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2023-10-02 14:17

読書ラジオ『シェニール織とか黄肉のメロンとか』江國香織

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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は江國香織さんの朝鮮、長編小説
シェニール織とか黄肉のメロンとか、という小説について話してみようと思います。
かつての三人娘が織りなす幸福な食卓と友情と人生に乾杯。作家の民子、自由人の李恵、主婦の佐紀、そして彼女たちを取り巻く人々の楽しく切実な日常を
濃く描く愛おしさに満ち満ちた物語 エクに代わり心が躍る熱望の長編小説
会わずにいる間、それぞれ全然別な生活を送っているのに、会うとたちまち昔の空気に戻る ということで、ちょっとあらすじを簡単に説明すると
作家の民子は母の河原と静かな二人暮らし、そこに大学からの友人李恵がイギリスでの仕事を辞めて帰国し、家が見つかるまで居候をさせて欲しいとやってきた。
民子と李恵と佐紀。佐紀は夫と二人の息子がいる主婦。
学生時代三人娘と呼ばれていた大の仲良し。早速三人は西麻布のビストロで再会を祝して美味しい料理とワインを堪能しながらおしゃべりに花が咲き。
ということで、エクに代わりさんにしてはなかなか珍しく、あのー
なんて言うんですかね、楽しい小説でしたね。年齢はですね、60歳手前なのかな。
かつての三人娘、学生時代の時からの友達の三人の女性の友情が続いていて、
で、イギリスに行っていた李恵が日本に帰国してからもう一度リアルでの食事をしたり会ったりっていう、かつての三人の付き合いが復活するという話で、
特に山もなければ谷もないという、エクにさんの本当に日常が美しい文章で描かれた小説になります。
久しぶりの長編小説だと思いますね。その前は、なんだっけな、一人でカラカサさしてゆく、だったかな、そんな小説が直近の長編小説かなと思いますね。
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はい、タイトルになっているシェニール織りとか、菊のメロンとか、というのはですね、若い頃に三人が共有した思い出を象徴しているんですよね。
若い時にシェニール織りってどんなだろうね、とか話したり、そういった会話を三人ともすごく大事にしていて、
50代の女性なので、もちろん当時ね、学生時代にインターネットとかスマホとかがないわけで、なんだろうねって思ったことが今みたいに簡単に検索できる時代じゃなかったわけですね。
で、何かの本で読んだシェニール織りっていうのが何なんだろうって分からずにずっといる、そんな思い出をずっと共有し続けているような、そんな関係性を象徴していると思います。
変わらないようで緩やかに変化していく関係性がとても素敵に美しく描かれていて、
ライフステージが変わって、お互いの新しい生活をまたそれぞれが一緒に楽しんでいるような、イギリスから帰国した3人の中でかき回し役のリエがいて、
タミコとサキを巻き込んでですね、どんどん関わっていくというような、お互いの人生に関わり合っていくという友情のお話になります。
珍しくですね、脆さとか危うさのない、伸びやかで、すがすがしい、
きっと作者のエクニカオリさんと同世代の女性を描いた物語なのかなぁと思いますね。
で、ちょっと脱線しますがシェニール織りっていうのは、私もちょっと苦い思い出がありまして、
何かというと、結婚する前かな、そのギリのお母さんに、
ゆーちゃんこれ使わないから使ってくれない?とか言ってもらったタオルハンカチがあるんですけど、それがシェニール織りのですね、めちゃくちゃカラフルな
あの物で、お母さんがもらい物で使わないようなもの、私もいらないんだけどなぁと思って、
当時の私は断れずにもらってしまったという、
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もらったことが苦い思い出じゃなくて、いやこういうのいらないですって、あの時さっと言っとけばよかったなぁと思って、
言えなかったことを、まぁ後悔というかちょっと苦い思い出にしているという感じです。
シェニール織り、名前は知らなくても、こういうタオルなのかって見たことある人多いと思いますので、もし気になった方がいたら調べてみてください。
今回のエクニック香里さんはですね、割と
気度愛楽で言ったら楽しいに傾斜したような小説でしたね。
悲壮感もなく、危うさもなく、ヒリヒリした感じもなく、本当にこう穏やかな気持ちで、最後まで読める小説でした。
エクニック香里さんっていうのはですね、どこか、
きっとこんな人どこかにはいるんだろうけど、あのちょっと珍しいよねっていう、あんまりこう
