生活意識アンケート調査の概要
この時間は、Zoom Up。毎週水曜日は九州経済です。 月曜日に日銀が、生活意識に関するアンケート調査を発表しました。
国民がこの傾向感をどう捉えているのか、Zoom Upしていきます。
エコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。
よろしくお願いします。
市販機に一度、生活意識に関するアンケート調査、発表されているんですけれども、
全国の20歳以上の男女4,000人にアンケートして、有効回答数約半分ということで、
九州の回答者は全国の10.4%ですから、1割経済に見合った回答数と。
地域別の結果が公表されていませんので、全国の結果をざっくり振り返ってみたいと思います。
今回の調査期間というのが、2月4日から3月9日でしたので、
もしかすると、もしかして3月の中東紛争後の危機感が盛り込まれているんじゃないかと、
期待して読んだんですけれども、多くは2月中の回答だったようで、
日銀単管と同様に危機感が高まっているような感じは、ちょっとしなかったかなと。
例えば、今の傾向感を1年前と比べると、良くなったって答えてる方が6%。
悪くなったと答えておられる方が52%。
良くなった割合から悪くなった割合を差し引いたDIですけれども、これマイナスの46なんですね。
大幅なマイナスなんですけど、これでも2年ぶりの良い水準なんです。
トランプ関税で大騒ぎしていた1年前、マイナス60っていうことですね。
昨年の6月はマイナス67っていうことで、それに比べると実は上向いているけど、やっぱりマイナス46っていうのは大幅なマイナスと。
比較可能な20年前からの80回の推移を見ても、この傾向感がプラスになったっていうことは一度もないんですね。
それだけ生活者っていうのは景気を悲観的に見ているっていうことになって、経営者が答える単管とはちょっと違っているかなっていう感じですね。
単管はプラスですもんね。
そうですね。それがずっと続いてますけれども。
アンケート調査の3つの特徴:収入と支出
今回のこのアンケート結果一通り読んでみて、私から見た特徴っていうのが3つあります。
1つ目の特徴と2つ目の特徴でよいしょしておいて、3つ目の特徴でずっこけるっていうパターンなんですけど。
3段落ち。
1つ目の特徴はですね、1年前と比べて収入はどう変わりましたかっていう質問に対する答えです。
増えたって答えておられる方が18.6%。
極めて高いんですよ。
過去80回の調査で2番目の高さ。
とりわけ足元では2年間連続して15%を超えているっていうのが画期的で、
それ以前に収入が増えたってする割合が15%を超えたことは一度もないっていうんですね。
足元3年間の急激な賃上げっていうのが収入増としてストレートに現れているって言えます。
それから2つ目の特徴がですね、1年前と比べて支出はどう変わりましたかっていう質問への回答ですね。
支出。増えたっていう割合が61%。
足元3年間はほぼ60%前後で推移していて、
それ以前はそもそも6割に達したことが一度もないんですね。
つまり収入が増えて消費も増えたっていう、
経済的に理想的な状況がこのアンケート結果から明らかになってきますと、
ここまで見てくると過去20年間で最も明るい今の生活環境が伺えるんですが、
ずっこけるのが3つ目の特徴です。
支出増加の真の理由と物価見通し
何でしょう。
支出が増えたのはなぜですかっていう質問への答えです。
回答の選択肢が10個用意されていて、複数回答かっていうふうになっています。
どんな項目かっていうと、収入が増えたから支出が増えたとかですね。
将来の収入増が見込まれるからとか、
あるいは株式や債券などの金融資産が値上がりしたからっていったのが10個ぐらい書かれてるんですけれども、
支出が増えた理由として収入が増えたからを選んだ割合ってたった6.5%なんですよ。
その一方、支出が増えた理由の第1位の選択肢って、
これもう突出して多いんですけど、87%の方が選択しています。
物やサービスの値段が上がったから。
つまり支出が増えた理由って収入が増えたからじゃなくて、物価だからっていうことなんですよね。
強制的に支出を増やさざるを得なくなっているっていうことです。
ここまでのアンケート結果をまとめると、賃上げで収入が増えました。
そして支出も増えました。
ところが支出が増えた最大の理由は物価が上がったからですと。
結果、最初の景況管の質問に戻ると、景況管DIが-46と大幅なマイナスになっているっていうふうに読めるんじゃないかなと思います。
この物価なんですけれども、物価の見通しについて、このアンケート、とっても興味深い質問をしています。
何でしょう?
