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2023-08-06 14:15

読書ラジオ『深く、しっかり息をして』川上未映子

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こんばんは、ゆうこです。
このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は、川上未映子さんのエッセイ集『深く、しっかり息をして』について話してみようと思います。
このエッセイ集はですね、花子っていう女性向けの雑誌に
17年間連載されたエッセイの中で、いくつかものを再構成されてまとめたエッセイ集になります。
2011年から2022年まで、10年間のエッセイをまとめたものになります。
川上未映子さんは、父と蘭で芥川賞を受賞された人で、
全て真夜中の恋人たち、夏物語、黄色い家など、小説を書かれているんですけど、
私はですね、実はこの川上未映子さんの小説苦手で、父と蘭を読んだんですけど、
途中でもうちょっと、これ以上読めないと思って閉じてしまったんですね。
何がってわけではないんですけど、そういう本ってあるんですよ。
ちょっとこれ最後まではしんどいわっていう、苦手なんでしょうね。
何がっていうところまで、それを苦手の部分を言語化することもやってない、あえてやってない。
それはそれとして、そっと本棚の一角に収めておくっていう。
なんですけど、エッセイはもしかしたら好きかもしれないなと思って手に取ったのが、
この深くしっかり息をしてっていうエッセイですね。
川上未映子さんは、私より7、8歳年上なのかな。
ちょっと年上の方で、内容はですね、めちゃくちゃ共感するところが多くて、
その中でもですね、一つちょっとピックアップをして今日話してみようかなと思うんですけれど、
2014年に書かれたエッセイ、アナと雪の女王。
2014年に川上未映子さん、アナと雪の女王を見たっていう、その感想を話されているんですけど、
このアニメですね、ディズニーアニメなんですけれど、めちゃくちゃ大ヒットしたんで、
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知らない人いないんじゃないかと思うんですけど、
その大きな理由として、女性たちによる強い共感っていうのが挙げられていると。
新しい愛の形を提示したとか、お姫様物語からの脱却。
エルサは最後男性と結ばれるわけではないハッピーエンドなんですけれども、
そういう点で男はもう必要ではないとか、
有名なレリゴの歌詞に出てくるような、ありのままの姿を見せていこうぜっていうような、
そういう女性からの強い共感を得たアニメ映画であると。
川上未映子さんも、爽快感があった、愉快な気持ちになったというふうに話されています。
そうですね、今までディズニーのプリンセスっていうのは、
王子様と結ばれるとか、王子じゃなくてもですね、プリンスと結ばれる的なハッピーエンド。
ハッピーエンドの定義が、愛する人と結ばれるであった、みたいなところがあると思うんですけど、
アナと雪の女王っていうのはそうではないんですよね。
これまで自分の能力っていうのを隠し通してきた人に見せないように、
それは周りの人を傷つけてしまうからっていう理由なんですけれども、
そうやって抑圧されて、自分がそういう生き方を選択してたんだけれど、
あることをきっかけに、私これでいいの?みたいな、
アナと雪の女王として、自分は生きていくんだって、ありのまま生きていくんだっていうエルサが覚醒するところ。
あれが一番、この映画のハイライトかなと思うんですよね。
やっぱそこって、本当に3歳ぐらいの小さな女の子から、よれいの女性まで、
あのシーンでグッと込み上げるものが、何かしら絶対あったはずなんですよね、女性はね。
だからすごい人気だと思うんですけど。
で、あの歌ですよね。歌も良かったし。
で、この映画っていうのは女性の監督が撮られてるそうですね。ディズニー初の女性監督。
やっぱりその、どうしても私思ってしまうんですけれど、男性の監督からはこういう映画作れないんじゃないかなと思っていて。
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あの、どうしてもその男性フィルターってあると思うんですよね。
女性は守ってあげるべき存在だみたいな。
どうしてもそういうところあるんじゃないかなと思っていて。
で、やっぱりそういうちょっとした違和感みたいなものを、すごく敏感にも女性って感じ取ってしまうので。
それにこう、男性社会の中で定義付けられた、ハッピーエンディングに向かっていく映画であるみたいなことを、そういう意図がなかったとしてもですね。
そういうのがあったとしても、自分の中でそういうものを感じ取ってしまうと、急にしらけてしまうっていうところは確実にあると思うんですよ。
