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2024-10-06 19:08

【読書ラジオ】『ねじまき鳥クロニクル』村上春樹

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ねじまき鳥クロニクル
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サマリー

村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』は、主人公が失ったものを求める旅を描いています。物語は非現実と現実が交錯し、登場人物がさまざまなサブストーリーを織り交ぜながら進行し、深いメタファーが存在します。主人公は邪悪な存在ワタヤノボルと対峙することで、失踪した妻クミコの真相に迫ります。物語は夢と現実が交錯する中での自己探求と愛の行方を描いています。

壮大な物語の始まり
こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は、村上春樹さんの【ねじまき鳥クロニクル】について話してみようと思います。
先日ケアンさんと読書トークで、この【ねじまき鳥】を話してきまして、
とても楽しく読めたので、それをケアンさんと共有できてすごく良かったなと思いつつ、
内容がどういうものだったのかっていうところを記録のために、記録しておこうと思ってこの配信を撮っています。
【ねじまき鳥クロニクル】は、約30年前に書かれた小説ということで、3部作になっております。
第1部は泥棒かささぎ編、第2部は予言する鳥編、第3部は鳥刺し男編ということで、
第1部からお話ししていければなと思うんですけど、あらすじを読んでみます。
ねじまき鳥が世界のネジを巻くことをやめた時、平和な郊外住宅地はそこ知れぬ闇の奥へと静かに傾斜を始める。
暴力とエロスの予感がやがてあたりを包んでいく。誰かがネジを巻き続けなければならないのだ、誰かが。
1984年の世田谷の路地裏から1938年の満州猛虎国境、駅前のクリーニング店から意識の井戸の底まで、
ネジの在りかを求めて探索の年代記が始まる。
世界が注目した長編小説ということで、ねじまき鳥っていうのが出てきてですね、これがメタファーになっているんですよね。
世界のネジを巻くということで、ネジを巻かれずに何というか立ち止まってしまった人?
どこかに彷徨ってしまった人。
そういうものが表現されているような。
その舞台は、例えばその主人公の僕が住む郊外の住宅地だったり、
第二次世界大戦期の野門藩の戦場だったり、
そこからロシアの収容所付近だったりとかね、
なんか壮大な物語だったなと。
壮大というのはこんなに時代だとか場所をあちこち移動する。
読んでいる読者側の意識があちこち移動するんですけれども、
いろんな場面、場所が出てくる村上春樹の作品。
それだけで面白かったんですけれど、
世界のネジを巻かないといけないっていう表現がですね、
私はとてもなんか気に入ってしまって、
世界のネジを巻くってなんかいいなってすごく思ったんですよね。
あとは暴力シーン、残虐なシーン、戦争に関するエピソード、
拷問、リンチみたいな戦争犯罪、
そういうシーンが結構出てくるので、
そういった残虐的な描写が苦手な人はちょっと読めないかもしれないなと思ったり、
今回井戸っていうのもすごく大きなメタファーとして表現されていて、
主人公の僕がこの井戸の中で何日間か過ごしたり、
井戸の中から壁抜けって書いてあるんですけれども、
意識をまた別のどこかに移して、
そこでの非現実的な体験があたかも現実と繋がっているかのように、
想像の世界が現実の世界のように描かれていて、
読んでいる読者も主人公の僕もその辺が混乱していく、
境界が曖昧になって、
今は現実の話なのか非現実の話なのかがよくわからない世界が繰り広げられていく。
なので、現実の僕、主人公の僕とその妻の久美子が僕の前から姿を消す、
その前に僕たちが飼っていた猫が姿を消す、
それを追いかける僕という大きな本編のストーリーの流れの中で、
いろんなサブストーリーみたいなものが、
あとは登場人物が入れ替わり立ち替わり、
そういう大きな流れのストーリーの中に登場しては、
並行して細い物語、サブの物語が流れていくみたいな、
もうすごい競争曲だなと思って、
めちゃくちゃ面白かったし、
読み始めたら止まらない本だったなと思いますね。
