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2023-10-08 16:32

読書ラジオ 知識で話す『三度目の恋』川上弘美

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三度目の恋 (中公文庫 か 57-7) https://amzn.asia/d/htDyyNs

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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は、川上弘美さんの『三度目の恋』という本について話してみようと思います。
結婚したのは唯一無二のはずだった人 高岡さんに教えてもらった魔法で
昔々の世に旅んでいるようになるまでは ある時は江戸吉原の優女
さらには平安の世の女房として 利子は様々な愛を知り
偽物語をモチーフに夢と移つ昔と今の淡いを頼たい 恋愛の深淵を除く傑作長編
ということで 偽物語がモチーフになっています
偽物語というのはですね、平安初期の有原成平という人をモデルに描かれたであろう
和歌と小説が混ざったような本のことですね
この偽物語の有原成平がその後に紫式部によって描かれる源氏物語のモデルの一人になったであろうというふうに言われているそうです
偽物語は著者が誰かわかりません
一つの仮説によるといろんな和歌が集められて物語に編集されていて構成されていて
この和歌が出てくるところではこんな話がエピソードがあったであろうということでまとめられた
いろんな人の手によって編参されたものが偽物語というのではないかというふうに言われているそうです
有原成平というと一番有名な百人一首にも小倉百人一首にも出てくる歌を歌った人ですね
千葉やぶる神よも聞かず立田川から紅に水くくるとは
百人一首される方、カルタされる方
これを箱にされている方もいるんじゃないかなと思いますが
有原成平は血筋で言うと天皇家の血筋を引く人だと言われていますが
お父さんは息子たち有原の成平たちを天皇家から神下に下らせたと言われています
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クスコの辺という製片の中で駄財布に流されるという目にあっていますので
息子たちをこういった製片、後継ぎの争いの中から逃れさせたいという思いで天皇家から神下に下らせたということで
成平は天皇になる道は立たれていたものの
天皇の血を引く高貴な人として貴族社会に存在した人です
この人は当時男性であれば出世のために必要とされていた監視ですね
監視ですね
要するに中国の文学を学ぶということが政治の中でも活躍するスキルの一つであると言われていたんですけれども
苦手だったそうです
なので政治の世界では出世が必ず得意だったその若の方に力を見出したという人だと言われています
有原の成平といえば既大のプレーボーイというイメージが定着されているんですけれども
この伊勢物語を翻訳された高木信子さんからすると
伊勢物語を通して見えてくるのは恋の人であるまいに歌の人である成平であるというふうにおっしゃられます
この人は非常にいろんなものに感じる
そういったアンテナが非常にたくさんのものに向いている人だとおっしゃられて
女性だとか自然だとか言葉美しさ悲しさに心羅万象に対して反応するアンテナがあったと
それを言葉に出すということで良い歌を読むことができたということと
あとは宮尾さを知っていたというふうに高木さんはおっしゃいます
高木さんの言う宮尾とはわからないことに耐える力
この平安時代というのは天災だとか
あとは病というものがなぜ起きるのかというものが解明されてなくて
怨霊やたたりであるというふうに鬼がいるだとかそんなふうに言われていたんですけれども
そういった右も左もよくわからない
クリアーでないことの方が多い時代において
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自分の政治の世界で活躍したいだとかこの女性と添い遂げたいだとか
自分の思いを何が何でも叶えようとするのではなく叶わないことはそれはそれとして置いておいて
そこから生まれる思いをエネルギーにして歌を読むということに変換したのがナリヒラであると
だからこそ人の心を打つ
人の心に寄り添った歌を読むことができたそれがまあ人の心を打ったと
ということで和歌の世界で再確保をなしていったのかなと思う
で伊勢物語の話ばっかりしてますが
3度目の恋は伊勢物語がモチーフになっています
主役はリコと言ってリコは物心をついた時からある人に恋をします
はじめはこんな風に始まります
昔のある時私は恋をしたのでした
あの人にということで伊勢物語は昔男ありけりという言葉で始まるんですけれども
この章でも昔という言葉で物語が始まっています
リコはこの自分語りを始めるこの最初の章でこの人が何歳なのかっていうのは書かれていなくて
今の私にとってはたった数年前を指す言葉でもあれば
私が生まれたばかりの40数年前を指す言葉でもあればもっと以前を指す言葉でもあるのです
そう昔のある時私は恋をしたのでした
あの人にという形で始まります
3度目の恋というタイトルにもあるようにリコが恋をする物語なんですけれども
