。シード期とかまあ創業期はゼロとしてシード期3億円。じゃあ今シリーズAになりました。優先株のバリエーションは10億円です。普通株はいくらでしょうみたいな話。
当然価値が上がってて当然じゃないですか。でも根が付いてないんですよこれ。
それでこの時にセカンダリ取引、じゃあこのシリーズAラウンドと同時にセカンダリ取引、じゃあ創業者の普通株をちょっと新しいエンジェル投資家の人に渡しましょうってなった時にいくらにするか。
っていうのはテクニカルには株価算定っていうのをやらなきゃいけないんですけど、言うてもじゃあすごいざっくり言うと前回の3億円から今回の10億円の間のどこかってことになるわけですよね。
優先株式よりは当然に高くならないよねっていうコンセンサスがあるので、じゃあいくら、まあ分からないけど7億円ぐらいに設定してセカンダリ売却しましょうかとかっていう議論があるわけです。
っていう感じなんで今言ってたやつの解説で言うと、新規で増資するのは10億円なんだけど、バリエーション10億円、うわ高っみたいな、エンジェル投資家とかシードで投資してる投資家からすると高っになるんだけど、じゃあ普通株のセカンダリでいいんで、じゃあ5億とか6億とかにしますかみたいな話になると、ちょっと手が出せるかもみたいになるんですね。
その時に優先株で出資した株主の人とかは、いやいやそれはちょっととかになったりするんですかね。
株価次第ではそうなると思うんですけど、株価次第ですね。
で、優先株と普通株っていうのはそもそも違うものなんで、つまり優先株であるから10億円というバリエーションをつけられる。つまりその優先権、優先株っていうのは投資家のダウンサイドリスクを排除しているような情報が入っている。
つまり、じゃあなんか、エグジットした時に、例えばよく1倍参加型の議論とかって前にやったと思いますけど、そういうなんか、これって投資家のためのダウンサイドリスクを排除するための情報なんですよね。
投資した分がとりあえず返ってくるみたいな中身が入っていると。
投資家が優先されるから優先株なんですよね。
だからこそ普通株よりも高いバリエーションをつけやすい、投資家は。
であるから、当然に優先株より普通株のバリエーションが低いのは当たり前で、その分普通株の方がリスクが高いからです。
あー、理解しました。すみません。そういうことか。理解しました。
っていうことなので、別の株式であり別の価格がつくという話になります。
だからこの話、その低い株価でも引き受けてもらえるチャンスになると。
優先株よりも割引されるということになります。
っていうのがね、すごい僕も見てて、入って欲しかった人にもっと早く出会っていればっていう、エンジェルとかVCとかにも入ってもらえるチャンスが普通株だったらあるかもね、みたいな話ですね。
なるほど。やっぱりそういうのって結構多いんですかね、進んでいった後にこの人に入ってもらいたかったなみたいな。
創業者への相談とアドバイス
僕あんまり事例持ってなくて、あんまり分かんないですけど、
ただ、じゃあ、ペライチの時振り返ると、ペライチの時って、
シードプレーA、A、3回そのVCラウンド最初やってるんですけど、それぞれでエンジェルが入ってるんですよ。
だから、シリーズAの時とかはバリエーション10億円ぐらいだったんですけど、2億集めるみたいなラウンドでエンジェルが200万円だけ出してるんですね。
200万円ずつ2人入ってるんですけど、これは入ってもらえた例なんですけど、
でも、ちょっとバリエーション高いしやめとくわって言われる可能性はすごい高いわけですよね。
なるほど。
エンジェルの人が、本当だからバリエーション気にせず入れてくれたっていうのが良かったことなんですけど、そのケースで言うと。
でも、僕もいざエンジェルやる側になってみて、いや、10億円かーみたいな。バリエーション10億円かー。
200万円入れてもあんまり意味ないなみたいな。見送りみたいな。全然あると思う。
けど、それ優先株式じゃなくて、普通株でいいんでバリエーション5億円でいいんで入れてくださいみたいなケースがあったときに、
あーなんかありかもみたいな、思うかもしれないよね。という感じです。
ちなみにもう一個ついでにおまけ。なおキャッシュインしたお金でエンジェル投資を行うことについて、私は特に反対しません。
ただし知り合いが起業するから投資するといった程度で、本業に影響のない範囲内でのアプローチをお勧めします。
これは本筋の話じゃないんで、余談ではあるんですけど。
まあそうかなって思っていて。
大々的にエンジェルやりますみたいなのはちょっと違うかもしれないけど、別にやってる人もいますし。
僕はキャッシュインしたお金でやったけど、でもそれもまさにこのパターンですね。
偉い人の卒業生が起業するから投資をするっていうのが一件目でした。
最後このようなトピックはあんまり周囲に相談しにくいかと思います。
もしシーズン以降のスタートアップの創業者で相談したい方があればいつでもお話伺えますのでお気軽にご連絡ください。
ちなみに私は本土時代にはセカンドリーを行ってません。
まさにそういう感じです。これ本当に相談できる人がいないので。
僕も全然大丈夫です。僕でも、ブートアップリスナーの皆さん僕でも大丈夫ですんで相談してください。
ちょいちょいやっぱ聞きますでも、そういうの。
セカンドリーの相談だけじゃなくて、やっぱり売却M&Aとか、やっぱり適切な相談相手があんまりいないとか、
生々しい数字の話とかちょっと出しにくいみたいな、あるんで。
やっぱりそういうところはね、ちょっと信頼できずに相談するのが一番いいかなと思いました。
はい、ありがとうございます。
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それではまた次回の放送でお会いしましょう。さよなら。
さよなら。