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2026-01-30 12:40

土用の丑の日のこと

実家でもらったうなぎ。
台所に立ちながら、暦のことを思い出す。

四季は四つ、五行は五つ。
余った「土」が受け持つもの。

決まっているようで、揺れている。
暦も、季節も、私たちの暮らしも。

サマリー

土用の丑の日は、うなぎを食べる習慣に関連し、五行節での季節の節目を表しています。土曜日の期間や牛の日に食べるものに関する多くの興味深いエピソードが語られます。

土用の丑の日の由来
こんばんは。ひとりごとの時間です。 今夜は、土用の丑の日について話そうと思います。
先日、あの、ちょっと実家に立ち寄ることがありまして、 その際に、あの、母からうなぎをもらったんですよ。
昔、ラジオか何かで聞いたことがあるんですけど、 確か、あの、うなぎの旬って2つあるんですよね。
天然なら冬、養殖なら夏。 養殖が夏というのは、きっと土用の丑の日なんかに照準を合わせているんでしょうね。
この土用の丑の日って、毎年耳にする言葉なんですけど、 その成り立ちをたどってみると、ちょっと面白いんですよね。
そもそも、土用というのは、 季節の節目を表しているんですけど、
五行節という考え方では、この世のあらゆるものは、 木、火、金、水、そして土という、この5つの要素でできているとされていて、
これらが春夏秋冬の四季にも、それぞれ割り当てられているんですけど、 春は木、夏は火、
秋は金、そして冬は水。 この秋の金というのがしっくりこないかもしれないんですけど、
金物を想像するといいらしくって、 あの収穫の秋に使う釜なんかをイメージするんだそうです。
でもあの、ここでふと思うわけですよ。 四季は4つなのに、五行は5つ。
そう、土が余ってるんですよね。 そこで土にも役割が与えられまして、
それが季節の伏し目という役割です。 四季にはそれぞれ、立春、立夏、立秋、立冬という季節の始まりとされる日がありますが、
それらの日から18日間遡った期間が、 この土の担当、いわゆる土曜なんです。
つまりあの、僕たちが風習としてうなぎを食べるあの夏の土曜というのは、 秋の始まりとされる立秋の前の18日間のことなんですよね。
その土曜の期間にある牛の日。 これはカレンダーや小読みに、
今日は牛の日、明日は虎の日なんて書かれてある、 あのエトの日のことです。
エトは12種類ですよね。 だから12日で一巡するんですけれど、
土曜は18日間あるので、 一度しか来ない年もあれば、たまに2度巡ってくる年もあります。
それがたまに耳にする一の牛、二の牛なんて呼ばれている正体です。
よくあの江戸時代に、 平賀元内がうなぎを広めたなんて言われますが、
実はこの遥か昔から土曜の牛の日には、 うのつくものを食べて体をいたわろうという風習自体はあったんですよね。
あの当時は、うのつくものとして、 梅干しだったり、うりだったりが定番だったそうなんですけど、
夏の売れ行きに困っていたうなぎ屋さんのために、 元内が店先に、
本日土曜の牛の日と書かれた、 張り紙をするようにアドバイスをしたところ、
土曜の牛の日はうなぎがいいと、 だんだん定着していったなんて言われたりもしています。
だからあのこの風習自体は、 何もあの夏に限ったものというわけではないんですね。
春には土曜の犬の日、 秋には土曜の辰の日、
冬には土曜の羊の日なんて感じで、 それぞれのエトの頭文字がついたものを食べる風習があるんです。
12種類いるエトの中から、 なんであの犬と牛と辰と羊が選ばれたんだろうというのは、
彼らが土の属性だからだそうです。
このあたりは踏み込むと脱線していってしまうので、 今回はこの辺でやめておくことにします。
節分と季節の変わり目
例えば、犬の日の胃で芋やイワシだったり、 秋の辰の日なら種で始まるタイや玉ねぎ、
そしてあの今頃の季節ですね、 冬だと土曜の羊の日と、
ということで、火のつくもの、ヒラメやヒジキ、 あとヒヤムギなんかも食べられてきたんだそうです。
どれもあの特別なものというより、 その時代に日常的に食していたものが選ばれたんでしょうね。
余談ですが、この季節の式というものには、 五行節から色なんかも与えられていて、
春は青、夏は赤、秋は白、 そして冬は黒なんですけど、
青春と書いて青春、 朱の夏と書いて朱花、
白い秋と書いて白朱、 黒い冬と書いて元冬、
なんて言葉がそれらにあたるらしいです。 青春、朱花、白朱、元冬、
言葉としては前から耳にしたことはあったけれど、 こうして季節の背景なんかと結びつくと、
また少し違った印象になる気がします。 ちゃんとその季節の空気の色を表しているんだなぁなんて思ったりして。
僕があのうなぎを食べたあの日は、 別に牛の日でも羊の日でもなかったと思うんですよ。
正直に言えば、何のえとの日だったか気にもしていなかったので、 わからないんですよね。
たまたま実家でうなぎをもらって、 たまたまそれを食べただけの普通の1日だったわけなんですけど、
まあそれでもふと暦の話を思い出したりして、 季節の節目というものに少しだけ意識が向いたのは良かったかなぁなんて思います。
そんな感じで、今はまだ冬の途中にいますが、 暦の上では次の巡りが静かに準備されているんですよね。
それではここで1曲。 水平線
少しだ 風を切って
水平線のその向こう 置き忘れた何かが光ってる
おもちゃの柄地図 桃桂に爪は跳ね合ってる
さて、ここまで土曜という季節の節目の18日間の話をしてきたわけなんですけど、
季節の節目と聞くともう一つ思い浮かぶものがあります。 毎年この時期になるとなんとなく耳にするあの行事ですよね。
そう、立春の前日にあたる節分です。 節分ってよく考えると少し不思議な言葉で、
文字通り季節を分けると書くんですよね。 平安時代くらいまでは土曜と同じように各季節の節目、
立春だけではなく、立夏や立秋、立冬といった私立それぞれの前日にあったらしいんですよ。
今となっては立春の節分だけが残った形になりましたけど、 ただ、季節を分けるという意味で立春の前日という設定は今も変わらずなんですよね。
だから、毎年きっちり同じ日というわけではなくて、 立春が動けばその前日の節分も動く。
少し前に、今年は2月2日ですなんて話題になった年もありましたよね。 土曜もそうなんですけど、
暦の行事ってあの決まっているようで意外と揺れているんですよ。 ピシッと線が引かれているというより、ゆっくり流れているものの上に私たちの暮らしが乗っかってるっていう感じがします。
豆を蒔くとか、エホーを剥くとか、そういう賑やかな風景もありつつ、 その奥に今日は季節の節目なんだなっていう感覚がそっとあるような気がします。
来週あたりは、冬の土曜の羊の日が巡ってくるそうです。 その時は、ひじきでもじっくり焚いてみようかななんてことを思ったりしました。
今日は、土曜の牛の日について話しました。 それではまた次回。
12:40

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