5年後の物価は現在と比べ、毎年平均何パーセント程度変わると思いますか?っていう問いかけなんですね。
具体的に年率何パーセントっていう数値を記入するようになっています。
結果を見て驚いたんですけど、今後5年間の年間物価上昇率の平均値、なんと10.3パーセント。
10パーセントを超えたのは今回の調査が初めてです。
5年でじゃなくて1年で平均?
僕もこれは5年後の物価上昇率10.3パーセントを見ているんじゃないかと、高すぎると思ったんですよね。
日銀本店に電話で確認したところ、とても高い値ですけれども、今後5年間毎年10.3パーセントずつ上昇するっていうふうに生活者は見通しているというのが正解ですということでした。
もし毎年10パーセントずつ物価が上昇すると、5年後っていうのは1.1の5乗になるんですよね。
そうなりますね。
今より61パーセントの物価が5年後上がっているということになります。
生活者アンケートですから、普段お買い物するのがスーパー、コンビニで食料品を買うことが多いので、
この物価高が激しいのに直面しているから、このような結果になっているんだろうと思います。
賃上げと物価上昇の乖離、政策への期待
この結果が公表された今週月曜日に、連合福岡の方から、春冬の第4回目となる賃上げ計画っていうのも発表されています。
それによると福岡県の74組合の平均賃上げ率は、昨年ちょっとだけ下回るんですけれども、
5.18%と高くて、3年連続5%超えとなっているんですね。
しかし今後5年間、もし年率5%で賃上げが続いたとしても、1.05の5乗ですから、
5年後の賃金って今の28%増でしかないんですよね。
生活者は5年後に物価が61%も増えると見ているので、どんなに企業が頑張って賃上げしても、生活者が予想する物価上昇には追いつかない。
どころかその差は広がるばかりと。ここは一つですね。
もう行き過ぎた物価上昇を抑制する政策の登場っていうのが期待されるんですけれども、高市政権発足から半年ですよね。
行き過ぎたエイニアスによる輸入インフレは止まっていませんし、中東紛争で資源価格は高騰が続いてますし、
インフレを抑制するための利上げも日銀ですけれども、先送りされそうな気配なんですよね。
今月の決定はなさそうですもんね。
なさそうなんですよね。その一方、高市政権は殺傷武器の輸出解禁とか、憲法改正に急ぎますよみたいなことを言って大切は大切なんですけれども、
今やらなきゃいけない優先順位っていうのは物価上昇を抑え込むっていうですね、これに気合い入れてほしいなっていう感じですね。
一見明るそうな生活意識アンケート調査結果ですけれども、その裏には案に今の政策への不満っていうのを
消費者思いっきり語っているんじゃないかっていう風に今回のアンケート結果は読めてしまいました。
そうですね。確かに。消費減税もまだまだだいぶかかりそうでね。
もうですね、やる気あんのかっていう感じですけどね。
調査結果の総括と番組告知
最後にね、鳥丸さん。今、すけさんおどんとのコラボメニューをやっていて、すけさんのオリジナルどんぶりっていうのを食べた方から抽選で当たるという企画をやって、
たくさんの応募ハガキが届いている中に、くるめしのともゆきさんが、グローアップは2年前から聞き始めました。
鳥丸さんのお話が面白かったのを聞いたのがきっかけですって書いてくれてるんです。
どうも恐れ入ります。
そうやって鳥丸先生のお話をきっかけにグローアップにね、聞いてくれるようになったというのは本当にありがたいことですよね。
ありがたい話です。本当に感謝いたします。
ぜひぜひ来週からも期待しておりますのでよろしくお願いします。
来週さ、来週。ゴーデンウィークでお休み。
そうだそうだ。それを僕じゃなくって鳥丸さんから教えられるって。すみません。逆だろって話ですよね。
はい。5月になってからよろしくお願いします。
ということでよろしくお願いします。ありがとうございました。
ありがとうございました。失礼します。
この時間はエコノミスト鳥丸さとしさんでした。
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