現実にはいなそうな登場人物を描く人かなと思います。 それはどういうところがあの
あんまりいなそうな感じがするかというと、 仕事や生活、あとは家計、節約とかにですね
マインドシェアされない、そういったものにアクセクしない女性を
描くことが多いのかなと。彼女たちは自立しすぎているし、自由すぎる。 自分が興味あること以外にはもう全く鈍感すぎるっていうのが特徴的かなと思います。
で、そういった女性たちの恋人だったり夫、パートナー的な存在で出てくる人たちは大概ですね、存在感がかなり薄いです。
魅力的には描かれていないことが多い。 ただその主人公
である彼女たちの周りにただいるだけか、 もしくは通り過ぎていくだけの存在として薄く描かれているなという印象があります。
エクニカオリさんの小説の中では、世界は変わらないんですよね。 どういうことかというと、登場人物は救われたり報われたりということはしないんですよ。
実は、みたいなことも起きなくて、
それは登場人物に自分を重ねて読んでしまいがちな私たち読書からすると、ちょっと残酷で不都合なことなのかなと思います。
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なぜなら答えは、読んでいても答えは見つからないし、 本の中で彼女たちは否定も肯定もされない。
物語の中で問題定義もなければ、それを解決するという描写もなく、 終わりがあるわけでも始まりがあるわけでもないし、
ハッピーエンドでもバッドエンドでもないと、 ただ日常の一時期ある瞬間が描かれている。
なので、読む前と読んだ後で自分の中の価値観が変わるっていうことはないのかなと思います。
じゃあ、なんでえぐにかおりさんを私たちは読みたくなるんだろうと思ったら、
やっぱりそれは表現の美しさだったり、食事や音楽の豊かさ、 彼女たちの生活を覗いているかのような鋭い観察画による丁寧な心や体の動きの描写、
その一つ一つの引力がすごいっていう点。
あとは登場人物の一人一人のユニークさ、 あとはその数の多さですね。
えぐにかおりさんの本っていうのは、本当にたくさんの登場人物が出てきて、 一つの出来事をそれぞれの視点で描く、
そういう多面的な構造を持っているっていうところも、物語に引き込まれていく 一つの力になっているのかなと思います。
何よりもえぐにかおりさんの本は、読むことっていうのは結構唯一無二の読書体験なのかなと思っていて、
読めば読むほど、そのえぐにかおりさんの視点、第三者の観察者の視点になって読んでいくんですよね。
それによって何が起こるかというと、別の自分を手に入れたような感覚になる。
それはえぐにかおりさんの視点、観察眼を手に入れたような、 そんな気になってしまっていて、事故の相対化っていうのが進むような気がします。
で、無駄がなくて瞬一なその文章表現とその構成、視点にどんどん没入していくと、
読んでいるうちにですね、自分自身の体が浮遊感というか、倒水していくような感じになっていて、
読み終わった後は心地よい疲労感、力が抜けてだるーくなるような、
海で泳いだ後のような、そんな心地よいだるさ、気だるさがなんかあるかなと思います。
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これがえぐにかおりさんの本の、本を読むっていう読書体験、えぐにかおりワールドの体験なのかなと思って、
その魅力というか、魔力みたいなものに私はやられていて、
えぐにさんの本が出れば、何の迷いもなく買ってしまうと。
で、毎回今言ったような感覚を得て、さらにまたえぐにかおりさんの虜になっていくというような感じかなと思います。
えー、ちょっと白磁をしておくとですね、私えぐにかおりさんの本の感想っていうのは、
過去2回かな、これで3回目かなと思うんですけど、感想を話していて、
えぐにかおりさんの本の感想を言う時は必ず手元にメモを置いてます。
なんか言語化するのが難しくてですね、他の本はメモとかなく、本のあらすじとか帯を読んで、
あとは中身をめくりながら話していることが多いんですけど、えぐにさんの場合は1回ちゃんと自分でメモに落として、
言語化してから話すというやり方をしています。
まあそれぐらい好きだし、なんかちゃんと話したいなという思いがあるのかなと思いますね。
はい、今日はえぐにかおりさんのシェニー料理とか、キニクのメロンとかという本について話してみました。
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今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。ではでは。
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