地方空港におけるインバウンド回復の現状
この時間はズームアップ。毎週水曜日は九州経済です。 コロナ禍以降、そして日中関係の冷え込みなどもあって、インバウンド客が戻っていないところもあるということで、
地方空港によってその明暗が分かれているということなんですね。 今日はその地方空港にズームアップしていきます。
エコノミストの鳥丸聡さんです。 鳥丸さん、おはようございます。 3週間ぶりですね。
ご無沙汰しております。 同年6月明けましておめでとうございます。
日曜日の日本経済新聞なんですけど、デカデカとですね、一面トップで、訪日客戻らぬ地方空港っていう、鬼の首を取ったかのような大見出しを掲げておられるわけですけれども、
コロナ前の2019年にインバウンドが1万人以上だった空港のうち、国が主要空港と位置づける新千歳とかセントレアとか伊丹とか、あと福岡空港ですね、こういったところは除いて、
全国24の地方空港について、昨年のインバウンドの数をコロナ前の2019年と比べています。対象となるのは九州だと北九州空港をはじめ、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島と7つの空港が対象になっています。
結果はですね、コロナ前の国際線が一旦休止された後、なかなか復活していないっていうことが影響して、全国24の地方空港のうち半分の12の空港でインバウンドが減少しているっていうことですね。
九州の7つの空港の場合、熊本は絶好調なんですけど、それ以外の6つの空港はコロナ前よりインバウンドが減少していると。
その24の地方空港の中で最もインバウンド減少数が大きいのが鹿児島空港で、その次に減少数が多いのが北九州空港だと。
九州の空港がワーストワン・ツー・フィニッシュという形になっているんですけれども、鹿児島空港の場合は、陰鎮、上海、台北、香港、4路線の便数が減少しているだけじゃなくて、
香港線は昨年7月に日本で巨大地震が起きるっていうデマをきっかけに、あの時運休になってその後復活できなくてですね。
で、上海線については昨年11月に日中関係が悪化して、運休になってしまってですね。
今、インチョンと台北の2路線だけになったことの影響が大きいと。
で、北九州空港の場合、コロナ前にアジアの6つの都市に路線を持っていたんですけれども、
今では韓国のインチョンとチョンジュの2路線のみに減っているっていうのが影響していると。
いうことはここで注意しなきゃいけないのはですね、元データを渡ってみると、法務省の出入国管理統計っていうデータなんですが、
インバウンド現象ワースト1と2の空港っていうのは、もともと九州の中では福岡空港に続いてインバウンドが多かった空港なんですよね。
だからコロナ禍前の元の数が多いので、インバウンドが蒸発したコロナの影響を一番受けて、
で、復活するのにもちょっと時間がかかっているかなっていう感じです。
一方、TSMCの進出で書き続く熊本空港絶好調で、全国24地方空港の中で断トツ1位っていうんですね。
上海線や香港線は他の空港と同じように運休中なんですけれども、韓国のインチョン、プサン、2路線に加えてすごいのが台湾なんですよ。
福岡空港でもですね、台北と高尾2路線なんですけれども、熊本空港は台北、高尾、台中、台南ってですね。
台中、台南もあるんですね。
インバウンドの数がなんとコロナ禍前の4倍にも増えているっていう。
九州の空港インフラとインバウンドの特性
この日経一面の記事を読んで気づいたことをいくつか指摘しておきたいと思うんですけれども、
まずインバウンドが増えたとか減ったとかいう以前の問題としてですね、
2019年にインバウンドが1万人以上だった日本の地方空港、これが24空港あるわけですけれども、そのうち7つが九州の空港だっていうことですね。
福岡空港まで含めてしまえば九州7県に8つの国際空港があるっていうことで。
私たち九州人っていうのは各県に立派な国際空港が少なくとも一つあるっていうのは当たり前というふうに考えがちなんですけど、
これっても全国的どころじゃなくて世界的に見ても珍しい空港密度の高い地域、国際空港密度の高い地域と。
しかもそれら8つの空港の多くが高速道路とか自動車専用道路で結ばれていますので、
空港プラス高速道路のインターチェンジっていえば、付加価値の高い製品の物流に必須のインフラになりますので、