第1部は、そういったねじ巻き鳥の物語、ねじ巻き鳥というものが出てきて、
僕と久美子が出てきて、
久美子の兄、2人が飼っていたいなくなった猫、
その猫を探していく中で出会った少女かさはら、
その猫を探していく中で出会った少女かさはら、
というのが第1部で出てきます。
この第1部を読んだ時に私は、
今年の夏に見た映画、
めくらやなぎと眠る女っていう、
私はこれをおしゃれ飼える映画と言ってるんですけれども、
このおしゃれ飼える映画の世界観ととても似ているというか、
ねじ巻き鳥クロニクロを参考にして、
おしゃれ飼える映画の世界観を作ったんじゃないかなというふうに思いました。
おしゃれ飼える映画にもねじ巻き鳥は出てくるし、
主人公の僕だったり、
僕と妻の久美子、いなくなる猫で出会う少女、
そういった登場人物が、
おしゃれ飼える映画にもそのまま同じ設定で出てくるんですよね。
名前はちょっと違うんですけど。
そういったところがすごく似ていて、
この世界観をおしゃれ飼える映画で表現していることでもあるんだろうなというふうに思いました。
なので、おしゃれ飼える映画の登場人物、
猫の消失と新たな展開
アニメーションでは目に光を宿していない、
どこか無気力で無表情な雰囲気で登場人物が表現されていたりする、
あとはのっぺりとした顔で人柱が長いっていうね、
そういうおしゃれ飼える映画の登場人物のイメージでこの本を読んでいくということで、
そういうおしゃれ飼える映画の世界観で私はこれを読んだので、
同じ物語というかね、
そういうふうにイメージしながら読めたっていうのは読みやすさの一つあったかなと思います。
第2部になってくるとですね、
あらすじを読むと、
猫が消えたのは始まりに過ぎなかった。
私の名前を見つけてちょうだい。
謎の女はその奇妙な部屋から僕に向かって電話をかけ続ける。
カノークレタは耐えがたい痛みに満ちた人生から無痛の悪名をくぐり抜け、
新しい名前を持った事故に向かう。
名付けられようもないものが名前を求め、
名前のあるものが空白の中にこぼれ落ちていく。
そして僕が不思議な井戸の底ではみ出したものは。
ここでね、出てくる登場人物がカノー姉妹っていうのが出てきてですね、
今活躍されているカノー姉妹とはちょっと違う。
似ているかもしれないけどちょっと違うんですけど、
カノークレタ、カノーマルタ姉妹。
お姉さんの方がマルタ、妹がクレタですね。
マルタとクレタとから名前を取ってきてるんですけど、
妹のクレタの方がですね、僕と関わっていく。
そしてこの姉妹はですね、僕の今回のねじ巻き鳥クロニクルの中で、
敵というかですね、僕が対峙していく邪悪なものの存在として、
妻クミコの兄ですね。
これがいなくなった猫の名前でもあるので、
その辺がちょっと混乱するんですけれども。
その名前がですね、なんだっけな。
えーっと、ワタヤノボル。
ワタヤノボルというのが、僕とクミコが飼っていていなくなった猫の名前でもあり、
クミコの兄の名前でもある。
で、この兄がですね、なんか具体的なものが出てくるってわけでもないんですけど、
とにかくこう、なんかこう、邪悪な存在。
こう、邪悪な存在。
不気味で、そこしれのこう、悪さを感じさせるものとして表現されているんですよね。
で、クミコがいなくなったのも、この兄が関与してるし、
兄が今クミコを、おそらくこう、肉体的なのか精神的なのかわかんないですけど、
何かで閉じ込めているんですよ、クミコ。
で、僕はクミコに会いに行くことができない。
で、クミコの方も僕と会うことを拒絶している。
そこに大きく関与しているのは兄、ワタヤノボルなんですね。
で、このワタヤノボルが、さっき言ったカノシマイの妹のマルタの方も、
クレタの方を、クレタを怪我するというかですね、
クレタの憎しみの対象になっているのもワタヤノボルだったりするんですよね。
で、何をしてそんなことになっているのかっていうのは説明されないんですけど、
なんかその意識感の中で、決定的に傷つけているというか、
クレタの何かしらを損なった人物として、ワタヤノボルが描かれている。
これ説明していてもうまく言えている気がしないんですけど、
読んでいくと何となくわかってくるんですよね。
不気味な存在の正体
何かしたんだろうな、みたいな。
何かしてなくてもそうしている構図になっているんだろうな、みたいな。
ワタヤノボルはそういう不気味な悪の存在として、対象として描かれていきます。
僕はカノー姉妹だったり、この後出てくるナツメグとシナモンっていう親子だったり、