アナと雪の女王、そういうのがなかったよねっていう点で、私もそうだと思うし、みんなもそうだったと思うし、河上彦さんも喝采を叫ばずにはいられなかったと。
で、最後にですね、河上彦さんは、この映画の中で一番いいなって思ったのは、物語とか解釈とかじゃなくて、その歌唱のエフェクトに関することだっていうふうに言っていて。
エルサのドラマチックなシーンで、メインでドヤみたいなところで流れる歌なのに、エコーみたいなもの、リバーブとかをほとんど感じさせないエフェクトだった。
それに浸透したと。ギリギリのところでファルセットも使わずにまっすぐに自己で歌い続けるっていう、この場面でありのままの声で歌うっていうその演出に、こういうところもこれまでとは違うなと感じたっていうふうに最後感想を寄せて結ばれてる。
このエッセを結ばれてるんですよね。
確かに本当その通りだなと思います。
アメリカの英語版はですね、イデナ・ベンゼルっていう人が歌われているんですけど、この人の歌唱力がすごかったですよね。
日本語版は松高子さん。松高子さんの歌もすごい良くて、世界中で翻訳されている映画なんですけれども、その世界中の言葉でエルサのLet it goを歌いつなぐっていうYouTube動画を見たことがあるんですけど、その中にいても松高子さん良かったですね。
話は戻って、このイデナ・ベンゼルっていう人、英語版を歌われている人はすごい歌唱力があって、ミュージカル女優さんなのかなと思うんですけれども、この人の歌もすごい好きで。
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この人はですね、グリーっていうアメリカのドラマにちらっと出られたことがあって、私その時から好きなんですけど、主役のリア・ミシェルの母親役として出てくるんですけど、リア・ミシェルっていうのはグリーで主人公を演じている方なんですけれども、めちゃくちゃ歌唱力がある高校生の女の子っていう設定でレイチェルの役として出てくるんですけど、
レイチェルの母親役ということでミュージカル女優の設定で、2人は生まれてすぐレイチェルを手放したっていう設定なので、17歳の時に初めて会うことになるんですけども、いろいろあって2人がデュエットするシーンがあるんですね。
そこで選ばれたのがレディ・ガガのポーカーフェイスっていう曲で、原曲は割とアップテンポの曲なんですけれども、2人がデュエットする時のポーカーフェイスはアレンジされていて、ちょっとバラードっぽくなっていて、その時の歌唱力というか歌い方、迫力がすごくてですね、
こんな人いるんだなぁと思った記憶が本当にあります。
その方がエルサの声優をやるということで、英語版も私はすごい楽しみにしていて、結構何回も繰り返し見た映画でした。
話は戻って、穴行きの話なんですけれども、女性の監督が撮ったから、女性の幸せとはこうであるみたいな、おしきせのものじゃないっていう、それを少しでも感じ取れてしまった映画っていうのは、女性の共感を得られない、しらけてしまうっていうのは、
やっぱり私もよく感じていて、よく私が思うのはですね、女性が主人公の映画だったとしても、その女の子が何か自分の道を選択する場面とかにおいて、
誰かが、周りの人が誘導するだとか決めてしまうっていうようなシーンが出てくると、結構興ざめしてしまうっていうのはありますね。
自分で選んだとしても、それがこう、同調圧力的な、女性の幸せって一般的には結婚だよね、好きな人と結ばれることだよね、みたいなところに、すっと帰着してしまうと、ふっと冷めてしまうっていうかですね。
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自己決定権っていうのは女性にもあると思うし、この現代において、作品、作風にもよると思うんですけれど、昔の時代を描くんであれば、当然なかった時代もあるから、忠実に描くんであればそうなんですけれども、
ディズニー映画とかアニメ映画とかだと、そういうところってかなりアレンジされているという前提で作られているはずなので、女性にも自己決定権があるし、男性と結ばれることだけが幸せではない。
子供を守り抜く女性であれば賞賛されるって言ったら、そうではないと思うし、女性らしさみたいなことが全面に出てきて、それがこう、良しとされているような映画とかだと、結構、うーってなる。
娘が小さい時とか、息子もそうですけど、子供が小さい時にそういうものは、あんまり見せなかったな、そういえば、と思いましたね。
そういうこともあって、川上美恵子さんのエッセイ、すごい共感する部分が多かったですね。小説は苦手だけど、エッセイは本当に大好きだなと思って、一気に読んだ本でした。
深くしっかり息をして、今日は川上美恵子さんのエッセイ集について話してみました。この配信が気に入っていただけたら、いいねやコメント、フォローお願いします。励みになります。最後まで聞いていただいてありがとうございました。ではでは。
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