九州に半導体工場が早くから立地したっていう要因にもなっているということですね。
それから日経新聞の調査対象から除かれている福岡空港なんですけれども、
これ調べてみると2019年214万人のインバウンドが、昨年は376万人っていうんですね。
75%増えている。
すごいですよね。
しかも九州8空港のインバウンドに占める割合って86%にも達していますので、
九州のインバウンドって言ったらもう福岡空港で決まりっていうふうになります。
ですから九州の6つの空港が減少しているとはいえですね、
九州8つの空港を合計するとインバウンドはコロナ前を60%も上回っているということになります。
県単位でインバウンドを見ると福岡、熊本以外は冴えないなっていうことになるんですけれども、
九州は1つっていう考え方に立てば、
むしろ4日客が十分戻ってきた九州アイランド空港っていう見方もできるんじゃないかなと思います。
日中関係と中東紛争の影響、インバウンド誘致策の課題
もう一つ記事の中で日中関係悪化で減貧っていう込み出しが掲げられてるんですけれども、
これはあるにはあるんですけれども、
今年の1月から3月の各空港のインバウンド速報、
これをちょっと足し算して調べてみると、九州の8つの空港全てで昨年同期を上回っています。
15%増えていて、だから中国路線の減貧、
休止の影響っていうのは比較的小さいのかなと、ここで補っていることができているっていうことですね。
むしろ懸念されるのは足元の中東紛争ですよね。
3月の1ヶ月だけ取り出すと、8つの空港のうち3つの空港で全面割れっていう風になっていて、
元気印の熊本空港も3月だけ取り出すと、0.3%だけですけれども全面割れに転じているということで、
ちょっと先行きが不透明っていう状況ですね。
国際線が減貧休止になる中、各県庁の観光PR関連部署っていうのは、
運休便の再開とかインバウンド増加に向けて躍起になっているわけですけれども、
地方空港の場合はインバウンド向けに航空運賃をディスカウントしたり、
宿泊費やレンタカーの利用料金を助成したりっていうのが珍しくないんですが、
今年鹿児島県が新年度予算案に盛り込んだインバウンド誘致策、600件もの批判と苦情が殺到したということです。
どんな事業なのかっていうと、インバウンド限定で九州新幹線の博多鹿児島中央間の片道運賃を全額補助するっていう、
1万1千何百円かと思いますけれども、そういう事業なんですね。それに予算を2億7千8百万円計上していると。
多くのご批判の声っていうのは、外国人優遇は不公平だとかですね、売国度っていう意見もあったみたいなんですけれども、
最終的には最低1泊の宿泊とセットで新幹線片道運賃助成っていう形で予算取りできたような感じですね。
ただ、福岡空港と博多駅経由で鹿児島中央駅まで来るっていうの、これ90分で移動可能なんですよ。
新幹線1時間16分、あとは地下鉄ですから。
だから、もしかすると日帰りが多くなって、結局は福岡宿泊っていうパターンが多くなるんじゃないかなっていう感じがしないでもないです。
このインバウンドの数っていうのは、2010年代の中盤以降の円安で増えてきたわけですけれども、
あの時はとにかく数を稼ぐっていうことをやってきたわけですけれども、
あの時に高くてももう一度行ってみたいっていう観光PRを九州各地がやってきたのかどうなのかっていうのが、
おそらく今年問われることになるんじゃないかなっていう気がするんですよね。
だからやっぱりインバウンドっていうのも、今までは量、数で賞という形だったのに、
これからやっぱり質を優先する時代へっていうふうに変わっていかなきゃいけないんじゃないかなっていう。
今年はその正念場っていうことになりそうな感じですね。
今後の展望とリピーター獲得の重要性
そうですね。二度三度と繰り返し訪れたくなる仕掛けっていうものを作っていかないと。
そうですね。いろんな資源いっぱいありますからね。
そうですよね。観光資源多いですよね、九州は。
生かしたいですよね。
番組エンディング
今日はそのコロナ禍以降、訪日客が戻らない地方空港にスポットを当てて解説してもらいました。
鳥丸先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
水曜日はエコノミストの鳥丸佐藤さんでした。
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