戦争のエピソードの中で出てくるマミヤ中尉という元軍人と関わり合いながら、
どんどんこのワタヤノボルという邪悪な悪の核心に近づいていく。
それはつまり、クミコの所在、クミコが今どこにいるのか、何を考えているのか、
なぜ自分の元に戻ってこないのかという、この物語の核心に近づいていくということでもあり、
僕はジリジリと井戸の底に入りながら、事故の奥深いところまで内省して、
自分を見つめながらなぜクミコはいなくなったのか、ワタヤノボルって何なんだ、みたいなことを深く深く、
とにかく時間を使って、どんどん核心に近づいていくというのをしていきます。
そして第3部ですね。
愛と自己探求の旅
奇妙な夏が終わり、井戸は埋め立てられた。
そして人々はみんなどこかに去った。
ネジマキ鳥の声ももう聞こえない。
僕に残されたのは、頬の深く青い痣と謎の青年から引き渡されたバットだけだ。
でもやがて僕は知ることになる。
何かが僕を新しい場所に導こうとしていることを、
意識と過去の帳の奥に隠されたネジの在り所を求めて、
ネジの在りかかな、在りかを求めて地図のない冒険の旅が開始される。
長編第3部、完結編ということでね。
僕にはね、なぜか、頬の右側、右の方だったかな?
青い痣ができてしまうんですよね。
そして、なぜか非現実的な世界の中で、
あの、遭遇したある経験から、現実の世界でもあるものを持ってきてしまう。
それがバットなんですね。
バットを持って、井戸の深く奥底にこもると。
で、そこはさっき、そこでは僕はさっき言ったように、
事故の内面をどんどん深く潜っていって、
で、物語の核心に近づいていく。
それはクミコと、クミコを取り戻す旅でもあるわけなんですよね。
それが、完結編ということで第3部があります。
この物語は、僕がクミコへの強い愛を示し続けて、
それ上にもクミコのことがやっぱり諦めきれず、ずっと追い続ける、
そういう冒険の旅でもあるし、
そこにはね、サブストーリーというかサイドストーリーで語られていく、
戦争とかそれに付随する暴力の残虐なシーン、バイオレンスな部分、
あとは僕が住んでいる地域を取り巻く、
ちょっとしたホラーのような不気味な家の話、地域の話、
僕に関わってくる、ちょっと非現実的な、
本当に現実の世界にいるのかなと思わせるような可能姉妹、
マルタ、クレタ、あとは親子、ナツメグ、シナモン、
ナツメグがやっている不思議な商売の話、
あとはマミア中尉が語る、マミア中尉が経験した戦争の体験記、
あとは僕が非現実的な井戸のところから壁抜けをして、
非現実的な体験をするんですけれども、そこでの体験、
それによって僕に強く刻まれた砲の技、
あるホテルで208号室という、また208って1973のピンボールで出てきた数字なんですけれども、
そこでの不思議な体験、謎の女、顔のない男に案内されて、
そこにたどり着く僕みたいな。
もう夢の中なのか、現実なのか、僕はどこに行こうとしているのか、
潜っているのか、横に動いているのか、いつの時代なのか、
もうすっごいこう、なんていうか、いろんな次元に広がっていく物語。
で、魅力的な登場人物が出てきて、本当に面白く一気に読んだ本だったなと思います。
最後、僕がクミコに出会えるのか、もう一度クミコを取り戻すことができるのかっていうところが、
やっぱり読んでいてずっと気になっていく部分なので、最後それがどうなったのかっていう。
僕の愛は、なんていうか、なんて言うんだろうな、こういうの。
非常理って言うんですかね。
無情、無情な世界。
愛は最後に勝つのか、みたいな。
なんかね、はるきさんにしては、そういうちょっとこう、
なんて言うんだろうね、ガッツのあるお話で、私はとても好きでしたね。
最初に話した通り、世界のネジを巻くんだっていうね、なんかメッセージ。
言葉がすごく良くて、大好きな本だったなと思います。
これは長期休み、まとまったお休みがある時に、
一人で静かに黙々と本を読みたいなっていう時には、とてもおすすめな本だったのかなと思います。
ということで、今日は村上はるきのネジ巻き鳥クロニクルについて話してみました。
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励みになります。
今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ではでは。
19:08

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