ある時は現代に生きるリコ
ある時は江戸吉原の優女
ある時は平安の世の女房としてリコは夢の中で様々な愛を知っていくという話になります
そこに出てくるのが偽物語に出てくるような成平かのような名ちゃん
リコの夫になる人でありリコが最初に恋をする人ですね
同じ時代に鷹岡信濃という人がいたんですけれども
その鷹岡信濃を彷彿とさせるような人として鷹岡という人が出てきます
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この人が非常にキーマンでリコが恋するうちの一人でもあると
この人とリコは一緒に歴史をタイムスリップしていくわけですね
夢の中で江戸吉原の優女になったり平安時代の女房になったりするんですけれども
その夢の中で鷹岡自身も誰かに生まれ変わってその時代に生きているリコと出会うわけです
恋をしたりある時は自分が使える人の恋がたきとして出てくるわけなんですけれども
この鷹岡という人は平安時代に詳しい人ならピンとくるかもしれませんが
鷹岡信濃の生まれ変わりかのような存在として書かれています
渋沢達彦が書いた鷹岡信濃の公開記かなっていう本があるんですけれども
鷹岡信濃公開記ですね
この人も天皇陛下に生まれながらもクスコの西辺によって
流浪の旅に出るということで天塾を目指してそこで命を失うという人です
時にはこの鷹岡現代の鷹岡は鷹岡信濃の生まれ変わりとして出てきたりするんですけれども
この人の存在によって梨子はたった一人
那ちゃんっていう人に恋をした何も知らない少女から夢の中で
そして現代でいろんな体験をしていくことで
一人の女性として成長していくというような話になっています
という構成を伝えてしまえばあんまり面白気がないんですけれども
鷹岡みひろみさんのすごいところはですね
この方1958年生まれ
私より25歳くらい上なのかな
そうすると60歳を過ぎている方なんですけれども
すごく生めかしい恋愛の文章を書かれる方でとてもびっくりしました
生涯こんな文章を書ける人であるという
すごい色っぽいんですよね
梨子の初恋の人である那ちゃんは
成平の生まれ変わりのような人なので
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梨子以外にも他の女の人の影が常にあるような男性なわけですね
非常にモテる女の人がほっとかないような人なわけです
そんな人の那ちゃんとの結婚生活ということに
自分の気持ちに戸惑ったり
那ちゃんが時には会社の中で
官職に追いやられたり
女性に振られたり
行き招致したりしながらも
夫婦として成り立っている生活をしていく中で
梨子はすでに江戸吉原の幽女として駆け落ちを経験し
平安の世の女房として平安時代のエロ恋を見聞きし
自分も体験して
それなりにも経験を積んでしまった
そんな立場からすると
那ちゃんが今までとは違った見え方がしてくるわけですね
そんな私と那ちゃんなのに
夫婦として成り立っているということに
私は時折驚いてしまいます
そして驚いた後は
那ちゃんのことが愛おしくなってしまうのです
モテ余してるのに好き
それが那ちゃんへの気持ちなのかもしれません
平安の世でのある種素直で
直線的なエロスを体験した後に
現代に戻ってくると
私は少しクラクラしてしまいます
ロクイクロードとの愛護の床で
湧いてくるようなエロスは
今のこの世のどこにあるのでしょう
というような文章を書かれる川上博美さん
いやーすごいですね
あの女性は一生女性であるというような話を聞くことがありますね
私は週に1回土曜日の
あの大久保香横さんの
あの大久保香横のラブブララブという
ポッドキャストをすごい楽しみにしてるんですけれども
大久保さんのラジオ聞いてても
年齢は関係ないんだなっていうふうに思いますね
まあしたたかにしなやかにひすればひするほど
燃え上がる恋みたいなものが
まだこの先私にも待ち受けているのかもしれない
そんなふうに思う小説でした
タイトルにもなっている
三度目の恋なので
りこはなあちゃんに恋をして
高岡さんに恋をして
これから先の人生で
三度目の恋をするのかどうかというお話になっています
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読んでみるとですね
伊勢物語や高岡神宮公開記
歴史の時代背景だったり
そういった物語を読んでみたいと
他方面に興味が湧くそんな小説でした
本当はなんかもっと語りたい
描写がたくさんあるんですけれども
ネタバレになってしまうので
控えたいと思います
ぜひ読んだよっていう人と
なんかこのこの描写はどうなんだろうね
みたいなことが語りたくなるような
そんな小説でした
解説をですね
千早茜さんが寄せられていて
それを読んで
なるほどなというふうにも思いましたね
というかそれがないとちょっと
たどり着けなかったかもしれないなという部分も
多分にありました
ぜひ女性に読んでほしい小説ですね
ということで今日は
川上ひろみさんの三度目の恋について話してみました
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今日も最後まで聞いていただいて
ありがとうございました
ではでは
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